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世界湖沼会議から考える環境先進県としての取組

みなさん、おはようございます。11月に入りました。晩秋から初冬へ、紅葉も美しく、琵琶湖面には冬をともに過ごす水鳥たちもたくさんやってきました。

さて、来年度に向け、予算編成の作業も行っていただいていると思います。「未来へ変わる滋賀、続く幸せをみんなで作ろう」と、呼びかけています。現在、各部局で改定や策定を行っている大きな計画などについて、パブコメなども通して、県民の皆様方の声を広く、よく聞く機会として、予算編成・施策構築にも活かしてほしいと思います。

先月、10月15日から茨城県つくば市で開催されました第17回世界湖沼会議に参加しました。この世界湖沼会議は、1984年に滋賀県から始まりました。研究者・行政・住民、それぞれの輪を広げ、共鳴しながら続いていることは、大変誇りに思います。

湖沼には、人間が利用しやすい水の90%が存在し、湖沼を守ることは世界の水を守り、私たち人間の生活を守ることにつながります。

今回、湖沼法に基づく指定湖沼のうち、天然湖沼を有する茨城県、長野県、鳥取県、島根県と共に、湖沼水環境保全自治体連携を設立いたしました。これは、人と湖沼の共生に向けて、湖沼が育む多くの価値と恵みを維持・回復するために、生態系に関する課題解決が必要であることをお互いに共有したため、本県からの提案で設立したものです。

同じ時期に実施されていたびわ湖環境ビジネスメッセも、20年以上前から環境と経済の両立を基本理念として開催しており、持続可能な生態系サービスを目指して本県が日本・世界に先駆けて始めたこの取組は、今、SDGsという概念で世界の共通認識につながっています。

私たちの暮らしは琵琶湖をはじめとする自然とともにあり、琵琶湖の水質や生態系の保全・再生に引き続き取り組むとともに、最近世界的にも問題となっているプラスチックごみも含め、様々な水環境や環境問題についてあらゆる人と連携を深め、力を合わせながら取組を進めてまいりたいと思います。

今月、中国湖南省との友好県省協定締結35周年の記念式典に出席するために、中国にまいります。湖南省の洞庭湖と滋賀県の琵琶湖の、湖で結ばれた友好関係です。米国ミシガン州に続き、湖沼が育むこのゆかり、ご縁にも感謝したいと思います。

そして、今年からは琵琶湖だけでなく、源流の山や森にもより力と心を入れていきたいと申し上げています。
先日、「やまの健康」推進プロジェクトチームを発足させ、部局横断で「やまの健康」に対して取り組むことといたしました。琵琶湖は滋賀県の1/6ですが、森林面積は県土の1/2を占めます。

「やまの健康」を高め、整えていく取組について、是非皆様からもアイデアを募集したいと思います。後日お知らせをする予定ですので、奮ってご協力をお願いしたいと思います。

寒くなってきました。風邪や鳥インフルエンザなどの家禽への感染対策や雪寒対策にも十分留意しながら、一緒にがんばっていきましょう。