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知事定例記者会見(2018年9月4日)

平成30年9月4日
(県政記者クラブ主催)

台風が近づく9月となりました。

台風の前で琵琶湖と縮みけり 台風の前で琵琶湖と縮みけり と。

9月1日からマイナス30センチで、さらに下げてですね、今、増水期に対応をしようとしております。今、警戒本部も開かれ、最新の情報等を確認されたところでございますが、今も、こういう天気でございますが、徐々に南の方から、雨風が強まってきているという、そういう報道もございますので、知事メッセージで、すでに発しておりますように、急に雨風が強まる恐れがございます。特に暴風には注意ということでございますので、県民の皆様方とともに、この警戒態勢をしっかりと布いて参りたいと存じます。

それではですね、用意させていただいております資料に基づきまして、こういう状況下での会見ですので、少し短めに情報提供させていただき、後の質疑に付したいと存じます。

まず1点目は、「今後の大戸川治水に関する勉強会」ホームページを本日から立ち上げたということでございます。このホームページ等を通じまして、勉強会の内容について御意見を伺いたいと存じます。5月30日に第1回勉強会を開催いたしまして、学識者の皆様から御意見もいただきました。現在、第2回勉強会に向けて作業を進めているところでございます。現時点、いつごろということが、まだ残念ながら申し上げられない状況でございます。7月の西日本豪雨でもですね、広い地域で甚大な被害が発生いたしまして、多くの報道等もあるところでございます。バックウォーターですとか、それぞれの地域のリスク情報でありますとか、本県においても治水に対する関心が高まっていると考えております。こうしたことから今般、県民の皆様に、このテーマは大変御関心も高いところでございますし、折からのこういった報道等もあることも踏まえまして、勉強会の内容について御理解もいただきながら、御意見賜るホームページを開設することとしたところでございます。この勉強会の検証事項等、それぞれ出した資料等も併せて発信をさせていただくことになっておりますので、大いに御活用をよろしくお願いいたします。

続く2点目は、「滋賀の保育所・認定こども園就職フェア」ということでございます。資料とパワーポイントで説明をさせていただきますが、まず県内の保育の現状についてでございます。棒グラフが待機児童数、本年の4月1日現在で439人ということでございます。前年度から83人の増加となっております。

折れ線グラフは保育所等の利用児童数でございます。本年4月1日現在で3万3,108人と前年度から612名の増加と、ここ4年でも、利用児童数は増加傾向にございます。本県の保育士の有効求人倍率でございますが、ここ数年、2倍以上で推移しておりまして、赤色が全業種でございますので、比較しての高さがご覧いただけると思います。こういう中ですね、県内の保育人材を確保するため、保育所・認定こども園就職フェアを開催しようというものでございまして、日時は、このスライド左の方にありますように、9月9日(日曜日)が彦根で、9月16日(日曜日)に大津で開催をさせていただきます。対象はですね、保育士を養成するための学校に通われる学生さんですとか、資格は持っていらっしゃるが、現在お仕事をされていない潜在保育士の方などですね、保育の現場で就労を希望される方、働いてみようかなと思われる方でございます。ちなみに昨年度の様子がこちらでございまして、先輩の保育士さんから保育園に就職した経緯や仕事のやりがいなどが聞けるほかですね、各園の保育の特色でありますとか、採用情報を聞くことができるブースが開設されるということでございます。先輩の保育士のお話を聞いて、保育士として働くイメージができたといった参加者のお声もあるようでございます。様々な情報がお取りいただける機会、場でございますので、ぜひたくさんの方にご来場いただければと存じます。

