ご来庁の皆さん、職員の皆さん、こんにちは!
今月、令和4年(2022年)5月の「知事談話」をお届けします。
薫風や古墳の石のすき間にも
昨日、大津市穴太で詠んだ句です。
5月も9日。長かったGWも過ぎ、初夏の頃となりました。新型コロナとのつき合いも3年目に入っていますが、今年は久しぶりに全国で緊急事態宣言等が出されていない中でのGWとなったことで、旅行や帰省など楽しまれた方も多いのではないでしょうか?皆さん、調子はいかがですか?
私も、高島市での政策調査活動、朝宮でのお茶摘み、信楽での陶器市など県内での活動のほか、4月29日の東京・日本橋「ここ滋賀」のリニューアルオープンなど様々な活動に参加しました。ご対応いただいた職員の皆さん、ありがとうございます。
先月4月23日、私は、熊本県熊本市で開催された 「第4回アジア・太平洋水サミット」に参加しました。光栄にも、日本の自治体では唯一の参加でしたので、琵琶湖の総合保全の取組やマザーレイクゴールズ(MLGs)などについて発信させていただきました。
琵琶湖を、地球環境問題を見通す「窓」、生き方や暮らし方を映す「鏡」と表現し、私たちが大切にしている思想や積み重ねてきた実践を紹介したところです。
開会式には天皇陛下もオンラインでご臨席されました。 「ひとのこころと水」と題された、天皇陛下の記念講演では、水への民俗信仰の代表事例として滋賀県の安曇川流域に伝わる「シコブチ信仰」を、蛇や龍を祀る水の神の例として「竹生島」をお取り上げ頂き、感銘を受けたところです。
5月4日には、「やまの健康」について考えるフィールドワークを高島市朽木麻生の「森林公園くつきの森」で行いました。ご準備いただいた職員の皆さん、ありがとうございました。
古来、自然資源とともにある朽木の暮らしや歴史も学びながら、「クアオルト健康ウォーキング」をはじめ、高島市で展開されている「森林サービス産業」の可能性を体感しました。
山に囲まれ、川や里山のつながりがあり、琵琶湖を真ん中にいただき、お預かりする滋賀県の自然環境。その自然環境に守られ、その恵みをいただき、自然環境とともにある私たちの命と暮らし。風景や変化を含めて自然環境に癒される日々ですが、 改めて畏怖や感謝の心を持ちながら、守ることと活かすこととの好循環をつくり、 「自然の健康」や「やまの健康」の取組を進めていきたいと思いました。
もう一つ。
4月29日から5月1日にかけて、びわ湖ホールで開催された「近江の春びわ湖クラシック音楽祭2022」は、多くの皆さまにとても喜ばれた、楽しんでいただけた行事になったのではないでしょうか。素晴らしい歌や音楽、演奏を、「びわ湖ホール」という最高の空間で聴けることの幸せを感じるとともに、芸術や文化は、「生きていること」「生きる喜び」を感じさせてくれるものであることを確信したところです。まさに「こころの健康」。こうした機会を大事にしていきたいですね。
この音楽祭のイベントの一つとして、びわ湖と国土の形が瓜二つ?ということでつながり始めたオーストリア共和国の体感ブースも設けられました。販売していただいた特産品や上映していただいた動画など大好評だったと聞いています。海外旅行やインバウンド観光もまだ全面再開とはならない中、小さなきっかけを逃さず捉えて、ご縁を大切に紡いで頂き実現した、こうした企画に感動し、感謝しています。
最後に、私が最近大切にしている考え方を、自戒を込めて5つ申し上げます。
1.当事者として考えること
2.楽観的に考えること
3.中長期的に考えること
4.全体で、チームで考えること
5.子どもの目線で考えてみること
「伝える」と「伝わる」は必ずしもイコールではないとも言われます。 「健康しが」も、「やまの健康」も、「こころの健康」も、知事の言葉だけでなく、私たち県民の願いとして、私たち滋賀県職員の思いとして、私たちの滋賀県政の施策の柱として、こころを注入されながら形作られ進められていくよう、驕らず、諦めず、対話を積み重ねていきたいと思います。
今月もともに頑張りましょう!