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知事定例記者会見(2019年11月12日)

令和元年11月12日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。立冬も過ぎ、冬になりました。

冬来ても令和の陽光人和む

天皇皇后両陛下の即位の祝賀御列の儀のパレードも、東京で盛大に行われたようでございますし、寒い冬ですけれども、暖かいぬくもりのある、そういう日々になるように願いたいし、努力もしたいというふうに思っております。

後ほど一部報告させていただきますが、先週ビワイチがナショナルサイクルルートに指定をされました。大変うれしいことだと思っています。したがって、より多くの方々に、より安全に、より快適に楽しんでいただけるように、さらに努力を積み重ねていきたいと考えております。ぜひ報道機関の皆様方の様々な御提言なり、厳しくも温かい御注文なり、御質問等、今後も賜れればというふうに思っております。

また同じく週末に台湾での台北旅行博への参加と、これも後程報告いたしますし、その後少し足を伸ばしまして、県遺族会の方々とサイパン島での戦没者追悼の式典に参加をして参りました。

また昨日は東京で行われた全国知事会、官邸で行われた知事会との閣僚懇談会、総理懇談会に出席をして参りました。全国知事会においては、次世代育成支援対策プロジェクトチームのリーダーを本県、私が担うことになりましたので、またこのテーマもしっかりと進めて参りたいと考えております。

その意味でも、大変悲しい事故でございますレイモンド淡海保育園の交通事故から11月8日で半年を迎えました。先週も御質問いただきましたが、大切な大切な子どもさんを失われた親御さん、御家族の心境やいかばかりかと思うと胸締め付けられるものがございます。また、怪我をされた子どもさんとその周りの御家族、保育士の皆様方は、いろんな当時のことを思い出しながらも、懸命に治療や訓練をなさっていると聞いております。改めてお見舞いを申し上げ、1日も早い御回復をお祈り申し上げたいと思います。

今回の事故を受けまして、まずその箇所をどうするのかということとあわせて、県独自で他にもあるんじゃないかということで点検をいたしまして、9月補正予算で、緊急対策の予算を認めていただきまして、この工事は年度末をめどに、この対策工事を完了するよう、今実施をしております。また9月には、国から災害対策等緊急事業推進費の採択を受け、予算の配分をいただきました。県として50ヶ所、大津市で11ヶ所、合計61ヶ所で7,000万円余の予算の配分を受け、緊急の対策を行っているところでございます。先週11月6日、国への要望活動において、国土交通省に参りまして、和田国土交通大臣政務官と藤田国土交通事務次官に直接お会いをいたしまして、こういった支援に感謝申し上げながら、さらに国の通知により実施いたしました未就学児の移動経路等への緊急安全点検に基づく対策への予算確保をお願いしたところでございます。できるだけ早期にやりたいと思っています。したがって、できれば今年度の補正、そしてまた来年度としっかりと予算を計上していただくように、引き続き求めていきたいと思います。

なお、11月7日には大津市役所において、大津市と今回の事故の被害者御家族有志の方々との懇談が行われ、県からも職員を同席させました。御家族から、「先進的な交通安全のまち大津」を目指して、提言書が大津市と合わせて滋賀県、県警本部にも提出されたと承知をしております。意見交換の中で、園周辺の交通安全に関すること、また子どもの皆さんの心のケアに関する御意見や御要望もいただいたところでございます。まずは大津市の対応によるところが大きいと思いますが、県もしっかり連携協力しながら、今後の対応対策を取って参りたいと存じます。

