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変わる県庁、続く役割 ~真の「働き方改革」に向けて~

おはようございます。

今日から3月です。カレンダーのめくり忘れはありませんか。

冬の間、一緒に過ごした鳥たちが帰るころ、山の木々、野の草木も芽吹き始め、土の中の虫たちもそろそろ土を持ち上げて蠢き始める季節です。

皆さんと一緒に頑張ってきた「平成30年度」も、いよいよ年度末。月日が経つのは早いものです。今年度の仕上げのため、新年度の準備をするため、今月も時間を大切に過ごしていきましょう。

さて、今月の知事談話では、まず御礼を申し上げます。

先月の上旬に、県内で発生した「豚コレラ」の防疫対応では、職員の皆さんにご尽力を頂き、関係者の多大のご協力も賜り、おかげさまで、法律で定められる必要な防疫措置を期限内に完了させることが出来ました。本当にありがとうございました。

当該農家への支援、防護柵の設置、消毒対応や風評対策など、今後も必要な措置はありますが、県内で発生した緊急危機事案にしっかりと対応出来たことは、職務故当然のこととはいえ、私たちにとってひとつの「自信」にもなりました。

今回の対応の「教訓」については、今後のために、現在とりまとめて頂いているところですが、私なりに分析してみますと、二つ。

一つは、昨秋、隣県の岐阜県の養豚場での発生以来、野生イノシシからの感染発覚もあり、本県への感染可能性を想定し、しっかり準備(訓練)出来ていたことと、もう一つは、患畜発生可能性を探知した時点から、躊躇遅滞なく体制や機材等を準備し始め、いざ確定後は組織の総力をあげて動けたことが大きかったのではないか、と考えます。

関係機関のご協力に感謝するとともに、夜間作業含め心身に重大な負荷をかけながら対応してくれた関係職員の労苦を改めて労うとともに、なお残る不安等については遠慮なく申し出て下さい。管理職はじめまわりの職員の皆さんの配慮もよろしくお願いします。

では、今月のテーマとして、職員の皆さんに、問い、呼びかけます。「健康経営」と「働き方改革」についてです。

私が、この言葉を発する時、皆さんが聞かれた時、ややもすれば、「時間外手当の削減のためかいな?」「仕事は減らないのにどうしろっちゅうねん!」と思われるかもしれません。

県民の皆様のため必要な職務は、時間外であっても当然遂行します。また、して頂きます。手当も当然支給されます。同時に、近年、続けて行っていますが、必要な定数についても、議会・県民の皆様のご理解を得ながら改善もしていきます。

私は、職員の皆さんに、職員の皆さんとともに、県民の皆様のための仕事を、より健康な状態で、やりがいを持って日々遂行していきたい、担って頂きたいと願っています。

職員の皆さんに呼びかけます。

今一度、今の、わたしのこの仕事、県民の皆さんのためになっているか?持続可能か?この働き方、続くか?健康面で大丈夫かな?やりがいは感じられているかな?と問いかけてみてください。

確かに、大変であったとしても、「あの会議やイベントまで…」「議会対応だから…」「予算編成や人事異動の時期なので…」という時期の事情等もあるでしょう。一定、仕方のない面もありますが、それとて改善の余地はあるでしょう。

また、今、あなたの頑張りで今の仕事が出来ていて、またこれまで続いている場合、もし家庭の事情で何らかの制約があっても続けられるか?急な用事であなたが休まなければならなくなったら業務はどうなるか?異動等で能力の異なる他の人が担った場合、どうなるか?ということも考えてみたいと思います。

専門職もあるでしょうが、誰もが、だれが担ってもやりがいを持って働ける組織や職場環境にしていくことが、ひいては県民の皆さんに必要な仕事を持続して担っていくことにつながると確信しています。

一人で仕事を担うのではなく、チームで、組織で仕事を担い進めましょう。職場内を見回してみてください。突出して、連日、長時間勤務をして下さっている職員はいませんか?そうである場合、原因を解きほぐし、仕事の分担やスケジュールの相談をして下さい。

不要な仕事はなくします。

削減できる業務や作業の見直しにも果敢に挑んでいきましょう。例えば、印鑑をたくさん集めなければならない決裁制度の見直しを指示しています。その他にも、まだまだたくさんあるでしょう。

この点、管理職、上司の皆さんの責任は重大です。

皆さん。職場で、今、あなたの上司の方を向いて下さい。しっかりやりましょう。皆さんの視線が、まわりまわって知事である私に向けられていることを感じています。私自身もしっかりと取り組むことを改めて約束します。

また、健康で仕事をする観点から、来年度、県庁内を「全面禁煙」とすべく準備を始めます。たばこを吸いながら安らぎを得たり、パワーアップする職員の皆さんには申し訳ありませんが、この機会に、減煙や禁煙に挑まれることを呼びかけます。

新年度からは、新しい行政経営方針を定めて、県庁の仕事の進め方のさらなる改善に取り組んでまいります。基本構想の基本理念である「変わる滋賀、続く幸せ」を具現化するため、「変わる県庁、続く役割」を体現しようではありませんか。

3月は「卒業」の季節です。

職場で一緒に仕事をしている職員の皆さん同士、いろいろ話をして下さい。特に、今月で卒業(退職)される職員の皆さんとも、今月、一度は、出来れば何度も、話して下さい。卒業(退職)される職員の皆さんは、思い残すことなく仕事をし、また後輩職員に話しかけて下さい。

今、一緒に、机を並べて、県民の皆さんのための仕事が出来ることは「ご縁」です。私たちの人生は有限で、無常です。ご縁を大切にしたいと存じます。

今月も、一つ、二つ、県民の皆さんのための仕事が進むよう、難しい問題が解決へ向かうよう、一緒に頑張りましょう。