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知事定例記者会見(2020年3月24日)

令和2年3月24日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

久しぶりの定例会見でございます。よろしくお願いいたします。まず昨日、県内5例目の感染された患者の発表がございました。発表の通りでございますが、濃厚接触のあった方を含め、積極的疫学調査を順次実施し、その結果等についても、また公表させていただきたいと思います。昨日、本部員会議で述べた通りでございます。依然として緊張感を持った対応がいるということでございますが、おかげさまで本県においては、皆さんの御努力のおかげさまで散発的な発生にとどまっているということでございます。ただ、ここにきて都市部での感染拡大、御高齢の方の感染、さらには感染源が不明の感染、また海外から帰国された方の感染というようなことが出ておりますので、それぞれが感染予防に努めるとともに、県としてはクラスター発生を探知しながら縮小させていくということとあわせて、重症者が今後増えることも想定しながら医療提供体制の構築を進めていきます。

また、イベント等については、3つの条件、密閉・密集・密接、この条件を回避しながら感染リスクに対する対応をとりながら、明日、3月25日以降、順次、開催または開館するということとさせていただいております。また、臨時休業している学校については、文部科学省の方針をふまえて新学期からの再開に向けて、現在、教育委員会において必要な準備を進めていただいているということでございます。

私のところにも日々届いておりますが、この新型コロナウイルス感染症が、本県経済、社会に与える影響は、大変、切実なるものがございます。この影響にかんがみて、中小企業の資金繰り、また雇用の維持、このことに万全を期すべく、かかる事業、かかる補正予算を、今年度、来年度と組成させていただき、県議会でもお認めいただきました。しっかりと対象の方々にお届けすることができるよう、努めて参ります。またあわせて、次なる対応策についても、これは機動的にしっかりと構築の上、必要であれば県議会等にもお諮りをすると、こういった準備を進めて参りたいと思います。

また、中国湖南省からのマスクの提供がございました。本県が友好提携している中国湖南省から、新型コロナウイルス感染症対策の支援物資として、サージカルマスク2万枚をお届けいただいたということでございます。大変心強い、ありがたい贈り物だなと思って、心から感謝をしています。一時期、湖南省は大変な状況になりつつありました。その時には、本県から医療用の手袋を支援物資として送り、すぐに湖南省の省長、書記から御礼のお手紙をいただいたところでございますが、こうやって離れていても心の通う友人というのは本当にありがたいものだなということを感じているところでございます。

県内で不足しているマスク、これは県内の介護施設、児童福祉施設、障害者支援施設等にお配りをしたいと思います。またこの間、2月、3月に湖南省からたくさんの方が来られる予定であったんですけれども、すべて延期になっております。できるだけ早く収束させて、こういった友好交流についても再開できるように、ともに努力をして参りたいと思います。(マスクが入っている箱に中国語で)書いてある文字は、中国語を読める方はおわかりになると思うんですけど、

「友人はどんなに離れていても心はそばにあるという」そういう意味だそうでございます。

 

さて、人事異動について、後ほど詳しく総務部長からございますが、本日10時半に参事級以上の人事異動の発表をさせていただいております。まさに1年かけて、私自身も来年度の体制づくりをしてきたところではございますが、今年度終盤に影響が長期化するであろう、また後半に及ぶであろう、この新型コロナウイルス感染症対策も必要になってきました。年頭に「チェンジの年、チャンスの年、ぜひチャレンジする1年にしたい。そういう組織を作りたい」ということを申し上げました。まさに新型コロナウイルス対策もあり、「健康しが」を標榜する本県にとって危機、試練の年になると思います。

そういったことに真っ向からトライ、チャレンジできる、そういう組織を作りたいということが1つ。もう1つは、次世代に向けて、バトンを次から次に渡していけるように、持続可能な滋賀をつくっていくという、このお互いが「育つ」、「育てる」、そういう滋賀県庁をつくろうということで、幹部を含む人事の配置をさせていただいたところでございます。

詳細は総務部長から発表させますが1点だけ、文化、美の滋賀、文化財についてのみ、私から申し上げます。まず近代美術館については、老朽化対策をさせていただいた上で、令和3年度に再開館をさせていただきます。美の滋賀の発信にかかる計画等については、来年度しっかりと打ち立てた上で、再構築をさせていただきます。この近代美術館については、より強力な布陣を作るべきだという御提案等を県議会でもいただいていたところでございますので、新たに近代美術館館長の上に全体総括の総長を配置し、この任に西嶋副知事を当てることといたします。

