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「ともにいきる」の思いを込めて

ご来庁の皆さん、職員の皆さん、こんにちは!滋賀県知事の三日月大造です。

閏年で1日多かった2月も過ぎて、今日から3月です。

昨年の10月から毎月1日を「しがプラチャレンジの日」とし、プラスチックゴミ削減に資する行動をとる日、日常生活を見つめ直し、切り替えていく機会にしようと呼びかけています。それぞれ意識し、行動していきましょう。

 

「北帰行前に名残の琵琶湖かな」

 

湖岸でくつろぐ、「ともにいきる」水鳥たちを眺めながら詠みました。

昨日は湖北町で過ごしていたオオワシ「山本山のおばあちゃん」も北に帰るため飛び立っていったそうです。無事を祈り、また次の冬、会えることを楽しみにしています。

私達の湖国も、風はぬくもり、土の中がうごめき始め、草木の色も変わる。いよいよ春本番です。

 

昨日は、令和5年産近江米の「みずかがみ」が、穀物検定協会の米の食味ランキングで、特Aの評価をいただいたことを発表いたしました。

品種開発されて10年となる「みずかがみ」ですが、特Aの評価は4年ぶり6回目。

とても嬉しく、誇りに思います。

何より、暑い中も、たくさんの手間と労力をかけ、全量を環境こだわり農業として愛情と、丹精を込めて作られた生産者の皆様に敬意を表し、感謝します。

また、生産者に寄り添い、普及指導する職員の皆さんのご尽力もねぎらいながら、今後は、認められた食味、美味しさと、琵琶湖システムとして世界農業遺産に認定されている品質やストーリーを発信しながら、1人でも多くの消費者に買って、食べていただけるようみんなで頑張ってまいりましょう。

 

「ともにいきる」ため、近江米をはじめ、食べるものを作る力は生命線でもあります。

国会でも重要な法律である食料農業農村基本法が、食料安全保障の観点から改正の審議が行われるとのこと。注視しています。

様々な課題を乗り越えながら、滋賀県の1次産業を「シンカ」させていくための契機としたいと思います。

 

「ともにいきる」というテーマでは、自然との関わり、自然災害を乗り越えていくことは不可避です。

能登半島地震から2ヶ月。被災地や避難生活をされている方々、その支援に従事してくださっている人々に思いを寄せながら、当面、この春はご縁をいただいた能登町を中心に、市町と連携しながら支援を続けていくこととします。各部局の引き続きのご協力お願いいたします。

支援をしながら、滋賀の防災力強化に繋げていきたいとも思います。想像力を働かせて、具体の取り組みに繋げていきましょう。

 

昨年末より心配していた琵琶湖の水位は少しずつ回復し、マイナス38センチまで戻ってきました。あともう少しで、渇水の域を脱することができそうです。

低層部との循環、溶存酸素の行き渡りである全層循環、記録的な不漁となっているアユ漁獲の回復と併せて、今後の動向を注視していきたいと思います。

 

「ともにいきる」子どもに関する施策は、「子ども・子ども・子ども」と掲げて、特に重点的に、部局横断で拡充しようとしています。

現在開会中の県議会に案として提案中ですが、来年度、「子ども若者部」を新設し、司令塔機能を強化します。

高校生世代までの医療費助成の拡充、「子ども・子育て施策推進交付金」の創設、不登校の状態にある子どもの学びと居場所を保障するプランの策定・実施など、市町と連携した取組を推進してまいります。

色々難しい調整等に奔走、尽力してくれている担当職員にも感謝します。

1人1人主体として、社会の一員として、未来への希望として、社会全体で子どもの育ちと学びを応援する滋賀を、みんなでつくっていこうではありませんか。

 

ちょうど4年前の今頃、日本全国にコロナが広がり始めていました。

様々な制約が強いられ、変革を迫られ、対応を余儀なくされました。

5類への移行を受けて、今年度、滋賀県として検証・振り返りを行いました。今後の感染症対策に生かしていきます。

 

同時に、感染症に負けず「ともにいきる」ため、見いだした光の一つに、滋賀の公園があります。

「THE シガパーク」として、魅力向上推進のための取組を部局連携で進めています。

具体的な改善が見せていけるよう、頑張っていきましょう。

「ともにいきる」ため、テコ入れすべき重要テーマの一つに、交通があります。

日々の移動、通勤や通学のため、旅行や通院、買い物などにも不可欠な場合も多く、一方、人口の減少や高齢化、加えてコロナ禍や運転手不足もあり、交通事業者の経営環境は厳しくなっています。

鉄道やバスの減便が、更なる利用者の減少やまちの衰退、繋がりの希薄化や健康状態の悪化などにも繋がる負の連鎖に陥ることがないよう、公共交通の利便性を維持・向上させることで、暮らしの豊かさを高めていく取り組みをさらに進めていきます。

16日に開業する北陸新幹線敦賀駅、今年50周年を迎える湖西線、来月新しく公有民営方式で再スタートする近江鉄道なども、みんなで盛り上げ、大いに活かしていきましょう。

策定に向けて幅広く意見を出し合い検討してきた滋賀交通ビジョン、今月中に取りまとめ、その内容を実現するための具体的な実施計画も作り、その事業等を実施するための財源等についても、私達が広く負担・分担する「交通税」も含めて、検討していきたいと思います。

 

来年の大阪・関西万博開幕まで400日あまり。「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ大会」開会まで576日です。いよいよ迫ってきました。

50年に一度のこうしたビッグイベントを、いのち輝く未来、社会をつくるため、また、「ともにいきる」社会をつくるために活かしていきたいと思います。

 

来週3月10日には、第2回目となる「びわ湖マラソン大会」が開催されます。

選手ランナーとしてエントリーは7,000名を超え、大会運営を支えるボランティアスタッフも2,000名を超えていると聞いています。

琵琶湖を体感していただく絶好の機会です。みんなで応援して盛り上げていきましょう。

私も、来年の第3回の大会には、選手として走りたい、と目標を立てて、シューズを購入して練習を始めました。

 

これまで、縷々今年度から来年度にかけた取組、テーマなどを申し上げました。

何より「ともにいきる」、「ともに働く」職員の皆さんとの関わりや繋がり、チームワークを大事にしたいと思います。

 

昨年の年初に私が表明して以来、議論・検討を積み重ねてきたパーパスにつきましては、おかげさまで、いよいよまとまり、発表直前まで来ました。来年度以降、具体的な取組とともに表現していければと存じます。

 

職員の皆さんと知事とのコミュニケーションの場としての座談会も、これまで45回、先日は課長補佐級の5名の女性職員との意見交換をいたしましたが、それぞれのキャリアプランや課題、助け合いの職場作りなどを伺うことができました。

 

県民の幸せを作るための職員の幸せにも、これまで以上に思いを寄せた仕組み作りや発信を行っていきたいと思います。

 

3月の知事談話は、つい長くなります。これで終わります。

今月もともにがんばりましょう。