特集 今と未来をつなげる滋賀ワード
7
鮒ずしをはじめとする滋賀の「発酵」は地域の食文化として育まれ、近江商人が酒造りや発酵の技術を江戸や東北へと広めていった歴史があります。豊かな自然環境に恵まれ、発酵を生みだす様々な菌が息づく滋賀ならではの発酵の可能性を見すえて、「発酵産業」の新たなチャレンジが始まっています。
滋賀県には、鮒ずしをはじめとした発酵の食文化があります。昨今、発酵への注目の高まりをうけ、県内外で活躍されている方々を委員とした研究会を令和元年度に立ち上げ、今後の産業振興の方向性を議論してきました。
現代の生活にはあまり関わりがないと思われがちな発酵ですが、実はバターや紅茶・パン・チョコレートなども発酵食品。私たちの身のまわりにはたくさんの「発酵」があるのです。滋賀では近年、若い世代が生みだす個性的なクラフトビールや、鮒ずしなど発酵素材を盛りこんだメニューの開発など、従来のイメージにしばられない新たな動きがでてきています。
滋賀の発酵についての情報は、インターネット上にもとても少ないので、まずベースとなる発酵の情報交換の場とし
てフェイスブックグループやホームページをつくりました。また、子どもたちが発酵を学ぶことで、発酵の裏側にある自然の力や環境の大切さ、人間の営みを親しみやすい形で伝えていく予定です。まずは発酵の情報たっぷりのフェイスブックをのぞいてみてください!
▶詳しくはフェイスブックで
https://www.facebook.com/groups/shigahakkou/
滋賀県は、山々から豊かな水が流れ、酒造りに適した土地柄です。県内には他府県からもファンの多い33の酒蔵が点在しています。また、近年では、個性豊かなクラフトビールやワインも増えてきています。
クラフトビール工房「ヒノブルーイング」(日野町)
4年前に醸造所を構え、こだわりの「祭りのためのビール」をポーランド人、イギリス人の国際色豊かなメンバーで造っています。
タイムスリップで現代に迷い込んだ3人の近江商人たちが送る、発酵を日常のエッセンスに変えてくれるコラムが見どころ。発酵がぐんと身近になるかも。
ナンデモ与三郎
納豆と具だくさんの味噌汁を食べることが朝の日課。
コチトラ良子
ポジティブでせっかち。
なれ寿司の発酵を待たずに食べてしまったことも。
オスキニ葦郎
植物や生き物大好き。週1回は日本酒で植物相手に晩酌をする。