おはようございます。今日も、どうぞよろしくお願いいたします。
まず、新型コロナウイルス感染症の状況ですが、昨日は28名ということでございました。累計いたしますと1,995人の方が陽性患者として確認をされております。現在、入院や療養をされている陽性患者の方が420人いらっしゃいます。そのうち、入院されている方が189人、そして宿泊療養をされている方が151人、入院調整中の方も含めて自宅等でお過ごしになってらっしゃる方が90人で、そのうち自宅療養とされている方が57人でございます。
入院の方と宿泊療養の方と、自宅等で待機されている方含め90人を足しますと430となり、数が合わないじゃないかという点は、県外で陽性と確認されて、県内で入院・療養をされている方もいらっしゃるという状況からでございます。
現時点の病床占有率が63.0%、そして重症者用の病床占有率が30.2%ということでございます。昨日時点で、こちらの病床については、県内300床まで増床されておりますので、占有率が若干緩和されているという状況がございます。
一点、お知らせとお願いは、「もしサポ滋賀」の導入、またQRコードの読み込みについてでございます。これまで、施設やイベント会場の利用者の把握等、感染拡大防止にあたって、情報を速やかにお伝えし、検査に結びつけるということを目的に「もしサポ滋賀」の導入を進めて参りました。
先週、県内の例えば自治体の窓口ですとか、来店された方が特定できないお店などでの感染拡大が発生いたしました。したがって、改めて県庁の各部局また市町に「もしサポ滋賀」の活用を徹底するように、通知をさせていただきました。
この「もしサポ滋賀」を導入また活用していただくことによりまして、例えば利用者の皆様には、速やかに情報を受けとり、検査に結びつけることができることが、また事業者の皆様におかれても、もちろんそれぞれの施設や店舗の感染拡大のリスクを抑えることができるということと併せて、店名等を公表するまでに、利用された方、QRコード読み込まれた方に検査のお呼びかけをすることができる、積極的疫学調査に資するツールでもございますので、ぜひ今一度、この呼びかけをしていきたいし、報道機関各位にも御協力賜れば幸いでございます。
また先般もお知らせいたしましたが、家庭内での感染予防対策の徹底をということを改めて呼びかけていきたいと思います。最近の感染経路を見ましても、依然として家庭内での感染が多いということがございます。「家庭に持ち込まない」、「家庭内で拡げない」、そして「車の中でも感染対策を」、さらには「基本的な感染対策も十分に」という、この4つの柱について、今一度、徹底をお願いしたいと思います。
また、先般、アメリカのバイデン政権がスタートを切りましたが、お聞きいたしますと、エネルギー長官には、ジェニファー・グランホルム元ミシガン州知事が、御就任予定ということでございます。
グランホルム氏は、滋賀県と姉妹関係にあるミシガン州で初めての女性知事として2003年から2011年まで2期8年務められ、2005年には滋賀県に来県をされているという方でございます。
このミシガン州知事として、クリーンエネルギーへの投資を促進されたことでも知られておりまして、今回エネルギー長官としてエネルギー効率の改善や再生可能エネルギー利用での手腕も期待されているということでございます。
後程、紹介いたしますが、「『びわ湖・カーボンクレジット』パートナー協定」の締結等、滋賀県も積極的に、この分野に乗り出して参りますので、様々な刺激を与え合う、またできれば連携することにも取り組んでいきたいと考えております。
今日は、滋賀県の未来をつくる新たな取組として、いくつか御紹介をさせていただきます。1つ目は、(株)日本旅行様と、私が理事長を務めます(一社)滋賀県造林公社による「『びわ湖・カーボンクレジット』パートナー協定」についてでございます。
日本旅行様におかれては、国内旅行ブランドの「赤い風船」において、「カーボン・オフセット」の考え方を取り入れたオプションプランを設定され、4月以降の一部の商品で販売されることとなりました。
この取組を、県が主導して「びわ湖・カーボンクレジット」の考えで結び付け、造林公社が保有しているJ-クレジットを活用するという枠組みができましたので、協定の締結に至ったものでございます。
