【知事】
おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。先週の前半に起こりました関東地方の台風災害は、依然、影響が長引いているようでございます。県でも昨年、台風で大規模な停電等が発生し、関西電力等とは、様々なこういった災害が起きた時の対応等、一定改善なり、対応策をとっているところでございますし、初動の面では、平成25年の台風災害を受けまして、機能が著しく低下してしまった、例えば市町行政に対して、県が出向いて行って対応対策をとるなどの対応を作っているところでございますが、今一度、今回の千葉県等での停電被害の対応状況等を点検の上、本県の災害対策に資することをまとめるようにということで、知事公室長に指示をさせていただいたところでございます。まだ9月、台風シーズンでもございますので、今後の災害等にもしっかりと備えていきたいと思います。
さて「県庁フードドライブ」について、まずお知らせをさせていただきます。資料もお手元にあるかと思います。県庁フードドライブの試行実施について、食品ロス削減につきましては、国際的に関心が高まっている課題でございまして、また国内では「食品ロス削減の推進に関する法律」が5月に制定・公布されるなど、取組への気運が高まっております。今回、食品ロス削減に向けた取組および生活困窮者対策の一環といたしまして、余剰食品の有効活用を図り、必要とされる方々へ提供するとともに、フードドライブおよびフードバンクへの県職員の関心を高める機会とするため、県庁内でフードドライブを試行することといたします。
ちなみにフードドライブとは、地域の福祉団体や施設などに寄付する目的で家庭で余っている食品を持ち寄り、それらを職場など特定の場所に集める活動を言います。フードバンクとは、食品関連企業や農家、家庭から余った食品などの寄付を受け、食糧支援を必要とする家庭や福祉施設などに無償で提供する活動や、団体のことを指して言っております。
今回は、9月20日(金)12時~13時に、あらかじめ各所属で取りまとめた食品を持ち寄ることとしており、当日は、私自身もぜひ持参したいと思い、今、家の中で探しているところでございます。今回の取組で集まった食品は、県内で幅広くフードバンク活動をされている「フードバンクびわ湖」さんに提供いたしまして、そこから福祉団体や施設などに配布される予定でございます。
なお、9月24日(火)16時からは、知事室におきまして、「フードバンクびわ湖」さんに提供品目等の目録により、贈呈させていただく機会をつくろうと予定しております。今回は本庁に勤務する県職員等対象に試行として実施いたしまして、さらに10月には、地方機関に勤務する県職員等を対象に試行実施を検討しております。その際に出た課題等を検証しつつ、今後、県内市町や事業者等の参加を促し、全県的な活動につなげていきたいと考えているところでございます。
2点目、こちらも資料があろうかと思います。「滋賀近美アートスポットプロジェクトSymbiosis(シンビオシス)」の開催についてでございます。近代美術館は、現在、令和3年度のリニューアルオープンを目指し、長期休館に入らせていただいておりますが、この間も県内外での展示等、様々な活動を行っております。この春からは近代美術館が特別協力いたしまして、小倉遊亀先生、志村ふくみ先生の作品、また戦後アメリカ美術など、館の代表作品による展覧会3本が全国の美術館10館を巡回しているということでございます。近代美術館所蔵作品は、趣向の異なります3本の展覧会を同時開催できるほど、そのポテンシャルが高く、これまで開催した5館では約58,000人に御観覧いただき、好評をいただいているということでございます。
そして今日は県内での活動から、9月21日(土)に開幕いたします「滋賀近美アートスポットプロジェクトSymbiosis(シンビオシス)展」について紹介をさせていただきます。アートスポットプロジェクトは、美術館休館中の試みといたしまして、昨年度から始めた事業で、県内各地で滋賀県にゆかりの若手作家による作品の展示と関連事業を行い、作家の活躍の場を確保するとともに、地域の皆さんと作家、美術館の相互の交流や協働を目指すプロジェクトでございます。
