皆さんこんにちは。今日は10月1日、今年度も後半に入りました。
今日は中秋の名月とのことです。きれいな満月が見られればいいですね。私は一生三日月ですが。新型コロナウイルス感染症に対応しながら過ごしてきた異例の年度ですが、今日から下半期を迎えます。この節目に、皆さんと3つのことを共有し、お互いに点検したいと思います。
その前提として、日々懸命に現場で対応にあたっていただいている皆さん、部局を超えた支援、応援体制の構築など、全庁を挙げてご協力いただいている皆さんに感謝します。
この秋から冬にかけて季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されます。
その波が想定より早く、また大きな形で来ることも想定して備えながら、引き続き、感染防止と経済社会文化活動との両立に全庁一丸となって取り組んでまいりましょう。
まず1つ目。年度の中間点を過ぎました。所属する係や課の職員お互いの健康状態、所管・担当する業務の進捗を確認してください。
コロナ対応でやらなければならないことが増えたり、中止や変更を余儀なくされたこともあると思います。優先順位などを確認し、今年度の到達目標を改めて見つめ、必要なら描き直す契機としましょう。
来年度の施策や予算をつくる議論や作業も本格化してきます。
社会や世界の急激な変化の中、コロナとの闘いや付き合いの中での気づきや、既に示している5つの柱を施策に反映させてくださっていると思いますが、「県民にとって最善か」「全体にとって最適か」「持続可能か」「もっとよりよく、わかりやすくできないか」という視点も大切に、部内はじめ、部局間の議論を重ね、連携をしっかりとつくっていってください。
今年、何度も口にしておりますが、「ピンチ」は「チャンス」。「危機」は「転機」です。「好機」にしましょう。
改めてこれまでの生き方や働き方を顧みて、これからの歩み方を考えていきましょう。本当の意味での「健康しが」、「未来へと幸せがつづく滋賀」をみんなでつくっていこうではありませんか。
2つ目は、今こそ現場に行こう、現場の声に耳を傾けよう、ということです。
私もそうですが、この間、コロナ禍により、様々な行事やイベントが中止になったり、やり方が変わったりして、それぞれの地域の現場を訪問する機会が減り、県民の皆さん、現場の皆さんとの対話の機会が少なくなっていないでしょうか。
コロナでお困りのこと、起こっている変化なども含めて、今年度後半、来年度、これからに向けて、現場を大事に、衆知を集め、よりよい県政をつくっていきましょう。
先月28日からは県として「滋賀県行政経営提案箱」を設置しました。今日の昼までに既に20件近いご提案をいただいているようです。行政における実情に合わない規制や手続の改革のための意見や提案の募集を行っています。県民の声、現場の声を、「変わる滋賀」づくりの梃子(てこ)にしたいと思います。
3つ目は、これを1番強調したいのですが、「育つ」「育てる」県庁になっていますか。私自身に、そして皆さんに問いたいと思います。今年度当初、私は「人こそ県庁の力」、「育つ」「育てる」県庁をつくろう、と呼びかけました。
上半期、職員の皆さんがコロナ対応をはじめ、困難な課題やテーマにも果敢に挑んでいただいていること、自らの成長や、やりがいだけでなく、次の世代の育ちも考えた仕事のやり方を追求してくれていることを心強く思っています。
そのような中、先般、若手職員の皆さんに参加していただいた「ポストコロナにおける滋賀の姿を考える」ワーキンググループから、1か月余りの検討結果の報告をいただきました。
コロナで変わる、基本構想で目指す2030年の社会や経済、私たちの地域や生活を概観し、その中で、「都市部」、「中山間地域」、どちらでもない「平地地域」で生きる、暮らすリアルな人物像、すなわちペルソナを描いてもらいました。
人と人がつながり、触れ合うことのできる「ひろば」がある地域での暮らし、廃校や空き家がサテライトオフィスとして活用され、地域に新しい風が吹き、これからもずっとここで暮らしていけそうという希望が芽生え始めている様子、農業の魅力を再発見して、兼業で子育てを楽しむ暮らしなど、「人」を真ん中に地域や社会のありようを考えたこと、制度や分野、支える人と支えられる人という関係を超えた「地域共生社会づくり」の必要性と可能性を感じられたことに私は大きな意義を感じています。これからの施策づくりに生かしていきたいと思います。
自分の将来がこうなったらいいな、こんな制度や職場があったらいいなと、若手職員がいきいきと語ってくれたことも強く心に残っています。改めて、県庁職員の力に感じ入ったところです。
また、5月から6月にかけて、臨時支援金を県民に届けるために、商工観光労働部を中心に部局を超えてチームを編成して対応していただきましたが、その一員であった職員の皆さんからも「きつい仕事だったけど、ありがとうと言ってもらえる」「チームとして目標が明確だった」「相談しやすかった」とみんなでやれることにやりがいを感じてくれた様子を私自身も感じました。
言いたいことは、挑戦や交流の機会は職員を成長させるということです。
自分の専門や担当は大事にしながらも、時に、枠を超えて、他部局の人と交流し、県民のための仕事をする、将来に向けた議論をする、新しい制度やサービスをつくることにさらに取り組んでいきたいと思います。
そして、3つの“き”、「期待する」、「機会を与える」、「気づきを支援する」、お互いを大事に尊重し、この3つの“き”の実践をさらに強化していってください。私からもいろいろ投げかけていきたいと思いますので、逃げず、ひるまず、チャレンジしてみてくださいね。
最後に、今年度新規に採用された職員の皆さん、試用期間を無事終えられ、晴れて正式職員として任用されたことに改めてお祝い申し上げます。コロナもありましたので、今初めての集合研修を受けていただいているということですが、それぞれ配属された職場でわからないことや戸惑いばかりの中、頑張ってくれたことに思いをはせたいと思います。また、周りで温かく教え、導いてくれた先輩職員の皆さんにも感謝します。
明日、私も研修で、新規採用職員の皆さんと対話することになっておりますが、どうか皆さん、例年以上のフォローとケア、目配りと心配りをよろしくお願いします。
それでは、季節の変わり目。
体調管理にいつも以上に気を配り、お互い元気に、仕事を頑張りましょう!