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知事定例記者会見(2020年1月21日)

令和2年1月21日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

今日もよろしくお願いいたします。大河ドラマ「麒麟がくる」が始まりました。私も初回見ましたけれども、鉄砲の伝来とか、戦火戦乱に苦しむ人々の生活だとか、室町後期から安土戦国の時代に移りかわるその様子が近江の地も含めて表現されていて、とても今後の展開が楽しみだと思いました。

多賀町ではパブリックビューイングが開催されたということで、多賀町佐目に十兵衛屋敷跡があって、明智光秀出生後ではないかという、そういう説も地域の皆様方が掘り下げて研究中でございます。高島市の安曇川町田中城にも、明智光秀はいたのではないかという説もございますし、比叡山との関わり、焼き討ちの時はどうされていたのか、何より本能寺の変はなぜ起こされたのかなど、非常に今後の展開が楽しみですので、注目して見ていきたいなというふうに思っております。

個人的には西教寺は私もゆかりのあるお寺であり、煕子夫人とともに眠られているということでありますので、そういった夫人との様子がどうだったのか。三男四女を儲けられたと伝えられておりますが、三女玉、細川ガラシャの生涯がどうだったのかなども興味を持つところでございます。いずれにいたしましても、話題満載だと思いますので、注目して見ていきたいと思います。

また大津市長選挙が行われ、佐藤さんが新市長に当選されました。心から祝意を表したいと思います。また、それぞれ退路を断って今回立候補された御両名には敬意を表したいと思います。新市長ともしっかりと連携をして、大津市、滋賀県の地域発展のために、お互い力を尽くして参りたいと思います。投票率が40%を下回る39.77%と、もう少し上がるかなと思っていたのが低位となりましたので心配しています。この点については、いたずらに注目を集めるがための例えば対立だとか、何かパフォーマンスというのは、好むものではございませんけれども、有権者、市民、県民の皆様方の御関心を上げていただく処方策については、引き続き検討して参りたいと思います。

 

それでは話題を3点資料に基づいて、私から申し上げます。まず1点目は近江鉄道についてでございます。昨年11月に設置いたしました近江鉄道沿線地域公共交通再生協議会において、近江鉄道の沿線住民および利用者等向けのアンケート今週末から実施することになりました。このアンケートは今後協議会において、将来の近江鉄道線および県東部地域の公共交通のあり方について議論を行う際の参考とするとともに、アンケートを通して沿線地域の皆様に、この課題に対する関心をさらに高めていただき、全地域全体で課題解決しようという機運を醸成することを目的としております。

対象は、近江鉄道沿線5市5町の住民7,000名の方々、中学校、高校、大学計17校、事業所23社および鉄道利用者1,000名でございます。設問内容はお手元に資料が配られていると思いますが、対象者によってそれぞれ設問の内容が異なっているということでございますが、近江鉄道や公共交通の利用状況、近江鉄道への期待など、地域の移動実態や近江鉄道の必要性を確認するものが中心となっております。また事業所および学校につきましては、アンケートとあわせてヒアリング調査も実施いたします。地域公共交通に対する要望や提案についても丁寧に伺って参りたいと存じます。

アンケート結果はできるだけ速やかに分析いたしまして、2月下旬には速報版を取りまとめる予定でございます。今後、自宅、学校、事業所、駅等でアンケートの協力要請をされた際には、ぜひ回答に御協力をいただきたいと存じます。

 

2点目は、令和2年4月から県庁で実施いたします、柔軟な働き方にかかる取組についてでございます。県庁における健康経営を実践する取組といたしまして、勤務場所や勤務時間のさらなる柔軟化により、職員個人の事情に応じて働き続けられる環境の整備を行います。それを試行してきました。

まず一つ目、大きく三つあるんですけども、一つ目は在宅勤務制度の拡充についてでございます。これにつきましては、在宅勤務制度がこれまで以上に柔軟な働き方の選択肢の一つとなる環境づくりを推進するため、対象職員を現行の「育児介護を行う職員、長時間通勤、その他所属長が認める職員」から「全ての職員」に拡大いたします。また、育児介護を行う職員につきましては、時間単位での実施も可能といたします。