2回目となります今回は、高島市や地域の皆さんの御協力をいただきまして、高島市安曇川町の泰山寺野という広大な農地が広がるエリアの一角で、実際に開拓農家が使われていた作業長屋をメイン会場としてお借りして開催されるというものでございます。戦後間もなく、多くの入植者たちが夢と希望で切り拓き、汗や涙がしみ込んだ泰山寺の大地で、滋賀に拠点を置く気鋭の作家3人が、自然と人の営みの歴史と向き合いながら、新たな表現に挑み、芸術という手段で、再び泰山寺を開拓する、その格闘の軌跡を、ぜひ目の当たりにしていただきたいというものでございます。
開催初日の9月21日(土)には、プレス向けの説明会を開催いたしますので、ぜひ御参加いただきたいと存じます。会場周辺は美しい風景、またおいしい食にも恵まれたエリアでございます。秋のお出かけがてら、多くの皆さんにこの展覧会と高島の魅力をお楽しみいただければと思います。
続いて、こちらも芸術の秋にふさわしい「美の糸口―アートにどぼん!2019」の開催についてでございます。この「美の糸口―アートにどぼん!」というものは、アートの新たな楽しみ方と美の滋賀の魅力を五感で体験していただけるアートフェスティバルでございまして、幅広い団体、施設、アーティストとの協働・連携により開催をしているものでございます。
今回は6回目の開催です。10月14日(月・祝)鉄道の日に開催する予定でございます。歴史と文化が豊かな近江八幡を舞台といたしまして、近江商人の町家とヴォーリズ建築が共存する趣深い旧市街地エリアに、様々なアートや「美の滋賀」を体験できる1日だけの回遊式まちなか美術館が出現するというものでございます。
ヴォーリズ学園を中心とした各会場では、本格的なアート体験や近江八幡に関連したテーマのプログラムなど、親子で気軽に楽しんでいただける多彩なワークショップを展開することとしています。また、ボーダーレス・アート・ミュージアムNO-MAをはじめ周辺店舗とも連携しておりまして、エリア内をめぐることで、近江八幡のまち歩きも楽しむことができますので、資料の裏面にその地図等も掲載しております。ぜひ多くの方に御来場いただき、「美の滋賀」の魅力を体感していただきたいと思います。
続いて、今月のイチオシ「やまシリーズ」でございます。今回、紹介いたしますのは、こちらも近江八幡市、八幡山の整備を長年続けておられます「八幡山の景観を良くする会」の取組でございます。
御紹介させていただきますが、「八幡山の景観を良くする会」は、平成17年に環境ボランティア団体として設立されたとお聞きしております。「近江八幡おやじ連」の皆さんは、平成13年に退職男性の閉じこもり対策、居場所づくり、仲間づくりを目的とされ、近江八幡市が「おやじサロン―男の料理教室講座」を開催され、これに参加したおやじたちが活動する団体ということでございます。卒業生は毎年、自主グループを作られたり、八幡山の景観を良くする会をはじめ、地域で様々なボランティア活動をされるようになっていらっしゃるということでございます。豊臣秀次公が築かれた八幡山城があった八幡山も、かつては荒廃竹林が広がり、コナラもクズやツルで覆われて薄気味悪く、地元の人も近寄らない状態であったそうでございますが、近江八幡のシンボルであるこの八幡山を甦らそうということで、環境整備や美化活動に取り組んでこられました。
現在では、このように整備された八幡山をもっと多くの人に知ってもらおうと、春には「親子たけのこ掘大会」、秋には「親子八幡山縦走ハイキング」などを開催されて、市民との交流を持たれています。詳しくはお手元にある資料を御覧いただきたいと思いますが、この取組を、ぜひ多くの方に知っていただきたいと思い、本日は御紹介すると同時に、近江八幡市から2名のゲストに来ていただきました。「八幡山の景観を良くする会」代表の村西耕爾さんと、近江八幡市秘書広報課村田なおみさんです。せっかくの機会ですので、補足説明やPRをいただけたらと思います。どうぞよろしくお願いします。
[八幡山の景観を良くする会]
ただいま御紹介いただきました「八幡山の景観を良くする会」の村西と申します。私は今から15年前の平成16年に、60歳で定年退職と同時に近江八幡に住み始めまして、毎日、健康維持のために八幡山に登っていた。大変、荒廃しているの見かねてですね、勝手に平成17年4月から「八幡山の景観を良くする会」という形で立ち上げて14年になります。この間450回の作業と、ボランティアではのべ7,500人という形になって継続しているところでございます。具体的には、11月から4月まではこちらの竹林の整備、これを全般にやります。かなり広範囲です。それから、5月から10月まではコナラ林の整備をやり、それから1年通して、縦走路の整備と。八幡山の北の丸から百々神社までの間の縦走路の整備を毎月やっているということでございます。