この協定の締結は、年頭に表明いたしました「びわ湖・カーボンクレジット」として最初の一歩でございます。これを機に、具体的な取組を進め、環境と経済・社会活動が健全な循環でつながる社会を目指して、例えば「やまの健康」を進めることでもって琵琶湖と地球の健康を高めていく取組の促進を、今回は造林公社と日本旅行様ですが、森林を持つ様々な森林組合なども連動させることによって、また多くの民間企業の御協力をいただくことによって、進めていきたいと考えているところでございます。
2つ目は、(株)キャンプファイアー様、アインズ(株)様と本県の3者による「産業振興等に関する協定」でございます。コロナ禍の中、新たな販路拡大の手段として、クラウドファンディングの利用が著しく伸びているということでございます。
この協定は、クラウドファンディングによる地域の課題解決に長けていらっしゃる2社様との連携を強化すべく締結するものでございます。この協定を機に、県としても、さらなる地域活性化、また社会的課題解決につながるプロジェクトをしっかりとつくり、また支援をしていきたいと思います。
いずれの協定も、ウィズコロナ、特にポストコロナ時代の中での滋賀のあり方を見据えた枠組みとなるものでございまして、ぜひ報道機関各位にも、当日の御取材含めて、周知方よろしくお願いいたします。
それでは、今月のイチオシでございますが、イチオシでは今、「新しい生活様式」について、お知らせをしておりますので、そのシリーズで、今日は長浜市の「みんなでconcerto(こんせ)リモート長浜音楽祭2020」を御紹介させていただきます。
今日は、長浜市から3人のゲストの方にお越しいただきました。長浜音楽祭実行委員会副委員長北村常男さん、そして長浜市役所生涯学習文化課熊谷健司さん、長浜音楽祭実行委員会事務局松村和美さんでございます。
後程、コメントいただくところでございますが、コロナ感染症拡大の影響によって、ステージ発表型の音楽祭が中止せざるを得ない状況が相次いでおります。各音楽団体が独自に行っていらっしゃった定期演奏会等の多くも、中止・延期となっております。音楽団体が練習の成果を発表する場を無くされ、「練習のモチベーションを保つことができない」とか、「気軽に市民に音楽を楽しんでいただける場がなくなったなあ」というお声が上がり、関係者の皆様が安全に音楽祭を開催できる方法を考えられた結果が、この「リモート」での音楽祭の開催ということでございます。
動画はYouTubeの「リモート長浜音楽祭2020チャンネル」で、1月24日(日)から、すでに配信をされているほか、長浜駅前のえきまちテラス長浜内にあるモニターで1月24日から2月7日まで見ることができるということでございます。
リモート音楽祭電子プログラムを作成し、ネット上に各出演団体の紹介文を掲載してあるということでございまして、出演団体の活動や今後の意気込みなど、それぞれの思いのこもった内容になっているということでございます。
それでは、長浜市から来ていただきましたゲストの方からコメントを頂戴したいと存じます。
[長浜音楽祭実行委員会副委員長]
今、知事さんから概要はおっしゃっていただいたんですが、長浜音楽祭は、非常に歴史のあるもので、およそ30年前から開催しています。15年ぐらい前から、名前が「みんなでconcerto(こんせ)長浜音楽祭」と変わりました。この「こんせ」というのは、長浜弁で「みなさん、いらっしゃいよ」という意味がありまして、みんなで音楽祭を盛り上げて行こうという意味もございます。
こうして、ずっとやってきたのですけれども、コロナの状況がひどくなってきたので、音楽団体は、合唱も、器楽演奏の団体も、まず練習する場所が限られてきた。まちづくりセンターなどで練習していたのですけれども、使ってはいけない、しばらく休止ですよということがありまして、音楽団体の練習、活動そのものも休止をせざるを得ない状況が、昨年は何か月か続きました。