また教育委員会から文化財保護に関する事務を知事部局文化スポーツ部に移管いたしまして、文化行政を一元化すると同時に、この美の滋賀ならびに文化館の後継施設の検討、それらを進める部長級の理事(文化担当)を設置することといたします。県議会でも答弁させていただいた通り、本県が有する文化財は今のみならず、将来のためにも大切に守っていきます。もちろん活用するという大きな方針もありますが、保全なくして活用なしです。しっかりと保全・保護することで活用する、活用することで保全・保護につなげていく、この取組をしっかりと進めて参りたいと思います。来年度の人事は「トライ、チャレンジ」、「育つ、育てる」、この2つの方針で臨んだところでございます。それでは資料に基づいて2点申し上げます。

 

1点目は、「スカーレットレガシープロジェクト」についてでございます。お手元に資料もいっているのではないかと思いますが、毎日、涙なくしては見られない展開になってきましたけれども、いよいよ残すところ、あと4回ということになりました。先般の3連休、私も信楽を少し訪れてみますと、多くの方が来られていることですとか、信楽焼のさらなる知名度アップということで、本県の様々な分野に大きな効果があったのではないかと思います。年末以降、このスカーレットの効果を一過性のものに終わらせない、一地域のものに終わらせないということを旨として「スカーレットレガシープロジェクト」としてまとめて取組を強化しようということを打ち立てました。そこに4つ、大きく資料で示させていただいている通り、地場産業の振興、観光物産の振興、女性の活躍、医療といった取組について、まとめて発信また強化していきたいと考えております。かかる予算等についても、すでにお認めをいただいているところでございます。

特徴的なことを2つ申し上げます。1つは、左下にございますように、骨髄等移植ドナーの助成でございます。御案内の通り、このスカーレットのドラマの中でも、息子武志が白血球の型が一致するドナーを必死になって探しているというストーリーがございました。信楽の女性陶芸家の草分けである神山清子さんは、この骨髄バンクの設立に大変御尽力をされ、現在も「滋賀骨髄献血の和を広げる会」の代表でいらっしゃいます。滋賀の先人の尽力によって設立された骨髄バンクでございまして、現在では、9割以上の患者の方が自分に適合した白血球の型(HLA型)を持つドナー登録者を見つけることができるというところまできているそうでございます。ただ、せっかく合う人が見つかったとしても、「仕事の都合がつかない」といった理由で実際の移植率は6割未満になっていると、このことは県議会等でも指摘をされているというところでございます。そこで少しでも、適合したドナーが骨髄提供しやすい環境を作ることを目指して、ドナーとドナー休暇を与える事業所に対し、市町とともに助成する新規事業を来年度から実施することとしております。

2点目は、せっかく信楽また陶芸が盛り上がってきたというところでございますので、「滋賀陶芸大使」をおこうという取組についてでございます。ヒロインの相手役である陶芸家十代田八郎さん役を演じていらっしゃいます松下洸平さんに「滋賀陶芸大使」になっていただくべく現在準備を始めているところでございます。4月4日に委嘱式を行います。詳細は改めてお知らせしたいと思います。

 

もう1つの話題提供は、成安造形大学と滋賀県で令和2年度「びわ湖の日」ポスターデザイン決定についてでございます。滋賀県では、7月1日を「びわ湖の日」としています。例年、この「びわ湖の日」を中心に、びわ湖に関する活動を盛り上げようと、「びわ活」ということで展開しておりますが、そのポスターデザインを決定いたしました。そのポスターデザインの制作者は成安造形大学2回生立脇桃菜さんでございます。では、立脇さんからポスター紹介をお願いいたします。

[成安造形大学生]

私はこのポスターで、びわ湖と、びわ湖に生きる個性豊かな魚たちの魅力が、みなさんに伝わればいいなと思います。こだわったところは、魚の種類を琵琶湖の在来種にするとか、鯉の形も飼育型ではなく野生型の細い形にするといったように制作しました。

 

【知事】

ナマズの顔なんかもいいですよね。子どもたちの楽しそうな笑顔がとても印象的で、躍動的なポスターを作っていただいたなあと思っております。びわ湖で遊ぶのは好きですか。

 

[成安造形大学生]

水が好きなので、びわ湖も好きです。

 

