ご来庁の皆さん、職員の皆さん、おはようございます。滋賀県知事の三日月大造です。
月初め恒例、「8月の知事談話」をお届けします。
6月、7月は副知事談話をお願いいたしましたので、久しぶりの談話です。
まず、暑中お見舞い申し上げます。連日の酷暑、いかがお過ごしですか?
開催中のパリ五輪では連日熱戦が繰り広げられ少し寝不足気味ですが、皆さんはいかがでしょうか?スポーツの力はやっぱり大きいですね。
今年の夏は、県庁の冷房空調の運用見直しをしてくださったおかげで、少しだけ快適になったと聞いています。
職員の皆さん、それぞれ業務へのご精励、誠にお疲れ様です。
先月発生した米原市伊吹での土砂災害に対しては、砂防と治山の両面で、緊急的な対策と抜本的な対策の二本柱の「対策プラン」を策定し、住民の皆さんの安全を確保するため、それらを前倒しして実施していただいています。心から労いの気持ちを届けます。シカによる食害も一因とされる山肌の裸地化対策含め、米原市と連携した対策を講じていきましょう!
能登半島震災への支援業務、出水期の水防待機などの災害対応業務、消防操法大会の運営など、「防災力向上」への取り組みなどにも感謝します。
いよいよ一年後に迫った「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」大会に向けては、先週実行委員会を開催。施設整備や競技力向上など準備状況等を確認するとともに、公式ユニフォームを披露するなど機運が高まってきました!
北陸新幹線開業に沸く福井県で開催された全国知事会議にも参加しました。お世話になった皆さん、ありがとうございます。
人口戦略対策本部を設置して人口減少への対応策を構築していくことを決定するとともに、「子ども・子育て政策推進本部長」として、国への提言を取りまとめることができました。
毎年4月に行っている学力テストのあり方見直しの検討を本県から提起し、休み方(くらし方)改革への挑戦にも可能性を感じたところです。
福井県で成功された酒米「さかほまれ」の品種開発にも大いなる刺激を受けました。わが県農政水産部の奮起を期待いたします!
週末は、滋賀ダイハツアリーナで開催された全国ママさんバレーボール大会や滋賀県立美術館で開催中の「滋賀の家展」を視察いたしました。休日返上でこうしたイベントや行事に対応してくれる職員にも敬意を表します。
琵琶湖博物館や陶芸の森、ボートレース場はじめ県立施設でのご案内業務、夏休み利用客が増加する行楽・レジャーの安全確保のための見回り業務、農家への普及指導や家畜の飼養管理、道路やダムなどの現場を管理する業務など、猛暑の中、県民の皆さんのため、現場で汗を流す職員にも心を寄せたいと思います。
ここですべてを具体的に紹介できませんが、一人ひとりを大切に、一つひとつ、課題に向き合いながら、大切な公務を、日々、刻々、確実かつ丁寧に、心を込めて遂行してくれている職員の皆さんに感謝したいと思います。
<琵琶湖とくらしを守る。三方よしで笑顔を広げる。豊かな未来をともにつくる。>
これは私たちのパーパスです。
私たちは、みんなで論じ、志を再確認する形でこのパーパスを定め、今年度から具現化に取り組んでいます。折にふれ、思い出し、自らの言動に重ね合わせながら、省み、私たちの仕事の質を高めていきたいと思います。
さて、今月のメインは、7月16日に滋賀県副知事としてご就任された岸本織江副知事のご紹介です。岸本副知事は文部科学省から来てくださいました。国との協議・調整や、これまでのご経験を活かしながら、滋賀の教育の充実、高専の設置、文化・スポーツの振興、子ども若者施策の充実などの分野で、お力を発揮していただくことを期待しています。
私たちも、岸本さんと一緒に議論することや仕事をすることを通じて、業務の見直しや簡略化、説明能力の向上にもつなげていきましょう!
それではここで岸本副知事からひと言、ご挨拶をいただきます。
(岸本副知事)
みなさんおはようございます。先月16日付けで副知事を拝命いたしました岸本と申します。
1993年に当時の文部省に入省いたしまして、主に文化庁が多かったんですけども、文化行政や高等教育行政に携わってまいりました。今までいろいろやってきたことを活かして精一杯滋賀のために仕事していきたいと思っておりますので、みなさんよろしくお願いいたします。
(三日月知事)
それではここでいくつかインタビューをしたいと思います。岸本さんには事前にこんなことを聞くと言っていないので、いろいろ戸惑われるかもしれませんが、みなさん優しい心でお聞きいただければと思います。
ご着任後20日が経過しました。滋賀県の印象はいかがですか?