続いてはですね、これも資料、パンフレットもございますが、びわこボートレース場の御案内でございます。県ではですね、モーターボート競走事業、いわゆるボートレースを開設、実施しております。全国に24のボートレース場がございますが、びわこボートレース場は昭和27年、全国で3番目に開設した、唯一、都道府県が開設するレース場となってございます。他の場はですね、市または組合で開設されているということでございます。今年が開設66周年、その記念競走として9月12日(水曜日)から17日(月曜日)までの6日間、びわこボートレース場で最も大きなレースであるG1びわこ大賞を開催するというものでございます。今年のG1びわこ大賞はですね、ボートレースの最高グレードであるSGレースの今年の優勝者2名をはじめ、トップレベルのレーサーが数多く揃うということでございます。期間中はタレントの大平サブローさんのトークショー、ミニライブなども開催され、レース以外でもお楽しみいただける内容となっております。ぜひ一度まだ訪れたことがないとおっしゃる方はですね、ぜひお越しいただき、こうやって開催されているのかということもご確認をいただいたり、レースにまたご参加いただければと存じます。

最後はですね、こちらもパンフレットがございます。あなたも「滋賀めし」にチャレンジということで、本日から滋賀めしのメニューコンテストの募集を開始するというものでございます。滋賀めしはですね、健康長寿日本一の滋賀で育った農畜水産物を活用しながらですね、塩分を増やすことなく、野菜を美味しく食べていただけるメニューとなります。今回はコンテストということで、皆様から美味しく野菜を食べられるメニューのアイディアを広く募集いたしまして、それを今後、滋賀めしメニューとして活用していきたいと考えております。このコンテストはですね、4月に包括的連携協定を締結いたしましたカゴメ株式会社様と共催というかたちで実施をいたします。カゴメ製品のトマトのうまみを生かすことで、誰もが簡単に塩分を増やさず野菜をたくさん取れる、そんなメニューが集まることを期待しているところでございます。本日はですね、カゴメ株式会社大阪支店から営業推進課の鋤谷さんにもお越しいただいております。お忙しい中ありがとうございます。お手元にあるパンフレットのポスター版もお持ちいただいているところです。カゴメ株式会社様にはコンテストの審査、優秀なレシピの県内量販店での惣菜化などでもご協力いただく予定をしております。また、大阪ガス株式会社様にも御協賛をいただきまして、最終選考会の会場を提供いただける予定となっております。ぜひ皆様も滋賀めしにチャレンジをいただければと思います。また御報道等を賜れば幸いでございます。会見終了後も鋤谷さんにはお残りいただきますので、ぜひ追加取材等よろしくお願いいたします。私からは以上でございます。

[中日新聞]

保育園・認定こども園就職フェアのことでちょっと伺いたいんですが、待機児童者数が年々増えているという課題があると思うんですが、県としての目標なり、知事としてこういうふうになって欲しいという御見解なりが、もしあればお伺いしたいんですが、

[知事]

明確な数もしくは年限というものを、県として持っているわけではありません。ただ、保育園・こども園等での保育を希望されながら、その機会を待ってらっしゃる、いわゆる待機されている児童や親子があるとすれば、そういう状態は市町とともに、できるだけ早く解消をするということが必要だと思います。

また、働き方改革や男性も女性も、父親も母親も、その能力を生かして、仕事をしていくということからすれば、1日も早いそういう状態をつくっていくということが大変重要かと思います。幼児教育無償化の流れを受けてですね、いわゆる潜在需要の顕在化といいますか、そういったものも出てきておりますし、市町からの様々なご要望、ご提言と伺っておりますと、この保育人材の不足、言ってみれば取り合い等も、大変問題視されているところでございまして、県としても様々な貸付金制度などあるんですけれども、県内にありますこういった保育所等の情報でありますとか、目指されてる方々に、その保育士としての仕事の在り様ですとか、そういったものをできるだけお伝えするためのフェアとして開催をさせていただこうと、もって、そういった需給のアンバランスを早期に改善することができるように取り組みを進めて参りたいと思います。

[中日新聞]

この就職フェアの関係で、今回、これはそういった背景があるから初めて開催するというものなんでしょうか。それとも毎年やっていて、ちょっと今回はそういう背景があるんでちょっと大きくやろうというものなんでしょうか。

【子ども・青少年局】

平成25年度から実施しております。

[知事]

