おはようございます。今週は変則でございますが、どうぞよろしくお願いいたします。本題に入ります前に、昨夜一報が入りました交番銃撃事件、被疑者である少年ではありますが警察官は、逮捕され、使用したとみられる拳銃も、すでに発見されているということでございますが、昨夜から今朝にかけて、この事件に衝撃を受けています。警察本部長には私から電話をいたしまして真相の解明と組織の再点検を要請したところでございます。
また昨日来、大分県中津市耶馬溪町での斜面崩落にも、大変、大きな不安を持って、この報にも接したところでございます。今、まだ懸命の捜索が行われているということですのでお見舞い申し上げながらですね、一刻も早い救助をお祈りいたしますとともに、今回お聞きしていますと地震があったわけでもなく、大雨が降ったわけでもない斜面が崩落したということでございまして、加えて本県においても、土砂災害警戒区域が4,725か所うち特別警戒区域が3,361か所あるということでございますので、これも今朝、土木交通部長と電話で話しまして、現在、国土交通省の専門家チームも派遣されているということでございますので、その内容等をみて、また分析もして、本県としてどういったことをしていかなければならないのかということを、よく議論、研究しようということを伝えたところでございます。
さて、本日は私から話題2点、ご紹介させていただきます。1点目はお手元にもパンフレットがいってるのではないでしょうか。新しく立ち上げます「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭」についてでございます。
今年の9月5日に、びわ湖ホールは開館20周年を迎えます。オリジナルにこだわってですね、オペラをはじめ様々な舞台芸術を創造してきました。この音楽祭は、これまで培ってきたノウハウやネットワークを活かして、今春、新たな音楽祭としてリニューアルして開催すると、昨年度まではラフォルジュルネという形でやっていたものを新しく模様替えしまして、新たな音楽祭として開催をいたします。このパンフレットを開いていただくと左上に「ゆく春を 近江の人と 惜しみける」という松尾芭蕉の有名な句がございますが、この芭蕉の句からイメージしてネーミングをされたということでございます。また、向かって左ページをご覧いただくと、びわ湖ホールのみならず県内一円で県立施設のみならず、市町のいろんなイベントもあわせて、ご紹介し滋賀県全体でこの音楽文化芸術をお楽しみいただければというものでございます。
また、びわ湖ホール会場のイベントについては、このパンフレットの中に詳細をご紹介させていただいておりますが、びわ湖ホール芸術監督で指揮者でいらっしゃる沼尻竜典さんのプロデュースにより企画をしていただいたということでございます。
沼尻さんは、ご案内のとおり昨年の春に紫綬褒章をご受章されました。私もお祝いに駆け付けたところでございますが、この沼尻さんの思いのつまった音楽祭というものをですね、一流の音楽家が集結する形で展開をするということでございます。テーマは、オペラハウスのびわ湖ホールらしく、有名なオペラアリアのタイトルから、「私は夢に生きたい」ということをテーマに開催をいたします。
私も知事になる前からほぼ毎年行ってるんじゃないかなと思いますが、とても楽しいイベントだと思います。いくつかお薦めの公演をご紹介するとすれば、ひとつは、オープニングのコンサートですね、5月4日11時15分から大ホールにて行われる沼尻竜典指揮、京都市交響楽団演奏のオープニングコンサート、こちらも素晴らしいと思いますし、一つの特徴は、0歳児からのコンサートということでですね、お子さま連れの、お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんにも安心して気兼ねなくお楽しみいただけるということを、大事にしてくださっていまして、5月5日にはピアザホールでそういった演奏もあるということでございます。また、「びわ湖ホール四大テノール」、こちらは3月の東京公演も大変好評だったということでございますが、こちらが5月5日10時から中ホールで開催されるということでございますので、こちらも人気だと思います。
また、今回初挑戦のイベントがございまして、びわ湖畔のびわ湖ホールならではのイベントといたしまして、夕暮れの湖畔広場で「かがり火オペラ」を上演していただけるということでございます。これは4日、5日それぞれございます。
こちら、みなさんむかって左にですねスタッフ用のTシャツを紹介いただいてますが、私も知事として主催し、多くの皆さんにお楽しみいただくということと同時にですね、また、もちろんお客としても楽しみたいと思うのですが、今回ボランティアスタッフの一員に私も加えていただいてですね、ご案内役も少しやってみようかなと思ってまして、こういうびわ湖ホールのイベントを、とても大事にしてくださっている方も多いのですが、同時にボランティアスタッフとして支えていただいている方のお力あってのイベントであり、ホールであるということからですね、そういった取り組みにも参画してみようかなと考えているところでございます。
