人権施策推進課では、人権に関する特集記事「じんけん通信」を毎月、ホームページ上で発信しています。
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令和4年(2022年)12月(第176号)
12月4日~10日の「人権週間」に合わせて、滋賀県では様々な啓発事業を実施しています。
そこで今月号のじんけん通信では、これまで10年以上にわたって一緒に取り組んできました、プロバスケットボールチーム「滋賀レイクス」と連携した人権啓発の取組み内容について紹介します!
すべての人の人権が尊重される豊かな社会の実現を目指し、県ではさまざまな啓発活動を実施しています。ぜひ積極的にご参加ください!
「スポーツと人権」と聞くとどのようなことを思い浮かべるでしょうか?昨年の東京オリンピック・パラリンピックでも女性の人権や性の多様性、障害者など様々なキーワードが取り上げられたことを思い出される方も多いのではないでしょうか。
本県でも令和元年度まで毎年開催していました「じんけんフェスタしが」において、平成22年(2010年)にこのテーマで開催しています。
その際の「人権トークショー」において、コーディネーターを務めていただいた小椋博さん(当時:龍谷大学社会学部教授)から、「スポーツではルールとフェアプレーの精神が尊重される公平な社会の構築が求められており、このスポーツが社会に広がれば広がるほど、公平な人権が尊重される社会の実現に寄与する」とお話しいただきました。
この「じんけんフェスタしが2010」において、小学生向けの「ふれあいバスケットボールミニクリニック」やプレシーズンマッチなど多大なご協力をいただいたのが、プロバスケットボールチーム「滋賀レイクス」です。このイベントでの連携を契機に、人権啓発ポスターへの選手協力など様々な人権啓発活動へご協力をいただくことになりました。
滋賀県や大津地方法務局、滋賀県人権擁護委員連合会などで構成する「滋賀県人権啓発ネットワーク協議会」の啓発活動として、「滋賀レイクス」と連携した人権啓発活動を行ってきましたが、その中でも特徴的なものの一つに、「じんけんオープンスクール with 滋賀レイクス」があります。
この事業は、選手による人権トークや、人権擁護委員および法務省の人権イメージキャラクター「人KENまもるくん」と「人KENあゆみちゃん」による人権教室を通して、子どもたちが、苦難を乗り越え夢を実現することのすばらしさや、いじめをなくしてお互いに相手を思いやることの大切さなど、人権について楽しく深く学ぶことができるものとなっています。
今年度も以下の写真のように守山市立速野小学校や守山市立明富中学校で開催しました。
コロナ禍の中、直接選手と触れ合うことが困難な状況でしたが、プロの技を間近で見たり、選手から人権に関するメッセージを直接聞くことで、多くの学びを得ることができる機会となりました。
速野小学校でのアンケートでは、90%以上の児童が、「人権のことがよくわかった」、「今日参加して、何か考えよう、行動しよう」と思ったと回答しており、「次から、友達やいろんな人にやさしくし、だれにでもやさしくしていく人になっていきたいです。」、「人権のことについて分かりました。これから、友達に対して言っていいこと、言ってはいけないことを考えたいと思いました。」といった意見もありました。
さらに、県内の試合会場では毎試合、コートサイドでの広告掲出やアリーナビジョンでの人権啓発CMの放映など観客の皆さんの目に触れる人権啓発活動や、年に2試合、人権啓発ブースを出展し、啓発グッズや啓発冊子の配布を行っています。
アンケートの結果からも、大人向けの「今日の啓発内容をきっかけに、人権について考えよう、何か行動しようと思いますか?」の問いや、子ども向けの「今日、ジンケンダーの動画やパンフレットなどを見て、自分や家族、お友だちなどまわりの人を大切にしようと思いましたか?」の問いでは、95%以上の人が「思う」と回答しており、高い人権啓発効果が見て取れることから、「継続は力なり」という言葉の意味を噛みしめています。
また、平成22年度から10年以上にわたり、積極的に人権啓発に連携、協力して実施していただいた「滋賀レイクス」に対して、多大な功績が認められたことから、令和2年度「人権擁護功労賞」法務大臣感謝状を受賞することとなりました。
今年も人権週間最終日の12月10日(土)と翌11日(日)に、新しく建設された「滋賀ダイハツアリーナ(滋賀アリーナ(新県立体育館))」での試合会場にブースを出展します!
お越しの際はぜひお立ち寄りください(入場にはチケットが必要です)。
●1日 世界エイズデー
世界エイズデーは、世界レベルでのエイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、WHO(世界保健機関)が昭和63年(1988年)に制定したもので、毎年この日を中心に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われます。
●2日 奴隷制度廃止国際デー
昭和24年(1949年)のこの日、「人身売買及び他人の売春からの搾取の禁止に関する条約」が採択されたことにちなみ制定されました。
●3日 国際障害者デー
平成4年(1992年)、「国連障害者の10年」(昭和58年(1983年)~平成4年(1992年))の終結にあたり、国連総会は12月3日を「国際障害者デー」と宣言しました。総会では加盟国に対し、障害のある人々の社会参加をいっそう促進させるため、この国際デーに重点を置くよう呼びかけました。
●3日~9日 障害者週間
毎年12月3日から9日は「障害者週間」です。期間中は、障害や障害のある人に対する国民の関心と理解を深めることを目的として、障害のある人が社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加することを促進するため、全国で啓発行事が行われます。
●4日~10日 人権週間/10日 人権デー
国際連合は、昭和23年(1948年)第3回総会で世界人権宣言が採択されたのを記念し、昭和25年(1950年)第5回総会において、世界人権宣言が採択された12月10日を人権デーと定めるとともに、すべての加盟国に記念行事を実施するよう呼びかけています。法務省と全国人権擁護委員連合会は、毎年12月10日の人権デーを最終日とする1週間を「人権週間」と定め、全国的に啓発活動が展開されます。
●10日~16日 北朝鮮人権侵害問題啓発週間
北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民の皆さんの認識を深めるとともに、国際社会と連携しつつ北朝鮮当局による人権侵害問題の実態を解明し、その抑止を図ることを目的として、平成18年(2006年)6月「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が施行されました。同法では、国および地方公共団体の責務などが定められるとともに、毎年12月10日から同月16日までを「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」とすることとされています。週間中は、国民の皆さんの認識を深めるようなシンポジウムなどの様々な啓発活動が予定されています。