(岸本副知事)
やはり、琵琶湖のイメージをたいへん強く持っておりましたので、そのイメージでもって着任したんですけれども、来てみて、予想以上という感じで受け止めております。
琵琶湖の成り立ちや機能についていろいろご説明をいただいて、給水人口が1500万人、日本の人口の8分の1、8人に1人は琵琶湖の水から恩恵を受けているということを聞いてそのスケールの大きさにすごく驚きましたし、職員の方一人ひとりが、「琵琶湖とわたし」についてすごく熱く語られる、とにかく琵琶湖のことについては、ものすごく熱く説明をしていただけるということに予想以上の驚きを持っております。
それから予想外のこととして、琵琶湖のイメージが強いがゆえにあまり滋賀県外の人には理解されていないのかなと思ったのが、文化について。国宝・重要文化財が日本で4番目に多く、非常にいろいろな歴史の上に滋賀県というのが成り立っているんだなということを思いましたが、東京・京都・奈良の次に多いということにまず驚きました。いろんな地域に行ってお話を伺うと、各地域それぞれ特色豊かな見どころがあるということを教えていただいておりますので、ぜひこれからいろいろと伺ってみたいと思っております。
(三日月知事)
滋賀県に来られてから、正直困った、戸惑う、不思議だなと思われたことはありますか?
(岸本副知事)
あまり思うことはないですが、地元の方は多分当たり前だと思っているのですが、すごく住みやすいということですね。いろんな面で非常に過ごしやすいということについて、当たり前のこととして受け止められていて、もしかするとその素晴らしさに地元の方はあまり気づいていらっしゃらないのかなと思います。
(三日月知事)
よく言われることですね。
どんなことをしている時、楽しいですか?もしくは休日はどんなことをして過ごされますか?
(岸本副知事)
先日、米原の醒ヶ井の梅花藻がとっても綺麗だったという話を伺い、お盆ぐらいまでが見頃だということを聞きましたので、これは今行かなきゃいけないと思って、昨日行ってきました。非常に綺麗でした。
(三日月知事)
前川次長よかったですね。それでは最後の質問にしましょう。
滋賀県内でこれから行ってみたいなとか、やってみたいなと思うことは何かありますか。
(岸本副知事)
ビワイチ。ここに来たときから皆さんからいろんな話を聞いて、ぜひ一周してみたいなと思っております。前任の大杉副知事も一周されたということを伺っておりますので、今はちょっと暑すぎるんですけど、もう少し涼しくなったらちょっとずつでもビワイチにチャレンジしてみたいなと思っております。
(三日月知事)
林部長、波多野部長、そういうことでございますので一緒にやりましょう。
まだまだ聞いてみたいこと、話したいことはあるんですけれども、ボチボチいきたいと思います!皆さんも、さまざまな協議の場、イベント等の機会を捉えていろいろなお話をしてみてください。
他にも各部局に、国・政府・省庁から赴任され、民間会社との交換人事で来られ、滋賀県のためにご尽力いただいている皆さんにも感謝します。いい意味での化学反応を起こしていけるといいですね。
岸本副知事、ありがとうございました!これから、一緒にがんばりましょう!
さて私は、おかげさまで、先月7月19日で、滋賀県知事に就任して「10年の節目」を迎えました。支えてくださる県民の皆さん、ともに歩んでくれる職員の皆さんに感謝いたします。
「もう10年、まだ10年」の心境もありますが、【ともにいきる健康しが】をつくるため、一日一日を大切にしながら、倒れず、驕らず。弱さも大切にしながら、元気に、謙虚に、知事としての公務に勤しんでまいりたいと思います。
最大・最重要の使命(ミッション)といたしましては、人口が減少していく滋賀の未来をともに描いていくこと、を据えています。2050年に122万人まで縮むと言われている滋賀で、幸せを感じるため、いのちを守り、育んでいくため、何をつくり、残し、何をやめて減らしていくのか?必要なサービスを、誰と、どのように、担っていくのか?各部局においても真剣に考えてほしいと思います。
「しが2100未来研究会」も立ち上げ、有識者のお知恵も賜りながら、2100年を展望した議論も始めたところです。今月からは、来年度に向けた施策構築の協議も進めていきます。
この時期、各市町から来年度の予算編成に向けた政策の提案や要望をいただいています。
基礎自治体である市町に徹底的に寄り添い、一緒に悩みながら、その取り組みを徹底支援できる滋賀県を目指したいと思います。自治を進展させる重要な機会にしていこうではありませんか。
最後に、8月は、稲穂が実ってくる季節。少しずつ秋の気配も感じられます。
戦争の歴史をふりかえり平和を願う月であり、先祖を想い、家族や親族、友人たちとの機会も増えるかもしれません。これから生きていく知恵や力を得られる時間を持てるといいですね。
何よりそれぞれ、くれぐれもご自愛ください。今月もともにがんばりましょう!