【知事】
おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。
まず、新型コロナウイルスの状況についてお話申し上げますと、これまでの陽性患者100名いらっしゃいますけれども、6月8日現在、入院されている方が2名、退院なさった方が97名、残念ながらお亡くなりになった方がお1人いらっしゃるという状況です。感染経路の不明な新型コロナウイルス感染症患者は、昨日現在で16日間連続してゼロとなっており、おかげさまで落ち着いた状態にあると認識しております。
また、すでに御案内のとおり、「コロナとのつきあい方滋賀プラン」の判断指標に基づきまして、6月7日(日)の0時より「警戒ステージ」から「注意ステージ」に移行をいたしました。県民の皆様には、気候のよい時期にもかかわらず、外出自粛を呼びかけ、我慢をお願いして参りました。御協力いただいたことに感謝申し上げたいと思います。事業者の皆さんも、大変な思いをされながら、この間、過ごしていただきました。
「注意ステージ」に移行して、これから県内でレジャーを楽しまれる方も多いと思いますが、一昨日、琵琶湖でクルーザーが転覆し、乗客が負傷される事故がございました。改めて、今朝の県政経営会議において、私から関係部局に対し、琵琶湖上のみならず、山、ビワイチ等のサイクリングも含め、注意喚起を徹底するように、指示したところでございます。
気象庁によると、近畿の梅雨入りは平年で6月7日頃ということでございまして、天候が不安定になりやすい時期でもございますので、改めてお気をつけいただきながら、琵琶湖や河川、山、サイクリング等を安全にお楽しみいただきたいと思います。
こうして「注意ステージ」に新型コロナウイルス感染症対策が入ってきたことをふまえて、これまでの県としての対策を検証、また省察させていただきたいと思います。今後予想される第2波、第3波に備え、例えば検査体制や医療提供体制がどうだったのか、また生活支援がどうだったのか、私どもの広報のあり方、情報提供のあり方がどうであったのか、また経済雇用対策がどうであったのかなどを振り返りながら、現在進行形ですので、なお万全の対策を期して参りたいと思います。
いくつか、人の動きの状況等について、スライドも使いながら御紹介をさせていただきます。県外からの訪問者につきましては、4月から大型連休までは減少しておりましたが、大型連休を過ぎてから、徐々にこのグラフのように幾分回復傾向で、真ん中がちょうどゴールデンウィークの期間、オレンジが昨年、ブルーが今年ですが、大きくゴールデンウィーク期間中に減って、我慢して過ごしていただいたんですけど、ゴールデンウィーク明け、そして5月下旬になるにつれて、徐々に人の動きも昨年同様に戻ってきたという状況が見て取れます。
特に、この1週間で見てみますと、4月第1週とほぼ同水準に戻ってきているということでございまして、昨年同時期に比べると、平日は80%台まで、休日は70%台まで回復してきているということでございます。もう1つ、イオンモール草津付近におきましては、緊急事態宣言解除後、来訪者数は増加に転じてきているということでございまして、そういう状況もグラフで見て取っていただけるのではないかと思います。
県外からの来訪者数につきましては、5月下旬から昨年同時期と同水準の来訪者数まで回復しています。この下の方に見えているのが県外からの来訪者、そして上の方が戻ってきているという県内の全体の来訪者ということでございます。
新型コロナウイルスとのつきあいは長期的なものになります。新しい生活様式には、新しいテクノロジーを活用することも不可欠でございます。見えない相手を見える化する、可視化することで、理解が深まり広がり、人の行動は変えることができるということは、今回コロナ対策で得た1つの教訓でもあると思います。後ほど、本日の話題提供の中でも1例として、LINEを活用した新しい取組について紹介をさせていただきます。