今ひとつ、資料はないんですが、パワーポイントを用意いたしました。今も申し上げましたように、ビワイチがナショナルサイクルルートに指定されました。これをぜひ世界の方々に発信しようということで、ビワイチを私が知事就任直後から、まさに草分け的に掘り起こしていただいた、また発信していただいた台湾の方々に一番に報告に行ければということを願っておったんですが、今回相叶いまして、台北国際旅行博において、オープニングイベントに出席いたしました。このイベントには、蔡英文総統も御出席されるほどで、私も事前に聞かされておりませんでしたので驚いたんですけれども、台湾として大変力を入れている、そういうイベントであることを理解いたしました。4日間で30万人以上が来訪される、またBtoCで直接ここで旅行商品が買えるということだそうでございまして、会場は熱気に包まれておりました。この写真は、滋賀県とも継続的に交流している中華大学がつくられた久華旅行社のブースなんですけど、ここに写っていらっしゃる2人の女性が大学生のときに滋賀県にインターンに来られて、1ヶ月間、高島市を拠点に県内各地を回りながら研修をされました。その体験を直接、来訪された方々にPRしていただいて、かつ、ここに並んでいるパンフレットは春夏秋冬の滋賀県の見どころを、それぞれ具体的に紹介した旅行商品のパンフレットになっておりまして、それらをびわ湖高島観光協会のみなさんとあわせてビワイチをPRできる場所になっておりまして、大変有効だと思いました。かつ、台湾からは約2,000万人の方がアウトバウンドで行かれるんですけど、台湾に来られる方とのアンバランスがあるという御指摘がのちの交流でありまして、台湾と滋賀県との相互交流をメディアも巻き込みながらやろうじゃないかということで、話をいたしまして、これから具体の詰めをしていきたいというふうに考えております。ちなみにこの先生は元々台湾の観光庁長官で、現在は中華大学の先生でいらっしゃるんですけれども、すでに何度もビワイチを体験されて発信をしていただいているということでございます。

また先週、民間の方々のお取組により、戦国とサイクリングを組み合わせた戦国ライドも開催されたということで、大変大きな盛り上がりもできつつございますので、引き続き頑張ってPRをしていきたいと思います。

 

それでは資料に基づきまして2点、御紹介させていただきます。1つ目は「滋賀めし」冬のメニューフェアを開催するというものでございます。滋賀県の地産地消を進める「おいしが うれしが」キャンペーンの一環です。地産地消を通じて、県民の皆さんにさらに健康になっていただけるメニューを展開する、これが「滋賀めし」なんですけど、前回夏メニューを作りまして、夏フェアとして打ち出しました。それに続きまして11月15日から「滋賀めし」冬のメニューフェアを県内、一部県外もございますが、飲食店においてスタートいたします。今回はこれからの寒い季節を皆さんに健康的に乗り切っていただけるように、「たっぷり野菜のあったかメニューで心も体もあたたまる!」をテーマに、滋賀県産野菜をふんだんに使ったあったかいスープや汁物を各店において提供いただくということでございます。県内約30事業者の皆様に御協力いただく予定になっております。カラーのチラシの裏面がその店舗でございます。

その中でも今回新たな食堂として龍谷大学生活協同組合の青志館(せいしかん)食堂というんだそうですが、ここにおいて平成30年度の滋賀めしメニューコンテストで見事金賞を受賞された「近江かぶらのトマトリゾット」などが提供されるということでございます。近江かぶらは、これからまさに旬の近江野菜でございます。今回初めて、学食で滋賀めしを提供いただくことになります。学生の皆さんにどんな反応があるのか楽しみでもあるんですけど、県産食材の魅力を通じて、ついつい野菜が不足しがちな学生の皆さんの野菜不足解消に繋がることを期待したいと思っています。ぜひこの機会に、お近くの「滋賀めし」提供店を訪れていただいて、滋賀めしを食べていただいて、健康的に乗り切っていただければと思うところでございます。

それでは最後ですが、イチオシは、ずっと「やまシリーズ」でいっているんですけど、今回のイチオシは、誕生15周年を迎える国宝湖南三山紅葉めぐりについてでございます。湖南三山は国宝建築物4件をお持ちになっている常楽寺・長寿寺・善水寺の3か寺の総称でございます。岩根山と阿星山という2つの山の恵みとともに、奈良時代から続く暮らしの営みと信仰によって守り継がれてきたというものでございます。いずれも天台宗古刹であると同時に、紅葉の名所でもございます。

今年は「湖南三山」と称するようになって15年目の記念の年でございます。「誕生15周年国宝湖南三山紅葉めぐり」は11月16日(土)から12月1日(日)の期間、開催されるということでございまして、午前9時から午後4時まで拝観できると、拝観料は各お寺500円。20名以上の団体の場合は1名当たり50円の団体割引があるということでございますし、この期間限定で授与される、今や人気の記念の御朱印もあるということだそうでございます。今日は湖南市商工観光労政課藤本駿平さんと観光協会市井妙子さんにお越しいただきました。せっかくの機会ですので、PRをお願いいたします。

 

[湖南市]