【知事】

ありがとうございます。ぜひこれを至る所に貼ってPRしていこうと思います。このポスターを活用して、例年夏にやっている「びわ活」を盛り上げていきたいと思います。なお、詳細は調整中なんですけど、こういう新型コロナウイルスの影響もあって、なかなか外に出られない、遊びに行くところがないと悩まれる方も多いという状況をかんがみ、むしろ「びわ活」こそ、このコロナの時期にいいんじゃないかと。密集密接がなければ、ぜひ、びわ湖に来て発散していただこうということで、少し時期を早めて、できればゴールデンウィーク頃から、この「びわ活」を展開すべく、現在準備をさせていただいているところでございます。今日、この会見終了後、本館1階の県民サロンで、立脇さんはじめ学生の皆さんが実践された「びわ活」についても御報告いただく時間を設けているということでございますので、ぜひ御取材等いただければ幸いでございます。それでは以上で、「びわ湖の日」ポスターデザイン決定についての御案内とさせていただきます。どうもありがとうございました。長くなりましたが私からは以上でございます。

[中日新聞]

「スカーレットレガシープロジェクト」についてお伺いします。「スカーレット」と、「麒麟がくる」で滋賀県を発信する千載一遇のチャンスとずっと言われていたように思うのですが、新型コロナウイルスの影響で、信楽も観光客が減っているような状況かと思うのですが、そういう中でレガシープロジェクトを発信する知事の思いを伺います。

 

【知事】

まず、この連続テレビ小説「スカーレット」があり、加えて大河ドラマ「麒麟がくる」がある。このことは千載一隅どころか万載一遇のチャンスだと申し上げています。しかし、ここに来て新型コロナウイルスの影響が懸念されるということでございますが、実はこのレガシープロジェクトについては、年末から年明け以降、この効果を一過性に終わらせないぞと。このドラマの中にいろんなメッセージが込められてるんじゃないだろうかと。特に、女性の活躍ですとか、また毎日、信楽焼や信楽が取り上げられますよね。こんなことは今までなかったんじゃないでしょうか。信楽に行ってみますと、確かに大型バスで来られるお客様は減ってますけど、個人で来られるお客様は堅調だそうです。タヌキの置物もこれまでにない売れ行きで、生産が追いつかないということでございます。

この機に、例えばタヌキの置物に込められた思いでありますとか、信楽焼を生み出すその風土、古琵琶湖層があった土、そして火を大事にされる、そういった作り手の思い、ドラマの中でも表現されてましたね。こういったことをぜひ発信していけないだろうか。

また信楽焼は、お茶やお酒の器としても最適で、滋賀県は信楽焼をはじめ、湖東焼や膳所焼など焼き物はたくさんほかにもありますし、地場産業は信楽焼だけではなくて、彦根仏壇はじめ県内各地にございますね。この機に信楽焼をはじめ県内各地にある地場産業をしっかりとPRしていく。例えばここ滋賀なども活用しながら、そういう取組を展開していこうじゃないかということでありますし、信楽窯業技術試験場を移設して新築する工事も始まります。陶芸の森もちょうど30周年を迎える節目になります。様々な企画展も、リサ・ラーソン展をはじめ、準備されておりますので、この機にしっかりと盛り上げようということで、こうして束ねてPRすべく準備をして参りました。

加えて担当部局が知恵を出してくれまして、陶芸大使というものを設定してはどうだろうかということで、十代田八郎さん役の松下洸平さんをぜひということで、撮影中も随分陶芸に対する向き合いが真剣かつ真摯であられたという、そういうお話も聞いてますし、今まさにドラマのテーマになっております骨髄等移植についても、折しも県議会でも強く、課題提起されていたところでございますので、予算をつくり、この機にしっかりと県内でドナー移植が進んでいくようにしようという。こういった取組をぜひ作っていきたいと考えているところでございます。これも、コロナの影響に負けないように、だからといって密閉したところで陶芸活動ではなくて、信楽らしい、滋賀県らしいPRをしていければというふうに思っております。

 

[日経新聞]

明日、法定協議会が開かれる近江鉄道について伺いたいと思います。1回目の法定協議会が開かれた直後の定例会見で知事は、近江鉄道と沿線自治体、住民この3者の存続への覚悟を確認したいというふうにおっしゃいました。それから5ヶ月近くたっているわけですが、その間、この3者の覚悟を知事はどのように評価していますか。

 

【知事】

私が申し上げた趣旨は、近江鉄道という長い歴史を持つ、33の駅がある、JR等の駅とも結節している、地域にとって5市5町にとっても、大変ゆかりや繋がりの深い、こういった鉄道で、なくてはならないという方もいらっしゃいますが、従前よりも乗る人が減って経営が厳しいという状況になっています。

