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廣瀬バルブ工業株式会社を訪問しました!

滋賀県労働委員会は、働き方改革への取組例を学ぶため、8月30日に彦根市の廣瀬バルブ工業(株)を訪問しました。民間企業への訪問は、県労働委員会としては初の試みです。

本社社屋
廣瀬バルブ工業 本社社屋

廣瀬バルブ工業は、以前から働き方改革に積極的に取り組んでいる企業の一つで、時間外労働時間は県内平均の20%以下、年次有給休暇の取得率も県内平均の1.4倍(数値はどちらも平成29年度のものです。)と、良好な労働環境を維持できています。平成30年11月には、滋賀労働局からその取組を評価され、長時間労働削減のベストプラクティスとして紹介されました。(リンク先はPDFファイルです。)

また、同社は平成31年4月には、滋賀労働局からユースエール認定も受けています。(リンク先はPDFファイルです。)ユースエール認定とは、若者の採用・育成に積極的に取り組んでいて、社員の定着や育児休暇の取得などの雇用管理の状況が優良な中小企業を、労働局が認定する制度です。

ばるるくん
イメージキャラクター「ばるるくん」

廣瀬バルブ工業では、まず本社の玄関でイメージキャラクター「ばるるくん」が出迎えてくれました。ばるるくんは同社のイメージキャラクターで、働き方改革の一環として社員間のコミュニケーション活性化を目的とし、女性社員を中心として考案されたものです。ベストプラクティス認定を受けた際は、1日監督署長として同社を訪問したひこにゃんとの2ショットも撮影したそうです。

次に同社の工場を見学し、実際の労働環境を確認しました。工場内は空調管理によって快適な労働環境が保たれており、最新設備の導入による一部工程の自動化も図られるなど、ここにも働き方改革の観点が取り入られていました。

その後は、同社の社員の方から、働き方改革における取組について説明を受けました。同社では、まず何よりも会社のトップが従業員の目線で考え、長時間労働をさせてはならないという強い意識を持つことから始めました。そしてその意識が会社全体に浸透していった結果、生産性を向上させたり、社員間のコミュニケーションを充実させたりといった動きが出てきたそうです。

工場視察の後は、本社で労働委員と廣瀬バルブ工業社員との意見交換を行いました。労働委員会の吉田会長をはじめ9名の労働委員が、人材確保の工夫や時間外労働の状況、働き方改革を進めていく上での課題などについて、廣瀬バルブ工業の社員のみなさんと活発に意見を交わしました。

労働環境が改善されたり、休暇が取りやすくなったりなど、メリットの多い働き方改革ですが、一方でさまざまなひずみも見られます。労働委員会では今後もこうした取組を通じて、労働分野の現状を把握することに努め、今後も労使双方が良好な関係を維持できるよう、活動を続けていきます。