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重要文化財建造物の保存修理工事の着手について

重要文化財不動寺本堂(大津市田上森町)

重要文化財不動寺本堂について、保存修理工事に令和5年5月29日に着手し、6月上旬から現地での工事が始まっています。

背景

重要文化財不動寺本堂の屋根は檜皮葺(ひわだぶき)で、前回の屋根葺替修理(昭和43年)から55年が経過し、屋根全体に腐朽・破損が生じていることから、屋根の葺替修理を行います。

事業の内容

本事業は、令和3年度から実施しており、令和3年度に耐震診断および耐震補強案の策定、令和4年度に保存修理工事の内容を検討しました。令和4年度の結果を踏まえ、令和5年度から保存修理工事と耐震補強工事を進めていきます。
・ 対象となる建造物の概要
 1. 名 称:重要文化財 不動寺本堂 1棟
 2. 所 在 地:大津市田上森町885番地
 3. 構造形式:本堂(懸造(かけづくり)、桁行(けたゆき)三間、梁間(はりま)三間、一重、背面突出部附属、北庇付)
 礼堂(懸造、正面六間、側面一間、北東端向拝附属、唐破風造)
 本堂及び礼堂屋根(寄棟造、総檜皮葺)
 4. 建立年代:本堂 室町時代前期(1333年~1392年)、礼堂 明和8年(1771年)
・ 事業概要 耐震診断・耐震対策、屋根葺替修理
・ 事業期間 全体(予定):令和3年6月1日~令和6年2月28日
・ 事 業 費 総事業費(予定):約144,000,000円(国、県および市の補助事業)
なお、事業は滋賀県が不動寺から受託して実施しています。

今後の予定

天候に左右されずに作業を行えるよう、建物全体を覆う仮設の覆い屋(素屋根)を
建設した後、傷んだ屋根材を解体し、新たな檜皮(檜の樹皮を長さ約75cmほどに揃え
た材)を約1cmずつずらしながら重ね、竹釘(たけくぎ)で打ち締める伝統的な技法で葺き替えます。
併せて、傷んだ木部や建具などの破損箇所の修理と耐震補強工事を行います。
なお、参詣者ならびに登山者の方々におかれましては、ご不便・ご迷惑をお掛けしますがご理解の程宜しくお願い致します。

修理前 正面(西面)全景
修理前 側面(北西面)
本堂 正側面 北西より
礼堂 見返し 北東より
本堂及び礼堂屋根の破損状況
本堂縁廻り(南面)の破損状況
お問い合わせ
文化スポーツ部 文化財保護課 建造物第二係
電話番号:077-528-4673
FAX番号:077-528-4956
メールアドレス:[email protected]
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