したがって、今後どのような方向性を取るにしても、様々な困難な課題を乗り越えていかなければならないという意味において、明日予定されている第2回法定協議会で一定の方向性を出す必要があるだろう。それには、当然沿線市町の、これは県も含めてですけれども、覚悟が問われ試されるであろうと、そういうことで申し上げたところでございます。

まず、この間やっているアンケートの結果を振り返っていきたい、しっかりとみんなで共有したい。そして、すでにやっているクロスセクター効果の分析、これは鉄道が人を乗せて運ぶというもの以外の効果、様々多岐にわたる効果というものをどう分析するのかという結果が一定まとまるということですのでこれを共有したい。

またこの間、それぞれの地域において精力的にフォーラムを開催していただきました。事業所、学校等にヒアリング等もさせていただいておりますので、そういったことについてもまとめた上で、こういったものをふまえた方向性について、どう取りまとめられるのかということを、現在、最終調整中でございます。

いずれにしても、沿線地域のみならず滋賀県にとっても、大変大きな課題になると思っておりますので、住民の皆様方のみならず、県外から来られる方々の交通手段をどう確保するのかという、こういったことも考えなければなりませんので、限られた時間にはなりますが、しっかりと今後に向けての意思共有ができる、そういう場にしていきたいと思います。

[日経新聞]

そうした一連の流れを、知事御自身はどのように評価されていますか。

 

【知事】

まず法定協議会を立ち上げるという段階の前に、近江鉄道から経営の窮状が伝えられていたところでございますが、実際に存続等を議論する法定協議会の立ち上げということで、沿線地域の経済界ですとか、住民の方々から知事に対しても、県に対しても近江鉄道について様々な御意見が寄せられるようなった。このことは、相当住民の皆様方の関心度が上がってきたのではないか。市長や町長と議論する際にも、近江鉄道について議論する機会も増えてきました。実際、国とも法律に基づく様々な措置等についても協議をすることも経てきましたし、そういう意味で、今後に向けて方向性を決めていく、そういう素地は揃いつつあるのではないかと考えておりますが、なお、様々な御意見や御事情等もありますので、丁寧に手続きを踏んでいきたいと思います。

 

[日経新聞]

明日はどのように方向性を決めるんでしょうか。例えば多数決であるとか、全会一致であるとかそういう決め方でしょうか。

 

【知事】

できれば全会一致を目指したい。どこかが反対でどこかが賛成で、どこかが態度保留で別れた状態、対立した状態で方向性を決めるというのは、今後の議論にも影響を及ぼすでしょうし、できれば全員が一致する形で方向性を決めたいと思っておりますが、なお、詳細については協議調整中と聞いております。

 

[日経新聞]

あともう1つ、近江鉄道の喜多村社長が来月から親会社の西武鉄道の社長に転じるという人事が発表されました。今後、近江鉄道が仮に存続するならば、負担配分とかの問題になるんですが、そうした今後の交渉や協議に、今回の社長交代はどのような影響を与えると考えでしょうか。

 

【知事】

喜多村社長におかれては、近江鉄道社長御在任中に、もちろん鉄道経営のみならず、観光ですとか、地域振興ですとか、様々な場面で御一緒する機会も多く、県内の交通、観光行政等に精力的に御尽力いただいたと思っております。私が会長を務めておりますびわこビジターズビューローでは、副会長をお務めいただいて、とても心強く思っておりました。

人事のことですので、そのことにコメントはいたしませんが、しかしより広い観点から、(親会社の西武鉄道からは)近江鉄道に車両が来ているなど、ゆかりの深い会社の主たる役割を果たされるということであるならば、そういった影響をぜひ前向きにとらえて、プラスの効果が発現できるように今後も引き続き、コンタクトをとっていきたいというふうに思っております。

 

[朝日新聞]

人事の組織改編について、先ほど知事が御説明いただいた文化財の担当を教育委員会から知事部局に移されることについて、もう少し詳しくお尋ねさせてください。先ほど、ねらいについて、強力な布陣を敷きたいと。また保全なくして活用なしということで進めていくためというふうにお話くださったと思うんですけれども、どのような課題が見えてきたからこそ、こういった対応をされたのか、もう一言、御説明いただけませんか。

 