皆さん、改めましておはようございます。よろしくお願いいたします。それでは、まず初めに湖南三山について御説明させていただきます。その後に、期間限定の特別イベントなどについて御説明いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

湖南三山は、3つのお寺すべて、今ご説明もございましたが、奈良時代に国家鎮護を祈願され建立されました、すべて勅願寺となっております。各お寺の本堂と常楽寺にございます三重塔、こちらが4件の国宝として指定されています。3つのお寺を車で巡っていただいて、大体移動時間が30分程度で巡れる距離にございます。ですので、湖南三山を観に来ていただいた際は、車であれば1日で巡っていただける距離にございますので、ぜひどうぞよろしくお願いいたします。

それでは3つのお寺の御利益や見どころについて説明いたします。まずこちらのポスター一番上にございます常楽寺に関しましては、すべての願いに御利益があるとされています。見どころにつきましては、国宝の本堂ともう1つ国宝の三重塔、こちらが紅葉に彩られダイナミックに並んで見え、さらに奥行きと高さが出る本堂正面から見る景色がおすすめとなっております。また常楽寺は境内を一周できる散策道がございます。その散策道から三重塔を見下ろすかたちで見える景色というのも絶景でございますので、ぜひ足を運んでみてください。続きまして、長寿寺に関しましては、子宝・安産・延命長寿の御利益があるとされています。国宝の本堂も、もちろんおすすめなのですけれども、私個人としましては、山門から本堂まで続きます約100メートルの紅葉のトンネル、こちらが大好きでございます。ぜひ一度、観に行っていただきたいと思います。最後に善水寺は、病気平癒・心身健全の御利益があるとされています。善水寺は、鐘楼の近くにあります七色紅葉、こちらと国宝の本堂が重なって見える、本堂が背景となって見えるようなスポットがございます。そちらからの景色が絶景でございます。こちらもぜひ、観に行っていただければと思います。

そんな素晴らしい湖南三山なんですが、期間限定の特別イベントについてお話しさせていただきます。先ほど期間につきましては、知事の方から御案内いただきました通りでございます。パンフレットにも書いている期間でございます。何と言いましても、知事もお話しくださいましたように、今年は湖南三山と銘打ちまして、誕生してから15周年の記念でございます。記念をいたしまして、御用意をさせていただきましたのが、パンフレットの裏側にございます、この特別御朱印紙でございます。美しい紅葉が彩られている形で、大変貴重なものかと思いますので、こちらは特に御案内させていただきたいところでございます。各お寺300円で御用意いただけます。そして他には3つのお寺の御朱印が1つの絵馬になっています「湖南三山ご利益絵馬」もございます。ほかには、長寿寺の門前にて、おうどんやおでんなどを御用意し、地元の方がおもてなしをしています。コーヒーなどを飲みながら休憩していただく場所もございます。昨日、長寿寺の方とお話させていただきまして、紅葉の具合はいかがですかと伺ったところで、先ほど紅葉のトンネルと申し上げました参道にあります大きなイチョウの木が色づいておりまして、今見頃となっているようです。そして善水寺さんにつきましては、紅葉も綺麗ですし、そして、昨年からライトアップを始めてくださいまして、今年はパワーアップしたライトアップになっています。御住職も非常に美しいライトアップに仕上がりましたということでした。この期間中なんですが、午後5時から午後8時までライトアップされています。光輝く夜の紅葉を百伝池(ももづてのいけ)とともに堪能いただきたいと思います。

最後に、湖南三山を観に来ていただきましたら、ぜひ湖南市の地元食材の弥平とうがらしも味わっていただきたくて、弥平激辛パスポートのポスターをこちらに貼らせていただいております。こちらも湖南三山と同じ期間中、開催しております。2月29日まで開催しておりますので、ぜひ味わってみてください。湖南三山で安らいでいただいた後に、弥平とうがらしで、心も体も「ほっと」していただく、そんな湖南市でぜひお過ごしください。本日はどうもありがとうございます。

 

【知事】

ありがとうございました。私からは以上でございます。

[朝日新聞]

