[知事]
平成31年1月8日(県政記者クラブ主催)おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。昨日が七草粥ということなんですが、昨日はいただけなかったので、今朝、七草粥をいただいてから参りました。今年も無病息災であれるよう祈り、また努めてまいりたいと思います。
また、資料はないんですが、年末の12月26日の記者会見で出入国管理法に伴うチームの設置ということを申し上げておりましたが、現在、その内容等を鋭意検討中なんですが、1月中に立ち上げようということで、現在、準備を進めております。主なテーマといたしましては人材確保の面と、多文化共生の面と2つのテーマでの対応が必要ではないかという観点で、今、検討を進めているところでございます。年末の会見でも申し上げましたが、今、予算編成が大詰めでございますが、来年度の予算の中で必要なものについては、急遽でございますが、鋭意、盛り込むことも検討しておりますし、市町関係団体等よく協議をしながら、4月までにやらなければならないことと、4月以降、順次、取組を進めていかなければならないこととを分けながらですね、対応をしていきたいと思います。庁内一丸となってですね、部局横断で対応していきたいと思いますし、それぞれの国籍の方々と人として一緒に住み、一緒に働くと、そういう環境づくりに取り組んでまいりたい。年始以来、申し上げております「世界に開かれ、世界とつながり、世界から選ばれる滋賀」というテーマに対しても、とても大事な取組だと思いますので、しっかり作ってまいりたいと思います。子細、具体、また決まりましたら皆様方にもお知らせをさせていただきます。
それでは資料に基づいて2点、私から申し上げます。1点目は、皆様方の向かって左側に、このパッケージも置かせていただいておりますが、「環境こだわり米こしひかり」の新パッケージを作りましたということでございます。県民の皆さんや京阪神の皆さんにですね、環境こだわり農業をさらに知っていただき、応援していただきたいということですね、少し色もまた目立つ、この「環境こだわり米こしひかり」のパッケージとしてですね、新たに作成をいたしました。この商品は1月19日(土曜日)から県内平和堂全店、京都府内アルプラザ6店にて販売される予定でございます。今回はなくなり次第、販売終了の期間限定の試験的販売ということでございますが、2019年度産、来年作るお米からはですね、本格的にPRしながら、このパッケージで販売されるように取組を進めていくということでございます。
また、同じ日、1月19日(土曜日)には守山市内のモリーブにおいてですね、この新パッケージお披露目イベントを開催いたします。詳細はお手元の資料に記載の通りでございます。県としてはですね、この環境こだわり米の生産を、一層を拡大していきたいと考えておりますし、すでに販売しております、滋賀県オリジナルで全量が環境こだわり米であります青いパッケージの「みずかがみ」とですね、このパッケージの「環境こだわり米こしひかり」を近江米の2枚看板商品として、県内外に広く発信をしていきたいと。将来的には店頭に並ぶ「みずかがみ」と「こしひかり」の全量が環境こだわり米となるように取り組み、琵琶湖と共生する自然環境を守りながら、お米を作る、食べる、この近江米のブランド力の向上と消費拡大を図っていきたいと思います。ぜひ、報道機関の皆様方にも御取材や御報道等を賜れば幸いでございます。
続きまして、もう1つの資料にあります「びわ湖のめぐみ」おもてなし食堂フェア2019を開催しますということについてでございます。今日はいずれも食べ物の話題でございます。これまでですね、琵琶湖八珍という括りでですね、琵琶湖の魚をPRして参りました。ただ、琵琶湖ではですね、琵琶湖八珍の他にも、八珍には入ってないんだけれども、他にもですね、セタシジミですとかイワトコナマズとか、先般も紹介しましたニゴイ、別名マジカですね、テナガエビなど個性的で魅力ある様々な魚介類が漁獲されているということでございます。
これら琵琶湖産魚介類を「びわ湖のめぐみ」としてですね、その魅力を多くの方に知ってもらい、味わってもらうため、「びわ湖のめぐみ」を使ったメニューを県内外で提供する「びわ湖のめぐみ」おもてなし食堂フェア2019を開催することといたしました。開催期間は、今週末、1月11日(金曜日)から2月28日(木曜日)でございます。このフェアではですね、琵琶湖岸に立地いたします4つのホテル、旅館が「びわ湖のめぐみ」おもてなし食堂として、琵琶湖の風景とともにですね、「びわ湖のめぐみ」を使った特別メニューを提供していただきます。同時に、「びわ湖のめぐみ」を扱っていただいております県内外172店舗が街角おもてなし食堂として提携をしていただきまして、より身近に「食べる・買う・泊まる」などを体験していただけるようになっております。このフェアの期間中に4つのおもてなし食堂で「びわ湖のめぐみ」を使った一品を体験していただき、その魅力を積極的にSNS等で発信していただけるモニターさんを募集しております。さらにこのフェア期間中参加店舗において、食事やお買い物をしていただいた方には抽選で「びわ湖のめぐみ」オリジナルタオルをプレゼントするということでございます。
