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滋賀に気づいた人INTERVIEW#37 福田凌也さん

「滋賀の水と自然が、ビール造りに合っています。」

クラフトビール好きが高じ、勤めていた信用金庫を辞めてブルワリーで働くことに決めた福田さん。40 もの醸造所を巡った末に選んだのは、日野町にあるブルワリーでした。滋賀という未知の土地で地域の人々とふれあいながら、ビールを飲む人の世界観を広げられるようなクラフトビール造りを目指しています。

好きが高じて今までと 180 度異なる世界に踏み込んだ。

___滋賀に来られたきっかけは何ですか?

お酒全般が好きだったのですが、特にハマったのがクラフトビールでした。苦いビール、甘いビール、熟成させたものなど種類がとにかく豊富で、前職で兵庫県にいた頃は、大阪にあるクラフトビールバーを巡っていました。やがてどこかのブルワリーでビールを造りたいという気持ちが強くなり、仕事を辞めて全国の醸造所を訪ねまわりました。そして日野町の本社で量り売りされていたビールを飲んだのがきっかけで、HINO BREWING に就職しました。前職は信用金庫で、生まれは和歌山で育ちは大阪の私にとって、縁もゆかりもまったくなかった滋賀の地で、今までの職種とは 180 度違う仕事を始めることになりました。


 

___今、どんな仕事をしていますか?

滋賀県日野町にある「HINO BREWING」でクラフトビールを造っています。ラベルに「Festival Beer」とある通り、お祭りのために造ったビールというのがコンセプトで、地元の馬見岡綿向神社の猪をモチーフにした「ヒノシシ」のキャラクターロゴが瓶にあしらわれています。 2024 年 2 月に入社したばかりで、今は工場での作業に携わっているほか、クラフトビールフェスでの出展や金曜日・土曜日に本社で行う量り売りに立つ機会も多いです。ビールを造ってお客様に「おいしい」て言ってもらえることがこの仕事の面白みですし、自分の好きなことを仕事にできているので、すごく楽しいし幸せですね。

その味に惹かれて、HINO BREWING で働きたいと思った。

___HINO BREWING の特徴について教えてください

初めて HINO BREWING のクラフトビールを飲んだのは、大阪・南港であったクラフトビールイベントでした。飲んでみて自分の好きな感じだったなぁと。クラフトビールといえば、ホップが効いたアメリカンスタイルが国内では主流の中、モルトが効いたクラシックなヨーロッパスタイルのビールを主に扱っているところに惹かれました。前職を辞めてからは、静岡、神奈川、東京、そして関西と 40 ほどのブルワリーを巡ったのですが、最終的に日野であらためてビールを飲んで、HINO BREWING で働きたいと思いました。野生酵母を使ったビールとか、色んな造り方に挑戦しているのも面白いと感じましたね。


 

___仕事や生活で大変なことはありますか?

本社での量り売りのほか、クラフトビールフェスなどへの出展も行っています。ピークは夏から秋で、その辺りはほぼ毎週どこかのフェスに参加していますね。日々の作業も大変ですが、「大手ビールとは違う。色んな種類があって面白いな」とお客様から感想をいただけることもあって嬉しいです。日常生活では、お酒好きの私から見たら地域の居酒屋の数が都会に比べて少なく感じることもありますが、大阪などへのアクセスが良いので、生活に不自由は感じていません。ここは自然が多くて空気がきれいですし、滋賀のそういう環境がもしかしたらクラフトビール造りに適しているのかもしれませんね。

 


 

大寒波の日にやって来たから知った、地域の人柄。

___普段の生活について教えてください

それまで滋賀を訪れる機会があったのは、高校時代の野球の練習試合くらいで、滋賀といえば「琵琶湖」というイメージがやっぱり強かったです。しかし、いざ来てみるとスーパーやドラッグストア、コンビニ、ホームセンターがひしめきあっていて、自炊を主にする私にとっては、意外と生活に困らなさそうな場所だと思いました。家賃も安くてありがたいですし、休みの日は大阪まで出かけてクラフトビールを開拓したり、音楽ライブに行ったりとかして過ごしています。滋賀に来たばかりなので県内の観光はまだまだ全然できていませんが、ロードバイクを持っているので、いつか琵琶湖一周にチャレンジしてみたいですね。


 

___地域の人々などの印象はどうですか?

イベントで出展した時などに、好みが決まっているお客様が HINO BREWING の多様なクラフトビールを飲んで、「こんなビールもあるんやなぁ!」と感想を言ってくださった時は嬉しかったですね。普段の本社での量り売りでは地元の方々としょっちゅうお話をするのですが、フレンドリーで気さくな方が多い印象です。職場でもフランクに接してもらっていて、こっちに引っ越してきた時も大寒波の日だったのにもかかわらず、社長に引っ越し作業を手伝ってもらいました。他所から入ってきた人間を受け入れてくれる、仲間にしてくれる人が滋賀には多いなとこっちに来てから感じています。

クラフトビールの世界を開く入り口になりたい。

___今後の夢はありますか?

様々な試みをしている HINO BREWING のクラフトビールを飲んでもらえたことで、「こんな味があるんだ」とお客様一人ひとりの新たな発見、面白さに気づくきっかけになれたらいいですね。私たちのビールが入り口となって、クラフトビールの世界にハマってもらえたら嬉しいです。私もこっちにやってきた時は、初めての一人暮らしながらも、クラフトビールをようやく作れるんだとワクワクしていました。新しい商品とかオリジナルビールをゆくゆくは自分の手で開発していきたいですし、それをおいしいと思ってもらえたら一番喜ばしいですね。そして最終的には自分の醸造所を立ち上げたいとも考えています。


 

___滋賀への移住を検討している方にメッセージはありますか?

自然豊かな地域ですが、生活しづらさはありません。都市部に出ようと思ったらすぐ出られるアクセスの良さもあります。日野でおすすめの場所は、HINO BREWING のビール工房もあるブルーメの丘で、花がとてもきれいなんです。ぜひ来てくださいね。

ある一日のスケジュール

  • 7時30分起床。 昼食用のおにぎりを握る
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