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防災について

みなさん、おはようございます。9月1日です。

私は、8月23日(日曜日)から8月29日(土曜日)までの1週間、高島市安曇川町中野地区、田舎暮らし体験のための古民家再生施設「山里暮らし交房 風結い」に住まいをさせていただき、農業体験、地域活動への参加、自転車と湖西線の電車を利用した通勤などを通じて、湖西地域の魅力や課題を体感させていただきました。

猿の大群にあったり、蛇の行進に遭遇したり、自然の豊かさや人との交流のあたたかさを感じる一方で、小学校の廃校問題、消防団員確保の難しさ、長距離通勤の大変さなど、人口減少に直面する地域の課題も実感したところです。

「人口減少を見据えた豊かな滋賀づくり総合戦略」を策定する過程で、市長さん、町長さんたちからも『地域の実情を踏まえた内容に』とのご意見をいただいておりますので、今回の経験もしっかり活かしていきたいと思います。

さて、本日9月1日は「防災の日」ですので、防災についてお話したいと思います。

県では、現在、「危機管理センター」の整備を進めています。

平成24年3月に基本計画を策定、工事に着手し、7月15日に定礎式を行いました。年度内に開館、始動すべく、今は防災行政無線をはじめ設備等の整備を行っているところです。

この「危機管理センター」は、いつどこで起こるかわからない自然災害のみならず、テロや原子力災害、新型インフルエンザ等の様々な危機事案に迅速・的確に対応するための「危機管理の拠点」です。

危機事案発生時には速やかに情報収集を行うとともに、自衛隊や消防、警察、DMAT(災害医療派遣)、災害ボランティアセンターなどの防災関係機関・団体が集結し、情報共有、相互調整、適時適切な意思決定を行い、迅速で的確な応急対策を展開することとしています。また平常時には、県民の皆さんの自助・共助につながる研修や交流、展示を行ってまいります。

危機管理の拠点としてセンターがしっかりと機能することが、地域における防災・減災の活動を支援し、県民の命と財産を守ることにつながるため、その役割は非常に重要です。

また、県には広域的な災害への対応が求められます。

来る9月6日の日曜日には、関係機関の連携を図り、迅速・的確に対応できる体制づくりを目的に、「平成27年度滋賀県総合防災訓練」を実施いたします。

今年度は、米原駅東口の県有地・市有地を主会場に、震度7の大規模地震と河川の氾濫の複合災害を想定し、各防災機関、企業、医療機関、自治会、ボランティア、児童生徒を含む、159機関、延べ18,000人の参加によって行います。

訓練でできないことは、いざというとき、本番ではできません。訓練でできることも、本番ではなかなかできないということも想定する必要があると思います。お互いしっかりと緊張感を持って臨んでまいりましょう。

今、危機管理センターや総合防災訓練のことをお話しましたが、こうした県民の皆さんに伝わりやすい県の取組は、実はごく一部であり、実際には、日頃の備えに多くの職員の皆さんが関わり、多くの労力と時間を割いていただいています。そのことに心から敬意を表し、感謝申し上げます。

まず、平日の夜、休日には、2名体制で防災宿日直にあたっていただいています。そして、大雨や洪水の注意報発表時には、「警戒1号体制」として、土木交通部を中心に農政水産部、防災宿日直の職員、本庁、地方機関等あわせて約70人が、昼夜、休日を問わず出動し、水防等の業務にあたっていただいています。

さらに、大雨、洪水、暴風警報発表時には、「警戒2号体制」として、全部局から約180人が出動して、警戒にあたっていただいています。

こうした活動は、県民の皆さんからは直接見えにくいものですが、皆さんの業務、支えが、県民の皆さんの生活の安心・安全、そして県に対する信頼につながっています。そのことを誇りに、台風、大雨への警戒が必要なこの時期、それぞれ体調に気を付けてがんばってまいりましょう。

私は、自然災害に対する「意識・知識・組織」を整え、異常気象や巨大地震、原子力災害にもしっかりと備える取組を職員の皆さんと共に進めてまいりたいと思っています。

どんなに悔いても過去は変わらない。

どれほど心配したところで 未来もどうなるものでもない。

いま、現在に最善を尽くすことである。

これは、尊敬する松下幸之助さんの言葉です。

みなさんは、「いま、現在に最善を尽くすこと」ができていますか?

お互い、顧み、振り返り、改め、考えながら、9月も元気に過ごしてまいりたいと思います。

今月はこれで終わります。がんばりましょう。