その中でも、数は少ないのですけれども、安全対策をして、何とか練習を続けているという団体もありました。そして今年度は11月14日、15日の2日間、演奏会を行う予定でしたが、やむなく中止で残念だということになりまして、「それでは、リモートでやろうか」という話になりました。安全対策をやりながらなんとか練習を続けて、今回のために動画を作ったり、それが無理なところは過去の演奏会や活動の様子を動画で配信するということでやっていこうということになりまして、リモート音楽祭ということで、合唱が5団体、器楽演奏が10団体の15団体の参加となりました。
そして、先ほど御紹介いただきましたがYouTubeや、えきまちテラス長浜の大きなモニターで発表するということになりました。読み込んでいただくQRコードを載せたチラシなども作成いたしました。えきまちテラスでは2月7日までやっておりますし、YouTubeにもしばらくあげています。そして、「次回は、今までどおりの演奏会ができたらいいのにな。」とみなさん思っておられるというところでございます。よろしくお願いいたします。
【知事】
コロナ禍でいろいろと大変な中、それでもということで知恵を出し、汗を流しながら、こういったコンサート等を開催されますので、ぜひ皆様方に御存知いただければ、御視聴いただければと存じます。
どうもありがとうございました。長くなりましたが、私からは以上でございます。
[毎日新聞]
「もしサポ滋賀」について、先ほど言及されていましたけれども、これ11月議会で、GoToキャンペーン(イート)は、もしサポの未導入が3割程度あるという話が上がっていたと思うんですけど、もしその後の進捗状況がわかればお伺いできますでしょうか。
【知事】
GoToイートの関係者について、この「もしサポ滋賀」の導入がどれくらい進んでいるのかということですね。1月15日時点、参加飲食店舗数が2,827店。このうち、もしサポ導入店舗数が2,371店で導入率84%。いまだ導入されていないお店もございますので、これは引き続きしっかりとお呼びかけしていくということでございます。
[毎日新聞]
あと、20%が未導入ということですね。これは、どういうふうに、徹底をしていかれるんでしょうか。
【知事】
今回のこともそうですけど、店内で様々な感染予防対策を行っていただいておりますが、それでもなお、感染が確認された場合、また複数の方や、クラスターに発生するに至る感染になった場合、この「もしサポ滋賀」を導入され、QRコードを一定読み込まれていれば、その方々に、検査の必要性について迅速にお知らせすることができます。ところが、それが導入されておらず、QRコードの読み込みが徹底できていないと、店舗名を公表して、お呼びかけすることになります。
そのことは、もちろん我々も風評被害対策も含めてしっかりと行って参りますが、とは言え一定、お店に対するダメージというものもないわけではございませんので、この辺りのことも、今回起こった事例なども紹介しながら、導入促進を、さらに強力に呼びかけていきたいと考えております。
[毎日新聞]
特措法の改正について、今、国の方で議論なされています。店名の公表ですとか、営業時間の短縮命令などの規定が含まれる内容になっておりますけれども、知事の御見解をお願いします。
【知事】
特措法ならびに感染症法の改正について、閣議決定され国会に提出され、与野党各党で現在議論がスタートしたということは仄聞しておりますが、現在、協議の内容が、どの程度進捗してるのか、どの辺りのことが課題、話題になっているのかは、十分承知しておりません。
しかし、今回の感染症対策で、ある意味では実態を知り、また苦労もしている現場の声を、しっかりと届ける必要があるだろうということから、この間、全国知事会等でも、意見をさせていただいて参りました。一定、そのことは取り入れられて、特措法改正等に反映されていると承知をしておりますが、なお残る課題としては罰則のあり方ですね。この公平性なり実効性を担保するための措置は、多くは政令等に委ねられるのかもしれませんが、これがしっかりと確認できないままに導入されたり、また実施されるとするならば、かえって検査を受けられない方であるとか、また過料を払えば営業を続けることができるのかというような事態でありますとか、本来この法律の持つ意味を、現場において果たさない可能性、また今以上に例えば保健所等に負担等がかかる可能性、またそれらを確認し合うがために、新たな社会の分断や差別等を助長しかねない事態になるかもしれない。こういった懸念等は、できる限り伝えて参りたいと思っております。
