野菜類や大豆、花き類などを食害する蛾の一種であるタバコガ類(オオタバコガ、タバコガ)の成虫が、フェロモントラップ調査1)において多く誘殺されています。オオタバコガの累積誘殺数は平年の1.5倍、タバコガでは2.5倍であり、いずれも過去10年で最も多くなりました。今後、次世代幼虫による被害の多発が懸念されるため、別添のとおり7月27日付けで令和5年度病害虫発生予察注意報第3号を発表しました。
タバコガ類の注意報は、オオタバコガの発生が多かった平成29年以来、6年ぶりの発表となります。
タバコガ類は、幼虫が農作物を加害します。野菜類(トマト、キャベツなど)や花き(キク、バラなど)では、商品となる果実やつぼみを食害するため、商品価値がなくなります。また、大豆では葉を食害し生育が悪くなるほか、莢を食害することで被害が大きくなります。
県では、農業者に対して、1:ほ場をよく見回り、被害を確認したら直ちに防除を実施すること、2:施設栽培では、開口部を防虫ネットで覆い成虫や侵入を防ぐこと、3:防蛾用黄色蛍光灯の夜間点灯2)による防除の実施を呼びかけています。
(参考)
1)フェロモントラップ調査:オス成虫を誘引する効果がある物質(フェロモン)を利用し、オス成虫を捕獲して害虫の発生量を調査する方法。
2)防蛾用黄色蛍光灯の夜間点灯:夜行性の蛾類が黄色光を忌避するため、夜間に黄色蛍光灯を点灯することで、ほ場への飛来を防止する防除方法。