【知事】

課題というもよりも、今ある、出つつある、広がりつつある可能性をより生かしたいという観点での組織改編だと受けとめていただければ幸いです。彦根城の世界遺産登録に向けた取組なども、いよいよ令和6年度に向けて、本格的に準備をしていかなければならない、準備することができる、そういう時期になってきましたし、安土城復元プロジェクトなども動かしつつあります。

また、琵琶湖文化館という館をどうするかという議論も、後継施設について本格的に来年度議論をしなければなりませんし、各地域、地域には、有形無形の様々な文化財、全国に誇る世界に誇る文化財をお持ちいただいている。しかし、その保全保存等が大変難しい状況にもある。こういった課題でもあり可能性を乗り越えていくために、もちろん教育委員会でも一生懸命やっていただいてたんですけど、例えば観光との繋がりですとか、予算との繋がりですとか、そういったものをより密に、よりスピーディーに、議論をしたり作ったりする必要性から、知事部局に移管をさせていただいたということでございます。

 

[毎日新聞]

2点ほどお尋ねしたいんですが、びわ湖ホールのことなんですけれども、コロナでのイベントの中止などの要請を受けて、先日無観客で自主制作のオペラを開催して、それが大変多くの人に見られて反響を呼んだという事実があったんですけれども、権利関係とか違法アップロードの問題があるのは御存知かとは思うんですけれども、今回のこういった配信の形などについて、今後どのように公演などに生かしていくのか、その辺りのことをお聞かせいただけますでしょうか。

 

【知事】

びわ湖ホールで大変御好評いただいている、そして4年間シリーズで作ってきた、準備してきた、このワーグナーのオペラ「ニーベルングの指輪」の完結編である「神々の黄昏」、これはチケットが即日完売ということでしたし、演じられる人も見る人も大変楽しみにしていたものだったんですけれども、今回のこの新型コロナウイルス感染症対策で、やむなく公演中止ということでございました。私自身も館長と、さあどうしたものかということで、直接協議をした大変難題でございましたけれども、感染症対策を優先させていただき、中止といたしました。

しかし、これはまさに館長はじめ、びわ湖ホールのスタッフの、また出演いただく方々、沼尻先生をはじめ、多くの方の御尽力、御指導によって、観に来ていただけないなら、撮って見ていただけるということがあるんじゃないかということで、2日間、今までにやったことないチャレンジをやっていただいたということでございます。

聞いていますと、両日とも常時1万人以上の方が視聴いただき、視聴者数は延べで37万人に上ったということでありますので、公演でその場で感じていただけるよりもはるかに多くの方にお楽しみいただける状況を逆に作り出すことができたということでございます。

ただ、御質問の中にもありましたように、いろいろなアップロードの権利関係ですとか、まだまだクリアしなければならない課題があるようですけれども、中止自体は残念だったんですけど、そういう状況の中でこういった知恵を出し、工夫をし、取り組んでくださったことに敬意を表し、感謝をしたいと思います。こういうことは、これからもまた他にも、できるのではないかという観点から、積極的にとらえチャレンジしていきたいと思います。

 

[毎日新聞]

先ほど幹事社さんからの質問もあったスカーレットの関連でもあるんですけども、大河ドラマ「麒麟がくる」についても、合わせて万載一遇のチャンスというふうにずっととらえてらっしゃったかと思うんですけども、先ほどスカーレットの信楽に関しては、団体で来る方は減っているけれども、今までにない方が訪れているっていう話があったんですが、大河ドラマ「麒麟がくる」については、まさに今から戦国ワンダーランドという県の観光キャンペーンが本番を迎えるという中で、どのぐらいのコロナの影響が出ているかとか、何か数字とか体感でわかっていることがあれば教えていただきたいのと、もちろんコロナの終息というのが一番だと思うんですが、それがまだ見通せない中で、どういうふうに考え方を持っていくのか、知事の考えを教えていただけますでしょうか。

 

【知事】

まず新型コロナウイルス感染症の影響がどの程度、こういった例えば「スカーレット」と「麒麟がくる」のキャンペーンに及んでくるのか、申し訳ございません。まだ現時点で、つかめていません。

例えば年明けぐらいまで、1月2月ぐらいまでの信楽への入り、これは信楽高原鐡道の乗降客数、また信楽インターチェンジの乗り降りの車の台数を見ても、大変好調でありましたけれども、こういったものが3月4月でどう出てくるのか。そういったものを注視したいと思います。