2点質問します。先ほど台湾の写真を拝見しますと、左上をよく見たら、滋賀というのが日本秘境の旅と書いてありましたが、滋賀県はつまり、台湾にとっては秘境というカテゴリーに入っているのかと。そういう話は現地でされましたでしょうか。秘境というカテゴリーに滋賀がもし入っているのであれば、その感想を伺えたらと。台湾は日本のどの観光地もターゲットにしている場所ですから、もうすでに何度も強く働きかけているところもありますし、その中でどう引っ張ってくるのかお考えがあればと。

 

【知事】

まず秘境という打ち出しは、これは滋賀がそうだから打ち出しているというよりも、日本に観光ツアーのお客様を誘いたいこの会社様が、日本にはもっといいところがある、まだまだ知らないところがあるという、そういうイメージを打ち出すためにキャッチフレーズとして打ち出されているものではないかと思います。

 

[朝日新聞]

日本は、京都や東京だけじゃないよと。

 

【知事】

ということだと思います。そこに例えばサイクリングが楽しめる、琵琶湖や四季、紅葉も楽しめる滋賀という場所があるよということで、今回中心的にPRしていただいていると理解をしています。また、他の自治体がやってるよねという話ですが、その通りです。この旅行博にも、このブースよりも数倍の規模、大きさで、非常に多くの自治体が台湾の方の旅行に対するこの旺盛な需要というものに期待されて、出展なりPRをされておられました。その中で1つ感じたのは、例えばJRや台湾の高鐵もそうですけど、鉄道というものに対する、台湾の皆さんの関心の高さも現地で感じましたね。また先住民だとか山岳だとか、台湾国内のそういった新たなPRなども打ち出されていることも印象に残りました。

ただ、日本から行ってブースを設けられている方々はパンフレット等でPRしかできないということになっているんだそうです。ここ(久華旅行社のブース)では具体的にこの旅行商品を買っていただけるという、こういうブースになっております。その点、商品化して現地の旅行社とタイアップすることで、この場で売れる商品にまでして、PRを展開できるということが非常に大きなメリットとしてあるのではないかなということを現地で感じましたので、今後の取組にいかしていきたいと考えております。

 

[朝日新聞]

もう1つなんですけども、知事が最初にお話されていましたが、園児の事故のことで、追加で質問させてください。先週の遺族、御家族からの提言そのものについての知事の受けとめと、2つ目は、大津市長のように直接御家族とお会いしてお話を聞く予定はありますかということと、3つ目として市長は交通安全に関する条例の制定も視野に入れるという話をされたと思うんですが、知事として、あるいは県としては、そういうお考えまた検討の予定はありますか。この3点です。

 

【知事】

まず提言書は、大津園児事故被害者の御家族の有志が持ってこられた、出された、ある意味では、当事者としての大変思いのこもった提言だと思います。したがって我々も県の職員を派遣いたしまして、共有をさせていただいております。しっかり受けとめたいと思います。また直接会う予定はあるかということですが、今の時点ではありません。大津市長が会っていただいていますし、県の職員も同席しておりますので、その中で共有し、今後の対応を検討したいと思います。3点目は、市長は条例のことに言及されたと私も承知しております。まずは大津市において、どういう条例をつくられるのか、これをよく見たいと思います。県では、例えば安全なまちづくりはじめ、関係する条例等もございますので、むしろそういった、今ある条例に基づく取組、また予算化された事業をしっかりと完成するということも含めた、そういった対応対策をしっかりと講じていくことが重要ではないかと考えています。

 

[毎日新聞]

今の質問に関連してなんですけれども、冒頭の大津市の取組とも連携していくということをお話になったんですが、今条例の話などもありましたけれども、提言書の中では被害者の継続的な支援とか、いろいろな項目がありまして、もう少し具体的にどの部分で連携していくのかというところをもう少し教えていただけますでしょうか。

 

【知事】

まず、すでにやっている連携は当該箇所を含め、危険箇所の点検等の対策、これを市道県道の交差点を含め、今大津市と順次行っております。これが1つです。もう1つは被害に遭われた方々の心のケア。これについても大津市と分担協力しながら、継続的に対応している、こういったことは今後もしっかりやっていきたいと思います。

その上で、今回御家族の皆様方から、例えば地域住民の声に基づくリスクアセスメントの課題ですとか、あわせて市民の積極的な参加による法制度ですとか、例えば交通安全啓発活動などにも言及いただいておりますし、かねてからの課題で現時点我々も対応しておりますが、通園路・通学路の安全、こういったことも提起いただいておりますので、今やっていることはやっていることとして必要な継続はしつつも、今後さらにこの提言を受けて、まだ足りない部分があるのかないのか、こういうことをよく大津市とも協議しながら、まずは大津市においては条例制定も検討されるということですので、その条例でどこまでカバーしていかれるおつもりなのか、そういうものもよくお聞きしながら、県として必要な対応を検討してまいりたいと思います。

