県では、近江の地場産業および近江の地場産品の振興を図るため、長年にわたり近江の地場産業および近江の地場産品の振興に寄与され、その功績が特に顕著で他の模範となる個人または団体に対し、その功績を称えて表彰を行っています。
令和6年度は、中村正博氏(高島市/高島綿織物)、川澄一司氏(大津市/信楽焼)の2個人を被表彰者として決定いたしました。つきましては、下記のとおり表彰式を行いますので、お知らせします。
令和7年(2025年)1月29日(水) 10:00~10:30
滋賀県公館
住所 | 氏名・名称 | 主な功績・取組内容 |
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高島市 | 中村正博 (なかむらまさひろ) | 「サスティナブルな素材「琵琶の葦布」の開発」についての取組による功績です。 2015年にSDGsの採択を契機に繊維業界においても環境配慮が求められる中、自社近くのびわ湖岸に群生している「葦」を使った和紙糸を用いたサスティナブルな素材「琵琶の葦布」を開発しました。さらに、寝装・衣料・雑貨などの用途に応じた織物を次々に開発し、「琵琶の葦布」の販路開拓に努め。2025年に開催される大阪・関西万博のスタッフ用ユニフォーム(帽子)に採用されています。 また、「びわこ高島の葦を守る会」の会長を務め、「琵琶の葦布」の素材となる琵琶湖の葦群落の保全活動に取り組むなど、氏の取組は産地振興に貢献しています。 |
大津市 | 川澄一司 (かわすみかずし) | 「透光性陶磁器「信楽透器」の開発」についての取組による功績です。 信楽焼の骨材として用いられる石英と同じ成分で透光性に優れる熔融石英ファイバーの製造時に不要となった溶融石英の粉砕物を石英の代わりに骨材として用いて、従来の信楽焼の粘土と同じようにろくろ成形することができ、かつ、一般的な信楽焼の焼成温度で焼結し、かつ、磁器と同等以上の透光性を有する「透光性陶磁器」を開発しました。 信楽焼産地において、透光性を活かした照明器具や手洗器のほか、従来の信楽焼とは質感も異なり、無釉でも水漏れしないため、これらの特徴を活かしたカップや器など、産地内で商品開発が活発化し、信楽焼の産地振興に貢献しました。 |