二つ目。時差出勤制度の本格実施につきましては、長時間労働の是正などを通じて、ワークライフバランスを実現し、職員が能力を最大限発揮できるよう環境づくりを図るため、すべての職員を対象として、時差出勤制度を実施いたします。昨年10月に実施いたしました試行における利用者の意見等を踏まえまして、早出、遅出できる時間を拡大いたしましたほか、実施単位を1日単位、申請手続きを原則として2勤務日前までとすることで、より柔軟に時差出勤制度を利用できるようにいたします。

最後三つ目、子育て支援時間の導入につきましては、今申し上げた柔軟な働き方を進めつつ、職員が子育てしながら就業を継続できる環境、いわゆるセーフティネットの整備を行うため、現行の部分休業に準ずる新たな休暇制度である、子育て支援時間を創設いたします。これについては、資料の裏面に詳しく他の制度との違い等も書かれておりますが、子育て支援時間は小学校1年生から小学校3年生までの子を養育する場合に、1日を通じて2時間を超えない範囲で取得することができる無給の休暇として設定いたします。子育て支援時間の創設には、勤務時間条例の改正が必要でありますことから、2月定例会議において条例改正案を上程して参りたいと存じます。職員団体等とも意見交換の中で強く要望されている制度でもございます。

最後になりましたが、更なる勤務時間の柔軟化のため、来年度からフレックスタイム制ついても、先行実施県の状況等を踏まえて、検討を行うことといたします。これらの取組を、例えば子供が小学校に上がることにより、育児と仕事との両立が困難になる、いわゆる小一の壁対応にもなるものと考えており、職員がそれぞれの事情に応じた働き方ができる県庁を目指して参りたいと思います。

小泉環境大臣が育児休暇を取られる。私はいいことだと思います。リーダーが率先して、そういう休暇を取られる。このことは大いに歓迎したいし、応援をしたいと思います。同時に、リーダーは職場等において、社会において、さらに取りたい人たちが取れる環境づくり、今まで選択肢になかった人たちが選択肢に加えられるような、そういう制度づくりにより努力をすることもあわせて求められるのではないかという考えもあり、この度の発表とさせていただきました。引き続き不断に制度改善に努めて参りたいと思います。

 

最後は滋賀県立膳所高等学校において文化財に関する連続授業を県と教育委員会と連携して実施いたしますので御案内いたします。

来週1月29日水曜日から、膳所高校の美術選択の一年生計113人に向けて、全5回の文化財に関する連続事業を実施いたします。平成31年4月に文化財保護法が改正され、文化財の計画的な保存活用の促進が図られています。県は現在パブリックコメントを実施し、今年度の策定を予定しております。滋賀県文化財保存活用大綱におきましても、教育との連携、若い世代への啓発について記載をしているところでございます。

高校と連携しながら高校生に向けて文化財に関する事業を実施することで、将来の担い手である若者の文化財への関心を高め、理解者の裾野を広げて参りたいと思います。私の時代にはこういう事業なかったんで、うらやましいなあと思っております。

事業内容は資料提供記載の通りでございますが、1回目は高校周辺の文化財のフィールドワーク、2回目を文化財についての座学、3、4回目は文化財の活用についてのグループワーク、4、5回目はグループごとの発表となっておりまして、5回目、2月19日水曜日4限目の事業には、私も行かせていただいて、生徒の皆さんも考えた文化財の活用に関する発表を現場で伺いたいと思っております。滋賀県の宝である文化財を、未来に継承していく取組を推進していきたいと思います。今回の事業はその取組の一つであり、ぜひ積極的に御取材もいただき、県民の皆さんの文化財への関心も高める一助にしていただければ幸いでございます。少し長くなりましたが、私からは以上でございます。

[産経新聞]