[NHK]

先ほど知事もお話されましたけども、昨日、全国知事会議の中で近江鉄道について国に財政的な支援を要望されたということなんですが、改めまして県としての支援のあり方などについてお考えをお願いいたします。

 

【知事】

私は昨日3部構成だったんです。1つ目は、都道府県会館で行われた全国知事会議。2つ目は官邸で行われた閣僚懇談会。そして3つ目は、総理も御出席されての総理懇談会。この3本立ての中段の2部において、各県を代表し、地域公共交通というテーマで1分半意見陳述をする機会をいただきました。

その中で、地域公共交通は地方にとって不可欠であると。しかし人口減、経営難など様々な危機でありますとか、課題があると。したがって、国土強靱化対策の延長によるしっかりとした投資を行うと同時に、2点目といたしましては、高齢者を中心に免許返納される方が増えていると。その方々を支援するための施策、今国においても概算要求をされておりますが、その予算化をしっかりとお願いしたい。AI、IoTを活用した新たな交通物流のイノベーションだと、これらをしっかりと推進されたしと。最後3点目に、近江鉄道を例に挙げながら、地域の公共交通活性化再生のための法定協議会を滋賀県でも立ち上げたと。必ずしも経営破綻に陥る前に検討を開始した、ある意味では全国のモデル例にもなり得ると思うので、積極的な支援をお願いしたいということを申し上げました。答弁していただいたのは御法川国土交通副大臣でいらっしゃいましたけれども、大変重要な問題提起と受けとめていただいた上で、副大臣からは必要な技術的な助言等をしっかりと務めるということとあわせて、地域公共交通活性化再生法の改正も視野に入れた検討をしなければならない、との言及がございましたので、今朝も県政経営会議の場において、こういった動きを機敏にとらえた対応をしようということを確認したところでございます。

 

[京都新聞]

県が運営する虐待ホットラインについてお尋ねさせてください。10月に近江八幡市の5歳の男の子が父親の暴力で怪我をする事件がありました。その翌日に、家族と思われる方から県の虐待ホットラインに電話があったということなんですけれども、それについて担当の方は虐待ではないと判断して、適切な対応をとらなかったというふうに聞いています。知事はこの判断がどのようにして、そういった判断になったと聞いておられるかということと、今回ホットラインにかかってきた電話だということで、重く受けとめるということで改善も検討されているそうですが、どういった改善を考えていらっしゃるのか、お願いいたします。

 

【知事】

まず今回あったこの事案について、私も報告を受けて以降、この相談者からのSOSにしっかりと寄り添った、気づいて必要な、例えば連携なり対応ができたのか、これを再確認すべきだということで、改善を指示しています。どういうことが足りなかったのか、もっとどういうことをすべきだったのか、しっかりと今回の事案を受けて、対策をしようということを申し上げています。

相談内容はすべてを詳らかにすることは難しいんですけれども、児童虐待と、また児相が直接一時保護も含めて急行し対応すべき事案ではないのではないかと判断したような節があるんですけれども、しかしながら、もっと児相として、やるべきことがあったんではないかという視点から、今回の対応を検証させたい、また、それ以外の相談等にも対応できるようにすべきではないかと考えています。

その上で、2つ目の御質問にもございますが、虐待ホットラインへの電話で起こった事案ということですが、児童相談所が閉庁となる夜間および休日に勤務していただいて、5人の相談員の方々がシフトを組んで、相談ですとか、通告受け付けをしているということでございます。ここにかかってくる電話がどれぐらいの量で、またどれぐらいの質で、どういう連携体制がとられているのかということも含めて、今一度点検した上で、どちらかというと夜間にかかってくる電話が多いのかもしれません。休日に受けなければならない対応の方が多いのかもしれません。そのための体制は十分なのか、また相談を受ける人たちが一定の感度を持って、対応できているのかどうか、こういったこともこの機会に再点検の上、対応強化してもらいたいと思います。

 

[京都新聞]