このびわ湖ホール会場でのびわ湖クラシック音楽祭、こちらは5月3日のプレ公演から5日までの3日間開催されます。飲食ブースにおいては滋賀の特産品などをお楽しみいただけるということでございます。
最後にこちらにお酒の瓶があるんですが、これは地元の蔵元 平井商店さんのご協力で「近江の春」オリジナルラベルのお酒も販売していただけるということでございまして、かがり火オペラを鑑賞したら、こういった近江の地酒もお楽しみいただけるかということでございます。ぜひこのゴールデンウィーク、びわ湖ホールはじめ音楽祭にお出かけいただければと思います。
続いて、2つ目の話題提供は、「琵琶湖ハンドブック三訂版」の発行と、琵琶湖学習の入門編として、この琵琶湖ハンドブックの概要版「びわ湖を学ぼう」、こちらについては初めて今回発行したということでございますので、お知らせをしたいと思います。この琵琶湖ハンドブックはですね、私も日頃、傍らに置きながら勉強することが多いのですが、琵琶湖の姿を幅広く、わかりやすく紹介している、知識や情報の共有により琵琶湖への理解や関心を高めるために発行している滋賀県が発行する冊子でございます。
平成24年3月に改訂をしてから6年が経過いたしました。この間、琵琶湖を取り巻く環境、また社会情勢の様々な変化がありました。具体的には日本遺産の認定がございましたし、琵琶湖保全再生法に基づく再生計画の策定、侵略的外来水生植物の対策などもございます。これまで概ね5年で改訂して来たということでございますので今回改訂をさせていただいたと。
これらを踏まえて作成したことと、特に第3章「人の歴史」、第7章「生き物」などを充実し、SDGsを含む内容としているというのが、この琵琶湖ハンドブック三訂版の特徴だということでございます。
また、この琵琶湖ハンドブックの概要版である「びわ湖を学ぼう」、こちらについては、よりお手にとっていただきやすいサイズで作りまして、より多くの方に琵琶湖の価値や現状について知っていただこうというものでございます。ぜひ、入門編として、環境学習等でお使いいただきたいと思います。この琵琶湖をですね、先人のみなさま方がいろいろと関わり合いを持ちながら、大切に守ってきてくださったように、私たちには、よりよい状態で、より美しく豊かな姿で、次の時代に引き継いでいくという責務があると考えています。
とは言え、なかなか抱える課題は「鮎の量が不足する」、また、「水質等に懸念がある」などでですね、課題は複雑化・多様化しているということもございます。
琵琶湖と共に生きていく、環境や琵琶湖の生き物のことなども考えながら食べたり作ったり暮らしていく、こういったことを持続可能な社会づくりのモデルとして発展させていきたいと、これを「琵琶湖新時代」と表現しながら昨年来取り組みを進めていますし、その一つの特徴的なものとしてSDGsの取組もすすめています。ぜひ、こういった琵琶湖ハンドブックやまた概要版「びわ湖を学ぼう」、こちらを活用して学んでいただいたり、知っていただいたり、広げていただくきっかけになればと考えているところでございます。
この冊子はですね、皆様から賜っております「マザーレイク滋賀応援寄附金」を活用し作成させていただいていることを、あわせてお伝えをさせていただきたいと思います。私からは以上でございます。
[朝日新聞]
冒頭にありました大分県の土砂災害というのか山崩れというのか、雨のない時期で災害というので、非常にショッキングな映像をテレビで観てたんですけど、県内での指示のところについて、もうちょっと具体的にお話願えたらと思います。
[知事]
今、ご質問にもありましたように、大変大規模な土砂崩れが雨もそんなに落ちていないであろう状態で、また地震があったとも伝えられない状況で起こったということに私も驚きを持っています。こういうことで起こるとすれば、県内各地でも起こりうるところがたくさんあるのではないかという意識、認識を持って、然らば、じゃあどういう対策が必要なのかを、よく考えようじゃないかと土木交通部とも議論しているところです。先ほど申し上げたように、どの地域が、どの程度危険ですという情報、知見は、ほぼ全県で得られつつある、どの地域が危険区域ですよということはわかりつつある。でも、現状、対策は講じてますが、その対策は十分じゃないところや、そういう状態のところにお住まいの方々がいらっしゃる、予兆なくこういった土砂崩れが起こるとすれば、じゃあどうすればいいのかということを、住民の皆さま方ともよく議論することも必要でしょうし、どういう対策があれば、いざという時に逃げられるのか、防げるのかということも議論する必要があると思いますので、こういったことを国の調査も注視しながらですね、よく議論、検討しようということを申し上げたところです。