幹事社から2点あります。まず1点はですね、大津市長選についてなんですけれども、先ほども少し言及ありましたが、一連の選挙戦とですね、あと結果を踏まえて、知事のですね、御所感とですね、あと今後、力を連携していく部分とありましたが、具体的にどういう部分、連携して力を入れていきたいかということを教えてください。

 

【知事】

選挙結果、詳細について私がコメントできるほど情報を持っていないのですけれど、佐藤新市長が誕生され、25日からですか、任期を迎えられるということですので、しっかりと連携していきたい。とりわけ佐藤氏とは県議会でも論戦を交わした仲でもありますので、また世代も近いということでもございますので、議員と違って首長は孤独ですので、そのあたりの実感を共有しながらですね、ある意味では悩みも相談し合いながら、市政・県政課題克服、可能性前進のために協力して頑張っていきたいと思います。

佐藤さんは、例えば大津市民病院の運営の問題ですとか、中消防署の老朽化対策ですとか、あと、文化館の課題等についても言及をされておられます。また、中心市街地の活性化ですとか、様々、オリパラ、ワールドマスターズ、国体に向けた様々なイベントもございますので、また、MICE、大きなコンベンション、ぜひ大津に誘致していきたいというようなことも、御発言なさっておられますのでね、これらの課題というのは、現在進行中で検討している課題もございますが、大津市ともしっかりと連携しながら、ある意味では協議しながら、進めていかなければならないテーマだと思っておりますので、もちろん市長は市長のお立場でおっしゃるとは思いますが、県政もよく御存知の佐藤新市長と、より胸襟を開いて話ができればと思っているところです。

 

[産経新聞]

あともう1点なんですけれども、国スポのラグビーの会場地の問題なんですが、先週の市長会の方で、新しく県の方で主体的に運営準備するという提案をされましたが、ここに至る経緯とですね、あと、今後、他の自治体から今回の決着についてですね、いろいろ意見があったようなんですけれども、今後またそういう例外的な措置があり得るのかとか、そのあたりお願いします。

 

【知事】

まず、第79回国民スポーツ大会、この正式競技の競技会場地の選定につきましては、37競技のうち、まだ決まっていないのが7競技ございます。これらを鋭意決定できるよう、開催市町となる自治体との協議を順次進めているところでございます。うち、ラグビーフットボールの会場につきましては、私ども希望が丘文化公園でやりたい、ここが唯一の会場であろうと、県外開催を考えていないということで、当該野洲市と協議して参りましたけれども、御理解が十分得られない状況下で、我々としても検討いたしまして、関係市町の協力を仰ぎつつ、県が主体的に準備運営を担うこと、

また、未定の1つの競技でありますボウリングにつきましては、複数市町が関わる開催とし、これ具体的には彦根市と犬上3町、豊郷、甲良、多賀が協力しながらですね、円滑な準備運営が図られるよう、こちら県も準備運営に関わること、この2点につきまして、先週17日に行われた臨時市長会議に諮らせていただき、その前段、町長連絡会議においても、お諮りをしたということでございます。様々な御意見をいただきましたけれども、概ね了承が得られたのではないかと考えております。

2024年、令和6年と時期も迫ってきますのでね、まだ決まってないところについては、できるだけ早く決められるように努力をしていきたい、また、なお今回関係自治体の首長の一定の理解は得られましたけれども、正式な手続きは、開催準備委員会等で行っていくことになりますので、そういった事務手続きをできるだけ円滑に進めていくということになると思います。

 

[朝日新聞]

今の流れでラグビーの件なんですけど、これは例外的な措置ということでよろしいんでしょうか。

 

【知事】

もう何が例外っていうかこれまで言ってきたことをやってきたことと違うといえば、これまでにない措置だからかもしれませんが、これまでの経過を踏まえて、開催地を決めていく、また、しっかりと運営していくための知恵として、提案をさせていただいたということでございます。

 

[朝日新聞]

なんかちょっと官僚みたいなお答えですけど、これまでにない知恵だから例外的なのでしょうけど、今後こういうこれまでの原則にとらわれずに、残りの競技会場についても検討していくというそういう理解でいいですか。