平成25年度から実施しているものでございます。

[日経新聞]

この保育所フェアなんですけど、知事が先ほど言ったように、県内の自治体で取り合いになっている、あるいは県外との戦いもあるという形になってくるんですけど、どこの自治体も同じような形を最近されています。今回の、この9月にするフェアは、特に滋賀の中で特徴を持たせたフェアという内容になっているんでしょうか。これまで、やっていなかったことをやるのか。

[知事]

何かありますか。

【子ども・青少年局】

この就職フェアのプレフェアということで、事前に7月にプレフェアをさせていただきまして、今回の就職フェア本番を迎えるという形をとっております。

[日経新聞]

あともう1点カゴメさんとの「滋賀めし」なんですけれども、これまでこうしたメニューを食品会社の人と一緒になって考えましょうっていうのは、県でこれまでやったことはあるんですか。それとも、何回もやっている中で、今回カゴメさんが入ったということなんでしょうか。

【食のブランド推進課】

「滋賀めし」については7月に発表させてもらって、企業さんと連携して取り組むのは、初めてとなります。

[知事]

ですから、レストランとのコラボは今までありましたけど、こういう食品メーカーとのレシピコンテストというのは初めてなんです。

[京都新聞]

台風なんですけれども、大分、勢力も強いまま迫っておるという状況で、どれだけ被害が出るのかわからないっていうのがありますけれども、知事は明日からですね、ミシガン州に行かれるかと思うんですけれども、被害の状況というのがまだわかんないですけれども、これからどういうふうに対応をお考えになられてますでしょうか。

[知事]

先般の会見でも発表した通り、米国ミシガン州との50周年の式典行事等に参加するため、渡米を予定しておりますが、台風が迫ってきておると大きな勢力で迫りつつあるということでございますので、現時点、渡米の予定は持ちつつも、かつ、現時点でやったことは渡航のスケジュールを若干変更いたしまして、明日の朝一番に滋賀を離れるところを、明日のお昼に前ぐらいに動くような行程にと、現時点でできる変更はさせていただいております。あくまで県内に甚大な被害が出ないことを前提に、その行程で動くことを想定しておりますが、今日の、また今日から明日にかけての状況等をしっかりと見極めた上で、最終判断をしたいと思います。

[京都新聞]

近代美術館につきまして、先般、一旦立ち止まるというお話がございましたけれども、その後、文化財保護連盟さんからも要望があったりということで、現状の検討の進捗状況と今後のスケジュール感などをお聞かせください。

[知事]

7月議会で、立ち止まらせていただくことを表明させていただきました。そして、先般ですね、滋賀県文化財保護連盟様から御要望をいただきました。大変重い課題を改めて言葉にして投げかけていただいたと思っております。すでに文化財を琵琶湖文化館でお預かりしている、貴重な文化財をお預かりしているということで、できるだけ早く、より適切なとこに保存させていただく、収蔵させていただく、また展覧させていただくという、そういう機会の提供をできるだけ早くという使命を我々は持っていると思っておりましたが、文化財保護連盟様からは、今回、時間をかけてでもと言ったような御趣旨のお話もいただきましたので、その意味で、少し時間をいただいて、今しばし時間をいただいてですね、次の一歩をどう踏み出すのかということを検討させていただきたいと思います。従って、現時点でいつ頃までにどのようなものをお示しできるということも、ここで申し上げる内容がないというのが現状です。

[京都新聞]

とは言えですね、老朽化も迫っておりますし、喫緊に対応しないといけない課題もあるかなと思うんですけれども、来年度の当初予算あたりで、必要な予算計上をするというスケジュール感になってくるんでしょうか。

[知事]

おっしゃる通り、議場でも申し上げましたが、喫緊の課題で対応すべき課題はあります。既存の美術館の改修、老朽化対策等、喫緊の課題もございますので、そういったことに、どう対応するのかというのが、今申し上げましたように、次の一歩をどう踏み出すのかということに当然含まれてくると思います。また、今お尋ねいただいたように、いろんなことをやろうと思っても予算が伴うということからいたしますと、予算とセットでどうさせていただくのかというのが一つの諮り方だと思います。