せっかく整備した山を、私どものミッションが3つあるんですけれども、より多くの市民に、あるいは子どもたちに楽しんでもらうというような意味合いでですね、春は、3月には地元の小学校の卒業記念植樹を継続し、4月29日には「親子たけのこ掘り大会」、毎回250人ほどが楽しんでいただくんですけども、秋には縦走路のハイキング会というふうな形で、大勢の市民、家族、子どもたちに楽しんでもらう。意味合いとしては、子どものうちに、DNAの中に八幡山を埋め込むと。そうすると、よそへ出ていっても八幡に戻って、定年後は八幡で何かをやろうかなというようなことを思ってもらえるようなDNAを今のうちからしっかりと埋め込むというような下心も持ってやっておるというようなことでございます。と言いましても、先ほど申し上げましたように60歳で始めて、今、私は75歳なんです。平均年齢も皆、だいたいが75歳ぐらいになっているんですね。満14年になるんですけども、20周年まで迎えられるかどうか、命との闘いというところになっているということでございます。また縦走路は、近県、京都とか、三重県とか、大阪とか、いろんな団体がしょっちゅうトレッキングを楽しんでいるところですので、登った人によると「綿向山よりもきついな。」というふうに言われます。綿向山は、なだらかに距離が長い、ここ(八幡山)はアップダウンが非常に激しいというようなことで、良い山ですので、ぜひ機会がございましたら御利用いただきたいと思います。以上でございます。
【知事】
ありがとうございます。後程、お二人にも残っていただきますので、詳しくお尋ねいただければと思います。県内でもかなり先進的な取組ですので、今後、皆様方に御承知おき、また機会を見つけての御取材をどうぞよろしくお願いいたします。少し長くなりましたが私からは以上でございます。
[朝日新聞]
話題提供にあった、フードドライブの試行実施について、なぜ9月というタイミングなのかを改めてお尋ねしてもよろしいですか。例えばお中元ですとか、そういったものがお家で眠りがちな時期なのかなと推測したんですけれども、そういったねらいは特にないのでしょうか。
【知事】
年度初めから、買い物ごみ食品ロス削減協議会など、いろいろ整備してきて、この9月に準備が整った、あと来月が食品ロスの削減月間ということも、相まってじゃないかと思います。
[時事通信]
先週、内閣改造が行われまして、これに対する評価と、あとは何か要望がありましたらお伺いしたいんですけれども。
【知事】
第4次安倍再改造内閣が9月11日に発足したということでございます。様々な課題もあり、また、ある意味での可能性もある、こういう時期ですし、10月から消費税率の引き上げ、さらには折からの社会保障に対する不安、来年は東京オリパラなど様々な行事も目白押しですので、毎回申し上げておりますが、課題は克服し、可能性は伸ばせるよう頑張っていただきたいと思います。
とりわけ、私も2003年から国会議員を4期やらせていただきましたが、同期当選のメンバーである加藤勝信さんや江藤拓さんや菅原一秀さんや西村康稔さんが、もちろんキャリアも年代も私よりも大先輩ですが、大変親しくさせていただいておりましたし、この大臣という要職に就かれたこと、ある意味では嬉しく、心強くまた御活躍を祈念したいと思いますし、赤羽さんや竹本さんや江藤さんなどは一緒にいろんな法律を作ったり、いろんな協議をしたりということでございますし、衛藤晟一さんは本県の障害者文化芸術にも、大変御造詣が深く、いろんなお力添えを賜っておりますので、その分野でも1億総活躍という文脈で御活躍をいただければと思います。
また小泉進次郎さんが環境大臣ということで、あのキャリアであの若さでこの要職というのは、やはりさすがだなあと敬服いたしますし、環境行政は国立環境研究所琵琶湖分室が滋賀県にあるなど、様々な先進的な取組を持っておりますので、それを発信していただく発信力にも期待したいなというふうに思っております。今後いずれにいたしまして、各省庁の大臣ともよく連携しながら、滋賀県の発展のために一緒に頑張っていきたいというふうに思っています。
[時事通信]
先ほどお話もありました小泉環境大臣なんですけれども、奥様が妊娠されているということで、育休を取得するというようなことおっしゃられてるんですが、この大臣の育休取得について、知事としてはどのようにお考えでいらっしゃるのかお伺いできればと思います。
【知事】