ただ、もちろんそれぞれの主催者をして、それぞれの悩みの中での御決断なんですけども、左義長まつりがまさに疫病を払うとのお考えで実施された。大相撲春場所についても、八角理事長のあの御言葉を聞いて、僕も胸が熱くなりましたけれども、古来の言い伝えから、むしろこういう時こそ無観客でも頑張ってやろうじゃないかという、古来疫病との闘いというのは、私たち人類人民あったと思うんですね。そういう祈りや大地、自然の中での営みは、滋賀県各地にお祭りもあれば、取組もありますので、こういうことを、例えば積極的に感染を広げない形で発信していくということもありなんじゃないかなと。

例えば霊峰、山に対する畏敬ですとか、琵琶湖との触れ合いですとか、こういったことはぜひ積極的に発信をしていくという取組もしたいし、コロナに負けないぞということで、子どもたちの様々な活動を応援するプロジェクトも西川農政水産部長の、ああいう取組なども、積極的にやっていただいてますので、ぜひいろんな角度からチャレンジしていけたらいいなと思っております。

[中日新聞]

一斉休校中の子どもの居場所づくりについてお伺いしたいんですけども、この間も民間団体が新たに居場所を設けたり、受入れ枠の拡大をしたりという動きがあると思うんですけれども、一方で県はこれまで県が率先する形で子ども食堂を県内全域に広げてきたと思うんですが、2月末に社協が活動自粛を要請して、その間は民間団体の方が自らリスクを取って活動を継続している状況だと思うんですが、せっかく広げた子ども食堂が、もうちょっとやりようによっては有効活用できたんじゃないかなというふうに見えるんですが、知事はどういう考えかお聞かせ下さい。

 

【知事】

現在の状況ですが、例えば保育所、放課後児童クラブ等は原則として開所して御対応いただいていると。県内の多くの子ども食堂は開催を中止されていると聞いています。ただ、それでも開けて活動しようという子ども食堂も幾つかあるようでございます。

特にこの子ども食堂の多くは、地域のボランティアの方々で運営されていたり、やっぱり食事を介すること、閉じられた空間に多くの子どもが集まるという、こういった今のリスクとも合致してしまう、そういう条件等もあるので、開催には慎重になっていらっしゃるんだと思います。

是非この間、県内の子ども食堂にどういう課題があるのかということを担当部局に調査させて、例えば、あとこういうことがあれば開催できるのにとか、こういうことに困ってますというようなことを少し取りまとめた上で、対応を検討したいと思います。

 

[中日新聞]

京都府だと、休校中の居場所づくりを支援する民間団体に対して活動費を助成するというような新たな動きもあるそうなんですが、滋賀県も今後そういうことをしていく考えはありますか。

 

【知事】

すでにそれぞれの市や町、それぞれの民間企業、団体等において、学校休業中の子どもたちの居場所づくりや活動の場づくりに取り組んでいただいていることがあると思います。

現時点で何か予算が必要で、予算があればというようなことが我々のところに届いているわけではないんですけれども、なお長期に及ぶ、なお広く影響が及ぶということを想定しながら、実はこの前の経営会議でも、もう一段やれることがないか探すようにということを指示していますので、少しそういった今お尋ねのあったテーマなどについても、検討の材料に入れていきたいと思います。

 

[時事通信]

昨日、IOCが東京オリンピックの延期の検討を表明したことへの受け止めと、あと、県内でもオリンピックの聖火リレーを予定されております。これについての御所見をお伺いしたいのですけれども。

 

【知事】

まず、この世界の現下の状況にかんがみて、7月から予定されている東京オリンピック、また続くパラリンピック開催延期を4週間かけて検討する旨の報道に接し、今の状況からすると、そういった検討なり判断もやむを得ない状況ではないかなと私は考えております。せっかく開催するのであれば、多くの方が色んなわだかまりなく楽しめる、応援できる環境をつくる、プレーできる環境をつくる、こういう責任も一方ではあると思いますので、この点も合わせて、しっかりと御検討いただければと思います。なお、相当難しい御検討と御判断になると思いますが、一定の方向性が出た際には、できるだけ早く自治体にも伝えていただくと同時に、細かい手当をしていただくように求めたいと思います。なお聖火リレーについては、本県では5月28日、29日、両日に予定をしておりますし、様々なプレイベント等も検討をしておりますが、現在は、まずオリパラがどうなるのか、その前の聖火リレーがどうなるのか、一部ではトーチではなく、ランタンを移動させるというような話もございますが、なお、明後日の福島でのスタートに向けて最終調整が行われると思いますので、そういった状況をみて判断したいと思います。

