本年度、西日本電信電話株式会社、NTTビジネスソリューションズ株式会社、株式会社マクニカと滋賀県のコンソーシアム事業として、国土交通省「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」を活用して、「滋賀県における自動運転の実証・実装に向けた調査事業」(以下、本事業という。)を実施しました。
本事業の目的は、「滋賀県における自動運転の実装に適したフィールドを調査・選定」することで、自動運転技術に適した地域やニーズを洗い出し、その可能性を検証することを目的として実施しました。
移動特性、人口密度、地域課題等を踏まえ、机上調査、市町へのヒアリング調査を通じて、自動運転技術に適した候補を洗い出し、フィジビリティ調査結果、まちや観光地等のにぎわいの創出、未来を志向した地域の魅力の向上、発信力、波及効果、公共交通全体の活性化、持続可能性等の観点から、初年度の実証運行候補ルートを彦根市の彦根城ルートとし、リスクアセスメント、3Dマップ作成を実施しました。
また、今後の検討にあたり、県民の皆さんの自動運転に対する意識等を把握するためWEBアンケートを実施し、「乗りたいと思う」または「どちらかというと乗りたいと思う」割合が61.3%であり、「どちらかというと乗りたくないと思う」「乗りたくないと思う」回答の理由としては「安全性に不安がある」が最も高く66.5%であること等を確認しました。
-レベル4自動運転システム対応、乗車定員9人
-速度18km/h
全国において、地域交通の維持や、ドライバー不足等に関する社会課題が深刻化しています。そうした社会課題の解決策として、自動運転等のモビリティ技術を活用した持続可能な公共交通・物流の実現が急務な状況であり、国においては、2025年度までに50か所以上、2027年度までに100か所以上の政府目標を掲げ、取組が進められているところです。
滋賀県では、様々な社会情勢の変化に対応した、持続可能な交通ネットワークの維持・活性化を図るため、「滋賀地域交通ビジョン」を策定し、本年度から、この具体化に向け、地域に最適な移動手段について、県民の皆さま等と対話を重ねながら「滋賀地域交通計画」づくりを進めています。
様々な移動ニーズに既存の公共交通だけで応えていくことは困難であり、自動運転を実現することは地域交通の確保・活性化につながる選択肢の1つと考えています。
まちのシンボルとなる「楽しく、グリーンな移動手段」として活用することで、ひと中心のにぎわいのあるまちづくりと公共交通の利用促進、観光や移住等新たな需要の喚起につなげ、滋賀地域交通ビジョンで示す「自家用車を使わない」という選択肢のある社会を目指してまいりたいと考えています。
令和7年度以降は、本事業を踏まえ、国補助金を活用しながら実証運行(初年度はレベル2を想定)を目指し、経営面・技術面・社会受容性面での課題整理を行い、地域公共交通ネットワークにおける自動運転の活用可能性を検証してまいりたいと考えています。