[朝日新聞]
ということは、危険度についてはもう調査済みであるけれども、今回のように、平時での危険度についても新たな調査をされたいとかそういったことまでは考えてらっしゃらないのですか。
[知事]
新たな調査が必要かどうかは、よく今回の大分の事例がどういうことだったのかということを踏まえてみていかないといけないと思ってるんです。
必要な調査は、県内でほぼどこがどういう状態にあるかということはつかめていると思っています。おそらくこの大分県の耶馬溪町においても、そういった指定なりがされていたのではないかと思います。で、その地域に、はたしてどういう対策が講じられていたのか、これはハード的にもソフト的にも、そして、どういった例えば土質、どういった山の状態であったのか、そういったところと類似する地域、区域が、形状が本県内にあるのか、あるとすればどれくらいあるのか、そこにどの程度お住まいなのかといったようなことも今後議論する対象に入ってくるのではないかなと考えています。
[読売新聞]
冒頭ありました昨日の事件ですけど、細かいところですけど、「衝撃を受けた」と仰っていました。特にどの部分に衝撃を受けていらっしゃったのかというところと、お電話されたというのは、いつ、携帯なのか、知事室からなのかといった詳細と、あと本部長がどのように仰ったのか、動機とか、もし聞かれているところがあれば教えてください。
[知事]
まず、私はこの一報を夜、テレビ報道のニュース速報で知りました。まず、交番で警察官が倒れているという一報だったと思いますが、それにまず驚き、すぐに秘書課長に電話をいたしまして、詳細を把握するようにということを伝えました。で、夜中になってから、これはもうメールですけども、こういうことでという状況が報告ありましたので、恐らく被疑者の捜索ですとか現場対応に色々バタバタされているだろうということも拝察しまして、朝、登庁後、詳細な確認と同時に、本部長と連絡を取るようにということで、私の方から秘書課長を通じて警察本部長と電話で、庁内の電話で交信をさせていただきました。
まあ、本部長も大変、起こったことに衝撃を受けていらっしゃるような様子を私も感じました、電話越しではございましたが。しかし、早急な対応がいるということで、昨夜来、犯人の捜索、そして逮捕、さらには使ったとみられる拳銃の捜索と押収ですね、しかも実弾が使用されていたということですし、他に使用される可能性があったということから、まだ詳細な調査はこれからなのかもしれませんが、ほぼ、犠牲になった警察官を撃つのに使った銃弾と、その後捜索されて見つかった拳銃の中から出てきた弾とで、それ以外で使用した可能性はないのではないかというような形でですね、現在対応をしているということでしたが、詳細についてはまだ対応中だということだと思います。
で、なぜこういうことが起こったのかということについては、まだこれからです。したがって私は真相の解明と、組織としての再点検を要請いたしました。
まず、交番で警察官が撃たれて倒れて亡くなるということも衝撃ですし、一緒に働いていたと思われる、まだ10代ですけど、若い警察官が同僚、先輩を撃つということ、これも信じがたい、あってはならないですし、信じがたい凶行だと思います。したがって、どういう理由、背景でこういうことに至ったのか、また、聞いてますと、まだ配属されて間がない、若い警察官だったということからすれば、今ちょうど、まさに警察に入庁し、訓練を受け、新たに配属される警察官が現場で頑張っているということからすると、そういったことへの動揺、また、そういったことへのフォローが必要なのではないか、この認識は私も持っていますし、本部長も同じ認識だと思います。したがって、そういったことも踏まえた組織の再点検をしていただくものと思います。
なお、それ以外の、どういう理由だったか等々については、まだ詳細、私のところには入っておりません。
[読売新聞]
今朝、登庁後というのは、8時過ぎくらいのイメージでいいでしょうか。
[知事]
9時過ぎです。
[京都新聞]
関連ですけども、県民の安心、安全を守る交番を舞台に、県警が県民に対して不安に陥れるという事態が起きたんですけど、そのことに対して知事としてどう受け止めておられますでしょうか。
[知事]
あってはならない、信じられない、信じがたい凶行だと思います。したがって、今日、本部長とやり取りしたときにも、もちろん警察内部のことも大きく影響しているのでしょうが、住民の皆さま方に与える不安、影響、これは甚大なものがあるので、だからこそ、なぜこういった事態に至ったのかということ、これをしっかりと解明したうえで対策をとってほしいということを申し上げました。本当にこれは申し訳ないことだと思っています。
[NHK]