ぜひ、この機会に、ちょうど今の時期おいしいシーズンということでございますし、このパンフレットにも、それぞれの魚介類が載っておりますが、お伺いいたしますところ、琵琶湖の魚は、ほぼ頭から尻尾の先まで丸ごといただけるということから、とても健康にも体にもいいということも言われておりますので、湖魚のおいしさを体感していただければと存じます。詳細は配布しております資料、そこに記載されておりますサイトを御参照いただければ幸いでございます。私からは以上です。よろしくお願いします。
[NHK]
「環境こだわり米こしひかり」の件ですけれども、まだ44.2%の作付面積ということですが、これまでもちゃんと生産しているのに、これまでどうしてこういうことができなかったのかという点で、今回ようやくこういう取組が始まった感があるのですが、今後、イベントに頼らずPRしていくということも大切かと思うんですけれどもその点どうでしょうか。
[知事]
こうしたことができなかったっていうこうしたことっていうのは、どのことを指していらっしゃいますか。
[NHK]
こしひかりで環境こだわり米というのがありながら、そんなにPRできてなかったと思うんです。あまり知られていなかったと思うんですけれども。私も知らなかったですし。もっと、知ってほしかったんではないかと思うのですけれどもどうでしょうか。
[知事]
なるほど。おっしゃる通りで、私どもは、この環境こだわり農業というものを全国に先駆けて、全国、各都道府県の中では最も広い面積で展開をしております。環境こだわり米というのは、どうやって作っているのかということについては、この配付資料の下段に四角囲みで書いておりますが、生産者の皆様方にも御苦労していただきながらですね、ある意味では草刈等に汗を流していただきながら、作っていただいているんですが、作付面積は記載の通りでございます。みずかがみにつきましては全量を環境こだわり米で生産をいただいていると。課題は、今おっしゃっていただいたように、まだまだ知られていないということでありますとか、その御苦労に見合う単価が、消費者等からいただけていないのではないかといったようなことが課題でございまして、そういったことを克服していくために、まさに消費者の皆さんと連携をした取組を広げていきたい、そういったことから、店頭に並ぶパッケージもですね、しっかりと目につく形で、作り直していきたいということでございます。
幸い、みずかがみの、この同じ柄のパッケージが「目に留まるね」、「おいしいね」、「いつも買ってるよ」というような御反応等もいただいておりましたので、この「環境こだわり米こしひかり」についても、そういった展開を試行してみてはどうかということで、新たにこのこしひかりについても、この店頭に並んですぐに目につく形で、「環境こだわり農業ですよ」ということもあわせて訴求する、こういう展開をすることといたしました。まさに同じ問題意識で、もっと知っていただきたいということからですね、行う取組ということで御理解いただければ幸いです。
[読売新聞]
先日の会見でも出ました安土城の復元について、まだそんなに日もたっていないのですが、表明されて以降、周囲の反応等はどういう感じでしょうか。
[知事]
私が想定していた以上に反応がありますね。どうなんでしょう、8割賛同、2割不安、「どうするの?」、「できるの?」、「お金かかるだろう」、「時間がかかるだろう」という2割の方はそういったご反応で、8割の方は、「いや、これはぜひやってみたいね」、「どうなるか楽しみだね」、「力を合わせたいね」、「こんなことあるよ」、「こんな人いるよ」ということです。県庁内が一番反応が薄いかもしれません。これからいかに県庁組織の熱を上げていくのかということも課題になるのかなと思います。
ただ、これまでやってきたこともありますし、様々な知見を持つ専門家の方々もいらっしゃいますので、これまでやってきたこと等をしっかりとつなぎ合わせて、もう1回紐解いて、学び直して、さらに、これから先、次なる一歩をどう踏み出していくのか、よく練った上で、次の一手を売っていきたいなと思ってます。
[読売新聞]
8割賛同ということですが、知恵を集める1年にしたいということですか。そういう1年になりそうな感じでしょうか。
