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知事定例記者会見(2021年10月12日)

令和3年10月12日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。

 

(俳句)どんぐりや びわ湖への旅 始めけり

 

秋も深まってまいりました。どんぐりが落ちる。また、琵琶湖に流れ注ぐ。そういう季節になります。自然の移り変わりを大切にしていきたいと思います。

さて、今日、10月12日は、当時は旧暦でございましたけれども、松尾芭蕉翁が亡くなられた日ということで、没年、元禄7年、1694年から327年が経過したということでございます。1644年に伊賀の地でお生まれになって、そして、1694年に大阪の地で亡くなられ、弟子に遺言され、義仲寺に運ばれたと。今、大津市の義仲寺にお墓があるということでございます。

また、滞在されたという幻住庵のほか、生涯で最も多くの句を、ここ滋賀・近江で読まれ、縁の句碑もたくさんございます。こういったことも大事にしていきたいと思います。

一昨日10月10日の8時40分をもって、防疫措置は完了いたしましたが、豚熱の対応でも多くの方々に御協力をいただきました。改めて感謝申し上げたいと存じます。特に埋却処分にあたりましては、建設重機のオペレートなどに、滋賀県建設業協会の会員各社の皆様方に昼夜を問わず大変御尽力をいただきました。なかなか県民の皆さんの目に触れることのない作業ではございますが、大変大切な作業を、こうして担っていただいていることに感謝したいと思いますし、その他の民間企業、団体の皆様方にも、それぞれの分野でお力添えをいただきました。心から感謝申し上げたいと思います。

また、鳥インフルエンザ、豚熱含め、現在、目下の新型コロナウイルス感染症を含め、人獣ともに感染症対策というのが非常に重要な課題であることが実感できると思います。改めて、そういった対策等にもう一度再点検し、力を入れていきたいと思っております。

さて、その新型コロナウイルス感染症の状況ですが、10月7日に状況の改善を受けまして、ステージII、注意ステージに移行をいたしました。翌8日、先週末から「今こそ滋賀を旅しよう」のコンビニ券の発売、ならびに「スポーツサイクルレンタル助成事業」の受付を再開しております。聞いておりますと、既にこの「今こそ滋賀を旅しよう」は3日間だけで6,000件を超えるお申込みをいただいているということでございます。

現在は、感染症対策を徹底したうえで、社会・経済・文化活動を徐々に再開していく、両立させていく、そういう局面でございます。ぜひ、先ほど、冒頭で御紹介申し上げた俳句の松尾芭蕉のみならず、歴史や自然を感じる場所がたくさんございますので、今一度、心を癒やす県内の魅力を再発見していただく、そういう時間として、大切にお過ごしいただければと存じます。

また、長引くコロナ禍でお困りの県民事業者の皆様方には、引き続き、各種支援策を準備させていただいております。前のモニターに窓口を紹介しておりますが、詳細は県のホームページ、コールセンターで御確認もいただけますし、支援策の一覧表は、本日、紙(資料提供)でも配布をさせていただいております。ぜひ、報道機関各位に御報道等をいただき、広報にも御一助賜りますれば幸いでございます。9月定例会でお認めいただきました事業につきましても、準備が整い次第、速やかに皆様にお届けしてまいります。新政権が発足し、総選挙も行われ、様々な対策等も提案されておりますが、そういった対応等にも機動的に臨んでまいりたいというふうに思っております。

最後になりますが、和歌山市の紀の川に架かる水道橋の一部が崩落し、断水が起きたことを受けまして、本県でも緊急の一斉点検を行いました。県の企業庁が所有・管理している主な水道橋が10橋ということで、この水道橋の緊急点検をこの(資料の)記載のとおり行いました。さらに、原因究明に基づく、国からの緊急点検の通知も来るということでございますので、こういったことにしっかりと対応していきたいと思います。市町や一部事務組合とも、管理する水道橋の情報を共有いたしまして、県全体の水道というライフライン、水道管のメンテナンス等に万全を期してまいりたいというふうに思います。