先程仰った点検ということについては、他の警察官への動揺がどうかということも考えて今の状況を調べるというようなことのようにも受け止められたのですが、具体的にどういう点検なのかということを伺いたいのですが。それと原因調査ということに関連して、今回の事件が19歳の巡査個人的なことなのか、それとも、例えば先程研修のこととかありましたけれども、組織的に初任研修などで問題があって、そんな拳銃の使い方をしたとかいうことだったら問題だと、そういうところを注視されているのか、その点どうでしょう。
[知事]
今の御質問に総括的に答えるとすれば、まだ分かりません。そもそもどういう背景、理由でこの凶行に及んだのかということを、よく見て調べる必要があると思っています。そもそも先程の御質問にもありましたように、県民の命を守る、治安を守る側の施設内で、その同僚同士が、撃ち、殺めてしまうというような事態はですね、およそ考えられない、そういう事態です。しかも治安を守るためにという装備の1つとして拳銃というものを持ち使うことを認められている人がですね、そういう職務にある人が、その施設内で先輩を撃ってしまうと、そのために使ってしまうということですので、どういったことがあったのか。これは今もありましたように、どういう意味で組織の再点検かというと、何も警察内部で動揺うんぬんかんぬんのことだけではなくて、このことのもつ県内、県民の皆さま方に対する影響は、私は非常に大きいと思っていますので、そういった意味からも、しっかりと真相を解明し、対策を講じてほしいということを求めているところでございます。
したがって、その内容が明らかになってくる段階で、研修のあり方に問題があるのか、そういう持ち方や管理の仕方に問題があるのか、また、上下関係、仕事のやり方、指導の仕方等に課題があったのか、また、ご本人に色々な、こういったことに至る経緯、背景があったのか、こういったこともよく見て説明する責任があるのではないかと考えています。
[京都新聞]
関連ですけど、知事の権限外のことかとは存じますが、未成年の警官がこのように拳銃を常に持つ職務に当たるように警察ではなっているんですけど、その仕組みについて知事のお考えをお聞かせいただけないでしょうか。
[知事]
まず、成年・未成年に関わらず、警察官が同僚・先輩警察官を撃つ、交番内で、ということに、まだ私も充分消化しきれない衝撃を覚えています。加えて、今回被疑者は二十歳未満の少年であったということなので、年齢と、こういった職務、また所持する物、与えられる権限との関係が、どう考えればいいのかということも、この真相解明の中で、警察の中でも議論をしていただくことになるでしょうし、我々もよく考えていきたいと思います。
ちょうど、成年というものを、いくつから、どう見ればいいのかという議論も行われてきたところですので、その中で一緒に考えていきたいなと思っています。
[NHK]
先週末、京都府知事選がありましたが、この中で京都府内の市町選挙管理委員会が、複数のところでミスが続出したというふうに報道されているんです。それについてはどういうふうに受け止めていらっしゃって、それを今後のために活かすために、何か指示をされるということはあるのでしょうか。
[知事]
京都府内の選挙執行および開票作業等で、どういう事態があったのか詳細つかんでおりません。情報を少し取って、必要な対策は講じていきたいと思います。ちょうど昨年の衆議院選挙の県内の市町選挙管理事務の中で起きたことも大変大きな話題を呼び、現在も様々詳細を検討いただいているところですので、この選挙事務については、しっかりと情報を取りながら対応をしていきたいと思います。
[京都新聞]
関連ですが西脇さんが新知事になられましたが、その結果に対してどのように受け止められているかということと、当選後何か連絡なり交流といいますか、あるのか教えてください。
[知事]
まず西脇さんが当選されたということでございます。京都府政を担う新しい知事として、府民の皆様の御期待に応えられるよう頑張っていただきたいと思います。個人的にも国土交通省の大変お人柄も良く、そして優秀な官僚として、私もお世話になりましたし、一緒に色んな仕事もした仲でありますので、そういう意味で隣の府県の知事として、新たな連携を構築していければいいなと期待、希望を持っているところでございます。またおそらく当選直後はたくさんのメール、メッセージが届くであろうという配慮から、府庁に新知事に対するメッセージと、間もなく御退任される16年間務められた山田府知事への労いのお手紙をしたためて送ったところでございます。
[京都新聞]
具体的にどういう政策で連携したいという考えはあるのですか。
[知事]
たくさんありますね。たくさんあると思っています。京都府と滋賀県とは色んな結び付きも強くございますし、色んな課題もありますので、当然、産業・観光施策でどう連携していくのか、また道路インフラ等どのように整備していくのか、川も繋がっていますので治水政策などでどう次の対策を講じていくのか、こういったことも当然含まれてくると思います。ドクターヘリ等も京滋で運営していますので、そういったこと等もよく連携していきたいと思います。