 

【知事】

これまでの原則というのがどの範囲までを指しておっしゃっているのかということにもよると思うのですけれども、前回、国体を開催させていただいたのが昭和56年、50市町村あった時代、そのあと人口も増え、そのあと減少局面に入って、また市町村合併も進んできた、この令和の6年に開催させていただく国民スポーツ大会がどのような実施運営をすればいいのか、ここにはやっぱり相当知恵と工夫、努力がいると思うんですね。従って、今回開催地のラグビーとボウリングについて、このような提案をさせていただきましたけれども、今後も状況状況をみながら、自治体ともしっかりと協議をしていきたい。また、よりよい方策を見出していきたいと考えております。

 

[朝日新聞]

とりあえずは原則としては、地元自治体が主体となって運営やるということですけど、それにはとらわれないという理解でいいんでしょうか。

 

【知事】

原則はやはり原則として、大事にしたいと思います。しかし、その原則の中で、複数の競技を担われる、またその日程が非常にタイトである場合、また人員にも困難が予想される場合については、これは例えば隣接市町との協力ですとか、広域自治体である県の関与だとか、こういったことも選択肢に入れていきたいと考えております。

[朝日新聞]

最初におっしゃった大河なんですけれど、感想はお伺いしましたが、生放送中は8時の段階では佐藤さんの事務所にいらっしゃったので、リアルタイムで観ていないと思うのですが、いつ。どこで。

 

【知事】

詳しいですね、ありがとうございます。私はたまたま夕方、4時、5時頃に自分自身の時間が公務の合間に取れました。20時以降はそういうどこかの事務所に行かなければならない公務も予想されておりましたので、BS放送で、一足早く、いわゆるリアルタイムで観させていただきました。

 

[朝日新聞]

場所は。

 

【知事】

公舎で。そこまで言わなあかん。

 

[朝日新聞]

いやいや、せっかく第1回なので。その後の第1回放送終わった後のいろんな感想の中に、今回は特に衣装が綺麗で、人によっては派手だとか、カラフルだとか、逆に目がチカチカする、ネガティブなものを含めても良いところ悪いところいろんな感想があったようなんですけど、知事は、そのカラフルな衣装については、何か印象持ちましたか。

 

【知事】

僕はライブで見ている時にその印象を持ちませんでした。翌日、多くの方が印象、感想を述べられたときに、今おっしゃったようなお話があったときに、そういえばそうだったなと思った程度です。

 

[朝日新聞]

ということは、つまりその平清盛の時にですね、井戸知事がちょっと汚いと、第1回の時に、画面が埃っぽいみたいな趣旨の御発言ありましたけれど、知事は、今回の大河に関しては、良い印象だったという理解でよいですか。

 

【知事】

良い印象というか、私、大河ドラマ初回、全ての時間をじっくり観ることってあんまりなかったのですけど、久しぶりに、久しぶりにというか、ほぼ初めてですかね、こうやって大河観たのは、じっくり観たのは。麒麟がくる、贔屓目もあるのかもしれませんけど、初回にしてはいろんなテーマが盛りだくさんで、なかなか見所満載だなと思って観ました。そういう画像や、そのなんて言うのでしょうか、見た目はあまり印象を持ちませんでしたけど、ただ、4Kですし、なんていうのでしょうか、空撮っていうか、こういうものも多用をされていた、琵琶湖のシーンなんかもそうでしたね、田んぼのシーンなんかもそう、今思えばですけど。そういう意味では今までにない大河ドラマ、スケールの大きいドラマになるのかなという期待を持っています。

 

[中日新聞]

ラグビーの件に戻るんですけども、今回の措置に対して、首長の了承を得られたということなんですけども、野洲市の方がですね、どのような反応をされているのかというのを教えてください。

 