それでは資料に基づきまして今日は3点申し上げます。

1つは、「Connect-Shiga(コネクト-シガ)2021-22」キックオフイベントの開催についてでございます。県では、これまでから主に首都圏を中心に、県外からの移住促進に取り組んでまいりましたけれども、昨年度から始まりました県の第2期総合戦略においては、県外在住であっても県内の各地域に継続的に、いろいろな形で関わっていただく関係人口をつくり出すこと、また、広げていくことを重視する、そういったことに取り組んでいるところでございます。

今日、御紹介する事業は、その関係人口を作り出す、また、広げていくための企画として実施するものでございます。具体的には、県内の受入れ地域を募集、選定させていただいたうえで、県外に住みながらも、滋賀と関わりたいといった方々、いわゆる関係人口が地域とともに地域活性化に取り組む機会を提供しようというものでございます。

今年度の県内受入れ地域は、大津市の葛川と愛荘町ということでございまして、葛川では自然環境を生かしたまちづくりを模索してみようと。愛荘町では伝統的工芸品である近江上布の次世代継承発展について検討しようということでございます。

このたび、キックオフイベントを10月16日、今週末に開催いたします。滋賀県出身で愛荘町のふるさと大使も務めていらっしゃる吉本のお笑いコンビのダイアンさんにも御協力いただくこととなりました。ゲストとして御登場いただきます。両地域の取組ですとか魅力を掘り下げて、県外から地域と関わりたいという方々を募集していきたいと思います。このキックオフイベント終了後は、地域をより深く理解するゼミですとか、現地でのフィールドワークなども開催いたしまして、参加される方は地域活性化に資するアイデアを検討していくこととなります。御検討いただいたアイデアは、令和4年2月に開催いたしますイベントにおいて発表する予定でございます。

この取組を通じまして、県外から1人でも多くの方が関係人口としてそれぞれの地域に関わっていただくこと、また、地域のいろいろな課題、それを解決する担い手になっていただくこと。そういったことなども期待していきたい。もちろん、移住等も大歓迎でございます。

続いては、こちらも資料があると思いますが、合同企業説明会「私の暮らしにフィットする働き方展」の開催についてでございます。新型コロナウイルス感染症で、雇用情勢が悪化いたしまして、非正規で働く人々に大きな影響がありましたことから、こうした方々の再就職を支援するため、合同企業説明会「私の暮らしにフィットする働き方展」、通称「フィット展」を開催することとなりました。

特に、非正規で働いておられる方々には、子育てですとか、介護で時間的な制約がありまして、フルタイムでの勤務が難しい方も多いということでございますので、時短勤務ですとか、週数日勤務、テレワーク、兼業・副業など、様々な働き方に取り組む県内企業様とのマッチングにつなげていこうというものでございます。開催日は、11月2日の火曜日は草津市で、11月17日の水曜日は彦根市で、それぞれの日とも午前・午後の入替え制で実施いたします。御賛同いただいた企業が草津会場では44社、彦根会場では36社、計80社が御参加いただく予定でございます。

このイベントでは、企業の説明を聞くだけではなくて、働き方の相談もできるというのが特徴の1つでございます。企業の提示する条件が自分の働くことができる条件と異なっていても、企業担当者に気軽に相談してみてほしいと思います。その他にも、時短がOKですとか、リモートがOKなど、どの企業でどのような働き方が可能なのか、一目で分かるアイコン表示、働く先輩によるナビゲーターとしてのサポート、無料託児など様々な工夫をして、御参加いただく方をお迎えしたいと考えております。いろいろな事情があって、限られた時間しか働けなくても、御自身の持っていらっしゃる力、また、これまでの経験やスキルを生かしたいと思っていらっしゃる方にはぜひこのフィット展に御参加いただき、お気軽に御相談等いただければと存じます。また、皆様方にも御取材等いただければ幸いでございます。

最後になりますが、令和3年度の「しが生物多様性取組認証制度」の応募者募集についてのお知らせでございます。(記者の)皆さん、向かって右側(のモニター)に表示しておりますマークがトレードマークでございまして、この制度は平成30年度から行っているものでございます。生物多様性への取組を幅広く認証する制度としては、全国に先駆けたものとして知られております。御案内のとおり生物多様性は、私たち人間も含めた全ての生き物の生存の基盤でございます。持続可能な経済活動を行っていくためにも必要なものでございます。