また県では、この5月と6月を支援強化月間と位置付けて、例えば休業要請等に応じた事業者の皆様への支援、新たに設立した雇用調整助成金申請サポートセンターによる中小・小規模事業者への支援、医療従事者への心のケア、大学生への近江米や食料品の提供、キャラバン隊の派遣による外国人県民の行政手続き支援、外国人学校への支援物資の提供などを進めてきているところでございます。なお困難な状況にある方々も大勢いらっしゃるという思いを持ちながら、引き続き、こういった支援体制についても、しっかりと行って参りたいと思います。また今後も、必要なものは来る議会にも案として提出し、お諮りした上で、迅速かつ確実に皆様のお手元にお届けをして参りたいと思います。
それでは私から3点、配付資料に基づく御説明を申し上げます。まず1点目は、今も申し上げましたが、LINEコロナ感染拡大防止システム「もしサポ滋賀」の利用開始についてでございます。新型コロナウイルス感染拡大防止に伴いますイベントの自粛ですとか、施設の使用制限については段階的に緩和、使用再開が行われております。その際、感染拡大の防止対策と社会経済・文化活動の維持両立を図ることに留意する必要がございます。今後、感染が拡大する兆候やクラスターの発生に備えまして、イベント参加者等の把握や、必要な人に必要な情報を速やかに伝達するなどの対策を県民の皆様とともに講じていく必要があると認識しております。
登録していただいている方が大勢いらっしゃるんじゃないかと思いますが、本日、LINE公式アカウント「滋賀県-新型コロナ対策パーソナルサポート」に新たな機能として「もしもの時のサポートシステム」、通称「もしサポ滋賀」を追加することを改めて発表させていただきたいと思います。
このシステムは、明日6月10日(水)から琵琶湖博物館で利用を開始するなど、県立施設、県主催イベントで順次利用を進め、また広げて参ります。併せまして、県内の市町におきましても利用を検討いただくことについて、先般、各首長にお願いもさせていただいたところでございまして、同時に、県内の民間事業者の皆様にもシステムを提供いたしまして、民間の施設、店舗、イベント等において、感染拡大防止の取組の1つとして御利用いただきたいと考えております。
資料2頁を御覧ください。システムによる施設利用者等の把握は、施設やイベント会場ごとに掲示いたしますQRコードを、訪れた方がスマートフォンで読み取ることで、その方のLINEアカウントに、「いつ(時間)」、「どこ(場所)」を利用したかの情報を、同意の上で滋賀県に登録いただく形で行います。
QRコードは、県の専用サイトから、資料5頁のようなちらしのイメージで自動発行ができるということでございます。これをそのまま施設の入口などに掲示することや、当日イベント会場で配布いただくことを想定しております。
資料8ページを御覧ください。QRコード読み取りは、LINEパーソナルサポートの新機能「もしサポ滋賀」を使用していただきます。すでにパーソナルサポートを御利用の方は、掲示されたQRコードをLINEアプリで読み取っていただくだけで使い始めることが可能です。初めて御利用いただく方には、まず始めに友だち登録の手続きを行っていただきます。資料の中に、本日の定例会見のQRコードをお配りしておりますので、早速、お手持ちのスマートフォンで読み取って登録の手続きを御確認いただきたいと思います。何か感染があった場合、必要な場合は、連絡をさせていただきます。このシステムは感染拡大防止につながるものとして期待しており、1人でも多くの県民の皆様に御協力・御利用をお願いしたいと思います。
続いては、「滋賀県がんばる医療応援寄附」の受付状況等についてでございますが、日々医療の最前線で、新型コロナウイルス感染拡大の防止に向けて全力で努力いただいている医療従事者の方々を支えようということで、「滋賀県がんばる医療応援寄附」を受け付けております。
昨日6月8日現在、県内外の個人の方、企業・団体の皆様から、わずか1か月半の期間で466件、7,335万円を超える御厚志をいただいているところでございます。わずか1か月半の期間で、昨年度の寄付金総額1,800万円の4倍となっており、コロナ対策に何か貢献したいという皆様の思い、こちらに心から感謝したいと思います。