率先して、男性もそして大臣という要職にある人も、育児休暇、育児休職を取られるということは、僕はいいことだと思いますよ。そういう人ほど率先して取得し、係る課題、いろいろ関連する課題について、一緒に出し合って、そして乗り越えていくという、そういう検討が必要なんではないでしょうか。
男性も育児参加をする、そのために休んで寄り添うということが、もっともっとあっていいと思います。私も3人子どもがいますが、4人目を授かったら育児休暇したいなというふうに思ってるんですが、まだコウノトリはやって来ません。
[京都新聞]
冒頭に千葉県の台風被害の話がありました。その状況に応じて県でも対策をとるということなんですけれども、今、停電や断水が長引いている地域があるということで、県の方から何か支援を考えているということはあるんでしょうか。
【知事】
まず被災された方に心から御見舞いを申し上げたいと思いますし、現地で懸命に復旧のために御尽力されている方々に思いを馳せたいと思います。現時点、県として、被災地域に支援物資、支援人員の派遣等を予定しているものはありません。一部県内の草津市さんでしたか、これは千葉県君津市さんとの災害協定により、職員の派遣と一部物資の提供をされたということは聞いておりますが、県として何かしたということはございません。当面も予定はしておりません。ただ状況等に応じて、さらに何か必要なことがあるとすれば、柔軟に機動的に検討したいと思います。
[京都新聞]
豚コレラについて2点お伺いさせてください。今朝のニュースでは、埼玉県の養豚場で2例目の発生が確認されたということでした。豚へのワクチン接種については、農水省の方では慎重な考えということなんですけれども、県内にも養豚場があるということで、このワクチン接種を求めていくという考えはありませんでしょうか。
【知事】
まず、豚コレラの対応対策につきましては、昨年の秋以降1年にわたり、感染が蔓延しておりまして、未だ収束せず、新たに発生も確認されるという状況ですので、深刻な事態ととらえております。
県でも2月に発生いたしましたので、当該農場に対するバイオセキュリティ対策を強化しておりますが、今般、国における野生イノシシに経口ワクチンを散布することで作るワクチンベルト構築の取組に参画することにしておりまして、必要な補正予算の対応をさせていただいているところでございます。
こういった対策をとる過程で、そもそも媒介する野生イノシシに経口ワクチンではなくて、豚にワクチンを打つべきではないかということが検討されていることを仄聞しております。これも、今、国においてマーカーワクチン接種の有効性を検証されると聞いておりますので、その検証状況等を、我々もよく確認しながら、今後の対応を検討していきたいと思います。
豚に直接ワクチンを打つことが、輸出入との関わりでどう影響するのか、また、そもそも豚へのワクチンそのものの安全性、有効性がどうなっているのかなど、まだまだ課題が多いと聞いておりますので、慎重に検討したいと思っています。
[京都新聞]
そうしますと、輸出に影響がないとされるマーカーワクチンであれば、接種を検討したいということでしょうか。
【知事】
検討に値すると思っています。
[京都新聞]
野生イノシシに対するワクチンベルトの構築に参加される件ですが、県内ではまだ野生イノシシへの感染は確認されていないと聞いているんですが、山続きの福井や三重県では既に野生イノシシの感染が確認されていて、滋賀ではまだ(感染が確認されていない)というのが、にわかに信じ難いと言ったら失礼ですけれども、感染があるんじゃないかというふうに推測もするんですが、今後、その検査の体制を強化していくですとか、捕獲を進めていくことについて教えていただけませんでしょうか。
【知事】
地続き山続きですし、三重県のイノシシは滋賀県に入ってこないかというと、決してそうじゃないと思いますので、当然その可能性というものは排除せずに、しっかりと対応対策を取っていくことが必要ではないかと思います。
今般の経口ワクチンを散布することによるワクチンベルト構築に当たりまして、県でも農政水産部長を会長とする「滋賀県野生イノシシ豚コレラ経口ワクチン対策協議会」を8月27日に設立しまして、県市町はもちろんのこと、例えば畜産振興協会ですとか、猟友会ですとか、養豚推進協議会、また獣医師の先生方にも御協力、御参画をいただいて、ある意味では広く、獲ったイノシシの感染状況を確認することも必要だと考えておりますので、しっかりとした対策をとっていきたい。この経口ワクチン散布の有効性等も、そういったことでしっかりと確認をしていきたいと考えているところでございます。
