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「琵琶湖のそばでのテレワーク。出張もしやすく、滋賀は働くにも生活にも便利な環境です。」
ITコンサルティング企業に勤める中西さんは出張も多く、電車1本で都市部や空港まで行ける滋賀県はとても便利だと語ります。業務は自社オフィスやリモートオフィスなどでこなし、テレワークによって余裕が生まれた時間を活用して、滋賀県の日本酒をPRする活動もされています。
___今、どんな仕事をしていますか?
ITコンサルティング企業に勤めています。顧客は主に東京や大阪ですが、日本企業の工場があるタイやシンガポールなどに海外出張することが年に半分ほどあります。
以前はオフィス勤務が当たり前でしたが、コロナ禍でリモート勤務が中心となり、テレワークで過ごす時間がほとんどで、会社に行くのは月に一度ほどです。同僚とのつながりは減りましたが、毎月必ずミーティングを設けるなど、Face to Faceで交流する機会をなくさないように努めています。
___テレワークの内容を教えてください。
家で仕事をすると家族間で気を使ってしまうので、滋賀県大津市にある「BizBaseコラボ21」というリモートオフィスや、会社が契約したリモートオフィスを活用しています。「BizBaseコラボ21」は料金が安く、琵琶湖がすぐ近くにあるので気分転換もしやすい環境です。リモートオフィスでは顧客とのオンラインミーティング、打ち合わせの準備として調査や資料作成などの仕事をしています。
テレワークを主体にしてからは仕事をする時間も場所も自分で決められますし、リモートオフィスは自宅からも近いので、今まで通勤に割いていた時間を自己啓発や趣味などに充てています。
___なぜ滋賀に来られたのですか?
元々は京都に住んでいたのですが、新たに家を購入する際、広さや価格など希望していた条件に合致する家を草津市で見つけたのがきっかけでした。当時の職場があった大阪まで電車一本で通える範囲だったこともあり、滋賀への移住を決めました。滋賀からなら電車の座席に座れることも多いですしね。また草津駅から特急に乗れば直接空港に行けるので、海外出張にも便利です。
___滋賀の環境はどうですか?
滋賀は気候的に過ごしやすいですし、趣味のゴルフや魚釣りが楽しめる機会にも恵まれています。また湖岸には無料の公園が整備されていて、近江舞子やマイアミ浜など水遊びができる浜辺もたくさんあるほか、ブルーメの丘や矢橋帰帆島といった家族を連れて遊びにいけるスポットも充実しています。
自宅がある草津市は、ショッピングモールをはじめ様々な施設が駅前に集中していますが、少し離れると田園が広がり博物館や寺社などの施設があるなど、都会と自然とのバランスがいい環境です。私の両親も草津市にマンションを買って引っ越してきて、地域のサ ークルに入ったり、ショッピングモールまで歩いて買い物にいったりと生活を楽しんでいるようです。
___地域とのつながりはありますか?
近所の方とは町内会の色んなイベントで仲良くさせてもらっていますし、子どもの学校の保護者同士のコミュニティで人脈が広がることもあります。近所付き合いが多く、滋賀はオープンな方たちばかりなので、移住者も馴染みやすいと思います。また貸しオフィスでは起業家やウェブデザイナーといった方々と顔見知りになり、気分転換に仕事のことで雑談したり、IT関係の質問を受けたりすることもあります。
___教育などで便利だと感じることはありますか?
私の子どもは幼稚園の頃から剣道を習っていたのですが、地元の道場でできた友達と遊びにいくようになるなど、習い事を通じてつながりが増えたみたいでした。また幼稚園も小学校も中学校も家から歩いていける範囲にあるので子育てもしやすく、京都にある大学にも自宅から通いやすいこともメリットだと感じます。就職に関しては、都市部ほど大手企業に勤務する機会に恵まれているわけではありませんが、そういったこだわりがなければ選択肢自体は多い印象です。将来、地元で働くことを希望していた子どもも、就職に困るといったことはありませんでした。
___何か挑戦されていることはありますか?
元々日本酒が好きなこともあって、テレワークによって生まれた空き時間を利用して「日本酒で滋賀を元気に」というプロジェクトを個人で進めています。海外出張の際に日本食のレストランをよく見かけるようになるなど、海外での日本食の人気が高まりつつありますが、そういったお店で取り扱っている日本酒はメジャーなものがほとんどです。一方、日本国内での日本酒の需要は年々減っていて、海外に展開したがっている酒造メーカーも多いんです。なのでそういったメ ーカーや酒蔵と、海外のお店との間を取り持つ仕事を個人でできたらと考えています。海外出張のついでに日本酒を持って行って現地で振る舞うようなことを始めていますが、今後は海外でお酒を扱う商社に日本酒を紹介したり、現地で試飲会を開いたりするなど、滋賀の日本酒を中心に積極的にPRしたいと思っています。
___滋賀の日本酒や酒蔵の特徴は何ですか?
滋賀の地酒は香りなどがとても個性的なのですが、海外ではこれらのお酒はほとんど認知されていません。蔵見学ができたり、酒造りのためのお米も自分で作ったりしている酒蔵が多いのが滋賀県の特徴なので、外国人観光客向けの蔵巡りツアーや、田植えといったネイチャーツーリズムのようなことを企画できればと検討しています。また唎酒師の資格を取っており、海外の料理と合う日本酒の提案もできるので、そういった海外の日本酒愛好者とのつながりを求めている酒蔵がないか探しています。
――滋賀への移住を検討している方にメッセージはありますか?
「滋賀は自然が豊か」と聞くと、通勤や日々の生活に不便なイメージを持たれるかもしれませんが、私自身は仕事でも生活でも不便を感じることはありません。道路は広くて走りやすいですし、百貨店やショ ッピングモールなどの商業施設もあって、京都や大阪に出なくても充分買い物もできます。湖岸沿いをドライブしたり、特にリモートワークが可能な方には、転職せずにQOLを高める方法として、滋賀県への移住をぜひ前向きに考えてもらいたいと思います。