[知事]
ぜひ、そうしたいと思いますね。実は予算についても、今、最終作業中なんですけれども、どう予算の中にも打ち出していけるのかということを、今、鋭意検討しているところでもございますし、行政の公の力、公のお金を使った取組以外にも様々な動きや取組もございますので、また市町やそれぞれのお取組もございますので、そういったものをつなぎ合わせながらですね、どういったことができるのか、よく練っていきたいと思います。
[京都新聞]
新しい元号の関係なんですけれども、4月1日に発表されるということで、電算、コンピューターシステムの関係で、滋賀県庁内でこの元号が変わることによる影響とか課題というのは、今、懸念されていたり対応されていることはございますでしょうか。
[知事]
現時点、想定してることはまだありません。まずは、つつがなく新しい時代、そして新しい元号に移行されることを望んでおります。しかし、様々、使用されることも多い元号、それらが新しく変わる、それらにシステムも連動させなければならないということからいたしますと、私どもが今の時点で把握していない課題や問題等、起こることも想定しながらですね、万事、支障なきよう務めてまいりたいと思いますし、行政の持ってるシステムは、県で、県単独でということにも、むしろ国と繋がっていたり、様々の都道府県と連動したりということもございますので、よく国の検討や他の都道府県の動き等も見ながらですね、対応をしていきたいと思います。
[時事通信]
昨年末の話になるんですけれども、国の方で幼児教育・保育の無償化の方針が決まりました。都道府県も一定の負担をするということになります。消費税の関係もありますけれども、県としての対応ですね、市町の支援も含めましてですね、どのような対応を考えていらっしゃるかどうかをお伺いしたいんですけども。
[知事]
消費税率の引き上げのタイミングも見計らいながらですね、社会全体で子育てや子どもの育ち、学び、教育というものをしっかりと応援していく。こういったことについては、私も方向性を一にするところでございますので、こういった動きには賛同をしております。
ただ、同時に、それらの財源をしっかりと措置していくこと、また、一時的、単年度というよりも、新年度以降ずっと進んでいくということであれば、持続可能な財源としてしっかりと確保されるということが前提でしょうし、市町村のみならず、県、とりわけ国の責任において、どのようにその財源を担保するのかということが大変重要だと思いますので、この点は国にもしっかりと求めていきたいと思います。
と同時に、この幼児教育等を支え、担っていただいている人材、専門資格者の確保ということに苦労されている法人や市町村、また関係者、大勢いらっしゃいますので、そういった保育人材等をですね、しっかりと確保していく取組を強化していかなければならないと考えているところでございまして、こういった点も来年度に向けてどういった取組を作らなければいけないのか、これはもう昨年の秋以降、今、鋭意検討しているところでございますので、そういったこともしっかりと打ち出していきたいなと思っております。
[時事通信]
昨日、福井県の西川知事さんが記者会見で、40年超の原発に関しましてですね、国に必要性について説明してほしいというような趣旨の発言をされていまして、ちょっと慎重なお考えを示されたそうなんですけれども、お隣の滋賀県として、この40年超の原発ですね、これに関する考え方をお伺いしたいんですけども。
[知事]
長い年数のたった原子力発電所について慎重な御見解を持たれることは、至極当然なことだと思います。とりわけ、法律で40年、特別に認められた場合にプラス20年ということでございますが、そういったことには不安を抱かれる方も多いのではないかなあと思います。
いずれにいたしましても、私どもは、原発に依存しない、新しいエネルギー社会を志向していくべきだということを唱えておりますし、そのために必要な、省エネをはじめとする、再生可能エネルギーの利用促進をはじめとする、ローカルイノベーションを起こしていくべきだということを申し上げておりますし、様々な技術革新等も起こり、需要と供給のバランスをですね、調整する仕組みでありますとか、電気を蓄える仕組みでありますとか、様々な開発等が今、進んでいるところでございますので、こういったものを社会実装していける取組をですね、もっともっと加速化させていかなければならないと考えております。
こういった物事に安全対策の面で関わっていただいている皆様方や、長年にわたりこの原発施設の立地、御受忍いただいている地域住民の皆様方には思いを馳せつつ、これからも、立地自治体である福井県のみならずですね、隣接県であります、琵琶湖をお預かりしている滋賀県としても、しっかりとこういったテーマに関与していきたいし、必要な説明を求めていきたいと思います。
