水稲の斑点米発生の原因となる斑点米カメムシ類が、県内各地の畦畔で多く発生しています。7月6~8日に県内36地点の畦畔で行った調査において、斑点カメムシ類主要5種の平均生息数は88.3頭(平年:46.2頭)であり、過去10年間で最も多くなりました。今後、水稲が出穂すると畦畔や雑草地の斑点米カメムシ類が水田内に侵入し、水稲を加害することが懸念されるため、別添のとおり7月21日付けで令和4年度病害虫発生予察注意報第4号を発表しました。
斑点米カメムシ類の注意報は、発生が多かった令和2年以来2年ぶりの発表となります。
※主要5種:県内での発生が多い5種(大型種のホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、トゲシラホシカメムシ、小型種のアカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ)の総称。
生息数:調査ほ場で捕虫網(直径36cm)を50回振って得られた個体数。「平年」は平成24~令和3年の10年間の平均個体数。
斑点米カメムシ類は、畦畔などのイネ科雑草に生息して増殖しており、水稲の出穂後、本田に侵入して穂(籾(もみ))の汁を吸います。吸汁された籾内の玄米は、斑点米(はんてんまい)となり、品質低下の原因となります。特に、大型種であるクモヘリカメムシやホソハリカメムシは吸汁能力が高く、斑点米を多く作るため被害が大きくなります。
県では、農業者に対して、
・水田内にヒエなどのイネ科雑草が生えている場合、斑点米カメムシ類が集まってくるので早急に除草する
・ほ場で発生している種に応じて、防除適期に薬剤防除を実施する
よう呼びかけています。