来年度の予算であれば、ある程度、年明けにということになりますが、その内容については、やはり年内には固めていかなければならないでしょうし、喫緊の課題に対応ということからすれば、必要なものは補正予算案でお願いし、議決していただいてでも対応するということが必要かと思います。

いずれにいたしましても、どう対処しようとしているのかということを、まず我々で固めて、御説明するということが先決だと思いますので、できるだけ早くその内容を固めていきたいと思います。

[朝日新聞]

ミシガンのことをちょっとお伺いしたいのですが、明日から行かれるということで、今まで50年ですね、現地の式典でもあると思いますが、この50年を振り返ってですね、ミシガンとの姉妹都市を続けてきたことの1番の成果というかですね、県民にとって、どういうプラスのことがあったのかっていうのが1つとですね、また、今後これから更にどういうふうにこの交流を発展させていきたいか、姉妹都市関係を発展させていきたいか、その点をお聞かせください。

[知事]

実は昨日も湖南省の副省長がお見えいただいてですね、こちらも湖繋がりで洞庭湖と琵琶湖との繋がりで関係が構築されて35周年。同様に米国ミシガンとも五大湖繋がりで友好姉妹提携をして50周年。やはりこの湖、水の繋がりで構築されてきた姉妹県州省との関係というのは、大変尊いものがあるなということを改めて感じました。一朝一夕にできることではありませんし、何かきっかけや結びつきのテーマ、題材があってこそできてきた、そういうものであると思いますので、まずはこの私達を結びつけた湖というものに対する畏敬ですとか、感謝ですとか、次の時代にどう繋いでいくのか、また、今それぞれが抱えている湖の課題について、共有し合うことが大変重要ではないかなと思います。ただ、大きさが全然違ったり、それぞれ課題が違ったりすることもございますので、そのあたりをよく交流、交換していきたいと思います。また、米国ミシガン州との関係においては、何といってもこの50年で作り上げてこられた人と人との顔の見える関係が、何にも変えがたい財産や成果ではないかなと思います。ミシガニアンっていうのですか、このミシガンでの生活を経験された藤原広報課長のような方をミシガニアンと呼ぶのだそうでございまして、大変深い結びつきを持って、心と心が通う関係というものを築いてこられた、連絡を取り合う関係を作ってこられた、このことは大変重要な成果だと思います。そのことが、例えば彦根市にございますJCMUという施設に繋がっていたり、また、県から派遣をしている職員、毎年、交流・交換する高校生の訪問団、さらにはそういったものが文化・芸術・アールブリュットや近江の茶のプロモーションに繋がってきているという意味においては、これまで培ってきた人間関係、文化交流、書道展も行われていますね、さらには経済の様々な交流にも発展しつつあるというのが今の状況ではないかと思います。これらをやはり大事にしながら、まず今ある関係を大事にしながら、次の時代に向けて、より若い世代への継承、さらには文化、経済を含めた交流の発展というものを指向する50周年の記念式典になればなと思っておりますので、そういったことをミシガン州のスナイダー知事、さらには現地の方々と確認できればいいなと思っております。

[朝日新聞]

それともう1点、別件なのですが、先週市長会があって、その中の議題の1つに、7月の豪雨の時に、県と市町の連携が一部不十分だったのではないかという指摘があってですね、要は瀬田川洗堰の全閉を含めてですね、その見通しですよね、全閉する可能性があるのであれば、情報提供をもっと県から欲しいとかですね、市町としてはですね、例えば個々で知事と市長だけで連携するのではなくて、説明会のような形で、今、台風の説明会を事前にやっていただいていますけれども、あのようなものを開いていただいて、市町と県がもっとこうスムーズに連携すべきなのではないかという意見が出ていて、今日もまたこれからそういう可能性もあるかもしれませんので、1つの課題として上がった中で、知事としてはそこを強化するという考えというのは、今のところありますでしょうか。