【知事】

この市長会が行われた時には、野洲市長は御欠席だったと承知をしています。こういった臨時市長会議での議論ですので、基幹会議での議論ですので、一定の、なんていうのでしょうか、決定事項としての取り扱いにはなると思うのですけど、当該市町の1つである野洲市長等についても、この間の経過がありますのでね、欠席されたから、でも市長会が概ね了承されたからそれで良いっていうのではなくて、丁寧に今回の議論だとか、方向性についてはお話し申し上げるようにということを指示させていただいておりますので、現時点でどのような御感想をお持ちなのかというところまで確認できていません。

 

[中日新聞]

その野洲市の対応に関する知事のお考えというのは、どのようなんでしょうか。

 

【知事】

数多行政課題がある中で、もちろん国スポ大会等も大変重要なイベントですし、ラグビー以外の2種目競技開催担っていただいて、準備もいただいておりますのでね、そういう中で、3種目は、ラグビーについては、市として担えないという、こういった御事情等もしっかりと承る必要があるだろうというふうに思っておりました。そういう中で、しかし、希望が丘で開催すべきだ、したいという県の意向と、どうすり合わせたらいいのかという課題の中で、野洲市だけにお願いするのではなくて、希望が丘文化公園は、例えば湖南市ですとか竜王町にも入っていますのでね、そういった自治体の御協力も得ながら、しかし県も、そのためにしっかりと出てですね、運営主体の1つとなってやっていくという、こういうことでどうであろうかということで提案し直したということですので、どうなのでしょう、野洲市長にも、また野洲市民の皆様にも一定の御理解をいただけるのではないかなと思っております。もちろん、すいません、この間言及がなかったかもしれませんけれども、ラグビー協会、競技団体の御協力が不可欠ですので、そういった方々の御協力もしっかり得ていきたいと思っています。

[時事通信]

ちょっと話題から外れてしまって恐縮なのですが、3点ほどお伺いしたいのですけれども、まず中国の方でですね、新型のコロナウイルスというのが発生しておりまして、死者も出ております。これに対する何か、基本的には国の方が対応することではあるかと思うんですけれども、これだけ人的な交流が進んでいる中での対策とか、そういうのがありましたら、お伺いできればと思うんですけども。

 

【知事】

まず、新型コロナウイルスに入る前に、この会見の前段行われた県政経営会議で、いわゆる風邪感冒、そしてインフルエンザ、流行っているように感じると、教育機関の学級閉鎖の状況は如何と、そして県内医療機関での県民の皆様方の罹患受診状況如何ということで関係幹部に確認をしております。とりわけ予算や人事、年度末に向けて重要な任務を担う県庁内においても、随分、罹患者、お休みをもらわれている方々も多いように思うので、今一度、手洗い、うがい、マスク等の徹底をお願いしたい、健康管理お願いしたいということを申し上げました。

なお、今お尋ねの新型コロナウイルスについては、報道等でも様々言われておりますが、春節でたくさんのお客様が日本にも御旅行等に来られるということも予想されますので、しっかり注意喚起をしていきたいと思います。なお、湖北省武漢とは若干の距離はありますが、この当地、滋賀県よりは近いところにいる湖南省長沙市の職員にも状況等確認をしております。日本国内で言われているほど中国国内では、報道等も喧しくないようではございますけれども、一定の注意喚起等も今後行われるでありましょうから、日本国内においてもしっかりとした対策を講じるよう呼びかけて参りたいというふうに思います。ぜひ報道機関の皆様方にも御協力をいただければ幸いでございます。

 

[時事通信]

あと、次に和歌山市の方でですね、最終的にはせずには済んだんですが、断水ですね、これ背景として、高度成長期につくられました水道管の老朽化という問題が改めてクローズアップされております。滋賀県においても何かそのへんですね、老朽化対策、先日の市長会議でも広域化の提案もされたようなんですけれども、どのような対応をお考えなのかお伺いできたらと思います。

 