寄附の申し込みに併せて、多くの方から医療従事者の方への応援メッセージもいただいておりまして、それがこの画面にありますように、本当にたくさんの方からメッセージとともに御厚志をいただいているところでございます。
昨日も、スタッフと一緒に確認していますと、奥様を亡くされた方から、「亡き妻が、将来どこかに募金したいとコツコツと小銭を貯めていました。妻が亡くなり、小銭だけが残っていましたが、今こそ滋賀県の医療従事者の方に役立てて頂きたく寄附をさせて頂きます。」など、いろんなお心を込めた御寄附をいただきました。心から感謝をいたします。
この御寄附につきましては、医療現場の最前線で、新型コロナウイルス感染症の対応に当たっていただいております医療従事者の皆さんが安心して業務を行えるよう、勤務環境の改善を支援するためのお金として大切に使わせていただきたいと思います。
最後は、少しコロナウイルスと離れまして、嬉しいお知らせでございます。本県では県内の企業・団体の女性活躍の取組状況に応じて「一つ星」「二つ星」「三つ星」と3つの区分で県が認証を行いまして、取組状況を見える化することで、女性活躍を促進する「滋賀県女性活躍推進企業認証制度」を平成27年6月に創設をしております。
制度創設から約5年が経ちましたが、これまで、未だ「三つ星企業」が出ていないことが積年の課題でございました。「三つ星企業」認証には、女性の管理職比率が30%以上という条件が必要でございまして、滋賀県平均の14.7%と比べ、ハードルが高いということが1つの要因となっていました。しかしこれを乗り越えていこうということで頑張っていただいて、今回めでたく、一般財団法人近畿健康管理センター様と株式会社たねや様を初めて「三つ星企業」として認証させていただく運びとなりましたので、ここにお知らせをいたします。
近畿健康管理センター様は、「短時間勤務管理職」などの各種制度を導入し、女性管理職の登用を進めてこられ、今回二つ星から三つ星へステップアップされました。たねや様は、女性管理職比率が49.0%と非常に高く、企業内保育園や復職のサポートなどを継続して、働きやすい職場づくりを実践してこられました。
そこで、認証書の交付式を明後日6月11日(木)の13時30分から県公館で執り行うこととしております。認証書の交付後は、認証企業様の取組や思いなどをお伺いし、意見を交わす懇談の時間もとらせていただく予定でございますので、ぜひ取材にお越しいただきたいと思います。今後も、働く場において、女性もそれぞれの能力をしっかりと発揮できるよう、さらに取組を進めて参りたいと思います。ぜひ、滋賀県庁もこういった企業様に学ぶ、そういう取組を鋭意進めて参りたいと思います。少し長くなりましたが私からは以上でございます。
[NHK]
まず初めに、LINEの「もしサポ滋賀」の運用についてなんですけども、明日から琵琶湖博物館で利用を開始するといったお話がありましたが、知事としては将来的に県立施設がどれぐらいの数、この利用を今後開始していくのか、また民間の施設にどれぐらい普及していけばいいと考えてらっしゃるのか、そのあたりをお伺いしたいと思います。
【知事】
県として導入するシステムですので、少なくとも県立施設については、すべてこのシステムで、来られる方々に御協力いただくための土台をまず整えていきたいと、早急に整えていきたいと思います。
また市や町の施設についても呼びかけましたので、多くの御協力がいただけると期待をしておりますし、さらに呼びかけをしていくと。また民間の施設等についても、さらに、今日以降、呼びかけをしながら、できるだけ広く、御協力いただけるように取組を進めて参ります。
そのことが2波、3波に備えながら、社会活動、文化活動等を再開していく、また回復させていく、こういうことにもつながるんだということを丁寧に御説明申し上げながら、もし仮にそういった場でクラスター等が発生し、連絡をとらなければならない事態、また検査を受けていただかなければならない事態になったとしても、早期に対応できるんだということについて、きちんとお伝えしながら、御協力をもとめて参りたいと思います。
[NHK]