[知事]

不断に検証しながら強化したいと思います。私が知事になってからだけの数年でもですね、様々、市町との連絡・協議・連携の改善点等を指摘され、改善してきていることもございますし、タイムラインで早め早めに情報提供しながら対応対策をとっているということもあれば、琵琶湖の水位や洗堰の操作に関する情報の課題は、しっかりと受け止めた上で、今回も前回の台風災害の時も、できるだけ早く色んな情報提供をさせていただいたつもりでございますが、なお不足のことがあれば、そういったものをしっかりと受けながらですね、今回の対応や今後の対応に生かしていきたいと思います。

[産経新聞]

2つほど台風に関連してなのですけれども、本日も午前中から台風の接近に伴ってですね、JRや各鉄道が運行見合わせということなのですが、最近特に安全重視で早々に電車を止めて、しかも運休の時間が長引くという傾向にあろうかと思うのですが、一方で、経済活動にも影響を一部及ぼしていて、各鉄道一斉に調整があまり無く止まることで、特に滋賀県なんか京阪神の足がなくなるというものもあるかと思いますけれども、その点、知事は地元自治体としてどのように受け止めてらっしゃるのかということと、あと事業者さんとですね、何かしらのお話合いがあるのかということを教えてください。

[知事]

お尋ねの点で言えば、一にも二にも安全第一、住民の皆様方、県民、市民、町民の皆様方、利用者の皆様方の安全第一だと思います。我々もその旨で情報提供し対策を講じておりますし、鉄道会社等もそういった観点から対応をされているのだと理解をいたします。最近、運休等が早く、また大規模に長く続くじゃないかという御指摘はございますが、しかし、安全を守るという立場からだと理解をしています。ただ1点あるとすれば、そういった情報提供をいつからいつまでどの線区でどのような対応になるのか、また復旧の見通しというものをどのように持っているのかといったようなことは、利用者の皆様方、また、我々もそうですけれども、絶えず求めることだと思いますので、ホームページや報道機関を通じて、できる限り早めの前広な見通しも含めた情報提供等をしていただくよう、関係機関には求めていきたいし、我々も行政として、しっかりとした対応ができるよう努めて参りたいと思います。

[産経新聞]

情報の交換や協議といったものは今までのところあるのでしょうか、事業者と。

[知事]

絶えずしています。運休情報の提供はいただいておりますし、そういったものを我々のツールや会議、情報等を通じて提供していることもございますし、そういったことを折り込んだ災害対策、警戒体制をとっているつもりでございます。

[NHK]

台風のときの、県と市の情報提供や情報連携についてですが、前回の台風のときに、市や町から県に上げてくる台風被害の情報というのが、なかなか私たちに情報提供していただけなかった、紙で出していただけなかったということがありまして、市や町に問合せをすると、「県から情報を上げるように言われたけども、いつまでにという締切りはなく言われた」というようなニュアンスのことを言われたので、例えばいつまでにというふうに、ちゃんと決めて、県が市や町からの台風の被害状況を早く上げるというふうにしていただければと思うのですが、その点どういうふうにお考えでしょうか。

[知事]

また、幹事社含め、対応等を検討したいと思います。

なかなか一律に何時までと言っても、例えば台風などはずっと時間を追って通過し、すぐに被害が分かる地域と、そうでない地域と、その後の河川の増水等、琵琶湖の増水等で、少し他の自治体と違う形で対応を余儀なくされる自治体があった場合などに、一律に規制することが難しい場合もあるのかもしれませんが、しかし、我々としても県内の被害状況を一定把握しなければならないということもございますし、そういったものを報道の皆様方、もって市民、県民の皆様方と共有するということもございますので、そういった視点でどういったことができるのか、しっかりと検討させていただき、協議、相談させていただきたいと思います。

[NHK]

