滋賀県では、農業分野における障害者の活躍の場を広げるとともに、農業と幅広い福祉(障害者、医療、高齢者、子ども食堂など)の連携による取組を「新たな農福連携」として、「誰もがいきいきと地域で暮らし、ともに働き、ともに活動する共生社会づくり」を進めています。
滋賀県が取り組む「新たな農福連携」をはじめ、県内各地で「農福連携」を実践しておられる方々を、動画でご紹介いたします。
(動画の配信にはYouTubeを利用しています)
長浜市高月町の(有)もりかわ農場さんは、水稲の減農薬・減化学肥料栽培に早くから取り組まれ、また、水稲・麦・大豆の栽培面積は100ヘクタールを超える県内有数の大規模農家です。
地元高校からの紹介をきっかけに6年前から農福連携に取り組まれています。
蒲生郡日野町のひのでファームさんは、「新たなことにチャレンジし、ワクワクするような農園を作り上げていく」という思いから、農福連携にも取り組まれ、今年度から「イチゴ栽培」も開始されるとともに、地域の子ども達を農場に迎え入れて体験学習会を開催するなど、常に新たなことにチャレンジされています。
野洲市市三宅の(株)きたなかふぁーむさんでは、「農業をより良くするために課題を見つけ解決していく」という会社の経営理念に基づき、地域の主婦の方々、高齢者、障害者、外国人研修生などの多様な方々と一緒に働き、県内最大の年間500トンのキュウリの出荷をはじめ、コマツナ・ホウレンソウ・水稲を栽培されています。
高島市マキノ町のみなくちファームさんは、有機JASやJGAP認証を取得し、持続可能な循環型農業を実践するとともに、農福連携にも取り組まれており、パートナーである藤の樹工房さんとは、一緒に働くことでお互いに元気をもらえる関係を築かれています。
草津市北山田町の(株)横江ファームさんは、国際認証グローバルGAPを取得し、約9haでコマツナなどを中心に生産されています。現在、市内の複数の福祉事業所と農福連携に取り組まれており、利用者の皆さんに仕事を通じて社会とのつながりを実感いただける場を提供されています。
東近江市永源寺の(有)永源寺マルベリーさんでは、健康食品の原料としてクワやアシタバなどの栽培を行われています。誰もが参加できる「ユニバーサル農業」の実現を目指して、障害者、高齢者、外国人など、多様な背景を持つ方々が一緒に働いておられます。
日野町の社会福祉人わたむきの里福祉会さんでは、利用者の方の希望や障害の程度に合わせた様々な就労支援や機能訓練が行われています。農業に特化した就労施設「ファームわたむき」では、利用者の方々が互いに作業を教え合い、支え合いながら、水稲や日野菜の栽培に取り組まれています。
栗東市霊仙寺のNPO法人縁活おもやさんでは、お米や40種類以上の野菜、イチジクなど様々な作物を栽培し、利用者の方が年間を通じて作業ができるよう工夫されています。また、利用者の方の気持ちを尊重し、「また来たい」と思える雰囲気づくりや、個々の障害や日々の調子に合わせて見守るスタイルを心掛けておられます。
湖南市針の(株)チャレンジファームさんは、年齢や障害の有無に関係なく、すべての人にチャレンジできる場所を提供したいという思いから設立された会社です。利用者の方は養鶏や養蜂の作業に取り組み、外部の方と接することで、社会で生活するスキルの習得を目指されています。
甲賀市水口町のNPO法人けいかんさんは、障碍のある人もない人も共に働く共働事業所として設立され、事業所内の農園での野菜の栽培や、さまざまな施設外就労に取り組まれています。地元の農業者からの除草作業も受託されており、丁寧な仕事で信頼を得ておられます。
大津市羽栗のうさファームさんは、就農当初から、「社会福祉法人ミッションからしだね」さんと農福連携に取り組まれています。最初は戸惑いもあったうさファームさんですが、ミッションからしだねさんと試行錯誤を重ね、今では互いに充実感を得ながら、日々、一緒に作業に取り組んでおられます。