[毎日新聞]
「健康しが」に関連してお尋ねしたいんですが、知事は「健康しが」「長寿日本一」を語る際によく鮒ずしの話をされると思うんですけども、鮒ずしも食べ過ぎたらお腹の発酵が良くなり過ぎるんじゃないかという気もするんですが、そのあたりも丁寧に説明しないと逆効果という心配はありませんか。
[知事]
よく今いただいたご意見を頭の中で発酵させられるように、頑張りたいと思います。
そうですね。鮒ずしをはじめとする発酵食品が、健康に、お腹や腸に、どういう影響を持っているのか、持ち得るのかということについては、もう少し科学的な知見を集めて、エビデンスに基づく説明等をしなければならないのかもしれません。
ぜひ、「おいしがうれしが」「滋賀めし」「健康しが」を標榜する際にですね、そういう視点からの取組も、ぜひ関係部局と作っていきたいなあと思います。
今年に入って、私は鮒ずしの飯(いい)を、樽から出した飯を、タッパーウェア容器に入れて冷蔵庫に置いておいて、少しずつ、朝ちょっとずつ食べて、活動を開始するようにしておりまして、今のところ快調です。
今日は、私の鮒ずしの師匠である技監の澤田さんも来ていただいておりますが、鮒ずしの先生ですので、後ほど詳しくお聞きいただければと思います。
[京都新聞]
2点ありまして、1点は4月にあります県議選についてなんですけども、何がテーマ、何を争点に争われると見ておられるのかということがまず1点とですね、それから、県議選に期待することがありましたら教えてください。
もう1つはですね、確か顧問だったと思うんですけど、知事が顧問を務めているチームしがが公認候補を決めたんですけども、知事としてはどのようにチームしがとの関係、他党も含めてですけれど、どのように関与されるのか、お考えを聞かせてください。
[知事]
昨年、私は選挙に臨ませていただいて、知事選挙に臨ませていただいて、県内各地を回らせていただきながら、それぞれの地域事情や、有権者、県民の皆様方がどのようにお感じになってらっしゃるのかということを確認して歩かせていただきました。
自身が臨む選挙以外は、2つ目のご質問に答える形になりますが、選挙には私はすべて中立で臨ませていただきます。ただ一方、政治というものは、理念と政策、人と人との繋がり、お付き合いということもございますので、政治活動の面にはですね、可能な限り、例えばどのような活動されていらっしゃるとか、そういったことを報告されたり、討論される機会等には、公務の許す範囲内で臨ませていただくということでございます。これはもう前回と同じ対応となります。
また、4月に県議会議員選挙が行われるということでございます。争点は、それぞれの地域によって、それぞれの候補者等によってさまざまでしょうから、私からの言及は避けたいと思います。ただ、期待することとして、二元代表制の一翼を担われる議会の構成員である議会議員さんを選ばれるということでございますので、そういった選挙戦を通じてですね、現在の県政の課題でありますとか、ある意味での可能性、まだまだ知事である私や行政が十分お聞きできていない課題、テーマ等が顕在化され、お届けいただけることをですね、私自身も注視したいし、よく心して見ていきたいなあと思っているところです。
[NHK]
2025年の大阪万博に向けてですね、経済界では頑張りましょうとか、協力しましょうという動きが始まっています。県としてはどういうふうに臨んでいかれるのでしょうか。
[知事]
県としても、この2025年に、大阪・関西で万博が開催されるということはとても嬉しく思っています。積極的に関与、参画できるように取組を施行し、また構築していきたいと思います。すでに関西として、関西広域連合の一員として、どのような関わり方ができるのかということを検討し始めておりますし、「いのち輝く」という意味で言えば、この関西地域に上流から水をお届けする滋賀県として、いのちの源である水との関わりでありますとか、関西、とりわけ日本の中でも最長寿をいただいております滋賀としてですね、様々な取組を発信することは、とても意義のあることだと思いますので、こういったことに積極的に取り組んでいきたいと思います。
[NHK]
具体的に直近で何かやっていくっていうのは、まだでしょうか。
[知事]
まだです、これからです。
[時事通信]
冒頭にお話しのありました、出入国管理法に伴うチームのことなのですけれども、県内では甲賀市、湖南市さん始めですね、実際にその外国人の方が多く住まわれていて、いろいろな取組をされている自治体、民間団体もありますけども、そのあたりと連携というのはどのようにされていかれますでしょうか。
[知事]