別件ですが、先週話がありました障害者の雇用についてですが、その後、何か判明したことや、協議されたことなどはありませんでしょうか。

[知事]

その後、判明したことは、現時点ございません。

ただ、ここでの会見をさせていただいた以降、9月定例会議に向けた各会派、県議会の会派の皆様方との政策協議会をさせていただいた折に、すべての会派から、今回の事態、事象についての厳しいご指摘をいただいたところでございますので、そういったことも改めてしっかりと受け止めた上でですね、対応をしなければならないと考えておりますし、同時に、今障害のある方々の雇用というものを広げていこうということに水を差すものであってはならないし、なにより滋賀らしくですね、そういったものを広げていったり、理解を深めていく、そういう根本的な議論に結びつけていくべきだと、単に手帳を確認するようにしますということだけではなくて、もっと広く、障害のあるなしにかかわらず働いていける環境づくりに、この機会に取り組んでいくべきだといった趣旨のご意見もいただいておりますので、そういったことにしっかりと対応していきたい。

また、あわせて昨日ですね、一部報道等、取材もいただきましたが、障害者雇用に御貢献のあった、前進のあった事業所様や、また個人の方々を対象にした独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構等との共催で表彰を行った際にもですね、私の方から改めてお詫びをさせていただいた上でですね、皆様方の取り組みを表彰させていただきました。改めて、その場に臨席した折にもですね、そういった表彰する立場にある側が、また民間企業の皆様方に取組をお願いする立場にある側が、その取扱いに不適切なことがあったということの重さを、私自身も痛感したところでございますので、しっかりと改善に結びつけていきたいと存じます。

[時事通信]

2点お伺いします。まず1点目は大戸川ダムの勉強会の件なんですけれども、資料にもありましたが、西日本豪雨の影響とか、今、21号台風も来ておりますが、そういったものを何か反映させるシミュレーションとか、そういったものを含めて、何か議論に反映させるというお考えはありますか。

[知事]

現時点、何か、7月の西日本豪雨災害の、この川の、この雨量の、こういった事態を、というのは想定しておりませんが、今回の勉強会の議論に入ってくるもの、また、検証で入れなければいけないものについては、柔軟に入れていけるようにしたいと思います。現時点、何か想定しているものがあるわけではありません。

[時事通信]

あともう1点、待機児童の解消の件なんですけれども、子ども・子育て支援法というものが改正されまして、都道府県で協議会を作って需給調整というものができるようになったらしいんですけども、そういうものを使って県内全体で需給調整するとか、そういうようなお考えはおありでしょうか。

[知事]

県内で公的に何か需給が調整できるものなのかどうかという疑問はありますが、ただ、市町行政においてもそうですし、色々と保育所を利用されているお父さん、お母さん、時にはおじいちゃん、おばあちゃんから、私のところにも「何とかして欲しい」というお声も届くこともございますのでね。保育所に入れたい人と、保育所のマンパワーや施設のキャパシティの状況とのアンバランスですね、ギャップがあったり、預けたいときに預けられないという時間軸の課題であったり、そういったことが相当、この県内においても強まっている。また、地域間のアンバランスなどもあるのかもしれません。少しこういうフェアでの皆さんのやりとりなども見ながら、また市町のご意見等も聞きながら、子どもたちが小学校に入るまでの過ごす場所の環境ですね、こういったことのために県が果たす役割というものを、ぜひ今年度から来年度にかけてもですね、より強力に、精力的に議論をしていきたいと思います。

[毎日新聞]

姉妹都市連携ですけども、ミシガンとか湖南省はよく聞くんですけども、もう一つブラジルも県はありますよね。

[知事]

はい、あります。

[毎日新聞]

そことは日常的にどんな交流をされていますか。

[知事]

ブラジルのリオ・グランデ・ド・スール州という州と友好姉妹提携をいたしまして、交流をしています。節目になるのが、今年が2018年ですから、再来年、一つの節目になると承知をしております。そういった機会に向けて、また準備をしていきたいと思います。