一定、養豚場にはしっかりとした防護をとっておりますので、そういったイノシシからの媒介という懸念、可能性は最大限防除しているところでございますが、しかしなお野生イノシシが媒介して、県境を越えて移動するということの対策をしっかりと取っていく必要があると考えております。
[NHK]
今回の補正予算案に、大津の事故を受けて、4億2,000万円余りの交通安全対策が県独自に重点的にとられていると思うんですが、改めましてこの予算に込めた思いをお聞かせください。
【知事】
5月8日に、歩道内で道路横断待機中の保育園児に、また一部保育士さんに車が突っ込んで2名の保育園児が亡くなるという、こういう痛ましい事故が発生をいたしました。当該交差点の安全対策等は、先般行われた6月議会で、緊急補正予算をお認めいただいて対応させていただいたところでございますが、その折に実施しておりました、県内の1日1万台以上の交差点ならびに幼稚園児等が多く通行する道路等の点検を受けまして、例えば、歩車道境界ブロックの損傷ですとか、区画線等の消失、防護柵の損傷対策など、必要な対策がいるということが確認されましたので、土木交通部ならびに警察本部をして実施したこの点検結果に対応するための補正予算を提出させていただきたいと考えているところでございます。
もちろん、このハード対策だけですべての安全が保障される、また事故が一切なくなるということではないと思いますが、このハード対策と、思いやりを持った運転、ルールを守った運転等をしっかりと呼びかけ、組み合わせながら、交通事故による加害者にも被害者にもならない、そういった滋賀県を一緒に作っていきたいと考えているところでございます。
[中日新聞]
28日に開かれる県のじんけんフェスタに関して、講師に八代英輝さんを招くことについて、テレビなどの発言で、いわゆる嫌韓ムードを煽ったり、女性の人権を軽視して発言しているんじゃないかというような抗議が県に寄せられているというふうに聞いているんですが、これについてどのように受け止められているか教えてください。
【知事】
一部、県が主催する行事にお招きする講師の、これまでの発言等をめぐる御指摘や御懸念の声を寄せていただいていることは私も承知しておりますが、事実確認等をしてみますと、今回のイベントの趣旨、また講師にお願いしている講演の趣旨等に何か支障があるものではなく、そういった御懸念には及ばないのではないかというふうに聞いております。したがって予定通りイベントは開催され、御講演をいただく予定と伺っております。
[中日新聞]
細かい発言までは事実確認はしていないというふうに聞いていたんですけど、事実確認しているということでいいんでしょうか。
【知事】
講師を予定されている方の、これまでの様々な御発言に対する御指摘や御意見、その真意なり真偽を、その御発言の前後も確認した上で、事務所を通じて確認したところ、そういった問題のある御発言ではないとの趣旨の回答を得ているということでございますので、今回、講師の変更等は考えておりません。
[毎日新聞]
今週末に、草津市の烏丸半島でイナズマロックフェスが開かれると思うんですけど、それについてお尋ねしたいんですが、今回11年目ということで、これまで10年、積み上げられたことに対する知事の御所感、御所見と、今年も知事は2日目の開会宣言に立たれると思うんですが、11年目、これからの期待というところ教えていただけますでしょうか。
【知事】
イナズマロックフェスは滋賀ふるさと観光大使の西川貴教さんが、ふるさと滋賀に対する熱い思いを持って、また琵琶湖や水の恵みに対する、ある意味では強い使命感をもって、ここ地元滋賀県の烏丸半島で開催されている、ある意味では、とても哲学や志も滲み出る、そういうイベントではないかなと思っております。年々多くの方々に御参加いただいておりますし、様々な、例えば地域をPRするブースですとか、これから伸びていくアーティストを応援するステージですとか、様々な趣向も凝らしていただきながら作っていただいておりますし、その収益の一部を、これは多額ではございますが、継続的に琵琶湖保全のために御寄附、御厚志をいただいているという、これもとてもありがたい、そういうイベントだと心から敬意を表し、また感謝をしています。
時期が時期ですので、大雨や台風にも見舞われながら、時には途中で中断されたりなど、いろんな御決断もいただきながら、開催してきていただいた10年でした。私も何回もステージを見に行ったり、アーティストと懇談させていただいたりしておりますけれども、そういう意味で思い出深いイベントにもなっております。