[毎日新聞]
昨日、2011年に発生しました大津のいじめで中学生が亡くなられた事件、こちらの民事訴訟の判決が確定しまして、この中でこれまでの裁判では、いじめと自殺の因果関係がある場合、特殊なケースをとらえられていたんですけれども、今回の判決ではいじめが自殺につながることは一般的に予見できるとして、通常のいじめが起きた場合に自殺につながるんですよという新しい判決になっております。
亡くなられた生徒のお父様側の弁護士は、自殺との因果関係を立証するハードルを下げると高く評価をしておりますけれども、いじめの問題は、現在も数多く報道もされておりますし、自殺に至らなくても多くの被害に遭っている方が苦しんでいると思うんですけれども、知事は今回の判決を受けてのお考えを教えてください。
【知事】
まず、いじめで自ら命を絶つことになってしまった少年に対して、改めて思いを致したいと思います。そして、その悲しみと向き合いながら戦いながら、こういった訴訟やいじめに伴う課題の提起をしてこられた御遺族に対しても、改めて思いを致し、まだ今回の判決内容の仔細詳細をすべて把握しているわけではございませんが、今回出された見解等をしっかりとふまえて、今後の学校現場等における、また、滋賀県全体におけるいじめ撲滅また早期対応等にしっかりとつなげていきたいと思います。
[読売新聞]
先ほどの「もしサポ滋賀」の話で、現状の登録状況と運用上の課題についてお伺いしたいのですが、実際の目的は接触者把握のために通知をするということが、このシステムの目的かと思いますが、実際の通知件数等を含めて運用の現状をお聞かせください。
【知事】
現時点、「もしサポ滋賀」の登録件数6,307件。利用者、これはQRコード等を利用される延べの利用人数が73,397人。そして、実際に利用された方、これは延べを除いた実人数で言いますと45,187人ということでございます。この「もしサポ滋賀」で実際に連絡された件数は、今までで1件20人の方に、このシステムで連絡をされているということでございます。
[読売新聞]
滋賀県でも、最近で言うと居酒屋であったり、市役所の窓口であったり、そういうところで不特定の方への感染の恐れということがありましたが、1件ということでは、多分そういうケースでは通知はできていないと思うんですが、6月から運用されてこられて通知が1件にとどまっていることに対して、どうお考えでしょうか。
【知事】
この「もしサポ滋賀」のシステムそのものの導入が、まだまだ進んでいないということがまず1つ。そしてシステムが入っていても利用される方、来訪・来店される方々が、それぞれQRコードを読み取り、その後の対応待ちになっている状態が、まだまだ作り出せていないということ。仮にそれらが作り出せたとしても、一定期間が経ってからということであれば、そのシステムの保持等に課題があるのかもしれませんので、そういった課題等を克服していくテーマがあるのではないかなと感じております。
[読売新聞]
実際、通知した1件20人についても、どなたからも県へは連絡がなかったと伺っておりますが、このあたり、どのように改善していかれるおつもりでしょうか。「もしサポ滋賀」を読み込んだ人に、あなたの立ち寄り先で感染者が出たので、検査をしたいから県に連絡をしてくださいという趣旨の通知が行くというのがこのシステムかと思います。実際にLINEで1件20人に対して、接触の可能性があるので、県に連絡をしてくださいという通知をしたけれど、レスポンスは全くなかったと聞いています。その後の追跡調査に実際に結びついた事例が今のところないと聞いていますが、その辺どうお考えでしょうか。
【知事】
その情報は、詳細を把握しておりません。もし、仮に県にコールバックされた件数がなかったとすれば、それ以外で何らかの受診等に結びついているのかいないのか、さらに確認をする必要があるでしょう。いずれにしろ、こういうシステムを持ち広めている以上、これを補完的に使いながら、感染拡大防止につなげていくことが必要だと思います。いろいろな事例も出ていますので、それをもとに、さらに導入、利用促進を呼びかけていきたいと考えております。
