琵琶湖と人々の暮らしを支えるかけがえのない滋賀の森林を健全な姿で未来に引き継ぐことを基本方針として展開する本県の森林・林業施策において、多様な主体との協働で進める森林づくりと農山村の活性化は大きなテーマの1つです。
甲賀木の駅※1運営委員会は、「やま」に関わる「ひと」を増やし、「やま」の恵みを実感できる「ひと」を増やすことを目的に2014(平成26)年に運営開始しました。
各地の木の駅活動の例に漏れずスタッフの確保が悩みの一つでしたが、甲賀木の駅では甲賀福祉作業所と連携することでこの課題をクリアしました。そして、活動開始から10年目の令和5年度には当初計画の約2倍の木材を搬出し、新たに薪の乾燥棚も増築するなど益々活動を充実させています。
いっぽう、甲賀福祉作業所ではこの連携によって通所者の収入アップとともに、作業を通して責任感が芽生えるなど個人の成長にもつながっています。
さらに、生産した薪は琵琶湖岸のキャンプ場に出荷されて、マザーレイクゴールズ※2(MLGs、https://mlgs.shiga.jp/)の「びわ湖を楽しみ愛する人を増やそう」などにも貢献しています(下イメージ図参照)。
滋賀県は環境と経済・社会の健全な循環につながる取組みを益々発展させるとともに、県内に広く波及していくことを目指して、支援していきます。
団体名 | 職名 | 氏名 | 電話番号 |
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甲賀木の駅運営委員会 | 代表 | 大原 久和(おおはら ひさかず) | 090-1232-8833 |
甲賀福祉作業所 | 所長 | 香月 剛(かつき つよし) | 0748-88-3823 |
番号 | 用語 | 説明 |
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※1 | 木の駅 | コストの問題等で搬出・利用されなかった間伐材等(林地残材)を出荷すると、地域で使える地域通貨などと交換してもらえる仕組み。木の駅は、集めた木材を木質チップ材料や薪として販売する。この仕組みにより、作業に携わる人の心身も地域経済も豊かになる。また、山で腐ってCO2を排出するだけだった林地残材を地域資源として有効活用することにより、CO2ネットゼロ社会づくりの推進にも貢献する。 |
※2 | マザーレイクゴールズ(MLGs) | 「琵琶湖」を切り口とした2030年の持続可能社会へ向けた目標(ゴール)。琵琶湖版のSDGsとして、2030年の環境と経済・社会活動をつなぐ健全な循環の構築に向け、琵琶湖を切り口として独自に13のゴールを設定している。 |