LINEの活用なんですけども、他県でもすでに大阪府でも独自の取組ということでやっておられたり、国の方でも、今導入に向けて取組を進めていると思うんですけれども、滋賀県として先んじてこういった取組をすることによって、どういったところをアピールしていきたいといいますか、また国のシステムや大阪のシステムを併用するお考えが知事の中にあるのか、そのあたりもお伺いしてもよろしいでしょうか。
【知事】
まず大阪府で導入を予定されているシステムについては、QRコードを読み取るということについては同じであると承知していますけれど、読み取られた方が自分のメールアドレスの登録をしなければならないという、ちょっとひと手間かかるということを聞いています。滋賀県のシステムは利用者の同意を得た上ではございますけれども、LINEアカウント、これはユーザーを特定するための識別子を取得する、個人情報の取り扱いについても万全の対策をとりながら行うということでございます。
これまでLINE社とは、コロナ対策前から子どものサポートですとか、学習支援ですとか、様々な取組を進めてきた土台がございまして、かつ、このコロナ対策でもパーソナルサポートを導入し、すでに9万人を超える方々に御登録をいただいている。その土台としては、県内に、これは推計でございますけれども、94万人の利用者がいるという状況がございますので、今後のコロナの2波、3波に備えながら、検査体制についても迅速に周知する、受けていただける、そういう体制をとりながら、社会活動を営んでいくインフラとして、私は重要なシステムではないかなということで、導入を準備し、進めてきたそういった経過がございます。国でも感染追跡アプリを作るべく、現在準備をされていると聞いていますけど、若干システムが違うようでございます。Bluetooth機能を使いながら、その近くにいた方に情報伝達されるということでございまして、どういうシステムなのか情報提供を求めているところでございますので、今後、可能性があれば、どういう連携ができるのか検討をしたいと思いますが、一定程度、県当局でも、このLINEのシステムは、どこで、どれぐらいの方に、接触の可能性があったのかわかる仕組みでございますので、そういうことは一定重要な要素ではないかなというふうに考えております。ぜひ、当初の目的どおり、しっかりと運用されるように、事業者ともども努めて参りたいというふうに思います。
[読売新聞]
一昨日の船の転覆事故の関係ですが、乗船者が全員県外の方でございました。県内では新型コロナが注意ステージになって、今後夏に向けて、特に県外から来訪が増えるんではないかと思われております。
冒頭でおっしゃったように、知事は注意喚起を指示したということですが、具体的にどういう点に気をつけて欲しいのか、改めて知事として特に県外の人向けに呼びかけていただきたいのが一点と、いろんなレジャーについての注意喚起を呼びかけたということですが、特に水上のレジャーについてなんですけども、今回、転覆した船は定員超過だった疑いも指摘されているんですが、そういった水上での法令遵守の観点からの注意喚起というところも、どういうことを呼びかけていきたいのか改めてお願いします。
【知事】
2つのお尋ねは、いずれも関連すると思うので、まとめてお答えいたしますと、やはり1にも2にもルール遵守です。法令含めたルールを遵守していただくこと、例えば定員を超えた乗船ですとか、ライフジャケットを着けていらっしゃらないようなこと、またサイクリング等であればヘルメットを着けていらっしゃらないようなことなどは、これは厳に改めていただくように呼びかけると同時に必要な取り締まりについてはしっかりと行っていきたいと思います。また、そういったことの周知も、改めてこの時期にしっかりと行っていくことが必要ではないかと思います。
また、よく御存知の方は、それでも、ついついということもあるのかもしれませんが、この機にしばらく自粛をしていた体を動かそう、この機に琵琶湖周辺で滋賀県でサイクリングや湖上スポーツ等に初めて親しむという方もいらっしゃるでしょうから、そういった方には、特に事業者とも連携しながら、法令ルールの周知徹底ですとか、その遵守を呼びかけていく、こういったことが必要ではないかと思っております。