【知事】

大変な確認作業であり、住民の皆様方への周知業務であったろうなあと推察いたします。ただ、今おっしゃったように、県内においても、老朽化した水道施設、これは上水道のみならず下水道も含めて、県内にも多数ございますので、今回のことを教訓にですね、滋賀県として県内市町とどのような対策をとればいいのかよく考えてみたいと思います。基本的には計画的な更新ということに尽きると思います。今おっしゃったように高度成長期に多数敷設されている、しかし経年劣化して多くが老朽化しているという、こういう施設も多数ございますので、計画的に更新をしていくということが重要だと思いますので、一定計画を作って、昨年でしたか、一昨年でしたか、その計画なども見直しながらですね、新たな対策を講じているところですので、そういったものがしっかりと進捗するように、意を用いて参りたいと思います。

 

[時事通信]

すいません最後に、香川県の方で子供のゲーム時間を1日1時間するという条例案がまとまったそうでして、もし何かそれに関する県内、滋賀県はどうするのか分かりませんけれども、御所見がありましたら、お伺いします。

 

【知事】

そういうことが議論されているという報道には接しておりますけども、詳細承知しておりません。ただ、スマホにしろゲームにしろ、依存ですとか過度な依存、他の事に目が向かない、心が向かないという状況というのは、決して良くないことだと思いますし、特に子供の世代がそうであれば、親は心配するでしょうし、大人の責任も一定あるでしょうから、そういったルールづくりをという、こういった検討等についても一定理解をいたしますが、詳細また見た上で検討したいと思います。

 

[日経新聞]

日経新聞の木下です。近江鉄道についてお伺いしたいのですが、次回の法定協で何を決めたいとお考えでしょうか。

 

【知事】

次回は3月に予定しております。今日御紹介申し上げたアンケートの結果等も分析しながら、次の法定協議会では、どのように、この近江鉄道を取り扱うのかということについて沿線市町、また協議会の委員と合意形成ができればと。前から申し上げておりますように、存廃をどうするのかということについて、大きな方向性は、今年度、次回予定されている法定協議会で、決めていかなければならないのではないかと思っております。

 

[日経新聞]

存廃を確認するということでよろしいでしょうか。

 

【知事】

そうですね。存続させるのか、廃止という選択肢があるのか。ただ法定協議会は鉄道を存続することを前提に作っておりますので、そこを飛び越えて、それ以外の選択肢を示すということは、相当大きなハードルがあると思ってますが、とはいえ、その後の道のりというのは、例えば財政面であれ、活性化の面であれ、非常に困難な道のりが予想されますので、しっかりとその沿線市町、県も含めて、腹をくくれる合意形成をする必要があるのではないかと思っております。

 

[日経新聞]

その場合、このアンケートはどのように参考にされるんでしょうか。

 

【知事】

まずどのような利用実態にあるのか。もしかしたら地域ごとに差が出るのか、年代ごとに差が出るのか、学生とそれ以外で、どれくらい差があるのか。学生にあっても、あまり利用されてないのかなど、利用実態を見るという意味においては、しっかりと分析する必要があるのではないかなと思っております。また回収率などもよく見てみたいなと思います。この問題についての住民の皆様方や事業所の皆様方の御関心の度合いを測るメルクマールになると思いますので、そういうものも見ながら、近江鉄道というものがどの程度乗られ、どの程度関心を持たれているのか、こういったこともぜひこの1月、2月に調査分析の上、対応したいと思っています。

 

[日経新聞]

この資料にはですね、それぞれ対象者の人数の規模が書いてあるんですけれども、これはあくまでもアンケートを配布する人数であって、この中から回収率がどうなるかっていうことなんでしょうか。それとも、例えば沿線住民7,000名って書いてあるのは、その7,000名からの回収を目指すということなんでしょうか。

 

