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令和2年の年末~幸せ(しあわせ)について

(長浜小学校合唱団の「ともだちはいいもんだ メッセージMOVIE」を紹介)

皆さんこんにちは!
今年も師走、12月になりました。
「今、生きていること」、皆さんと「ともに生きていること」に感謝しています。
冒頭のメッセージは、どのようにお聞きになられたでしょうか。
うまく音声が入らなかったかもしれません。また、大きな音を立ててしまいました。失礼いたしました。

コロナ禍で、練習もイベントも発表会も今まで通りできず、学校にも行けず、悔しい気持ちたくさん抱いた、目標を失ってしまい、苦しい状況におかれた長浜小学校合唱団の皆さんが、自分たちが思ったこと、コロナで苦しんでいる人たちを元気づけようと、こんな時だからこそ心を寄せ合いつながり合えれば、みんなで元気になる輪を広げられれば、と、届けたい心をつづり、歌い、つくってくれたDVDです。
YouTubeで動画を観ることもできます。

一昨日、11月29日、対話活動である「こんにちは!三日月です」において、合唱団の子どもたち、ご指導いただく先生やご支援いただく育成会、保護者の皆さんとお話しすることができました。
「愛する長浜」「Smile!Smile!forever」という2曲の合唱も聴かせていただきましたが、なんとも言えない子どもたちのまっすぐな気持ちを感じて涙があふれました。

飾らない、素直な心を吐露してくれた子どもたちの言葉からは、コロナ対策として実施される学校の休校や、外出や活動の自粛、新しい生活様式などが、子どもたちの日々の生活や心や気持ちに大きな影響を与えてしまっていることを実感するとともに、だからこそ感じてくれている「友達の大切さ」「つながることや歌えることの嬉しさ」「当たり前の日常の有り難さ」、また「自分たちでできることをやろう!」と歌や合唱を通じてまわりの人を元気づけるこうした取組に、私は「ひとすじの光」を見出しています。

滋賀県の子どもたちの声を集めてつくった、子どもたちのための新しい行動様式『すまいる・あくしょん』を拡げながら、コロナにまけず、子どもたちの笑顔や挑戦を応援しよう!子どもたちとともに、子どもたちから「学ぶこと」を積み重ねていこう!と誓っています
皆さんと思いを共有できれば幸いです。

今日は、「幸せ(well-being)」ということについて、2つ述べたいと思います。

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の前野隆司先生によれば、人が「幸せ」である要因は、
(1)「やってみよう!」という自己実現と成長の因子、
(2)「なんとかなる!」という前向きと楽観の因子、
(3)「ありのままに!」という他と比べ過ぎられない、独立と自分らしさの因子、そして
(4)「ありがとう!」というつながりと感謝の因子、
から構成されるとのこと。

最初の3つは個、個人主義的な観点からの意思であることに対して、4つめの「ありがとう!」の因子は、他人との関係、集団主義的な観点からの因子です。
言われてみれば、自分に照らして考えれば、なんとなく理解しやすい、納得の因子分類ではないでしょうか。
どうすればこの4つの因子を感じ、高めることができるのかを考えて、改善して、行動・実践すれば、自分とまわりの人の「幸せ」に近づくことができるのでは?との気づきを与えていただきました。

職員の皆さんに問います。
今、皆さんは「幸せ」ですか。

基本構想の基本理念で「変わる滋賀 続く幸せ」と掲げて、県民の皆さんの「幸せ」が続くように、と努める私たちは「幸せ」なのでしょうか?「幸せ」だとすればどうすれば続くのでしょうか?まわりの人は、同僚はどうでしょうか?家族はどうでしょう?部下や上司は「幸せ」そうでしょうか?「幸せ」でないとすれば、何を、どうすれば「幸せ」だと感じることができるのか?こうした幸福感というものを、個人の主観の問題と退けるなら、その幸福感が続くように、と目指す県の基本理念は、どのように扱い、向かっていくべきなのでしょうか?もっともっと深く広く考えたいと思います。

過日、伺ったのですが、人事委員会事務局が行われた、「意欲を持って働ける職場環境の実現に関する職員アンケート」で、仕事に対する意欲や前向きな姿勢が持ちにくい、と答えた職員が、相対的に若手職員の中でその割合が高いという結果が出ている、とのことでした。
意欲は「幸せ」につながるのではないでしょうか。前野先生のご著書では、幸福度の高い従業員は創造性が3倍高く、生産性が3割高い、欠勤率や離職率も低い、との研究成果も紹介されています。

県庁力を高める観点から、健康経営という視点から、何より職員の皆さんの「幸せ」という点で実態と改善点は何か?皆さんと考え、探っていきたいと思いますし、それぞれの職場において、職員同士のコミュニケーションを図りながら、職場改善につなげていってほしいと願っています。

もう一つ、未来、次世代の「幸せ」についてです。
このテーマでは、たくさんの課題や可能性もありますが、今日、ここでは「CO2ネットゼロ」「カーボンニュートラル」「脱炭素社会」について、申し上げます。
本県では年初に、「しがCO2ネットゼロムーブメント」のキックオフ宣言をしました。意見交換を重ねながら、県民の賛同を広げ、CO2ゼロの社会像の共有や実現に向けた取組の検討を進めています。10月には、菅首相も方針を明確に示されました。国全体で取組が加速されることが期待されます。

9月議会において、「気候非常事態宣言と着実な目標達成をめざす政策をすすめる請願」が提出され全会一致で採択されました。先月、この採択を提起された、また採択実現に向けて行動された、大学生を含む皆さんと意見交換をしました。気候変動に対する危機感、世界の国々が十分明確かつ有効な手だてを打てていないことへの強い問題意識、自分ごととして捉え、未来の地球や次世代のより良い生活のためにできることからやり始めよう、という熱い思いをたくさん届けてくださいました。
単なる我慢や辛抱、負担の議論を乗り越え、まさに「COOL CHOICE」。未来や次世代につながる、世界の人々とつながる、産業界や最新の技術や知見とつながる取組を志向していきましょう!次世代のことを考えた、持続可能性を重視した投資や生産、賢い消費と結びつけた取組、地域活性化につながる循環の仕組みの構築など、新しい一歩を生み出していきたいと考えています。部局の枠や垣根を越えた取組を皆さんに要請します。

冬満月(ふゆまんげつ) うつる心も 角(かど)とれる

今朝、寒空の中、西に沈む満月を見て読んだ句です。
先月11月は、自分自身の心身の不調もあり、山積する課題への方向性を過度に案じ、言葉に過ぎ、皆さんにご迷惑おかけしたこともあったのでは、と反省しています。おかげさまで、もう大丈夫です!少し気持ちを切り替えて、臨みたいと思います。

今月は寒くなり、年末、気忙しく、慌ただしくもなり、加えてコロナもあり、ですが、体調整え、力を合わせて頑張りましょう!