アブラナ科野菜や花き類などを食害する蛾の一種であるハイマダラノメイガの発生が、指標植物であるクレオメにおいて急増しています。8月第3半旬までの累積の寄生幼虫数は3.7頭であり、平年(0.08頭)よりも顕著に多く、過去10年で最も多くなりました。また、露地ほ場のキャベツでも、幼虫による食害が確認されています。今後、被害がさらに増加することが懸念されるため、別添のとおり8月20日付けで令和6年度病害虫発生予察注意報第7号を発表しました。
本県において、過去にハイマダラノメイガの注意報を発表したことはなく、今回が初めての発表となります。
ハイマダラノメイガは、幼虫がアブラナ科野菜(キャベツ、ダイコンなど)や花き類(ストック、葉ボタン)を加害します。幼虫は生育初期の株の中心部に寄生し、成長点付近を食害します。食害を受けた株には、生育の遅れや枯死、正常に結球しなくなるといった被害が生じ、収量の低下につながります。
写真を使用される場合、「滋賀県病害虫防除所提供」と記載をお願いします。
県では、農業者に対して、(1)は種前や定植時に薬剤を処理すること、(2)ほ場をよく観察し、幼虫の捕殺に努めるとともに、加害を確認したら薬剤を散布すること、(3)施設栽培では、開口部を防虫ネットで覆い成虫の侵入を防ぐこと、を呼びかけています。
(参考)
指標植物:調査対象とする害虫が好む植物のこと。指標植物での被害の有無を調べることで、発生の予察を行う。ハイマダラノメイガの指標植物にはクレオメ(フウチョウソウ科の花き)が用いられる。