また、事業活動における生物多様性への取組は、資源の無秩序な利用に伴う事業コストの増大などのリスクに対処し、注目が集まっている環境への取組の評価等を踏まえた融資、ESG金融の呼び込みなどの可能性を拡大することにより、市場での競争力を高めていくためにも重要なものである。例えば、この制度の認定事業者の1つでもあられる滋賀銀行におかれても、お客様の環境への取組を考慮した融資などが行われているということでございまして、これからはこういった取組が融資の条件にも反映されてくる。当然、多くの方の雇用にも影響してくるのではないかと。

詳細は資料を御覧いただきたいと思いますが、これまで様々な事業者・団体等に御応募いただいておりまして、これまでに、3つ星が46社、2つ星が9社、1つ星が8社、合計63社の認定をさせていただいております。非常に多岐にわたります。例えば、地域の生態系の保全ですとか、希少種と在来種の保全ですとか、外来種の駆除、環境教育、環境に配慮した農業など、様々ございます。認定事業者の中には、認証を受けたことをホームページで公開されたり、琵琶湖博物館で取組内容のギャラリー展示を行われたり、名刺に認証マークを記入されたりなど、こういった制度の積極的な活用、広報活動を行っていらっしゃいます。昨日、私自身も参加いたしました近江金石会という企業の皆様方との交流会におきましても、株式会社ダイフク様や、積水化学工業株式会社 多賀工場様など、こういった取組、既に認証されている事業者様の取組の御紹介がございました。

今年度はマザーレイクゴールズとの関係の整理など、制度の見直しを行いました。引き続き、生き物を守り、自然資源を持続可能な形で利用していただく事業者の取組を応援していきたい。せっかく、滋賀で事業活動を営んでいただいているわけですから、こういった取組を、しっかりと認証を拡大させていきたいと思います。募集期限は令和4年1月14日金曜日でございます。多くの御応募をお待ちしております。長くなりましたが、私からは以上でございます。

[中日新聞]

コロナの関係ですけど、11月までにやる予定というワクチン・検査パッケージの関係で、飲食店でやるというふうには聞いていますけど、その後、実際にどういう実証実験をやるか具体的に決まってきていたら教えていただけますか。

 

【知事】

まだ、決まっているものはございません。

 

[中日新聞]

飲食店を中心にやるということ以外、特に決まっていないですか。

 

【知事】

飲食店中心にというよりも、イベントでどういったことができるのか。商店街の飲食店等でどんなことができるのか。また、宿泊施設でどんなことができるのか、スポーツイベントでどんなことができるのか、商店街・飲食店でどんなことができるのか。そういったことなどを検討しようと。今週に説明会があるのかな。また、わかりましたらお知らせしていきたいと思います。

 

[中日新聞]

新政権が発足して、新しい資本主義というのが1つキーワードとして出てきているかと思うのですが、内容として格差の是正ということを岸田総理が言っていると思うのですけど、今、コロナ禍もある中で、県内の格差の現状というのをどのようにとらえてらっしゃるのかというのと、この政府が今後やってくという新しい資本主義実現会議に、どういうことを期待していくかということをお考えがありましたら教えてください。

 

【知事】

成長と分配ということがよく議論されますし、資本主義の中での弊害、格差の問題を含め、こういったことにどう対処しなければならないのかという大変重要な問題提起を新政権、新総理がなさっているというふうに思います。

本県においても、厳しい環境にいらっしゃる方々が、このコロナ禍で、より厳しい状況に追いやられている現状を数値等で具体的に把握できているわけではございませんが、こういったことは一定あるのではないかと思います。

例えば、非正規で働かれている方々でありますとか、子供、若者、大学生など、こういった方々の対策をしっかりと緊急対策としてサポートすると同時に、中長期的に、そういった方々を生まない、できるだけ格差の少ない社会経済体制にするためにどんなことをしなければならないかということが、議論・検討されると思います。この部分は期待したいと思います。