【知事】

住民向け7,000名程度の対象ということについては、この中から40%回収していくということでございますし、沿線事業所につきましては23社、1事業所あたり従業員数が30名以上ということで対象設定させていただいております。近江鉄道の駅から徒歩10分程度に所在する事業所23社にお勤めの方の中から2,000名程度の方にご協力いただきます。また、沿線の学校が17校で、こちらに通う1年生が3,700名程度。これは近江鉄道の駅から徒歩20分程度以内に所在ということでございます。今申し上げた事業所と学校については100%回収を目指しております。近江鉄道利用者につきましては1,000名程度を想定しておりますし、33駅中16駅。これは各市町とも1駅以上ということで設定しておりますが、こちらについてはボーダーを設けず、できるだけ多くの方に回答いただけるよう努力するということでございます。

 

[讀賣新聞]

雪が不足していますが、昨日兵庫県でスキー場に客が来ないから県が補助しますという方針を出されているようなんですが、県内でもスキー場が一部開いていないところがあって、何か対応で考えることがあればお聞かせください。

 

【知事】

現時点ありませんが、冬の期間の観光スポットとして、関空から一番近い、日本でも有数のスノーリゾートだと紹介することがありますので、こういった県内のスキー場の状況等を、今一度確認してみたいと思います。その上でどういう方策がいいのか検討してみたいと思います。

 

 

[讀賣新聞]

わかりました。あと、市長選の話で、新しい方になります。佐藤さんは県政を知っていて、より胸襟を開いてやっていきたいというお答えでしたが、もう少し具体的に。佐藤さんは、前市政はちょっと縮み志向であるということを主張されて当選なさったわけなんですが、それを踏まえて、具体的にどういうことを期待するか、どういうことで連携をしていきたいかっていうのもちょっと改めてお話しください。

 

【知事】

もちろん選挙期間中のいろんな御主張なさったり、いろんなアンケートに答えられたり、いろんなコメントを出されたりしております。もちろん現市政について、もう少しボトムアップの市民が主役の市政であるべきでなかったかなど、御主張なさっていることは承知をしています。

ただ一方で、越市長がなされた業績についても、中学校の給食の問題含め御評価なさっていることもあろうと思いますので、そこは一概に全否定されているのではないのではないかと思っております。

この選挙期間中だからこそ聞けたこと、対話できたこともあると思いますので、そういう意味では県内市町において最も直近の民意を吸い上げられた首長だと思いますので、その感覚を佐藤新市長との対話の中で、今後の県政や市政の課題や可能性について大いに議論したいし、佐藤新市長も市民との会話を重視したいとおっしゃっていますので、その点は対話、共感、協働の県政を主張する私とも認識を一にするところでありますので、私が聞けない民意等をぜひ佐藤さんと共有しながら、例えば予算に反映、事業に反映、施策に反映ということに取り組んでいければいいな思います。

 

[京都新聞]

関連なんですけれども、特にまちづくりに関してですね、佐藤さんは投開票日も知事の前で琵琶湖文化館の跡地に誘致したいという言及がありまして、その受け止めとですね、あとまちづくりに関して、今後佐藤さんに期待される点がありましたらお聞かせください。

 

【知事】

まず後段の御質問に答えるとすれば、まちづくりについては県議会時代も議場においても、たくさん御発言、構想を御提示なさっていらっしゃいましたし、この選挙期間中も佐藤候補、佐藤新市長が多くの時間を費やされた重要テーマだったと認識しています。詳細は新市長と議論する中で承りたいと思っておりますが、そういう意味で期待しています。

前段おっしゃった文化館の問題につきましては、現在県においても、今年度琵琶湖文化館機能継承検討懇話会において、現在ある休館中の琵琶湖文化館の後継施設について、立地エリアも含めて検討を行っています。現在県としての方針を取りまとめているところでございまして、佐藤さんが主張される大津エリアは、有力な案の一つではないかなと思っております。ただ現時点で決定しているわけではありません。広域的な交通の利便性ですとか、寄託者がどこにどのように分布されているのか、近代美術館との連携ですとか、今休館中でありますけれども、今の文化館が現在の地で活動してきた実績等も勘案して、今後決定していきたいと思いますが、大津市のまちづくりとも強く密接に結びつくテーマでありますので、また市長も代わられたということもありますので、そのあたりは丁寧に議論を進めていければと考えているところでございます。

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