【よく浸水する場所】
西山幹線排水路という、真っ直ぐな水路がある。その水路は、弥高(やたか)川に合流するのだが、弥高川の水が水路に逆流することがたびたびある。その周辺の家の方は、「今でも床下浸水は、しょっちゅうする」と言っている。そのため、その周辺に住む方たちは、家の地盤を高くする対策をされている。
【弱い土手】
民家のないところに、弱い土手を造っていたという話を聞いたことがあります。
【彦根藩】
箕浦を守るために、昔は、対岸の堤防は箕浦地先の堤防より低かった。箕浦は彦根藩。
【ヨイトマケ】
洪水で、河川の石垣が砕けていた。それで山から木を伐っては、淵に木を埋め込んで石を入れてた。毎年総出でやってた。水害があるたんびに、石垣が流れてしまうから。
村中総出で、「ヨイトマケ」(地固めをするときに、太い丸太等を滑車を使って皆で引っ張って上げ下げする)を引っ張って、上で掛け声をかけたり歌を謡ったりした。
【明治の雨】
明治時代にものすごく雨が降って、ほんまにバケツをヒックリ返すような雨やったと。で、「ここは決して安全ではないんやで」と話をされましたな。
【霞堤】
箕浦地先には、むかし霞堤があった。現在は、霞堤の機能はなく、桜並木となっている。
【二つの霞堤】
姉川の市道橋上流の左岸には、霞堤が二箇所ある。現在、下流の霞堤部分の堤防は、高く盛られており、水を溜め込むことができない。
【綱うちとモッコ】
水防活動に使うための、太い綱とモッコ(石や砂を運ぶもの)をワラで作っていた。毎年、冬の時期に、水害に備えて、各組、村総出で作っていました。
【うま】
水防工法のひとつ。堤防への水の当たりを和らげるために、「うま」を作って、川の中に設置した。うまは、丸太で三角の骨組みを作り、枝や土のうをのせたもの。総山(村所有の山)の木を使い、三時間ほどで、うまを作った。
【蛇かごとヤナギ】
姉川の堤防には、堤防が削れるのを防ぐために、蛇かごをたくさん置いていた。設置時に、蛇かごと蛇かごの間に、ヤナギの枝を植えていった。設置後に、ヤナギが根を張り堤防が強くなった。