養成科2年生は、夏から秋にかけての2か月間、県内の指導農業士などの下で研修を積む「農業体験学習」に取り組んできました。入学してから約1年半、農大で学んだ知識と培った技術・体力をもって本当の農業現場に臨む、集大成的なカリキュラムです。慣れない環境で猛暑に耐え2か月間の研修を終え、皆一回り大きくなって帰ってきました。報告会では、研修で実践したことや学んだこと、今の自分に足りなかったこと、これからの抱負について、一人一人が養成科学生と職員の前で発表しました。多くの学生が、効率的な作業の進め方とそのための工夫、コミュニケーションの重要性、経営理念や戦略について学んだと報告していました。出席いただいた研修先の農業者からは、学生への暖かいエールをいただきました。次年度、農業体験学習が待っている1年生にとっても、自身のステップアップに向けて大いに刺激を受ける機会となりました。
メロン栽培についてASIAGAP青果物Ver2.3の更新審査を受検しました。認証品目はメロンのみですが、学生にGAPの考え方を浸透させるため、認証開始当時より「農産物生産管理」の科目を設け、農場の作業における改善点を話し合うなど、農業教育の一環として位置づけています。学生らは審査を受けることによって、生産管理の重要性を感じ取っていました。
6次産業化農業の理解を深めるため、校外学習を実施しました。自家農園で栽培された農作物を使ったレストラン経営や玉ねぎドレッシング加工に取り組まれている有限会社るシオールファーム(甲賀市)と化学合成農薬や化学肥料を使わず栽培したバラの花びらからローズウォーターや花びら茶などの加工に取り組まれている株式会社RoseUnivers(守山市)を視察しました。6次産業化農業に取り組むためには、生産段階からコスト意識をしっかり持って取り組む必要があることなどアドバイスをいただきました。
養成科1年生の24名が10月7日(月)~9日(水)の3日間、愛知県へ研修旅行に行きました。イノチオみらいのイノチオファーム豊橋、JA愛知みなみフラワーステーション、愛知県立農業大学校を視察し、愛知県の農業について知見を深めました。参加した学生は「普段、自分たちで行く旅行では見られないような場所を見られ、説明を受けられてとてもいい経験となった」「愛知県のスマート農業を学ぶことができ、貴重な時間を体験することができた」と感想を述べていました。
養成科1年生の農業機械実習で、コンバインによる収穫作業を体験しました。9月から各専攻に分かれて実習をしており、水田農業専攻コースの学生以外は、大型機械に乗る機会は少ないため、1年生全員で収穫作業を行いました。水田農業専攻コースの1年生が他専攻の学生が操作する機械に同乗して「先生役」を担い、指導を行いました。今後は、トラクターや農薬散布用ドローンの操作を体験する機会を設ける予定です。
農業大学校では、就農や就職に必要とされる各種資格の取得を勧めており、その一つとしてアーク溶接特別教育を実施しています。今年は9名の学生が受講し、講義と実技をそれぞれ1.5日ずつ、合計3日間の講習を受けました。受講した学生は、修了証の授与を受けました。引き続き、学生には各種資格の取得にチャレンジするよう働きかけます。
農業大学校では、本県で就農を考えておられる方を対象に、新規就農準備講座を開催しています。5月の開催に引き続き、第2回新規就農準備講座を開催しました。14名の参加があり、希望される野菜、果樹、花きの3コースに分かれて、実習や講義を受講されました。実習ではキュウリの養液土耕栽培や収穫調整、ブドウの収穫調整、小菊の親株管理などを経験していただき、講義では一年間の栽培管理について説明をしました。また、本校就農科の修了生の講話や、就農に係る補助制度等の説明を受けていただきました。今年度の就農準備講座は終了しましたが、就農科入校に興味のある方の見学は随時対応しています。希望される方は、事前に本校まで御連絡ください。
9月7日に第2回オープンキャンパスを開催し、県内の農業高校生や県内外の高校生など計12名と保護者8名の参加がありました。学校概要を説明後、在校生等からは専攻コースの紹介、卒業生からは「農大で学んだこと、農大の良さ」と題して、学校生活や現在の取組状況、仲間づくりの大切さや農大で学ぶ授業内容の重要性などついて講話いただきました。