 

[時事通信]

県内各市町のホストタウンですね、この動きもあります。これへの影響等を、どのように御覧になっていますか。

 

【知事】

当然、県も関わり県内の市町も関わっていただいて、ホストタウンをいくつか予定しています。オリパラがどうなるのか、そもそも代表チームが来られるのか来られないのか、気を揉んでいるところでございますし、いらっしゃると思いますが、いずれにしろ、まずはこのオリパラの開催がどうなるのかっていうことによると思います。もし仮に、それが延期されるとすれば、交流期間がむしろ長く持てるという、そういうポジティブな面も考え合わせて対応をしていければと思っておりますが、いずれにしろ、詳細はこの期日がどうなるのかということによるのではないかと思います。

 

[BBC]

先日、大阪と兵庫県の往来自粛という話がありました。ただ、これに関して3連休だけとか、当面の間とか、2府県の知事の中で話し合いがちゃんとできていなかったという報道もされています。今後状況がどうなるか分かりませんけれども、滋賀だったら、例えば京都とか大阪への往来も多くなりますし、三日月知事として、京都府知事であったり、広域連合の中で、他の知事とどういった話し合いを今されているのか教えてください。

 

【知事】

まず、広域連合の会合も、私自身が行くこと、また代理で行くことも含めて協議を重ねています。この感染症対策に広域でどう取り組んでいくのかというのは大変重要なテーマであると思います。兵庫と大阪の間の3連休期間中の往来自粛という判断は、国からもたらされた様々な情報を、その両府県が置かれている感染の状況をふまえて、知事等が御判断されたことだと思いますので、詳細は定かではありません。ただ、滋賀県も京都に通勤される方、大阪から来られる方、また、岐阜や名古屋と往来される方が一定程度いらっしゃいますので、そういった往来をどう考えるのかということは大事なテーマでありますが、大変難しいテーマだなというふうに思っております。まずは感染の状況、広がり具合をつぶさにみながら、かつ感染源がどこにあるのか、どういう年代にどういう広がりをしているのかというようなことなどをみて、かつ、専門家の方々の色んな知見等もふまえて、時々の判断を下していくということが必要なのかなと思っております。ただ、隣府県との協議なり調整は、丁寧にやっていきたいと思います。

[BBC]

現段階で、京都府知事とかと話されたということはまだないですか。

 

【知事】

現時点でそのテーマで京都府知事と話したことはございません。

 

[朝日新聞]

一斉休校についてお尋ねさせてください。今、まさに走りながらなところではあるかと思うんですけれども、先月末、安倍首相の突然の要請、その翌日にすぐに県は一斉休校を県立学校については判断されたと思います。その時の判断についてどういった理由で県が判断したのか、改めて今振り返って御自身の評価があれば教えてください。併せて今後、新学期に向けて、学校再開されるということですが、県民の方の中には、滋賀でも感染者がいる状況、また感染源が分かっていない事例もあるかと思います。そういう状況をみると、2月末の状況よりも悪化しているとも見えると思うんですけれども、その中で、学校再開されるのであれば、どういったお考えで、再開の決断をされるのか、今の考えをお願いいたします。

 

【知事】

まず、総理から休校の要請が発せられ、私も当初、報道等で聞いたときには、にわかに信じがたいと、驚きを持って接したというのが正直なところでございますが、その後の感染拡大予防の観点から要請を決断されたということだと受け止めて、教育委員会、教育長とも限られた時間でしたけれども協議をさせていただきました。いろんな可能性を模索・検討いたしましたが、最終的には、総理の要請に従う形で、その週明けから、県立高校については休校という措置を教育委員会がするということを私も是としたところでございます。ただ、例えば特別支援学校などのように、どうしても子どもが学校に行って、いろんなトレーニングやいろんなリハビリを受けなければならないという、こういう御事情には、個別に丁寧に対応しようということでありますとか、市町は市町で、いろんな学校、地域の事情等々がありますので、そういった判断は尊重されるべきだという観点から、一律に全てということではない柔軟な対応を取ってきたところでございます。