[読売新聞]
今後、具体的に県の方から、例えば水上でしたらマリーナさんなどに何か注意喚起のものを配って一緒に啓発するとか、そういうことを考えておられるということでしょうか。
【知事】
今日、経営会議でそれぞれ指示しましたし、まだこの当該クルーザーの状況等は調べ中ということも聞いておりますので、そういった状況が明らかになり次第、県内の夏のレジャーに向けた必要な呼びかけは行うことも検討していきたいと思います。
[読売新聞]
もう1点、資料提供のあった女性活躍推進企業認証制度の三つ星の話なんですけど、参考までに滋賀県庁の女性の管理職割合は何%でしょうか。
【知事】
聞かれると思って資料を用意しようと思っていたんですけど。今話があったように、参事級以上の割合は約9%です。
[読売新聞]
県庁は三つ星を取れないということになりますが。企業から学びたいということでしたが、知事はそのあたりどうお考えでしょうか。
【知事】
いや、これは重要なことだと思いますね。私は今年度の幹部研修、これはWebで行ったんですけども、多様性こそ自治文化の源泉だということを申し上げた上で、そういったことをぜひ職場においても心を配り、例えば制度改善だとか、必要な声掛けだとか、そういったことに努めていこうということを申し上げているのですけれども、まだまだそうなってない。例えば男女がともに、とりわけまだまだ能力生かして欲しい女性が活躍できる職場に、数字の面でもなっていないということについては、強い問題意識を持っております。
したがって、こういった県内事業者様の優れた取組を、こういった形で認証をさせていただき、その事業者様にはトップランナーとして頑張っていただくということはもちろんですけれども、こういった企業様の取組を学んで、自社にも取り組んでいただける状況を、ぜひ広げていきたい。また、とりわけ公務職場であるこの県庁においても、そういったことを言っている以上、実現、実践、改善されるように、さらに取組を強化して参りたいと思います。
[毎日新聞]
県外からの来訪者が回復しているというお話ありましたけれども、6月1日から県をまたぐ往来については、県内の人に対して自粛はもう要請はしないという方向に変わりましたが、その県外から来る人が回復したことに対する評価を教えてください。
【知事】
評価という御質問の言葉になじむかどうかわからないですけれども、歓迎の気持ちと不安の気持ちが相半ばするというのが、県民の皆様の正直な感想ではないかと思います。昨日も観光関係の団体の会合等を行っておりましたけれども、ぜひ、そろそろ回復させていこうじゃないか、また来ていただけるようにしようじゃないかという思いがある一方で、この間の自粛が4月、5月と非常に長く広くこれまでにない取組でありましたので、そういったことにより感染状況が一定抑えられたということもあると考えられますので、再び感染が広がることはないのかという、そういう御懸念とが入りまじった、そういう気持ちではないかなと思っております。ですから、「滋賀らしい生活三方よし」ですとか、「そろりそろり」と気をつけながらお互いに感染予防、感染拡大防止対策を取りながら過ごしていこうということを広く呼びかけていきたいと思っております。
[毎日新聞]
あと1点、例年7月1日が浜開きになると思うんですが、夏のレジャーシーズンということで、他府県では海開きを中止することを検討しているところもあるということですが、滋賀県としては例年どおり7月1日に浜開きをされ、その際に何か新型コロナウイルス感染症に関してマスクの着用だったり、感染予防策をお願いしたりするというようなことはありますでしょうか。
【知事】
琵琶湖では、3月上旬にびわ湖開きというものを行いまして、本格的に琵琶湖と水と親しむことの安全を祈願させていただいております。これには県も参加をさせていただいております。県として、びわ湖開き、湖開きというようなものは行っておりません。それぞれの浜ごとに、協会、組合ごとに行われている浜開き的なイベントについては、詳細の承知をしておりませんが、今回のコロナ禍で、感染防止対策を徹底されながら、何か御検討のことはあるのかもしれません。