農場では、施設園芸コースでは施設見学、水田農業コースではミニカボチャの収穫作業、果樹コースではブドウの収穫作業の実習を体験していただきました。
終了後のアンケートでは、「ぜひ入学したい」が10名、「できれば入学したい」が1名と非常に高い割合での入学希望が示されました。また、「生徒のアイデアを生かすことができる良い学校だと感じました」、「今回の卒業生の話で、農大でどのような活動をしているのかを具体的に知れたのがとてもよかった」などの感想も聞くことができました。
推薦入試は10月28日、一般入試は12月13日に実施予定です。
学生に就農のイメージを描いてもらうために、農業経営を営む若手農業者を講師として就農講座を開催しました。草津市北山田で野菜経営を営む若手農業者から経営概要や農業の魅力のほか、滋賀県青年農業者クラブ連絡協議会の活動を通した若手農業者のネットワークについてもお話をお聞きしました。
就農講座後は、前期終業式を行い、8月末までの夏季休業に入りました。
独立自営就農を目指す就農科では、いちごの育苗について、栽培用のベンチを設置するところから始め、現在は親株からの採苗を進めています。今作でも美味しいいちごがたくさん採れるよう、苗の状態をしっかりと見ながら、管理を進めていきます。
県内農業高等学校生など15名と保護者10名の参加がありました。当日は在校生から各専攻コースの内容を紹介しました。また、卒業生からも農大で学んだことや、農大の良さ、就農までの道筋や就農してからの苦労ややりがいなどお話しいただきました。農場では、キュウリやトマトの収穫と袋詰めの体験や、水田や果樹園の見学をしていただきました。終了後の参加者のアンケートでは、来春の入学を前向きに考える回答が多くありました。
第2回オープンキャンパスは9月7日を予定しています。
先々週のトラクタ研修に続き、6月24日からけん引研修を始めました。トラクタで台車をけん引し、コース取りやハンドルの回し方など、トラクタ単体とは異なる操作に戸惑いながらも、真剣に取り組んでいます。5日目には、守山の運転免許センターでけん引免許の取得に挑みます。
養成科1年生全員を対象とした農業機械実習で、刈払機やモアの操作について学びました。機械の仕組みを学んだあと、2年生の指導を受けながら、実際に刈払機を操作し、安全にきれいに効率よく草を刈る手順を学びました。これからは、日々の実習の中でも刈払機を使うことで、技術習得していきます。
養成科1年生のトラクタ研修が始まりました。初日の6月10日は、教室での安全確認や基本操作の座学の後、校内にある運転練習場でトラクタを実際に運転しました。各トラクタ後部には教官が乗車し、逐次アドバイスすることで、安全に研修を行っています。学生たちは4日間、3台のトラクタに交代で乗車し、安全確認や正しい運転技術を身に着け、5日目には、守山の運転免許センターで大型特殊免許(農耕用限定)の取得に挑みます。
東海近畿地区農業大学校9校によるスポーツ大会を滋賀県近江八幡市で開催し、本校学生を含めて約500名の学生が、軟式野球、バレーボール、バスケットボール、バトミントン、卓球、テニスの出場種目に分かれて汗を流しました。また、開催地である本校学生は競技出場とあわせ、各種目の競技進行や交流会開催など2日間の大会運営を行いました。
大会成績では、卓球団体と卓球男子個人シングル、ダブルスともに昨年に引き続き優勝するなど優秀な成績を収めることができました。
この大会を通して、他府県の農大生との交流が深まったことや、2日間の大会を学生が主体的に運営できたことは、滋賀県立農業大学校生としての自覚と学生の一体感が生まれたと感じました。
農業大学校では、学内スポーツ大会を近江八幡運動公園で開催しました。1年生、2年生合わせて約50名が集まり、今月末に本県で開催する東海近畿地区農業大学校学生スポーツ大会に向けて練習を行いました。学生は野球、バーレーボール、バスケットボール、バトミントン、卓球などの種目に分かれて汗を流しました。学年を超えて一緒に練習することで、1年生と2年生の交流が深まりました。
本県で就農や本校就農科入校を考えておられる10名の方を対象に、いちごとブドウ・ナシの実習・講義を行いました。いちごの少量土壌培地養液栽培ハウスや果樹園の説明後、いちご栽培では収穫とパック詰め、ブドウ栽培では稔枝・誘引、房づくりを体験していただきました。また、当校の就農科修了生から自身の体験を交えて講演、滋賀県農林漁業担い手育成基金からは、就農を支える制度について説明いただきました。就農準備講座は年2回の開催を計画しており、第2回は9月に開催予定です。
