ご来庁の皆さん、職員の皆さん、こんにちは!滋賀県知事の三日月大造です。
残暑お見舞い申し上げます。今年の夏の暑さは異常気象と言える状況だったそうです。
最近は、朝夕、少し涼しくなってきたでしょうか?空の雲、肌にあたる風、店頭に並ぶイチジクやナシ、野山のトンボ、虫の鳴き声にも、湖国の「秋の訪れ」を感じています。今日は詠みませんが、秋の風情をなど詠んだ俳句もたくさん浮かべばいいな、と願っています。
心配された迷走、ノロノロの「台風10号」でしたが、おかげさまで、滋賀県内に大きな被害なく今日に至っています。被害に遭われた方も大勢いらっしゃいますので、心からお見舞い申し上げたいと存じます。
防災待機はじめ現場巡回など、さまざま御対応いただいた職員の皆さんに感謝します。緊急対策を講じている伊吹山もまだまだ心配な状況です。この時期は次々台風が生まれ、襲来する可能性の高い季節ですし、南海トラフ巨大地震の発生も想定しながら、意識と知識と組織、教訓を活かし、引き続き地域の防災力を高めていきましょう。
さて、今年度も9月に入りました。
所属する部署、課や室のメンバーとも気心がわかってきて、だんだん仕事の熟度や速度も上がってくる頃でしょうか?楽しみややりがいは感じていますか?
○懸案の課題や難しい問題の克服へ、着実なインフラの整備へ、また、公園の管理のため、上・下水道の運営のため、県民の皆さんの安全・安心、防災のため、治山や治水のため、心を砕いてくれている皆さん、
○県民の皆さんの声、子どもたちの意見を集め、広報し、二元代表の県議会議員の皆さまとも建設的な議論をしながら、次のより良い地域づくりへ、施策づくりへ奔走する皆さん、
○いよいよ来年!「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」大会へ、「大阪・関西万博」へ、準備をしてくれている皆さん、
○さあ、稲刈りの季節です。実りの季節です。琵琶湖をはじめ自然環境や生態系のことを大切に考えながら、農林・畜産・水産など、一次産業の基盤を整えるため、現場の皆さんと一緒に汗を流す皆さん、
○「ともにいきる健康しが」へ。目の前の困りごとも分かち合い、医療や福祉・介護、教育などのサービスを届けるため、ひとづくりも含めて懸命に取り組んでくれる皆さん、
犬や猫、ペットも馬や牛も含めた健康しがづくりに御苦労いただく皆さん、
○中小企業も地場産業も、新たな産業誘致も。企業や事業所等の操業・投資環境の整備、雇用やイノベーションのために尽力する皆さん、
○スポーツや文化の力、国際交流の力、食文化や文化財の魅力、「ここ滋賀」での発信、「行こうぜ!滋賀・びわ湖」「シガリズム」観光で、滋賀を盛り上げようと奮闘する皆さん、
○出納や会計、DX、人事や総務、予算や決算、市町の自治の振興、人権や協働、企画・調整など、それぞれの施策遂行のつなぎや下支えをするための「縁の下の力持ち」。地道な努力を積み重ねてくれている皆さん、などなど。
まだまだ言い尽くせませんが、日々刻々、各地で、それぞれが担う職務・業務の遂行に尽力してくれている、すべての職員の皆さんに心を寄せます。
私たちが志の再確認として議論を積み重ねて定めた「パーパス」。
琵琶湖とくらしを守る。三方よしで笑顔を広げる。豊かな未来をともにつくる。常に意識しながら、その実践や具現化、共有・共感、そして「一緒にがんばりましょう!」の伝播につながっていくように取り組みを進めていきたいと思います。
令和7年度へ。
施策構築の議論をすでに始めていますし、予算編成や組織・人事体制整備に向けたキックオフ会議も昨日、行ったところです。「輝く未来へ、ともにいきる健康しが」をつくるため、知恵を集め、力を合わせていきましょう!
今日は2つ。お耳をお貸しください。
一つ目は、ペーパーレス、ペーパーストックレスについて、です。5月の知事談話で、「働き方改革」に取り組むにあたり、業務の効率性と合わせて、職場の快適性も追求して、みんなから選ばれる滋賀県庁を目指して、デジタル化やペーパーレス化、溜め込んだ書類を捨てるペーパーストックレスを進めよう!と呼びかけました。
8月は、「ペーパーストックレス」の集中取り組み月間でしたが、皆さん、職場の書類の断捨離は出来ましたか?
南部土木事務所では、「職場の魅力向上プロジェクト」と銘打って、タスクフォースを立ち上げられたと聞きました。業務運営の効率化と合わせて、ペーパーストックレスやデジタル化も追求し、質の高い働き方に繋げるとともに、作業スペースやコミュニケーションスペースを生み出すための執務室内の文書整理、仕事の生産性を上げるためのルールや運用の見直しなども行われた、とか?成果はいかがでしたか?
また、総務部総務課では、所属単位で、半日取組をされた、と聞いています。執務室にあった古い書類などを職員全員で分別し徹底的に廃棄されたそうです。加えて、紙媒体しかない書類をスキャンしてデータ化されるなどの取組もされたそうですね。さすがです!個人ではなく職場で、所属や係単位で一斉に取り組むことは効果的でしょうね!
目の前の仕事が多くてそれどころではなかったという職場も多いのかもしれませんが、みんなで話し合って、思い切って時間やチームを作って、取り組んでみませんか?気持ちよく仕事ができて、作業効率も上がり、チームでやれば一体感も得られる「三方よし」だそうです。ペーパレス化ペーパーストックレスの集中取組月間は12月と3月にも予定しています。それぞれの職場で、すべての職場で、何らかの取組を考えてみてください。
二つ目は、「滋賀県パートナーシップ宣誓制度」を、この9月から開始していることについてです。人権施策推進課の皆さんが、関係する部署や機関と連携しながら、丁寧に協議・調整しながら、実現してくれました。性別に関わらず、自分らしく、大切なパートナーと生活を営み、人生を歩んでいける環境づくりのために、また、県民の皆さんの性の多様性に関する理解増進を図っていくために、導入されました。さっそく昨日、2日、1組目の方々が宣誓され、待望の制度だったと喜んでいただけたところです。証明を受けていただくことで、県営住宅への入居等のサービスが利用できるほか、病院等での説明や立ち会いも可能になります。市や町、事業者にもこの制度を周知し、サービスが提供されるよう、さらに理解を広げてまいります。
この国が育んできた歴史や風土には、私自身、誇りを持ちつつも、固定的な性別役割分担からも生まれてきたジェンダーギャップを自覚し、その解消に取り組んでいこう!と呼びかけています。
「女性だからかくあるべき」「男性だからこうならなければならない」といった自縛や家族や他人への圧力がないだろうか?心身に染み込んだ無意識の行動が、まわりの人を傷つけていないだろうか?賃金をはじめ、さまざまな格差も縮め、埋めていきたいと思います。
大事なことは自分らしく。自分の個性を大切にすることだと思います。
もちろん、このメッセージを聞いてくださる皆さんの受け止めもそれぞれだと思います。
自らを省みて振り返るとともに、まわりの人びとの存在や多様な考えを認め、一人ひとり、すべての人の人権が尊重される滋賀、社会の実現を目指してまいりたいと考えています。
最後になりますが、夏の疲れも出てくるころでしょうし、気温の変化が体調の不調にもつながります。
心身の健康に十分留意しながら、無理をせず、今月も、一緒にがんばりましょう!