一方、私どもは7月1日は「びわ湖の日」ということで、このマザーレイク琵琶湖に感謝しながら、より綺麗な状態で親しもう楽しもうということで、ごみ拾い、美化活動、清掃活動等を、これは県内一円で、まさに10人に1人の割合で県民が参加するほどのイベントとして、この間、定着をしてきております。今回、この7月1日「びわ湖の日」に関連するイベント等を、このコロナもあり、どのように行うのかということについては、現在、担当部局をして検討中でございまして、また決まり次第、御連絡、御案内をさせていただきたいと思います。
[毎日新聞]
水のレジャーに関しては、コロナウイルス防止対策という点で、特に知事からお願いというか、各浜の管理者だったり利用者に対して、マスクの着用だったり、間隔を空けるなどバーベキューをする場合に規制をかけたりするということは、特に現時点では考えられていないということでよかったですか。
【知事】
要請の緩和に応じて、琵琶湖岸ではバーベキュー等をすでに多くの方が楽しんでいただいております。ある意味では密な環境ではありませんので、大いにそういったものは楽しんでいただきたいと思います。ただ一方で、このコロナの感染症を経験した後のこの夏でございますので、お互いの距離ですとか、飛沫ですとか、手洗いもそうですね。様々な感染予防対策については、徹底して行っていただくということについては、やはり強く呼びかけていく必要があると思います。
また関連して冒頭に申し上げましたが、ゴールデンウィークはやりたかったけどできなかったと、急にこの6月、7月に出かけられる、琵琶湖に出られるということから、少し大勢で楽しみ過ぎたり、不安全な状態になるということにならないように、安全対策の面からの呼びかけは、やはり強化していく必要があると思いますので、その点については、それぞれ関係者と協力しながら取り組んでいきたいと思います。
[滋賀報知新聞]
先ほどからの質問に関連して観光・レジャーについてなんですが、前回の定例会見で私が質問させていただいたんですけども、前回のお話ですと、まずは県民に県内への観光というのを楽しんでいただいて、秋以降は県外の人も大々的に来ていただけるように検討していくというお話だったかと思うんですか、注意ステージに移ったということもありますけれども、現状、方針に何か変更や転換はあったりするのでしょうか。
【知事】
まず、基本的に現在は6月7日以降、注意ステージに入っています。注意ステージに入っていますけれども、6月18日までは、最後に緊急事態宣言の対象地域から外れたエリアですとか、まだ感染者が多数いらっしゃるような地域への外出等は控えていただくようにということをお願いしております。具体的には東京都ですとか北九州市です。そして、県外から県内に来られる方々については、基本的には来ていただいて、いろいろな活動等をしていただくことについては、呼びかけは行っていないという、こういう状況にございます。したがって、徐々にそういった観光等の入込みのお客様も増えてくるのではないかと思います。
前回の会見での御質問に対する答えは、観光政策、観光戦略としてどう考えていますかということでしたので、やはりまずは県民の皆さんが県内でお楽しみいただける状況を作っていきたい。その心は旅行商品等もなかなかまだ十分整ってこないというようなことですとか、先ほどの御質問にも関連すれば、お互いにまだ歓迎と不安とが入り混じったような状況があるので、心理的にもなかなか増えていかない。しかし、観光地の様々な事業活動も応援していかなければならないということがありますので、まずは県民の皆さんが県内の観光施設で楽しめる環境をしっかりと応援していくと。そして、本格的には秋以降、県外からもお客様に来ていただけるような、そういう商品を作ったり、サービスをより充実させたりといったことに取り組んでいこうということで、様々な事業ですとか呼びかけを行っているところでございます。
[時事通信社]
