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令和5年度病害虫発生予察特殊報第1号(トマトキバガ)の発表について

~トマトキバガの発生を県内で初めて確認~

侵入害虫「トマトキバガ」の病害虫発生予察特殊報を発表

 近江八幡市安土町に設置しているトマトキバガ用のフェロモントラップにおいて、令和5年10月中旬に本種と疑われる雄成虫が捕獲されました。捕獲された成虫を滋賀県病害虫防除所において同定した結果、海外原産のトマトキバガであることが確認されました。本県でのトマトキバガの誘殺確認は初めてであるため、令和5年度病害虫発生予察特殊報第1号として発表しました。なお、県内では、10月23日までに、本種による農作物での発生および被害は確認されていません。

形態および生態について

 成虫は翅を閉じた状態で体長5~7 mmの小型のガ類です。終齢幼虫は体長約8 mmで、頭の近くに細い黒色の帯があります。

 本虫は中南米原産ですが、世界各地に発生が広がっています。国内では、令和3年に熊本県で初めて発生が確認され、本県を含む計36道府県で誘殺が確認されています。

 本種は主にトマト、なす、ピーマンおよびばれいしょ等のナス科植物に寄生し、幼虫による食害が報告されています。トマトでは茎、葉や果実を食害します。果実に幼虫が潜り込んだ場合、果実表面に数 mm程度の穴が開き、食害部が腐敗するため、品質が著しく低下します。

防除対策

 県では、農業者に対して、1)ほ場をよく見回り、発生を確認したら直ちに防除を実施すること、2)施設栽培では、ハウスの開口部を防虫ネットで覆い侵入を防ぐこと、3)発生の拡大を防ぐため、被害葉や被害果実を適切に処分することを呼びかけています。

(参考)

1)フェロモントラップ:雄成虫を誘引する効果がある物質(フェロモン)を利用し、雄成虫を捕獲して害虫の発生を調査する方法。

2)特殊報:県内に今まで発生が確認されていなかった病害虫を発見した場合や、病害虫が今までとは違う特異的な発生をする現象が認められた場合に発表しています。

お問い合わせ
滋賀県病害虫防除所
電話番号:0748-46-4926・6160
メールアドレス:[email protected]
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