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更新日:2021年11月15日

山内副所長らが、第64回日本脳循環代謝学会学術集会で発表しました。

 

山内副所長らが、第64回日本脳循環代謝学会学術集会で発表しました。

  • 発表日
    2021年11月13日
  • 学会名
    第64回日本脳循環代謝学会学術集会
  • 演題
    アテローム硬化性脳主幹動脈閉塞性疾患では長期血圧変動が大きいと脳循環代謝が悪化する
  • 演者
    山内浩、加川信也、草野邦典、伊藤未希、奥山智緒
  • 要旨(目的)
    近年,血圧値と独立して,血圧変動性が,脳卒中危険因子として注目されている.しかし,なぜ血圧変動が大きいと脳卒中がおこりやすいのかは明らかでない.動物実験では,血圧変動性増加は血管内皮機能障害と関連し,動脈硬化を促進する.
    アテローム硬化性脳主幹動脈閉塞性疾患患者では,経過観察中の血圧変動が大きいと,血管内皮機能低下を介して,側副血行の機能が低下し,脳循環障害が悪化する可能性がある.本研究では、長期血圧変動性が,脳循環障害の悪化と関連しているか,検討した.
  • 要旨(方法)
    内頸あるいは中大脳動脈に狭窄または閉塞を有し、PET検査に3回受診し、経過観察期間(平均35ヶ月)に虚血発作のない患者35例(男性22例,平均年齢63歳)を選択した.
    無症候9例, T I A 9例, 脳梗塞17例.15O-Gasを用いて、脳循環代謝諸量を求め,病変側中大脳動脈領域大脳皮質平均値の変化(3回目の値と1回目の値の差)と3回の検査時の収縮期血圧値の変動性(標準偏差)の関係を検討した.
  • 要旨(成績)
    血圧変動は、酸素代謝,血流量/血液量の低下の程度と負相関していた(変動が大きいと脳循環代謝悪化の程度が大きい).
    対象例を標準偏差中央値10.07mmHgより高値群(17例)と低値群(18例)に分類すると、血圧変動高値群では,経過観察時に,血流量,酸素代謝,血流量/血液量が低下したが,低値群では血液量が低下した.
    多変量解析で,血圧変動が大きいことと,3回目の血圧値が低いことが,血流量/血液量の低下(灌流障害の悪化)の独立した予測因子であった.血圧変動高値群ではスタチンの未使用率が高かった.
  • 要旨(結論)
    経過観察中の収縮期血圧変動性が大きいことは,脳循環代謝の悪化と関連していた.
    高い血圧変動が側副血管の機能低下を引き起こした可能性があり,同時に,何らかの脳組織障害の発生も示唆された.血圧変動最小化は脳循環障害悪化予防に重要である可能性があり、スタチンの有益な効果が示唆された.