県は注意ステージに入ったわけですけれども、その後、京都や大阪で1人程度なんですけども、ちょこっとだけ出ているところがあるんですけど、この辺りについてはどのように見てらっしゃるのか。落ち着いた状況という認識でいらっしゃるのか、お伺いできればと思います。
【知事】
絶えず気にかけています。新規陽性患者がなければないで、その日の状況として安堵をいたしますし、神奈川県でしたか、70日ぶりに新規の陽性がゼロであったという報道がなされていますし。しかし一方で、例えば隣県の岐阜県でお1人感染者がいらっしゃった等の状況もございますので、絶えず気にしながら、その情報に接しておりますし、県内のPCR検査も、必要な方にしっかりと行いながら、感染状況の把握と対策に努めてまいりたいと思います。
[時事通信社]
先ほどありました観光誘客の件なんですけれども、政府の方では「Go To キャンペーン」の議論もされておりますが、まずは県内での観光ということで、県内の方々に宿泊費を補助するとか、補正予算もこれまで出されていますけど、県内で何かお考えになっていることとかはありますでしょうか。
【知事】
すでにこれは、4月、5月の予算の補正で、コロナ禍からの、このコロナショックからの回復ということで、クーポン付きガイドブックですとか、ウェルカム滋賀・びわ湖教育旅行のキャンペーンですとか、あとは県民を対象にサイクリングをしていただく場合の補助ですとか、こういったことを一定、措置させていただいております。それらを順次、時期に応じて展開できるように発表もし、また準備もさせていただいておりますので、順次行っていきたい。また、国のそういったキャンペーンもにらみながらやるものと、それらが十分、私たちが必要な時期に来ないとすれば、県としてやらなければいけないことと、来たる6月議会も見ながら、さらにどういったことが必要なのかということを今、見極めている状況、検討させていただいている状況ですので、ぜひ必要な対策が迅速に打てるように整えてまいりたいと思います。
[時事通信社]
人口動態統計が、先日発表されまして、出生率が滋賀県1.47となっているんですが、コロナで地方が見直されてきている中、どのように対策を講じていこうとされているのかお伺いします。
【知事】
これは6月5日に公表された令和元年の月報年計において概数で出たものでおっしゃっているのだと思いますけれども、特に私自身が注目して見たのは、生まれてくる子どもの数、出生数です。全国では86万5,234人ということで、過去最少であったということです。本県においても1万627人ということで、これは昭和41年、丙午の年でしたが、それに次いで最も少なかったということでございます。したがって、希望する子どもの数から大きくかけ離れてしまうという現状でございますので、県でも新たに定めました総合戦略にのっとりながら、結婚、出産、子育て、これをみんなで応援するという取組。こういったものをさらに充実させていく必要があると思っております。だからこそ、このコロナのこともあり、やはり子ども、若者に対するメッセージですとか、事業ですとか、そういったものをさらに充実させることによって、この滋賀で子どもを育てたい、滋賀で子どもが産めたら幸せだねと思ってもらえるようなことをさらに進めていく必要があると思っています。
また、従来から申し上げているように、この数も当然、注意深く見ていく必要があるのですが、全体のマクロの数字だけではなくて、やはり一人ひとりの生まれてくる子ども、そして、その命、これをしっかりとみんなで守り支えていくというこの姿勢ですね。こういうことが、まず根底で大事なのではないかと思いますので、特にそういう状況がこのコロナで揺らいでしまっている、不安に思われている、そういう状況をぜひ、解消していきたいと思っております。
[びわ湖放送]
今月24日から議会が始まりますけれども、次の6月議会での補正予算なんですが、滋賀県としては落ち着いた状況で注意ステージに入ってきた中で、次の補正はどういったところをポイントに持っていかれるのか、またどういった思いで次の議会に臨まれるかというところを教えてください。
【知事】
