滋賀県では彦根市とともに、彦根城の世界遺産への登録を目指しています。世界遺産を目指す彦根城の「ココがスゴイ!」をご紹介します。
彦根城は、日本が世界に誇る唯一無二の価値をもつ城です。日本各地にお城は数多くあれど、国宝の天守をはじめ、藩主の住まいだった御殿や重臣の屋敷、庭園、内堀・中堀なども含めて、江戸時代の城全体の姿を今もよく留めているのは、全国に彦根城しかないのです。400年以上にわたって大切に保存されてきた彦根城をじっくり巡って、江戸時代に思いをはせてみませんか?
彦根城の築城400年祭で誕生した「ひこにゃん」。彦根城天守にすみ、趣味は彦根城周辺のお散歩。海外にもファンが多い人気者です。
世界中の人の大切な宝として保護し、未来に伝えるべき文化財や自然のこと。ユネスコの世界遺産委員会が価値を認めたものが、世界遺産リストに登録されます。
世界中の人に広く知られるようになります。それにともなって、世界に開かれた歴史都市として発展していくことが期待されています。
《世界遺産登録の流れ》
暫定リストに記載される【1992年】
▼
推薦書原案の作成【2020年3月】
▼
国内で推薦候補に選ばれる/ユネスコに推薦書を提出
▼
イコモス(諮問機関)による審査
▼
世界遺産委員会で審議、登録決定【目標:2024年】
江戸時代になると、武士は統治者となりました。表御殿や重臣屋敷跡からは藩主と重臣が一体となった当時の政治の仕組みがうかがえます。また庭園や藩校は、素養を高めるため、武士が儒学・和歌・茶の湯・能・武芸などを学んだことを伝え、これらは現在に続く日本文化の基礎となりました。
ココがスゴイ!
江戸時代前期につくられた庭園。美しい景色を楽しむだけでなく、藩主と家臣が和歌、茶の湯、武芸などを実践するところでした。本物の天守を望む、本物の大名庭園、大名の気持ちになれる唯一の場所です。
ココがスゴイ!
城の中心にそびえるシンボル。大きな飾り屋根を複雑に組み合わせたデザインは、遠くからでもよく見えるための工夫です。金箔瓦も使われています。
ココがスゴイ!
藩主の跡継ぎ以外の男子を育てるための屋敷で、井伊直弼が暮らしたことで有名です。武家屋敷全体の建物や庭が当時のまま残っています。
ココがスゴイ!
能は江戸時代の政治や儀式の中で、重要な意味を持っていました。本物の能舞台が城の中に残っているのは、全国でここだけ。今も能や狂言が上演されます。(彦根城博物館の中です。)
世界遺産に登録することは、人類の歴史の1ページに彦根城を加えるということです。私たちは、どうしても国内の動きだけで日本史を語りがちですが、実際には、世界史の大きな流れのなかで江戸時代の日本ができ、その代表的な政治拠点として彦根城が築かれました。このように彦根城を世界史の中に位置づけ、これまでに登録されている1,121件の世界遺産のどれにもない価値があることを証明します。滋賀の宝を人類共通の遺産にすることで、滋賀と世界との新しい結びつきができ、新しい地域づくりの可能性が生まれると考えています。
新型コロナウイルス感染症の影響により、内容の変更や外出自粛のお願い等をしている場合があります。ホームページ等で最新の情報をご確認ください。