[滋賀報知]
森林税について伺いたいのですけれども、国会で森林経営管理法というのが提出されてですね、それに合わさった形で森林環境税というのが創設されて、平成36年度ですか、課税が始まるということらしいですが、滋賀県の方は琵琶湖森林づくり県民税というのを既に先行されてやられておりますけれども、これとの整合性をどのようにお考えになっているかが1点とですね、それと森林経営管理法もそうですけれども、所有者と民民の境界画定とかですね、あるいは所有者の不明林とかですね、そういう問題も当然視野に入っていると思うのですが、もう1つ、森林、山林もそうですが、農地あるいは市街地とそれぞれで、特に市街地の所有者不明土地ですね、土地利用ということで特措法が、これも今国会に提出されていますけれども、これも知事の市町とかNPO等々の、公共公益性のある用地の利用ということで知事は、権限で土地利用ができるということなのですけれども、この辺の不明土地のですね、特措法に対する県の対応というのと2点伺いたい。
[知事]
まず森林環境税、こちらについては、昨年末与党税制改正で検討決定され、平成31年度税制改正において創設されるということでございますので、この森林環境税創設に向けた環境整備、御尽力をいただくことを期待したいと思いますし、今御質問の中にありましたように市町村が行う森林対策と現に行う、全ての都道府県ではございませんが、多くの都道府県で税等を徴収させていただきながら実施している施策との兼ね合いですね、こちらは連携、分担、よく調整しなければならないこともあると思います。現在県が担っていることで市町村ができることを新たな税財源で行う、またそれ以外に課題となっていることについて県が行う、じゃあその財源を一部そういった税からいただけるのか、いただけないのか、これは全国知事会の中でも課題提起をさせていただいておりますので、よく国の議論も我々も注視していきたいと思います。また関連致しまして、この森林対策については、御質問の中にもありましたように、境界が未画定であったり、そもそも誰が持っているか分からない、持っている人が分かっても十分管理できていないということが、非常に森林づくりをする、林業を活性化させていくための大きな問題になっているということがございますので、こういった対策も今回の税を使った施策の中の大変重要な取組になってくるのではないかと認識しているところでございます。県も林業を成長産業化させようという取組をしていまして、その際にやはり境界をしっかりと画定させて、手を入れていくということの重要性も認識していますので、ぜひこういったことは力を入れてやっていきたいと思います。関連して、2つ目に、森林のみならず市街地の土地も含めた所有者不明土地の利用、管理についての考え方ということでございますが、これも今国会で、かかる対策の法律案が議論されようとしているのですかね、よく議論をしていただきたいと思います。私的財産、財産権の問題と、公的利用権限との兼ね合いだと思います。特に公的に利用できる場合に認められることというのが、どの程度なのか、その権限を行使するのにどのような体制を敷かなければならないのか、またどのような決まりを、ルールを作っていかなければならないのか、これは大変大事な問題だと思いますので、よく議論をしていただければと思いますし、これは土地、森林のみならず、空き家の問題ですとか、災害が起こった場合の対策ですとか、この間も色んな課題も出てきては対策を講じてきていますので、私もよく注目して、自分なりにも考えをまとめていきたいなと思っています。
[滋賀報知]
知事選ですね、もうじき三重でも始まるわけですが、前回もちょっと触れたような各種団体の推薦ですね、特に経済団体もそうですが、中心的な連合の推薦をですね、知事がいつどういうような形で出されるかということについて、スケジュール的にお考えになっているのでしょうか。
[知事]
今まさに知事としての公務の傍ら、次の選挙に向けた準備をさせていただいているし、色んな方々にもしていただいているところでございます。この機会に滋賀県の課題ですとか、可能性ですとか、次の4年間に向けた色んな政策にしっかりと入れ込んでいけるように、この機会を大事に過ごそうということからですね、必要な体制整備、また政策づくり、こういったことが、この4月、5月の課題になると思っています。とりわけ一緒に歩んでいただく、いわゆる推薦団体の方々も広くお願いし、募っていきたいと思っているところです。これは経済団体、経済団体の1つと言われるかもしれませんが労働団体等にもお呼びかけしていきたいと思っています。予てから問われお答えしているかもしれませんが、前回同様、政党には推薦を求めない形で、そういった構図が作れればと思っておりますので、こういった私の方針も、前提にしながらですね、より多くの方々に御賛同いただけるような場づくり、組織づくりというものをしていただければ、することができれば幸いだと思っております。