全体の取りまとめは、今検討中なんですけども、まず1つ大きくあるのは、「コロナとのつきあいは長くなる」ということですね。おかげ様で落ち着いた状況にありますが、引き続き、感染防止、感染拡大防止をしっかりとやり続けなければならないということを前提にした事業や、必要な予算ということが1つ。
もう1つは、この間取り組んできたことで、それが持続可能なのかどうかということが多く問われました。例えば、医療機関の経営、またPCR検査体制については、これは振り返りや検証とセットになってくると思うんですけれども、医療機関がしっかりとコロナ対策で必要な病床・治療診療体制を確保しながら、かつそれ以外の診療もしっかりと行っていただけるような資金の対策ですとか、そういったことをしっかりと行うということが重要ではないかと思います。
3つ目は、コロナとつきあいながら、社会経済・文化活動をどのように、再開・回復また拡大させていくのか。先ほどお尋ねの観光も含めて、こういったことがやはり重要ではないかと思っておりますので、大きくこの3点が柱になってくるのではないかと思います。最終的にどう組み立てて、また申し上げるのかは、よく考えたいと思うんですが。
[NHK]
宝塚で先日、ボウガンで家族の方が殺傷されるという事件が起きました。それを受けて兵庫県の方ではボウガンの所持を規制するという条例をつくるという話が出ているそうです。
改めて滋賀県として、ボウガンの所持に関しての今の知事の考えをまずお聞きできたらというのが1点です。
【知事】
滋賀県では、「青少年の健全育成に関する条例」で有害玩具等の制限ということで取締といいますか、制限をかけているんですけれども、そこで想定されているものは玩具の銃とか、殺傷能力が高いとされるナイフとか、そういうものを想定しているということで、見解によればボウガンは対象外ということだそうです。(※訂正「滋賀県青少年の健全育成に関する条例」において、「ボウガン(鉄砲型近代洋弓)」を有害なものとして指定)
私はこの事件と、そして昨日ですか、東京都内で、高校生が頭部を銃で貫通して亡くなっていたという、こういう事件ともあわせて、こういった殺傷能力のある物々が、一般家庭等で簡単に手に入る、出回っているという、こういう状況に大変不安を持っております。したがって、どういう状況にあるのか、またどういう対策を取らなければいけないのか。これはよく県でも関係当局とも議論しながらよく考えたいと思います。
[NHK]
昨日ですけども、県の高野連が甲子園の代替大会、独自大会を開くということを発表しました。甲子園に出場ということはできないわけですけれども、こうした独自大会を開く高野連であるとか、また球児に向けてですね、知事の思いがありましたらお願いいたします。
【知事】
全面的に応援します。野球だけではなくて、様々な他のスポーツ、またスポーツだけではなくて文化活動、そして学校の行事とありますが、先般も高校生とZoomで短い時間でしたけれども対話をさせていただく機会がございました。もう切実でしたね。私自身もどう言葉をかけていいのか分からなくて詰まったという場面もありましたけれども、まさにそれぞれの種目や、それぞれの行事に打ち込んできた高校生の何て言うんでしょうか、もうひしひしと伝わるそういう思いに私自身も胸を打たれました。
ただ一方で、自分のその大事な時間を将来のことも考えながらどう使っていいのかということについて悩んでいる高校生。このまま大会にずっとかけていけばいいのか、それとも切り替えて勉強や就職に向けた準備をしなければならないのかとか、あとやっぱり自分はやりたいけれども、そういう思いを一にしないチームメートや部員等との葛藤に悩む高校生。また、練習も十分できてない中で行ってしまうということに対する不安だとか、そういったことも吐露され、垣間見えて、とてもいろんな影響を与えているんだなあということを実感しておりますので、そういう中で、諸々検討され、代わる大会等を準備していただくということになれば、県としても知事としてもしっかりと応援をしていきたいと思いますし、観客等については、感染拡大を予防する観点から入れられないとするならば、どうやって代わりにみんなで応援する方策があるのかということについても一緒に考えていきたいと思います。