昨年度実施した、「スクミリンゴガイおよびタニシ類の分布調査」および、「近江のナレズシ県民大調査」の成果を発表する「フィールドレポーター交流会」を開催します。
・2012年に実施された「スクミリンゴガイとタニシ類の分布調査」と比較
・スクミリンゴガイに関しては、過去の調査と比較して、農地と河口で発見数が逆転していることがわかった
・タニシ類に関しては、傾向ははっきりしながったが、調査対象としたタニシ類はいずれも発見できている
・「近江のナレズシ県民大調査」は、30年前に実施した同様の調査と比較して、県内外でいまどのくらいの方々がナレズシを食べたり、作ったりしているのかなどについて調査
・2893の回答があり、滋賀県在住者の75%がフナズシを食べた経験があった
琵琶湖博物館では、「地域学芸員」に相当するフィールドレポーター制度を設け、身近な自然や暮らしに関する調査を行っています。2023年度の登録者数は189名です。
この度、昨年度実施した調査の成果を発表する「フィールドレポーター交流会」を開催します。2023年度は、アンケート型調査として「スクミリンゴガイおよびタニシ類の分布調査」と「近江のナレズシ県民大調査」を実施しました。
「スクミリンゴガイおよびタニシ類の分布調査」は、2012 年度に実施した「スクミリンゴガイとタニシ類の分布調査」の結果を踏まえ、11 年間経過した現在、スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ、滋賀県指定外来種)の分布が広がっているかどうか、また、タニシ類の分布はどうなっているかを調査したもので、147地点で調査しました。
スクミリンゴガイにおいては、その生息場所が変化している傾向がみられました。タニシ類については、少なくとも、調査対象となったタニシ類については滋賀県での生息が確認できました。
「近江のナレズシ県民大調査」は、県内外でいまどのくらいの方々がナレズシを食べたり、作ったりしているのかなどについて調査したもので、滋賀県職員や龍谷大学農学部の学生さんにもご協力をいただき、2893の回答を得ることができました。
滋賀県在住者の75%がフナズシを食べた経験がありました。
10年前と比べた食の増減では、41%の方が変わらないと回答しましたが、減ったと回答された方が34%いました。
フナズシを家で漬ける人は、滋賀県在住者で食べたことのある方の13%で、1992年の調査の14.9%とそれほど差がありませんでした。
また、龍谷大学農学部の学生さんの喫食率は25%でした。
これらをフィールドレポータースタッフが分析して発表します。
どなたでも参加できます(無料)。どうぞお集まりください。
・フィールドレポーター交流会
日時:6月1日(土)13時30分~16時10分
会場:琵琶湖博物館セミナー室
報告1「スクミリンゴガイとタニシ類の分布調査」フィールドレポータースタッフ椛島昭紘
コメント:学芸員菅原巧太朗・質疑
報告2「近江のナレズシ県民大調査」フィールドレポータースタッフ前田雅子
コメント:特別研究員柏尾珠紀・質疑
総括:橋本道範
進行:川瀬成吾
休 館 日:毎週月曜日(休日の場合は開館)、
その他臨時休館あり。
観 覧 料:一般800円、高校生・大学生450円、
小学生・中学生無料(常設展示)
琵琶湖博物館は、湖をテーマにした博物館としては日本最大規模の琵琶湖畔に建つ博物館です。「湖と人間」をテーマに、琵琶湖の生い立ちや人と自然との関わりについて家族で楽しみ体感しながら学べる展示が特徴です。