義務教育を終えた子どもを対象に、3年後の企業就労・福祉的就労を目的とした、ものづくり(木工・窯業)を基盤とした就労訓練を行っているところです。
*中学校・特別支援学校からの体験入園を経て、子ども家庭相談センターでの調整の上、学園に入園していただく事が前提となります。
入園後、木工科・窯業科それぞれに1か月間の体験を行い、一人ひとりに「3年間、この作業科で頑張りたい」という気持ちを持ってもらうとともに、職員は「どちらの素材がより適しているのか?」といったアセスメントを行います。本人・保護者の方々のご希望とアセスメントの結果を総合的に判断し、6月をめどに所属科を決定します。
2年生からは、学園近辺の企業・作業所の協力を得て、年3回程度(6月・10月・1月ごろ)に約1か月間の職場体験実習を行い、通勤の練習や学園では体験できない実社会で働くことの楽しさ・厳しさなどを体験的に学んでいただけるよう支援を行います。
平日の9時~16時、各作業科での生産活動を中心に、就労に必要なスキルを身につける為の訓練を行います。
(各科での詳しい取り組み内容は左の「窯業科での取り組み」「木工科での取り組み」をクリックしてご覧ください。)
~作業科の日課~
8時50分 木工科前に集合・棟内清掃
9時 朝礼・ラジオ体操・体力づくり(ランニング、筋力トレーニング、ストレッチなど)
9時30分 各作業科にて午前の作業開始(製品の制作・自由造形など
12時 午前の作業終了
13時 各作業科にて午後の作業開始
16時 作業終了
木工科 部材のニス塗り 仕上げの工程なので、慎重に作業を行います。
窯業科 人気製品の「葉皿」の制作中です。
木工科 ボール盤という機械を使って、穴あけ加工なども行います。
窯業科 より土の練習中 均一な太さに素早く仕上げられるように頑張ります。製品作り、造形作品作りのどちらにも通じる大切な技術です。
これらの取り組みに加えて…
・3週間に1回程度、「就労・実習に向けての勉強会」と題して、社会人として生活するために必要な知識・技術を身に着ける為の学習会を行っています。
講習会のようなスタイルだけではなく、実際に見てみる・やってみるプログラムを取り入れ、興味や関心を持ちやすい工夫を行っています。
(テーマ例)
「健康な生活を送るために」 食生活のバランスをどのように整えるのか、睡眠の重要性などを学ぶ
「交通安全教室」 警察官を講師に招き、グラウンドで自転車の運転についてコースを敷設し体験学習を行う
「インターネット・ケータイとの付き合い方」 インターネット・ケータイ利用のメリット・デメリット、正しい使用法とマナーを学ぶ
「グループホーム見学会」 実際の生活場面を見学させていただき、卒園後の生活のイメージを持つ一助とする
・近隣の事業所の協力を得て、パチンコ台の部品解体・素材分別などの作業の受注を行っています。
納期のある仕事や1日当たりの達成目標などを設定することで、実際の就労により近づけた場面設定を行い、職場体験実習前のモチベーション・集中力の向上を図るとともに、達成目標や時間を意識した仕事の進め方を体験的に学ぶことができます。
担当者:下林(窯業科)・濵崎(木工科)