「わからない」だから「かわらない」そんなあなたの人権意識、「かわりたい」だから「わかりたい」へチェンジしませんか?あなたの「わかりたい」を応援したい。人権施策推進課では、そんな思いで毎月1日に「じんけん通信」を発行しています。
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これまでに発行した「じんけん通信」は、バックナンバーからご覧いただけます。
令和元年(2019年)11月(第139号)
今月号のじんけん通信は、令和元年9月28日(土)に、近江八幡市で開催した「じんけんフェスタしが2019」について特集します!
すべての人の人権が尊重される豊かな社会の実現を目指し、県ではさまざまな啓発活動を実施しています。その一環として、毎年9月の「同和問題啓発強調月間」にあわせて総合的な人権啓発イベント「じんけんフェスタしが」を開催しています。
今年は「いろんな笑顔が集うまち~多様性を認め合う共生社会~」をスローガンに掲げ、八代英輝さんに「みんなが過ごしやすいまちをつくるために、それぞれの立場で何ができるのか」について、お話をしていただきました。
また、近江八幡吹奏楽団による「お子さんといっしょおんがく会」や、パラスポーツ体験コーナーなど、楽しい催しを盛りだくさんで実施しました。約800名の来場があり、人権の大切さについて感じ、考えていただくことができました。
○朗読劇「アヒルだってば ウサギでしょ」
(近江八幡市人権尊重のまちづくり推進協議会 女性活動部会)
絵を見て「アヒルだ。」と言う人と、「ウサギだ。」と言う人の双方がいて、最初はお互いの主張が対立していましたが、最後にはお互いの立場に立って考え、価値観を認め合うという内容のお話でした。
人それぞれ、考え方や価値観は異なりますが、一人ひとりのちがいを知り、受け入れることが大切なのではないでしょうか。みなさんには写真の絵が何に見えますか?
○「お子さんといっしょ おんがく会」(近江八幡吹奏楽団)
近江八幡市を拠点に55名で活動されている近江八幡吹奏楽団による「お子さんといっしょ おんがく会」では、「パプリカ」や「手のひらを太陽に」など、みんながよく知っている曲をたくさん演奏していただきました。また、楽器を紹介するコーナーもありました。それぞれ音も形も異なる楽器の音色が重なることで、素敵なハーモニーを奏でる様子は、まさに「多様性を認め合う共生社会」を表していると感じました。 素晴らしい演奏に、会場は熱気に包まれました。
○「八代英輝さんじんけんトーク」 八代英輝さん(元裁判官、国際弁護士)
じんけんトークでは、まず、八代さんが考える人権とはどういうものかについて、アメリカで生活したご自身の経験などをふまえてお話いただき、その後、さまざまな人権課題を取り上げていただきました。
・ 改正入管法(出入国及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律)の話題に触れ、外国人労働者を一時的な労働者として扱うのではなく、共に地域で暮らす生活者であることを意識してほしいという多文化共生の社会づくりに向けた視点
・ 今年4月に施行した「滋賀県障害者差別のない共生社会づくり条例」に関するお話の中で、ご自身の体験に触れ、障害者とそうでない自分という心の距離をつくらないようにしていくことの大切さ
・ インターネット利用の低年齢化を踏まえ、その利用にあたっては世界中につながっていることを常に意識し、実社会でダメなことはネットでもダメということを子どもも含めて教えていくことの重要性
上記のようにさまざまな切り口からお話をしていただき、参加者のみなさんにさまざまな角度から「多様性を認め合う共生社会」を実現するために重要なことや、日常生活において自分にできることは何かを考えていただきました。
この講演会をとおして、お互いに人権を尊重しあうことの大切さを知り、さまざまな人権に関して認識を深めることができたのではないでしょうか。
○パラスポーツやってみよう!