農業大学校では、農業者の実際の農作業を体験させていただく農家体験学習を行っています。1グループ3~4名で、本校近くの8戸の農業者さんにお世話になり、水稲やイチゴやキュウリ・トマト、ブドウや肉牛など幅広い品目の農作業を体験させていただきました。各学生は今回の体験学習での経験も踏まえて、専攻コースを決めていきます。
自動直進トラクターで水稲の乾田V溝直播を体験しました。V型に掘られた溝に肥料と種もみがきれいに落とされていきました。出芽が楽しみです。果樹専攻ではナシ園に防鳥防蛾ネットを張りました。みんなで力を合わせてもなかなかな重労働でした。
農業大学校の2年生は、課題解決学習の一環としてプロジェクト学習を取り組みます。各学生は農業大学校のほ場や施設、畜産技術振興センターの家畜を使ったプロジェクトの計画について、課題選定の理由や目的、試験区の内容や調査方法、予想される結果などについて1年生を含む在校生と教職員の前で発表しました。発表後には教職員だけでなく、在学生からも質問や前向きな意見が出されました。これから2年生は、2か月間の農家体験学習をはさみながらプロジェクトに取り組み、その結果をとりまとめ、12月に発表会を開催します。
今年度、滋賀県で開催される東海近畿地区農業大学校学生スポーツ大会に向け、参加9校から学生代表者が集まり、競技ルールの確認、競技種目6種目の組み合わせ抽選会を行い、その後、大会会場となる体育館等を確認しました。5月に開催する大会では東海近畿地区から500名を超える農大生が集まり、スポーツを通して交流を深めます。
農業大学校では、農産物の販売実習を兼ねて、学生・研修生による直売「フレッシュ503」を毎月第1・第3水曜日に開催し、学生たちが一生懸命作った野菜や花、果樹などを販売しています。今年度初めての「フレッシュ503」が開催し、新入生たちも一生懸命接客して、多くのお客様にお買い上げいただきました。開催予定日や時間は、農業大学校のホームページなどでお知らせいたします。
農業大学校養成科では、様々な農作物の栽培管理を体験し、農業者としての基礎的な資質向上を図るため、入学式翌日から各専攻コースで基礎実習を行っています。初めて体験することもあるようですが、一生懸命に実習に取り組んでいます。この基礎実習や5月に実施する農家体験研修などを通して6月には専攻コースを決めていきます。
令和6年4月11日、滋賀県立農業大学校の入学・入校式を執り行い、養成科26名、就農科5名の計31名が農業大学校の門をくぐりました。学校長式辞のあと、三日月知事から激励のあいさつがありました。翌日からは各専攻コースを経験する基礎実習が始まっています。
3月2日に卒業証書、修了証書授与式を挙行し、養成科22名、就農科13名の35名が巣立ちました。JAや農業関連企業などに就職する学生、就農を見据えて先進農家で引き続き研修する学生もいますが、就農科修了生と合わせて16名が農業経営を開始するとともに、4名が農業法人等で就職就農し県内各地で活躍することになります。
農業大学校は、これからも次代の滋賀県農業を担う人材の育成に努めてまいります。
2月20日に就農地のある農業農村振興事務所や市・町、JAなどの関係機関の出席を得て、就農科17期生13名の就農計画発表会を開催しました。農大等での1年間の研修を終え、各自の就農計画について、就農を目指すきっかけや経営理念・方針から始まり、経営品目・規模、労働力、販売計画、経営収支など具体的な数字を用いながら、スライドを使って発表が行われました。経営理念や屋号、農園のロゴマークなどに込めた熱い思いが語られ、各自の就農計画は今後の期待感を抱かされるものばかりでした。3月2日の修了式後は、本格的に営農を開始される予定です。
2月7~9日にかけて「令和5年度全国農業大学校等プロジェクト発表意見発表会」が国立オリンピック記念青少年総合センターで行われました。東海・近畿ブロックの代表として、当校からは、プロジェクト発表養成課程の部で養成科2年生の植出さんが「果房被覆と品種選定がトマトの裂果と作業の省力化に及ぼす影響」と題して発表を行いました。