日常的にどのような交流をしているのか、一昨年ですか、昨年でしたか、失礼いたしました、現地の州の知事が御来県をされて、私は意見交換ををさせていただいたこともございますし、ブラジルの日本人会の会長さんが滋賀県人会の会長さんでいらっしゃるということからですね、随分、ブラジルとの書簡のやりとり等は定期的にございます。また先般も、この州の方ではありませんでしたけれども、ブラジルから県内に研修生として御来県をされて、知事室にお招きをして挨拶をさせていただいたということもございますので、まあ、その州とだけのピンポイントではないんですけれども、これからも関係をしっかりと続け、深めていきたいなと思っています。

[毎日新聞]

今後、他の州とか都市、そういう姉妹都市を増やしていくような予定とかあるんですか。

[知事]

先般も、イスラエルの建国70周年の式典が県内で開催された折にですね、イスラエル駐日大使から、ぜひガリラヤ湖と琵琶湖と、というようなお話もあったんですけれども、現時点はですね、今ある3つの州省との関係を、しっかりと大事に深めていくということを主軸に置いています。あまり広げすぎても、そこまで手が回らないということもございますので、そこを主軸にしたいと思っています。

ただ、湖つながり、水とのつながりということで言えば、人類との関係では大変重要な課題もございますので、そういったことが共有できるような関係や交流はいろんな形でやっていきたい。例えば、今年、世界湖沼会議も開催されますし、また、世界水フォーラムなどにもほぼ毎回参加しておりますので、そういった形で世界の湖沼、水、湖との関係は大事に、つないでいきたいなと思っています。

[京都新聞]

知事とは直接関係ないのですけれども、本日は国民民主党の代表が決まるわけなのですけども、知事としてどの辺に注目して、注目していないのかもしれませんけど、県内でいきますと、国会議員はいませんけれども、国民民主党の県議さんが多い状況なのですけれど、どのように見ておられるか、感想をお伺いできたらお願いします。

[知事]

国民民主党の代表選挙は本日ですし、間もなく自由民主党の総裁選挙も行われたり、県内では立憲民主党の支部が創設をされたりなど、政党の動きなどは、一国民として知事としても絶えず注目をしています。その中にあって、国民民主党の代表選挙ということで、今日ですか、開票が行われ、決定すると。いずれの候補も昔からつき合いのある大変優秀な志のある議員ですので、およそ政党の代表になるっていうのは、私はやったこと無いですし、チャレンジの資格も与えられたことなかったですけど、大変なことだと思います。出るだけでも大変ですし、出て指示を受けて担うということの大変さは想像つきませんが、しかし、国民の声を代弁する政党の代表として、大いに頑張っていただくように期待をしたいと思いますし、野党がこれだけ幾つもあったりすると、その調整だけでも大変だと思いますが頑張って欲しいなと思っています。

[京都新聞]

一方で、自民党の総裁選も間もなく始まるわけなのですけれども、現在、首相と石破さんと一騎打ちの予想なのですが、候補者が少ないという不満の声もあるのですけど、知事はどのように見ておられますか。

[知事]

久しぶりの自民党総裁選ですよね。ですから、国民の関心、また党員、党友の方々の色んな御関心も強いのではないかと思いますので、色んな政策が大いに議論され、これからの国の歩む道筋や、課題等について議論が深まればいいなと思っております。候補者の多い少ないということよりも、むしろ候補に立たれた方、候補として選挙に出られた方々の論戦がいかに深まるのかということだと思いますので、そういう点で、例えば地方創生をこれからどういうふうに考えられてらっしゃるのか、また、経済はかなり好転した面もございますが財政に対する心配もございますし、憲法をどう考えられるのか、また今後のオリパラや、オリパラ後の社会情勢をどうとらえていらっしゃるのかなどですね、大変この時期に総裁選は重要なテーマもたくさんあるように思いますので、そういう点は、我々もしっかりと注目していきたいと思います。