パラスポーツの体験コーナーでは、ジャックボールといわれる白いボールに、自分の持っているボールを投げ、白いボールにいかに近づけるかを競う『ボッチャ』や、ポイントゾーンの中心に向けて、底面に車輪のついたジェットローラーと呼ばれるものを転がして点数を競う、室内でカーリングができるよう考案された『カローリング』を行いました。
体験した方からは、「どちらも楽しかった。カローリングは特に力加減がうまくいかず、思った以上に滑って難しかった」「またやりたい」との声が聞けました。
筆者も実際にやってみたところ、ボッチャは投げているうちにコツがつかめてきてボールを中心に寄せることができましたが、カローリングは、ジェットローラーが思わぬ方向に滑ってポイントゾーンから外れてしまい難しかったですが、どちらもとても楽しかったです。
○ジンケンダーのミニかるた&パズルつくってみよう!
ジンケンダーのミニかるたやパズル作りのコーナーでは、たくさんの子どもたちが一生懸命に色を塗ったり、かるたの読み札を作ったりしていました。 かるたやパズルを通してみんなそれぞれちがうところはあるけれど、自分も大切、お友達も大切ということを楽しく学んでもらいました。
練習室でのこれらの体験は参加者のみなさんにとって貴重な学びの場となったのではないでしょうか。
○関係機関・団体による啓発展示コーナー
滋賀県人権施策推進課のブースでは、さまざまな人権啓発冊子を配布したほか、ジンケンダーのまちがいさがしや、パズル、ぬり絵などを楽しんでもらいました。
また、「ぽかぽかことば(言われるとうれしくなって心があたたかくなる言葉)」を書いてもらうコーナーも設置し、大人も子どももお互いの人権を大切にすることを楽しく学んでいただきました。
公益財団法人滋賀県人権センターのブースでは、ヘイトスピーチに関するパネルや、見方を変えると違うものに見える絵などが展示されていました。それらを通じて、人権に関する理解を深めたり、さまざまな角度から物事を見ることの重要性について学んでいただきました。
その他の関係機関・団体のブースでも、それぞれの啓発パネルを展示したり、リーフレットを配布したりして、来場者にさまざまな人権課題に触れ、学んでいただきました。
会場近隣の幼稚園やこども園に通う子どもたちが色を塗ったジンケンダーのぬりえも展示されていました。
一人ひとり使う色やぬり方に違いがあり、個性豊かなジンケンダーが楽しそうに並んでいました。
○人権啓発パネル展
世界人権宣言のパネルのほか、人権啓発冊子「こころやわらかく」の拡大版パネルや、「性の多様性」をテーマとしたパネルなどを展示し、日常生活の中で人権について考えていただくきっかけを提供しました。
○滋賀県人権啓発ネットワーク協議会ブース
人権擁護委員の皆さんによるバルーンアート、バッジのプレゼントがあり、たくさんの子どもたちにお花や人気キャラクターの風船が配られました。
○飲食ブース
飲食ブースでは、「パステウ」(ブラジルの揚げ餃子)や、「チヂミ」(朝鮮のお好み焼き)などのおいしい食べ物がたくさんあり、大盛況でした。
今年のじんけんフェスタは「いろんな笑顔が集うまち~多様性を認め合う共生社会~」をテーマに開催しました。
私たちは、みんなそれぞれちがいがあり、年齢や性別、国籍から、性格や考え方、価値観、得意なことや苦手なことまで、似ているところはあっても、まったく同じ人は一人もいません。だからこそ、一人ひとりの個性を認め合って、つながりあうことがとても大切なのです。
時には人と考え方や価値観がぶつかることもあるかもしれません。ですが、自分にはない考え方や価値観があることを知り、認めようとすることが、ひいてはすべての人の人権が尊重される社会の実現につながるのではないでしょうか。また、ちがいがある人と出会い、そのちがいを知ることが、自分自身の成長にもつながるのではないでしょうか。
今回のじんけんフェスタが多くの人にとって、新しいことを知り、そして自分自身を振り返るきっかけになったことと思います。
人権は私たち一人ひとりにとても身近で大切なものです。県では、じんけんフェスタのほかにもジンケンダーが登場するテレビCMやポスター、人権啓発冊子を作成するなど、さまざまな人権啓発を行っています。ぜひ、チェックしてみてください。
楽しいコーナーいっぱいでとてもワクワクしたのだー!!
県内では、他にもさまざまな人権に関する講座やイベントが開催されているので、ぜひ参加してみるのだー!
自分や周りの人みんなが笑顔になるために、これからも人権を大切にしてほしいのだー!!