10年を一つの節目に西川さん御自身も、さらに良くしていきたい、また県下各地で楽しんでいただけるような、そういったイベントにしていきたいというようなことで、「心機一転、また11回目からやるぞ」ということも直接お聞きしておりますので、今回のステージ、イベントも楽しみにしているところでございます。
今後については、私が何か述べるということではないのかもしれませんが、今申し上げたような形で、大変多くの方に楽しんでいただいているイベントですので、今後も「らしい形」で、イナズマロックフェスらしく続き、また広がっていけばいいなというふうに願っております。
[朝日新聞]
国民スポーツ大会の入札の件なんですけれども、8月下旬に彦根の陸上競技場の入札が不調に終わった、入札価格が予定価格を20億ほど大幅に上回ったということがあったと思うんですけれども、そうすると国民スポーツ大会の総事業費約200億円という大枠フレームは増えずに済むんでしょうか。今、調整されているところかと思うんですけれども、その見通しを差し支えない範囲でお願いできればと思います。
【知事】
8月20日に行った、第1種陸上競技場の建築工事の入札につきましては、不落となってしまいました。その原因等を分析しながら、できるだけ早く再入札させていただきたいということで現在準備検討をさせていただいております。金額等、定かではございませんが、相当の開きがあったということも聞いております。
これらはすでに申し上げております通り、この間の建設建築の市況市場の動向ですとか、陸上競技場の建設工事というものをどう見るのか、この見方に発注者側と受注者側との開きが生じたことによるのではないかということから、それらを埋めて再入札の上、契約に至れるよう、今準備をしているところでございます。
主会場の整備については、総額200億円の予算を予定しておりますが、様々、今申し上げたようなことに対応するためには、一定の増額はやむを得ないと考えています。ただ競技場そのものの増額を、他の主会場整備の中でどれぐらい相殺できるのか、増額と減額との中で吸収することができるのか、なおぎりぎりの検討をさせていただいているところでございますので、必要な仕様等をできるだけ落とさない形で、しかし一方で、そういった金額の制約なり、財政のコストの面もよくよく考えながら、今後の再入札に向けた手続きに臨んで参りたいと考えています。
[朝日新聞]
そうしますと、増額の規模感は、まだ。
【知事】
すいません、現在持ち合わせておりません。
[滋賀報知新聞]
来月から本格的に始まる滋賀県の観光キャンペーンである「戦国ワンダーランド滋賀・びわ湖」のオープニングイベントが近江八幡市で行われるなどの情報を先日いただいたかと思うんですけど、改めて観光キャンペーンに寄せる期待と、それに来られる方に対して、どんなふうに滋賀県を見せていきたいかということについて、知事の御所見があればお願いします。
【知事】
今月末からは「スカーレット」が、信楽焼の女性陶芸家を主人公に始まります。ぜひ、そういった機会をとらえて信楽焼をはじめとする地場産業の振興に結び付けていきたい。
また、来年のNHK大河ドラマは「麒麟がくる」ということで、明智光秀公が主人公ということから、お墓のある西教寺また周辺で活躍されたであろう坂本など、滋賀県もゆかりの地がたくさんございますので、この機をとらえて、戦国時代にいろんなドラマがあった「滋賀」また「びわ湖」というものをしっかりと打ち出していきたい、売り出していきたいということから、この10月から「戦国ワンダーランド滋賀・びわ湖」キャンペーンを開催することとしております。
まず今年度はフェーズ1としてプレ展開をしていきたいと、そして来年度はメインの展開をしていきたいと考えております。具体的には県下各地にございますお城、お城跡また戦国時代の様々なドラマですね、合戦の地また武将のゆかりの地、いろんなストーリー、こういったものを御紹介しながら、巡っていただけるような、そういったコースづくりですとか、関連する商品づくりですとか、様々な講座、こういったものを充実させながら存分にお楽しみいただけるような、そういう企画にしていきたいなと考えているところでございます。
先般、びわこビジターズビューロー主催の「戦国ワンダーランド滋賀・びわ湖」の商品開発の説明会に、私も参加させていただきましたが、参加事業者が例年の2倍という好評ぶりでございますので、しっかりと商品造成に向けた説明なり売り出しが、まずできたのではないかなと思っておりますので、大いに期待をしています。