今その検証ですとか再点検というお話がありましたけれども、それはどういった方が検証をすることになるんでしょうか。というのも相談内容については、私たちは知ることができませんし、それを知らせるべきだとも思いませんけれども、その内容について本当に止むを得なかったのかっていうところを、どなたが検証してくださるのかということを教えてください。

 

【知事】

私が言っていますのは、もちろんこの一件も大事です。この一件から得られる教訓というのもしっかりと共有し、今後に反映させたいと思っていますが、しかし同時に限られた人員体制で、もう日常的に数多ある対応をしていかなければなりませんので、必要以上に現場の職員の手を煩わせすることがないようにしたいと思っているんです。

したがって、まずはこのことを担当いたします子ども・青少年局のスタッフをして、今回の対応に問題がなかったのかという再点検なり検証をすることになると思います。それを私自身も一定、確認させていただいた上で、さらにどういったことが必要なのかということは検討また判断をしていきたいと考えているところです。

 

[朝日新聞]

今国会で総理の「桜を見る会」の在り様が話題になっています。話題というより問題になっていると思うんですが、三日月知事も民主党政権の時も含めて、御自身が議員や知事として「桜を見る会」に出席されたことはあるかどうかを知りたいのと、税金の使い方の在り様として、滋賀県は大変四苦八苦されているところもあると思うんですけど、今回のような表に出ている「桜を見る会」への税金の使い方、在り様について御意見があれば伺いたいなと。

 

【知事】

まずこの「桜を見る会」という会が大体4月頃、4月の中旬だったと思いますけど、あれは新宿御苑でしたか、政府主催で開催されていることは承知をしておりました。議員の頃から野党、与党、野党と10年やりましたけれども、承知をしておりましたし、参加しますかという御案内をいただいたことも、すいません、ちょっと記憶が定かではないんですけども、あります。ただ参加したことありません。

2つ目に御質問いただいて、この行事に対する、例えば税金の使途としていかがかという御質問なんですけど、すいません、国会で話題として取り上げられていることは承知しているんですけど、今どれぐらいの予算規模で、どういった方々に、どういうやり方で案内されているのかということも、ちょっと私存じ上げませんし、自分自身が参加したこともありませんので、そのことに対して、私が言及するのは控えさせていただきたいというふうに思います。

[読売新聞]

先週、他社さんが質問してたと思うんですけど、旧優生保護法の関係で、県に対して審査請求が出ていたと思いますが、それに対して8月末に審議会から答申が出ていたと思うんですが、それに対する県の対応が裁決をするということだと思うんですけれども、どこまで公開するかということについて、県の対応は決まったのかどうかということと、あと対応を決めるまでに特段の事情がなければ30日で、特段の事情があれば60日。先週他社さんの指摘で60日過ぎていますがということだったと思います。

県の条例で、答申を受けた時はこれを尊重して、速やかに審査請求に対する裁決をしなければならないと、滋賀県自身が定めていますが、60日過ぎていることについての受けとめも含めて教えてください。

 

【知事】

まず担当に聞きますと、この件については、裁決に慎重を期さなければならないということもあり、有識者、顧問弁護士に御意見をお伺いするなど、一定の、また何日以内という期間を超える形で時間をいただいているということでございます。

お尋ねのとおり基本30日でと、特段の事情がある場合60日でということを超えてということでございますが、大変深い、ある意味では大きなテーマであるがゆえに、慎重にも慎重を期している。特に個人のプライバシーの権利等どう守るべきなのか、またどう情報公開すべきなのかということについて、協議の時間を要しているということでございます。

ただ、改めてそれでもなお定められた30日、そして特段の事情がある場合60日という期間の中で、出す努力が十分だったのかというこういう検証はしなければならないと。もっとやっぱり早く出せるものもあったんじゃないのかという視点で、今、担当課に検討なり改善を促しているところでございます。

 

[読売新聞]

まだ決まっていないということですよね。

 

【知事】

まだ出してないということは決まってないということですね。

 

[読売新聞]

60日過ぎていることについて担当課に御指示されたということなんですけど、大体いつ頃までにという目途はあるんでしょうね。もう既に60日をとっくに過ぎているので。8月28日に答申が出されていますので。

 

【知事】

(答申から)60日となるのが10月27日ですよね。できるだけ早く出せるようにしたいと思います。

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