○農作物奨励品種の指定
昭和56年7月8日
滋賀県告示第352号
農作物奨励品種の指定
滋賀県農作物奨励品種指定規程(昭和28年滋賀県告示第186号)第2条第1項の規定に基づき、次のとおり滋賀県農作物奨励品種の指定をする。
1 奨励品種として指定するもの
(1) 種類名 大豆
(2) 品種名 タマホマレ
2 新奨励品種の来歴および特性の概要
(1) 来歴
本品種は、昭和38年長野県農業試験場桔梗ケ原分場において、Leeを母とし、東山7号(フジミシロ)を父として人工交配され、以後選抜固定を図り、昭和49年度から東山95号の系統名を付し、関係県に配布して検討された結果、成績優良と認められ、昭和55年6月、大豆農林72号に登録されタマホマレと命名された。
本県では昭和53年度から農業試験場の本場、湖北分場で、昭和54年度から湖西分場で、昭和55年度は現地試験を行い、その適応性を検討した。
(2) 特性概要
ア 赤莢に比べて茎長はやゝ短茎、主茎節数、分枝数はやゝ少ないが株当たり着莢数は多い。葉の形は円葉、花の色は紫色、毛葺の色は白、莢の色は褐色である。
イ 開花期は赤莢より2日ないし3日早いが、成熟期は赤莢より10日ほど遅い中生の晩に属する。
ウ 蔓花は極めて少なく、耐倒伏性は比較的強い。晩播適応性は高い。
エ 紫斑病抵抗性は中、害虫抵抗性は赤莢より弱い。
オ 収量は赤莢より多収性で、地力中庸以上の転換畑に適する。
カ 子実は球形で種皮色は黄で、へその色も同色で白目である。子実の大きさは赤莢より大きく大粒に属し、粒揃いは良好で、種皮の裂皮も少なく光沢もあり、外観品質は極めてよい。
(3) 提出理由
本品種は、収量、品質ともに優れ、県下全域に広く適し、普及性がある。