予算編成過程の「見える化」として、平成21年度当初予算から、予算編成に係る知事協議の場を公開しています。
平成26年度当初予算に係る知事協議の概要は次のとおりです。
(概要) 女性の活躍推進により、地域・経済の活性化につなげていくため、滋賀県男女共同参画推進本部においてとりまとめた3つの方向性(1.働く場への参画拡大、2.意思決定過程への参画拡大、3.様々な場面での能力発揮)に基づいて構築した来年度の取組が提案されました。
具体的には、若年者ライフ&キャリア発信事業、女性の就労トータルサポート事業、子育て支援環境緊急整備事業、保育士確保対策事業、在宅医療福祉施設・医療機関の看護職員相互研修事業、滋賀の女性経営者フォーラム、開業資金(女性創業枠)の創設、企業の女性活躍状況の見える化研究事業、農業女性活躍支援事業などの予算が要求され、これに対し、女性の活躍推進の意義やそれぞれの事業内容、効果的な手法などについて、議論が行われました。
知事からは、・ 国際的に女性の参画が進んでいないところは財政難になっていることが全国知事会の場でも共通認識されており、女性の活躍推進は経済の問題として進めていかなければならない。
・ 女性の活躍推進は、女性の人生を全体として考えるという視点を持って、女性のライフステージに応じた切れ目のない事業を組み合わせて進めていくことが必要である。
・ 若年者ライフ&キャリア発信事業について、若い人に向けた発信としてフェイスブックなど双方向のメディアの活用を考えてほしい。双方向のメディアでは個人の内面から出る言葉が生きてくるので、できるだけ担当者の思いが伝わり、共感が得られるよう工夫をお願いしたい。
・ 滋賀マザーズジョブステーションについては、2年で利用者9,151人、就職者数534人であった。全国知事会でも評価を得た施策であり、南部の新たな窓口の開設と併せて、より一層、成果が出るようお願いしたい。
・ 子育て支援環境緊急整備事業については、潜在的な待機児童が多いという実態を踏まえて、子ども・子育て会議で必要サービス量を把握し、中長期的な視点で取組をお願いしたい。
・ 保育士確保対策事業については、保育士資格を持つ方が現場に戻ってもらうためにも、「保育士さんありがとう」キャンペーンで現場のモチベーションが高まるようお願いしたい。
・ 在宅医療福祉施設・医療機関の看護師相互研修事業について、子育て、家事をやりながら両立する仕事としては病院勤務より在宅看護の方が自由度がきくと聞いている。多様な働き方があるということも広げながら看護師の数を確保してほしい。
・ 企業における女性の活躍推進について、女性経営者フォーラムは今年度に引き続き提案されており、中小企業の貸付枠や女性活躍状況の見える化などが新たに提案されている。企業は制度プラス風土、経営者の意識が大事なので、そのあたりの取組をお願いしたい。
・ 農村女性活躍支援事業について、農村女性に限らず都市の女性でも農産物を扱ったりしている。「おいしが うれしが」キャンペーン推進店も5年で1000店舗以上に広がっており、また、地産地消の農産物の直売所は80か所。農業の分野はこれからの新たな女性活躍の場になるので頑張ってほしい。
等の意見が付され、この方向で事業を進めることが了承されました。
(概要) 昨年3月に策定した「滋賀県再生可能エネルギー振興戦略プラン」に基づき、部局横断的に取り組んでいる地域エネルギー施策について、現状や今後の方向性を踏まえながら、来年度の取組が提案されました。
具体的には、再生可能エネルギーの普及啓発や人材育成のための事業、低炭素社会づくりに向けた先端的取組の普及事業、家庭や事業所における再生可能エネルギー等の導入促進事業や農村地域における再生可能エネルギー施設整備など地域での導入促進事業、グリーン・イノベーション推進事業などの予算が要求され、これに対し、事業の必要性、今後の展開方向、補助対象の範囲、事業効果等について議論が行われました。
知事からは、・ これまで自治体にはエネルギー政策の実績があまりなかったが、3.11以降、環境への配慮、産業振興、地域経済の循環、災害時への対応といった面からしっかりと取り組むべき。
・ ドイツで再生可能エネルギーが普及している背景にマイスター制度など技術面での人材育成がある。中長期的な視点での人材育成も同時に考えてほしい。
・ 「まちと建物」の分野における先端的・先進的な取組を普及するにあたって、意外と大事なのが見学会。現場に行き当事者から直接話を聞く、といった実践的な伝達が大事。複数年計画でじっくりやらないと定着しない分野でもある。
・ 個人用住宅への太陽光発電とコージェネ導入の支援については、新築も含めて、より成果がでるようにしていただきたい。
・ 事業者向けの導入支援策については、事業者側のニーズに添ったものとし、成果があげられるようにしていただきたい。
・ 農村地域での小水力発電の取組については土地改良区でかなり広がっているが、地元の熱意やリーダーの存在が重要である。集落単位を想定した農村の「近いエネルギー」活用についても、できるかぎり取組が広がるよう希望する。
・ グリーン・イノベーションの推進については、実践まで持っていくことが大事であり、「熱」も重要なポイントである。
・ 地域エネルギー施策は、大胆な発想で、様々なチャレンジができる領域だと思っている。部局連携のもとチャレンジ精神を持って進めていただきたい。