ただ、新しい資本主義という、従来の資本主義ということだけでいいのかという問題意識は、個人的には持っております。したがって、私自身も有識者の方々と進めております勉強会等で、どういう経済体制を構築していくべきなのか。しっかりと勉強もしていきたいというふうに思います。

 

[中日新聞]

実現会議の方では、コロナ禍での経済対策について、まだ詳細がわかっていないと思うのですけれども、コロナ対策も検討していくということですけれども、新政権に特に今の時点で求めたいコロナ対策、こういうところを重点的に、というものがありましたら教えてください。

 

【知事】

総理もおっしゃっていますが、これまでの対応を常に振り返りながら、よりよい対策をつくっていこうということを志向されているようでございますので、その点は地方の経験もしっかりとお伝えしていきたいと思います。

既に関西広域連合としても連合長が、週末に短い時間でしたけれども、人流と感染との関係ですとか、飲食店の時短等の対策がどのような効果を持っているのかといったことの検証ですとか、保健所の体制、積極的疫学調査の有効性などについて、しっかりと検証したうえで今後の対策に生かしていこうという問題提起をされておりますので、そういったことも含め、より良い感染症対策ができる、そういったことが必要ではないかと思います。まず、大きく言うとそれが1点。

もう1つはやはり喫緊の課題としては、医療検査、療養の体制を含めて、次の波に、しっかりと備えていくということが必要だと思います。投薬の体制、療養の体制、もちろん自宅療養等を極力していただかなくてもいい体制はつくりますが、急激に患者が増えた場合の対応というのは、どうしても医療資源からあふれてしまう可能性もあり得ると思います。そういった場合に、それでも命を守るためにどういう体制を取ればいいのかといったようなことなどについても、しっかりと検討していきたいというふうに思います。

 

[日経新聞]

コロナに関してですけれども、コロナの補助金で病院の収支が大幅に改善したというデータが公表されました。具体的に出すと、2019年度は利益率が0.2%だったのが、2020年度は6.3%に利益率が向上したというところです。

これはコロナ補助金を含むと、そういうふうに改善したということになっているわけですけれども、その一方で、病院によってはコロナ患者の受入れに大きな差があったと聞いています。こうした病院への補助金のあり方について、知事はどのようにお考えでしょうか。

 

【知事】

そういった現時点でわかっている内容等の公表がされたということであれば、そういったものを我々も確認させていただいて、県内の医療機関の状況等も分析させていただいたうえで、通常の医療にも御貢献いただいておりますが、この感染症対策に、この2年、いろいろと変えながら柔軟に御対応いただいておりますので、そういったことがどのように経営に影響してきているのか。これはプラス面もマイナス面もあると思いますが、御苦労かけていることのほうが多いと思います。そういったことをみながら、今後どういった対策を講じていかなければならないのかということは考えていきたいと思います。

一定の公的資源をそういったところに入れながら、備えていく、対応していくということは、私は必要なことだと思います。

 

[日経新聞]

県内の病院について、コロナ患者の受入れについては、十分に応えてもらったというような印象をお持ちでしょうか。

 

【知事】

それぞれの地域の診療所もそうですし、大きな病院についても、これはコロナにも十分に御対応いただいていると思いますし、コロナ以外の病気ですとか、症状に対応していただくですとか、感染症に気をつけながら様々な県民の皆様方の医療ニーズに応えるために、また回復期にある方々の療養を支える。そういった役割分担の中でも御対応いただいているというふうに思います。

[日経新聞]

アベノミクスや新自由主義的な経済政策というのを、知事はどのように評価されますか。この政策というのは、国民の格差を広げたというふうに感じますか。

 

【知事】

経済政策だけで、大きく何かが動いた、変わったと決めつけるわけにはいかないのかもしれませんが、この2000年以降進めてきた規制緩和、行き過ぎた規制緩和というものが、守らなければいけない様々なものが守れなくなって、そして、利益を追求するがあまり、ユニバーサルサービスが保障されなくなっている現状というのがあるのではないかと思います。

