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デザイン思考とは?

皆さん、おはようございます。

8月も終わり、今日から9月です。

私も朝、草津駅で緑の募金活動に参加してから登庁しました。皆様、募金へのご協力をよろしくお願いいたします。

9月1日は「防災の日」です。

台風10号の影響により岩手県、北海道を中心に川の氾濫や浸水の被害が相次いでいます。被害の詳細についてはまだ分かっていないこともございますが、お亡くなりになった方々にお悔やみを、そして、被災され、負傷された方々に心からお見舞いを申し上げます。

本県においても、3年前の平成25年9月に台風が襲来し、県内各所に大きな被害をもたらしました。

8月27日には国、京都府、福井県とともに高浜原発の重大事故を想定した原子力防災訓練を実施いたしました。また、9月11日には、彦根市の荒神山にて滋賀県総合防災訓練を実施します。

よく申し上げることですが、訓練でできないことは実際の災害時にも実施できない。また、訓練でできたことも実際の災害時にはできないことがあるものです。あらゆる災害を想定して、いま一度、自助・共助・公助をつくりあげ、意識・知識・組織をしっかりと向上させることに取り組んでまいりたいと存じます。

8月はリオデジャネイロオリンピックに世界中が熱狂しました。

陸上400Mリレーに出場した桐生選手の銀メダル獲得、シンクロナイズドスイミングに出場した乾選手の銅メダル獲得など、日本人選手の活躍は私たちに大きな夢と感動を与えてくれました。

緊張の大舞台で難度の高い会心の演技をする。劣勢、接戦から勝利できる「精神力」。個々の力の差を克服する「技術力」。そして、応援する人、サポートする人と一緒に闘い好成績をあげる「団結力」。私もこれらに学んでいきたいと思います。

9月7日からはパラリンピックが開幕します。さらなる感動を与えてくれるものと楽しみにしながら、みんなで応援したいと思います。

4年後の2020年は、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックです。世界的なスポーツの祭典がここ日本で開催されることにますます期待が膨らむ中、本県としてもボート競技やホッケー競技のホストタウンとしての取組、また外国人観光客の受け入れ、アールブリュットをはじめとする文化プログラムの発信などに取り組んでいきたいと思います。

そして、2024年、東京オリンピック・パラリンピックの次のオリンピックイヤーに国体を滋賀県で開催することができます。ぜひみんなで盛り上げていきたいと思います。

さて、私は、8月21日から1週間、アメリカのミシガン州とカリフォルニア州シリコンバレーへ出張してまいりました。

ミシガンでは姉妹提携50周年の記念行事の開催に向けて、スナイダー知事と対談を、サンフランシスコ・シリコンバレーでは、スタンフォード大学の「dスクール」を視察し、「デザイン思考」という思考法を学んでまいりました。

「デザイン思考」とは、問題・課題を克服して「イノベーション」つまり「変革」を起こすためには、「与えられた課題を解決する」「ソリューション(=解決策)を見つける」よりも、「現場に入り、隠れている本当の課題を見つけ出すこと」が重要であり、「課題解決にはアイデアをたくさん出し、解決策となりうる簡単な試作品やサービス、いわゆるプロトタイプをたくさん作ること」が必要だという思考法です。

本県も人口減少局面を迎え、これまでに経験したことのない新たな時代に入っています。「成長よりも成熟」「競争よりも共生」の社会づくりを進めていくためには、県政のあらゆる分野においてこれまでのやり方や考え方から脱し、県政に変革を起こしていく必要があります。

私たち行政もいま一度現場に入り、固定観念を排除して「本当の課題は何なのか」と課題を再定義し、たくさんのアイデアを出し合いながらその課題の解決に向けて挑戦していくことが必要だと感じています。

dスクールの天井には「失敗などない、ただ作るのみ」というスローガンが掲げられています。シリコンバレーでは、「失敗」は挑戦の結果として高く評価される一方で、挑戦せずに成功の機会を逃すことが一番非難されるとのことでした。

皆さんにも、失敗を恐れず、挑戦し続ける姿勢で仕事にあたっていただくことを期待するとともに、その姿勢を高く評価する風土を滋賀県庁にも根付かせていきたいと思います。

まだまだ暑い日が続きます。16日からは県議会も始まります。季節の変わり目でもありますので、体調に気を付けて頑張っていきましょう。

今月の知事談話はこれで終わります。