より連携を強化していかなければならないと思っておりますし、これまでの取組の中で十分、対応、措置できていないことがあるとするならば、そういったことも改めて見直し、そして強化していかなければならないのではないかと考えております。すでに、また、ある意味では長年お住まいの方々もいらっしゃいますし、他の地域と比較して相対的に多くお住まいの地域、また、その子どもたちが通う学校等の取組もございます。そういったこと等を、よく学びながらですね、すでにいろんな御努力もしていただいておりますが、なお、今後数年間でその対象者等が増えてくるということも想定されますので、そういったこと等にしっかりと対応できるように、市や町、また関係団体等と連携をより密なものに、強固なものにしていきたいと思っています。
[時事通信]
例えばチームの中に、そういった方に入ってもらうとか、そういったようなことはあるのでしょうか。
[知事]
まずは庁内で検討チームを立ち上げて、少し課題の整理、国でもいろいろな方針が年末に出されておりますので、そういったこと等どう受けていくのか、また、国の組織でも、一部聞いておりますと、労務、労政当局と、そういう出入国を管理する法務当局との連携をどう構築していくのかというようなこと等も、議論されているようですので、そういったこと等を収集し、整理させていただいた上で、そういった県内の市町、民間団体の取組等もしっかり入れてですね、今後必要があれば、そういったチーム等を合同で編成する協議会等を立ち上げるということも検討したいと思いますが、まずは庁内のチームとして、具体の動きをつくっていきたいと思います。
[滋賀報知新聞]
先ほどからお話のあった安土城についてなのですが、これから予算とか、いろいろ検討されていく段階であると思うのですが、今の段階の知事としての個人的には思いというので、安土城を安土山になるべく史実どおりの形での復元を目指されるのか、それともちょっと離れた場所に、ランドマーク的なテーマパークのようなものをできたらいいなというふうに思われるのか、今の段階でどんな感じのができたらいいなという思いがあれば。
[知事]
まだ、私の頭や心の中で、具体的な絵が描けているわけではありません。ただ、いろんな夢やロマンがあるテーマだと思っております。まず史実がどうであったのかということは、前回の会見で歴史への冒涜にならないようにという御指摘もございましたが、ある意味では事実に忠実に見なければならないでしょうし、そういったものがどこにどういう状態であったのか、あるのか、そういったことも見なければならないでしょう。また、当該地域の方々がどのようにお考えになるのかといったことも重要でしょうし、当該地域を所有される方の御意向等もしっかりと確認する必要があると思います。また、前回も申し上げましたが、平成元年から20ヶ年、一定年数をかけて、その地域を調査したことがございます。それに基づく調査結果も一定蓄積されておりますので、そういったものをもう一度しっかりと紐解き、学んでいきながらですね、残された、まだ未調査の部分をどう調べるのか、もしくは調べないのか、こういったことも検討しなければならないと思います。文化財を調査保全するという観点と同時にですね、どういったものだったのだろうかという創造力を豊かにするような、そういうことと連動して取組を進めていければですね、より多くの方々が、一緒に語れる、そういう取組になるのではないかなと考えているところです。
[滋賀報知新聞]
例えば、その整備をされるにあたってなのですけども、安土山は国指定の特別史跡ですし、安土城を復元されると、やっぱり日本中から注目は集まるとは思うのですけれども、安土山の横の県道2号線のところというのはちょっと道幅が狭かったりですとか、交通量が多い割には駐車場の確保も難しいかなという部分もあると思うのですが、そういったところも、今後県としては、山の上にお城を建てるだけではなくて、周辺の整備、開発も検討されているのでしょうか。
[知事]
どんどん山の上にお城を建てるという方向に御質問が進んでいるように思いますが、どこにあれ必要な県道の整備や改良はさせていただきます。とりわけ、当該地域の、この山の間を通る県道に課題があることは私も承知をしておりますし、現在の安土城考古博物館周辺、遊歩道含めて、もっと通りやすくするべきではないかといったような御指摘をいただいていることも承知をしております。こういったことは順次進めていきたいと思いますが、いずれにしろ、この安土城をどう復元していくのか、そのためにどういう対策を講じていくのかということについては、関係者の皆様方とよく議論をしながら、丁寧につくり進めていきたいと思います。ぜひ、滋賀報知新聞社でも、いろんな御報道やお力添えをいただければ幸いでございます。