審査の結果、植出さんは特別賞(ヤンマーアグリ株式会社賞)を受賞されました。これは農業大学校開校以来、初めての受賞となります。また、発表会の運営委員や一般参加として本校1年生の学生8名も参加しました。学生交流会や意見交換会、発表会等の運営を通じて、全国の学生たちとの交流ができ、刺激になったようです。さらに、全国レベルの発表を聞くことができ良い経験になったようで、今後、各自のプロジェクト学習の取組に期待が持てます。
1月18~19日にかけて「東海・近畿ブロック農業大学校学生研究および意見発表会」が大阪府で行われました。当校からは、研究発表の部で養成科2年生の植出さんが「果房被覆と品種選定がトマトの裂果と作業の省力化に及ぼす影響」と題して、意見発表の部は養成科1年生の山崎さんが「農業に対する私の思い」と題して発表を行いました。
審査の結果、植出さんは最優秀賞を受賞され、2月7~9日に東京で行われる「全国農業大学校等プロジェクト発表会・意見発表会」に東海近畿ブロックの代表として発表することとなりました。
二人は各府県のいろいろな発表を聞くことができ良い経験になった、他校の学生との交流ができたと、この大会に参加できたことを喜んでいました。
スマート農業の知見を深めるため年4回「スマ-ト農業」の講義を行っています。第4回目は、株式会社高岡屋様から「ドローンを活用したスマート農業」について、農業技術振興センター栽培研究部の職員から「水稲のリモートセンシングにおけるドローンの活用方法」について講義をしていただきました。
その後、ほ場に移動し、高岡屋様からドローンによる水を使って薬剤散布の実演と希望学生への操作体験の指導をしていただきました。初めてドローンを操作する学生ばかりでしたが、指導者からは「思っていたより上手に操作できている」とお褒めの言葉がありました。
プロジェクト研究活動の発表会で、優秀な成績をおさめた施設園芸(野菜)専攻、畜産専攻の学生4名の表彰式を行いました。1月18,19日に大阪市内で開催される東海近畿ブロック農業大学校学生研究及び意見発表会には、本校代表として、養成科施設園芸(野菜)専攻の植出奈緒美さんが「果房被覆と品種選定がトマトの裂果と作業の省力化に及ぼす影響」の研究課題で出場されます。また、校長からは、表彰された4名への講評とともに、1年生に対しては、来年度のプロジェクト研究活動へのアドバイスが行われ、表彰式を終了しました。
課題解決学習の一環として、各学生が課題を1つ設定し、その解決にむけた計画の樹立、栽培・飼養の管理、調査の実施、結果の取りまとめといった一連の流れを実践する、プロジェクト学習に取り組んでいます。このプロジェクト研究活動の発表会を12月22日に開催しました。審査講評では、自分の言葉でしっかり説明できている、スライドによるプレゼンテーションにより、発表資料が良くできていたなどの評価された点や、データだけからではなく、消費者の立場に立った時にどうであるのかも踏まえて結論をまとめる必要がある、手元に収集したデータを持っておくと、質問に具体的に回答できたのではないかなどの指摘がありました。
優秀な成績をおさめた施設園芸(野菜)専攻、畜産専攻の学生4名が選ばれ、令和6年1月9日の始業式で表彰式を行います。また、代表1名が1月18,19日に大阪市内で開催される東海近畿ブロック農業大学校学生研究及び意見発表会に出場します。
農業大学校では、スマート農業の理解を深めるためカリキュラムを組んで授業を行っています。11月24日には株式会社誠和の麻生様より養成科1年生、就農科研修生を対象に「スマート農業論~スマート技術で農業が変わる~」と題して「施設栽培における環境制御」についてお話していただきました。今回は、環境制御の一部であるCO2の利用を中心に、光合成におけるCO2の役割と施用の効果などわかりやすく講義いただきました。
次回は、ドローン技術について授業を行う予定です。
11月17日に収穫祭が実施されました。収穫祭は学生自治会を中心に1年生が準備や当日の運営を行い、2年生の2か月間に渡る先進農業者等での農業体験学習を終え、その学習成果のとりまとめ発表会が終わる11月中旬頃に実施しているものです。今年度は、焼き肉や焼きそば、豚汁などを学生たちが調理し、みんなで昼食を食べた後、体育館でバスケット、バドミントン、卓球といったスポーツレクリエーションで楽しんでいました。2年生は、プロジェクト活動のとりまとめや発表会、そのあとは卒業論文作成とあわただしい学生生活を過ごし、来年3月2日に予定の卒業式に向かいます。