[読売新聞]
通知ができたのが、そもそも1件20人。感染者が2,000人ぐらい出ている中で、すべてがクラスターとかそういう不特定多数ではないにしろ、1件20人というのは多い少ないで言うと、どうお感じになりますか。
【知事】
どちらでもないと思います。多いとも少ないとも思いません。1件あれば、1件あるということですし。ただ、「もしサポ滋賀」の導入自体を、もっと広める必要があると考えております。
[京都新聞]
コロナに関して、ここ1週間の情勢としまして一時期よりも病床使用率はぐぐっと下降線に入ったのかなと。あるいは重症者用病床も同じく50%に達しつつという状況からは幾分改善してきたというところがあるかと思うんですが、特にここ最近の感染状況の動向について、冒頭で御説明もありましたが、知事としてはどのような受けとめをしておられるのか、どのような見立てを持っておられるのか、詳しくお伝えいただきたいと思うんですが。
【知事】
ここ5日間で見ますと、28、38、30、31例、そして昨日の28例ということですので、以前の40、50というような数字に比べると、以前よりは少なくなってきた。そして、病床が確保されている中でのこの数字ですので、医療体制の非常事態は脱しつつある、脱出に向けた方向に向かいつつあるというのが今の状況ではないかと思いますが、依然20人を超える陽性患者の方が連日出ているということ。医療の現場は長期にわたる対応と、そしてコロナ以外の医療需要に対応をされる御苦労もございますので、やはり依然厳しい状況は続いていると言わざるを得ないと思います。したがって、県民の皆さんには、もう一段の注意喚起をしっかりと行っていきたいし、御協力もお願いしたいと存じます。
[京都新聞]
この間、感染者の急増を受けて、ステージ3への引き上げ、あるいは県として医療が非常事態にあるということを宣言されているわけなんですけれども、この2つの点について、例えばステージの引き下げ、あるいは非常事態にあるという宣言について一旦取り下げるとか、そういう御対応は考えておられるんでしょうか。
【知事】
いずれも、まだその状況にはないと認識しております。ステージ判断を変える状況には、まだないのではないか。また、医療体制の非常事態を脱しつつある、脱出の方向に向かいつつあるというこの状況は、認識として持っておりますけれども、依然厳しい状況であることに変わりはないと考えております。
[京都新聞]
脱しつつあるという状況と知事が判断されておられる理由としては、一般病床の占有率なのか、あるいは重症者用病床の占有率なのか、その辺もう少し詳しく教えていただきたい。
【知事】
双方です。一般病床の占有率もそうですし、そして、もちろん重症者用病床の占有率は常に意識しておりますし、また、その病床の占有率に影響いたします宿泊療養施設の稼働が、しっかりとその確保室数どおり、現場で使用、運用できているのかといったようなことも課題だと思いますし、自宅療養で過ごされている方々の健康観察、急変時の対応等についても、やはりしっかりと、まだまだ対応しなければならない状況が続いておりますので、この点は緊張感を持って行っていく必要があると思っております。
[京都新聞]
自宅療養の話が出たんですけれども、県として何とか主体的に自宅療養の要請をするという選択肢を持つということを少し前の会見でお伝えいただいたんですけれども、現状、やや使用率は下がってきている中で、県の方からあなたの状況であれば自宅療養も可能ですので自宅で療養してくださいとお願いしているケースというのは実際に発生しているんでしょうか。
【知事】
以前、病床ひっ迫状況が高まり、今後、感染拡大が続くのであれば、そういう自宅療養をお願いせざるを得ない状況になることについて、皆さんにお伝えをいたしましたが、現時点そのような状況は生じていないと承知をしております。
ただ、それぞれの方の御家族の状況ですとか、また宿泊療養施設、入院される場合においても、その調整をするためにいただく時間であるとか、そういったことから自宅で過ごされる、そういう期間があるということはあるようですけれども、現時点こちらから自宅療養してくださいというようなことはないと承知をしております。
