○農作物奨励品種の指定
平成5年6月16日
滋賀県告示第348号
農作物奨励品種の指定
滋賀県農作物奨励品種指定規程(昭和28年滋賀県告示第186号)第2条第1項の規定に基づき、次のとおり滋賀県農作物奨励品種(以下「奨励品種」という。)を指定する。
1 奨励品種に指定するもの
(1) 種類名 大豆
(2) 品種名 オオツル
2 新奨励品種の来歴および特性の概要
(1) 来歴
本品種は、昭和48年に長野県農業試験場桔梗ヶ原分場(現長野県中信農業試験場、農林水産省大豆育種指定試験地)において、中晩生の大粒良質品種の育成を目的とし、「東山80号」を母、「エンレイ」を父として人工交配を行い、以後系統育種法により選抜固定されたものである。
昭和57年(F9)に「東山系M572」の系統番号で系統適応性検定試験および特殊検定試験に供し、同59年(F11)から「東山144号」の系統名で、全国の関係機関において地域適応性が検討され、昭和63年に「だいず農林91号」として登録され「オオツル」と命名された。
(2) 特性の概要
ア 形態的特性
主茎長は、エンレイより約10cm長くタマホマレと同程度の長茎である。
分枝数は、エンレイより多い有限伸育型で、熟莢は褐色を呈する。
粒の大きさは大で、エンレイより大きく粒形は楕円である。種皮色とへそ色は黄色で粒の光沢は強く、外観品質は良好である。
裂莢の難易は中程度で、エンレイより難、タマホマレ並~やや易程度である。
開花期は、エンレイより3日程度遅く、タマホマレより1~2日早い。
イ 生態的特性
成熟期は、エンレイより約10日遅く、タマホマレより10~15日程度早い中生種に属する。
倒伏抵抗性はタマホマレよりやや劣る。収量性はタマホマレよりやや劣るが、エンレイと同程度かやや優り、晩植での適応性はエンレイより明らかに優る。
県下平坦部の地力中庸以上の乾田に広く適する。