6月の第5半旬に、果樹カメムシ類のフェロモントラップ※での誘殺数が急増したため、別添のとおり7月4日付けで病害虫発生予察注意報第2号を発表しました。
本県で果樹を加害するカメムシ類は、主にチャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシおよびクサギカメムシの3種であり、今回主に発生しているのはチャバネアオカメムシとツヤアオカメムシの2種です。これら果樹カメムシ類のフェロモントラップへの誘殺数が6月の第5半旬に急増しており、本年の累積誘殺数は6月末時点で平年の約1.9 倍となりました。また、6月第6半旬の誘殺数は平年の約3.9 倍となっており、過去10 年間で最も多い誘殺数となっています。
近畿地方は梅雨明けし、向こう1 か月の気象予報では、気温は高い見込みであることから、今後、果樹カメムシ類の活動がさらに活発になり、果樹園への飛来が増加するため、被害の発生が懸念されます。
果樹カメムシ類は、口吻を果実に挿入して吸汁します。被害を受けた果実は、吸汁痕が残ったり、表皮が凸凹になるなど商品価値がなくなります。
このため県では、果樹農家に対して、果樹カメムシ類の飛来を認めたら薬剤を散布するなど、対策の徹底を呼びかけています。
※フェロモントラップ:カメムシ類が仲間を集合させるために出す匂い(集合フェロモン)を利用し、発生量を調査する方法