[京都新聞]
自宅療養も選択肢の1つに入れるという御発言があった時点では、確か入院を予定している人等という数の内訳として、おおよそ60人ぐらいのうち50人ぐらいが患者さん御本人の御都合によって自宅療養したいと希望した方を自宅療養してもらっているんだという話がありました。それが大体50人ぐらいで、純粋な意味で入院の調整をしている人は、差し引きして10人弱ぐらいだという御説明をいただいたんですが、先ほど御説明いただいた中では自宅療養をしているという人が57人、入院調整中の方が33人ぐらいだという話があって、いずれの数も増えている。特に入院調整中の人数については10人弱から33人まで増えている。これはどういうふうに理解したらいいんでしょうか。
【知事】
刻々と病院の調整状況、その方の過ごされている状況等によって、またどの時点で、その数を取るのかによっても変わってくると思いますので、そこは増減があると思います。
[京都新聞]
10人弱から33人まで入院調整の方が増えているというのが、解釈の仕方によっては、入院するのに、これまでよりも長い列ができているのではないかというふうにも読める数字かと思うんですけど、その辺はどうなんでしょうか。
【知事】
入院だけではなくて、宿泊療養施設の稼動状況も含めて、その調整は発生しておりますので、例えば部屋を持っているけれども、なかなか清掃など、次の運用に準備が整わない等に対応しておりますので、日によって時間によって、その数には増減があるということでございます。
[京都新聞]
特に、そうなるとホテルの方で、やや実際にホテルに入るという必要性が出てきた人が、やや迅速に入りにくくなっているということが言えるということなんでしょうか。
【知事】
宿泊療養施設のためのホテルの数にも限りがありますし、運用稼働状況、可能室数を超えて感染拡大がこの1月に入ってずっと続いていますので、そういう状況は否めないのではないかと思いますが、ただ一定待っていただければ、数日過ごしていただければ、必要な宿泊療養には結びつけられていると承知しておりますので、この稼動能率をさらに上げていくというのが今後の課題ではないかと考えております。
[京都新聞]
一方で、先週、死亡者の数がやや多かったようにも感じておりまして、死者が増えたというところについての受けとめ、どのようなふうにお持ちでしょうか。
【知事】
季節性インフルエンザもそうですし、新型コロナもそうですけれども、御高齢の方は感染され、こういった死亡に至るリスクが高いということでございますので、残念ながらお亡くなりなった方に対しては、大変痛切な思いを抱きますし、そういったことができるだけないように感染予防に努めていく、また迅速な治療等につなげていくことが必要ではないかと考えます。
[京都新聞]
先日、知事がおっしゃっておられたコロナの陽性患者で、一旦陰性になった方がそのまま自宅に帰れるかというと、結構、難しくて、体力も消耗しているし、転院先の病床がなかなかないんだと、そこで焦げ付きが起こっているのではないかというお話があって、そこを何とか改善してほしいと言っておられたかと思うんですが、先日、政府の方で転院先の病床について、そこで受入れる場合の診療報酬の引き上げを決めたという発表といいますか、そうした報道もあったんですが、そういう定員の受け皿確保についての話が進んでいることについて知事としてどんな受けとめをされておられるのか、あるいは、滋賀県としてその焦げ付きの解消に向けて具体的にどのような形で動いておられるのか、現状と併せてお伝えいただけたらありがたいです。
【知事】
まず、医療現場の対応はコロナだけじゃありませんので、数多ある医療需要に対して、今、懸命に対応していただいておりますので、その体制をしっかりと我々共有させていただきながら、さらに必要なこのコロナ対応病床についても確保するということでございます。と同時に、そういった定員というのも、数で言えば、机の上で考えることだけであれば簡単なことかもしれませんが、御自身のお体の状況ですとか、御家族とのいろいろな距離でありますとか、そういったこと等にも影響いたしますので、簡単なことではないと思いますので、病院の状況、その方々の状況、これは丁寧に見ながら対応していくことが必要なのではないかと思います。