それを、もし、その新自由主義の課題だとおっしゃっているのであるとすれば、そういったものの見直し修正というものは私も必要だと思います。

 

[日経新聞]

行き過ぎた規制緩和というのは具体的には何を指すのでしょうか。

 

【知事】

例えば、交通分野でもそうなのかもしれません。民営化ですとか、市場経済に委ねて、効率化、最適化を追求するというやり方は、理論的には正しいのかもしれませんが、そういったことが必ずしもかなわない。そういう事例というものをどのようにみるのか。外部の経済、不経済というものをどのように内部化していくのかという、こういう課題はあるのではないかと思います。医療福祉についてもしかりです。

 

[時事通信]

冒頭に「今こそ滋賀」のお話をされたのでお伺いしたいのですけれども、まだステージIIになってから間がないのですが、Go To トラベルですとか、あるいはGo To イートは一定期間、感染状況をみたうえでということでしたけれども、いつ頃、再開したほうが望ましいとか、そういう御所見がありましたらお伺いしたいのですけれども。

 

【知事】

いつ頃というよりも、再開できるようになれば、再開していきたいと思っております。この間、傷んだ、こういった観光需要などを一定、てこ入れしていく。こういう必要があると思っております。

ただ、あくまでやっぱり感染状況をみたいと思いますし、周辺状況というのも勘案する必要があると思っております。1つの目安としては、この10月にどれぐらいまで、抑えられた状態が続くのか続かないのか、再び感染拡大の兆しが出てくるのか来ないのか。こういったことが1つ判断材料になるのではないかと思っております。

 

[時事通信]

そうしますと、国にGo To トラベルの再開要請をするということについても、あるいはGo To イートの方の再開を県が決めるにあたっても、10月の様子をみないと難しいというような。

 

【知事】

私たち自身は10月の状況はよくみたいと思っています。そのうえで、私たちでできることは判断し、対応していきたいと思います。国が総選挙で、どういう対応ができるのかというのはみたうえで、もちろんコロナ対策ですから、総選挙中も対応してくれるとは思いますが、そこは機動的にやっていきたいと思います。

 

[時事通信]

コロナの関係ですが、先日も伺ったのですが、感染症法におきます分類を2類から5類への引下げることについての必要性をどのように、知事としては認識されているのかお伺いしたいのですけれども。

 

【知事】

これについては慎重に検討したいと思います。慎重に検討する必要があると思いますし、かつ、専門家の御議論に委ねたいところもあるのですが、現場の状況、現場からの提案というものもしっかりと行おうということで、今そのデータ等、論旨等、まとめるように指示させていただいているところでございます。

もちろん、全国に広がった感染ですから、全国のいろいろな事例もあると思いますが、県としてどのように考えるのかということについてもしっかりと持っていたいと思います。

治療方法ですとか治療薬の問題等もあると思いますので、そんなに軽々にできることではないのかもしれませんが、これまでのこの感染症の状況ですとか、変異の状況なども十分に勘案して、どのような分類をするべきなのか。この議論にはしっかりと参画していきたいと思います。

 

[時事通信]

データをまとめるように指示しているということですが、もう少し検討の内容というのでしょうか。もう少し具体的にどのようなデータを求められているのか、わかれば教えてほしいのですけれども。

 

【知事】

また、明らかになり次第、御説明できればと思いますが、例えば感染者の数と重症化される方の数ですとか、入院日数がどれぐらいなのかとか、そういったことなどを、例えば4波までと比べてどうなのかとか、他の地域と比べてどうなのかとか、どういう治療法をすれば、どのように改善するのかしないのかといったようなことをまとめるように、今準備をしてくれていると思います。

 

[時事通信]

何か時期的なめどみたいなものがあるのでしょうか。来年の1月辺りに(分類の)切り替わりの時期が来るそうなのですけれども、何かその辺りを目標にされていらっしゃるのでしょうか。

 

【知事】

今の時点で、いつからということを私たち自身が持っているわけではありません。当然、議論・検討にも一定の時間を要するでしょうから、そういったことに、私たちの意見がしっかりと述べられるようにしていきたいと思います。