2つ目のお尋ねに、この状況下で学校再開に向けてというなお話がございましたが、今おかげさまで多くの方の御努力で、感染は増えていますけれども、3月になり発生5例目ということで、ゼロが続くという状況ではなくて、少しずつ増えている状況ではございますが、爆発的に増えるという状況は避け、抑えることができているという状況です。子どもたちの学ぶ権利をどう保障していくのか、また、地域における、この社会活動、経済活動をどう再開させていくのか、もちろん感染予防はしっかりと行った上で、必要な社会活動は全て全開というわけにはいきませんけれども、少しずつでも再開させていくという、こういうフェーズに入っていくことも、私は必要だと考えておりまして、学校再開に向けては、国も新年度から再開に向けて、現在、文部科学省で、その対策等が議論されていると承知しておりますので、こういった対策等をふまえて、感染リスクを下げた上で、学校で友達や先生と一緒に学んでいただく、そういう機会を新年度からは再開させるべく、現在、準備をしているというところでございます。

 

[朝日新聞]

2月下旬の段階で、今のような感染リスクを避けた上で、子どもたちの学ぶ権利を保障する、学校を続けるないし預かる等の対応ができたんじゃないかというようなことはないでしょうか。

 

【知事】

もちろん、過去振り返って遡って、「たられば」でそういう決断もあったんじゃないか、こういうことは議論することは可能だと思うんですけど、当時はまだどう広がるのか、そのリスクが全てつかみきれてなかったという状況もあろうかと思います。そういう中での総理の要請という、そういう異例の措置だったと思います。僕らも悩みましたけれども、子どもたちへの感染拡大防止、特にいろんな呼吸器等をつけて、もしくは、免疫が落ちた状態で通う児童生徒のことなども考えましたので、本県としては、県立学校としては、休校措置をとったということです。

 

[中日新聞]

新型コロナの特措法が国会の方で成立したと思うんですが、これに関しての受け止めと、あと、緊急事態宣言が万が一出た際の、都道府県知事が外出の制限とか、色々、施設の利用停止だとか決められる権限があると思うんですが、万が一、緊急事態宣言が出た際に、そうした県としてどういう対応を取るのかというのを、対応をとるための体制づくりだとか現時点で進めていることがあったら、専門家との連携などその辺りで進めていることがあったら、お願いします。

 

【知事】

まず、新型インフルエンザ特別措置法を改正する形で、新型コロナウイルス感染症に対応するための措置がとれるようになったということでございますので、この立法、法改正の趣旨を踏まえて、本県でも必要な措置が遅滞なくとれるように努めて参りたいと思います。私は個人的に新型インフルエンザ特措法の改正にも、国会議員として関わっていた経緯もございますので、当初からこの特措法に基づく措置をとるべきではないかということで、県庁内でも防災危機管理監の嶋寺氏を先頭に、その本部の設置はじめ、様々な対応を講じていてくれました。当然、この改正法に基づいて緊急事態宣言がなされれば、様々な私権を制限する措置等も想定されるわけですが、その時の状況にかんがみ、専門家の意見もしっかりとふまえた上で、慎重にも慎重を期して、感染拡大防止のための措置を講じていくということが趣旨だと思いますので、その点をふまえて、準備したい。したがってそうなった場合に何をしなければならないのか、その際にどういうことに気をつけなければならないのかということ等についても、防災危機管理局を中心に想定してくれていますので、様々なシミュレーションをしながら、備えていきたいと思います。

 

[中日新聞]

様々なシミュレーションというのは、もう既にどういう専門家の方と連携するとか、そのあたりの体制づくりというのはできているんでしょうか。

 

【知事】

県として専門家の方と何か場を持つということはやっておりませんが、県庁内でその危機管理を対応する部局で、今、シミュレーションをしているということです。

 

[京都新聞]

先ほども質問出ていましたけれど確認ですが、東京オリンピックが延期になった場合の県内の影響をどのように想定されていらっしゃるか、もう一度お願いできますか。

 

【知事】

分かりません。まず本当に延期されるのか、されないのか。どこまで延期されるのか、何をどう延期されるのか、それをいつ決められるのか、他に何か制約条件が付くのか付かないのか。昨日のいろんな方の会見、報道を見ていても全く想像できないのですが、どうなっても県民の皆さんに混乱や影響が及ばないように最小限になるように、努力しなければならないと思っています。

県でも、来年のワールドマスターズゲームズはじめ、もちろんオリパラに関連すればホストタウンの取組、聖火リレーもありますし、それ以外でもワールドマスターズゲームズや植樹祭や、4年後の国スポ・障スポ大会に向けた、そういったスケジュールもありますので、そういったものにどういう影響が出るのか出ないのか、まさに注視しているところです。

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