[朝日新聞]
ワクチン接種についてお伺いします。1月14日に知事会から緊急提言を出されましたが、その後、国から自治体への説明会も実施されています。改めて今、県の立場で不安なことや国に早急に示して欲しいことがあれば教えてください。
【知事】
不安なことと言えば、これは努力しなければならないことですけど、この短期において、医療従事者、また高齢者、県民の皆様方に迅速に接種を行っていくという、これまでにない対応を市町とともに、また医療機関の協力を得てつくっていかなければなりませんので、この体制構築に、不安というよりもやらなければいけないという使命感を感じているところでございます。
一定、国からは、この時点においての情報提供が、昨日ですかね、説明会が行われたようでございますので、そのあたり整理して、また市町毎の状況を確認して、今後必要な対応をしっかりと行っていきたいと考えております。
[京都新聞]
首長会議では、特に看護師の確保を甲賀市長が厳しいと仰ったり、医療従事者の確保ですね、接種における医師と看護師の確保で懸念がかなり出ていましたが、その辺、県として何か解決策は出てきていますでしょうか。
【知事】
その辺りのことについても、よく市町の状況をお聞きした上で、対応していきたいと思います。
[中日新聞]
飲食店への支援なんですが、滋賀県では現状、時短要請もしていない状況ですが、近隣府県で緊急事態宣言も出ていて、県内の状況も知事が仰るように油断がならない状況であるという中で県内の飲食店では、実質はほかの時短要請が出ている地域と同様に客足が減っていて、にもかかわらず協力金は出ないという状況で、苦しさを訴える声も聞こえてきているんですが、そういう状況についての知事のお考えをお聞かせください。
【知事】
大変厳しい状況が年末年始もありましたし、さらにそれが長引いているということだと思います。今後、飲食店を含む、そういった窮状を訴えられる方々に対してどのように手当していくのか、支援していくのか、よく考えていかなければならないと思います。
現状ある支援策をまだまだ御存知いただいてない、御利用いただいてない方々もあるようですので、それらをしっかりと届ける、お使いいただくということと合わせて、今後についてもしっかりと検討していく必要があると思います。
[中日新聞]
現時点では時短要請するなり、支援金を給付するという具体的な策については、今のところは出せる状況にはないということでしょうか。
【知事】
現時点、感染拡大防止の観点から、営業時間の短縮を要請する、そういう状況にはないのではないかと思います。
ただ、冒頭お尋ねがあったように、それだけにとどまらず、このコロナ感染症蔓延により、様々な緊急事態宣言の措置により、近隣府県との往来がなくなってきている、少なくなってきていることをふまえて、どういう手当が必要なのかということについては、今後とも、しっかりと考えていかなければならないと思います。
[中日新聞]
GoToトラベルについてですが、菅総理が再開に意欲を示しているというような報道が出て、国の補正予算にも計上する方向で審議されていますけれど、その再開時期について知事はどのようにお考えでしょうか。
【知事】
まずは今、緊急事態宣言が各地に発せられ、本県は緊急事態宣言発出地域との往来を控えてくださいということを申し上げていますので、現時点、このGoToトラベルの再開時期について言及するのは、まだ早すぎるのではないかと思いますが、感染状況は地域によってまちまちですし、今年度だけでもできる手当をやらなければ、やろうという、そういうお考えを持たれることについては理解をいたします。
GoToトラベルで実際一息つけたという旅館業者、ホテル業者様もいらっしゃいますし、やはり裾野の広い産業ですので、本県においても、そういった事業の効果というのは、秋あたりには見られましたのでね。そういったものを活用して次の景気浮揚策に活用しようという、その意図はよく理解しているところでございます。
[びわ湖放送]