[京都新聞]

衆院選の関係でお聞きしたいのですけれども、期間中に立候補者の応援などを予定されているものは、今のところありますでしょうか。

 

【知事】

私は知事をさせていただいておりますので、選挙は中立。そういった選挙活動の応援は行いません。ただ、政治は、理念と政策、人と人との付き合いということですので、いろいろなつながりがありますので、政治活動の範囲内で、できることはやることになると思います。

 

[京都新聞]

知事の立場ではしないけれども、政治家としては何かしらするかもしれないということでしょうか。

 

【知事】

皆様方が応援というものをどのようなものを指しておっしゃっているのかということにもよると思いますが、例えば為書きを欲しいと言われたら、それは政治活動の中でやったりすることもあります。ただ、選挙期間中にマイクを持って何か演説するとかということは一切ありません。

 

[京都新聞]

いずれかの候補者を、為書きも含めて、支持を表明するということは。

 

【知事】

選挙事務所、後援会事務所を開きました。これから選挙に臨みますという御連絡をいただき、三日月としての為書きを欲しいと要請された方に対しては、可能な限り頑張ってくださいということで、渡していますけれども、それ以外はございません。

 

[京都新聞]

今回の衆院選で争点として議論が深まったらいいなと思うようなテーマを、お聞かせいただけますでしょうか。

 

 

【知事】

衆議院の総選挙ですから、政権運営に対する評価というのは総じて問われることになるのだと思います。そのことは、国民の皆さん、私たち県民の審判という形で、一定、表れるのだと思います。当然、この間の任期中ということであれば、大きなものとしてコロナ対策というものもありましたので、そういったことに対する有権者の方々の一定のお気持ちというのは表れてくるのかもしれません。そういったものは、県政は県政として、県の中でどのように出てくるのかということも、しっかりと受けていきたい、みていきたいというふうに思っています。

 

[びわ湖放送]

先日、発表されました都道府県の魅力度ランキングですけれども、滋賀県は38位ということで、前回とあまり変わってないですけれども、率直にこの順位をどう受け止めていらっしゃるのかということと、ウィズコロナ時代の中で、滋賀県の魅力度をアップしていくために、これからどのようなことが必要なのかお聞かせください。

 

【知事】

もちろん、他と比べられての順位というのは、低いより高いほうがいいというのは人の気持ちなのかもしれませんが、私たちにとって低い評価は糧にしたいし、良い評価は励みにしたいと。その1つの順位をもって、一喜し、一憂するということはございません。

ただ、コロナ禍において、ポストコロナを展望する中で、自然との関わりですとか、人と人との支え合いですとか、そういったことの意味や価値というものが改めて見直される時期に来ていると思います。私たちは、シガリズムとして、コロナで狂ったリズムを滋賀で取り戻そうじゃないかということで、今様々な新しいツーリズムというものをつくったり、広めたりしているところです。

MLGs(マザーレイクゴールズ)の取組なども、単に遊ぶだけ、楽しむだけではなくて、その地域課題と向かい合って、環境や福祉にも、どのような貢献ができるのかといったようなことですとか、CO2のカーボンオフセットの取組を旅行商品にくっつけて、どのように消費者の皆様方に御協力いただけるのかといったようなことも、これは滋賀から提案する新たなツーリズムとして、ぜひこの機に充実させていければと思っております。そういった事々を含め、日本農業遺産、環境こだわり農業、オーガニックの取組も今行っております。お城EXPOなども先週末に行われ、長浜で、大変好評を博しておりました。彦根城の世界文化遺産への認定、安土城復元に向けたプロジェクトなど、県内にある1,300の城跡、こういった文化由来を訪ねていく取組などもぜひ広げていきたい。私はこの10月から、来年、遷化1,400年の節目を迎える聖徳太子ゆかりの11社寺を訪問する行脚を始めておりますけども、こういった事々など、滋賀県にある様々な資源、文化財をしっかりと私たち自身が知り、見直していく。こういう取組から始めていければと考えております。

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