「もしサポ滋賀」に関して、GoToイートとも非常に密接な関係があると思いますが、昨日、GoToイートの利用期限の延長も発表されました。改めて知事からの利用期限の延長について一言いただければと思うのと、「もしサポ滋賀」は登録店舗側の問題だけではなくて、店舗の利用者が、しっかりコード読み取るという行動が必要になってくると思うんですが、そのあたりの周知状況、また、県民利用者への呼びかけも含めて、お願いできればと思います。
【知事】
まず滋賀県におけるGoToイートキャンペーンにつきましては、昨日、販売期限並びに利用期限を延長させていただきました。このことによって、「今はなかなか使えないんだけれども、少し収まったときに使って県内においても飲食等をしていこう」ということに御活用いただければと思っております。そのことは、県内事業者、こういった飲食の事業者様にも一定寄与するのではないかと考えております。
また、「もしサポ滋賀」との連動につきまして、これはお店側の導入だけではなくて、御利用される方、御来店される方の読み込みも含めて御協力をいただくっていうのは、まさに仰るとおりでございますので、今回のお呼びかけもそうですし、引き続き粘り強く、この点を呼びかけながら長く続くこの感染症対策により効果を持たせられるように、努めて参りたいと思います。
[産経新聞]
引き続き「もしサポ滋賀」の件について、店舗の導入状況や、(来店者等の)読み取り状況について課題を認識されているということなのですが、どうしてそういった状況が生じているのかという理由について何かお考えはありますか。どうして普及が進まないのか、読み取りが進まないという状況が生じているのかという理由について、どう分析されているか教えていただけますか。
【知事】
分析まで、何かみんなで頭突き合わせてやったわけじゃないんですけど。ただ、私たち1人1人の行動様式を考えればわかるように、ひと手間かけるということのハードル、これがやはりまだまだあるのだと思います。でもそのひと手間かけることでできる感染予防対策というものを、どれだけ分かりやすくお伝えしていくのかが課題だと思います。
[産経新聞]
今後、呼びかけについて続けられるということなんですけれども、一方で、これまでも、CMなども作られたりして、かなり呼びかけについては力を入れてきた部分だと思うんですが、今後こういった状況を打開するために、さらにどういったPRの仕方を検討されているのか教えていただけますか。
【知事】
引き続き、今回の呼びかけの反応なども見ながら対応していきたいと思います。長く続いていますが、まだ1年です。まだ1年で分かってきたことと、まだまだ分かっていないことと、分かってやろうとしているけれどもなかなか行動の変容に移ってないところと、できているところとがあると思いますので、今なお課題であるとするならば、それらを克服するために、頑張っていきたいと思います。
[産経新聞]
バイデン政権のジェニファー・グランホルム元知事についてなんですけども、このクリーンエネルギーの投資を進められているというふうに御紹介ありましたが、このミシガン州で取り組まれている環境施策において、知事が関心を持たれている事例があれば教えていただけますか。
【知事】
現在のミシガン州でどのような取組がなされているのか、実は十分な情報を持ち合わせておりません。といいますのも、前のリック・スナイダー知事から今のグレッチェン・ホイットマー州知事に変わられてから、お手紙のやりとりは何通かしているのですが、まだ直接お会いしたこともございませんし、今の新しい州知事の下のミシガン州にも職員は派遣いたしましたけれども、まだ私も訪問できておりませんので、ミシガン州でこのエネルギーの関係で、どのような取組を現在なさっていらっしゃるのかということについては、十分承知をしておりませんが、例えばパリ協定への署名をなさるなど、超大国アメリカも大きくこの気候変動対策について舵を切ってこられた。その主要な政策を担われるエネルギー長官に縁のあるミシガン州元知事が就任されるということからすると、ミシガン州での取組などにも脚光が当たってくる可能性がございますので、その辺りの情報収集、また連携策の模索などについてもしっかりとやっていきたいと考えております。