滋賀県では平成31年度から、謎に包まれた安土城の実像を解明し、目に見える形で復元することで安土城の価値・魅力を広く発信し、県や地域の盛り上がりにつなげることを目指し、「幻の安土城」復元プロジェクトに取り組んでいます。昨年度、安土城復元の方向性として、デジタル技術を活用した安土城の復元を目指すことを決定しましたが、復元に向けては、「安土山図屏風」をはじめとする安土城関連資料の収集が必要不可欠です。そこで、「安土山図屏風」を始め、安土城関連資料の情報を求めていることを、広く全世界に向けて発信するため、「安土山図屏風」等探索事業に着手することとなりましたのでお知らせします。
「安土山図屏風」を始め、安土城関連資料の情報収集について、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いします。
関連資料を探し求めていることを広く全世界に発信するため、屏風が移動した可能性が高い国の言語(イタリア語・スペイン語・ポルトガル語・フランス語・ドイツ語・英語)によるホームページを本日より公開します。令和8年の安土城築城450年を目標に、広く情報を求めます。
関連機関の訪問や関係者への意見聴取にあたって資料として持参するため、屏風を探し求めていることを多言語で記したチラシを作成します。チラシは2000部作成し、STEP2で使用するほか、大学や古美術商など、資料を取り扱う可能性がある機関に配布し、情報提供についての協力を求めます。
在日外国人特派員が多数登録するフォーリンプレスセンターを通じて、「安土山図屏風」等の情報提供を求めるプレスリリースを本日行います。
屏風が移動した可能性が高い国の関係機関を訪問し、屏風探索についての協力を依頼します。
イタリア美術史・中世イタリア史・ローマカトリック教会史等、「安土山図屏風」に関連したテーマを専門とする研究者や、過去の屏風調査に携わった関係者から屏風探索の手法等について意見を聴取します。
STEP1・2を受けて寄せられた情報を整理・分析し、調査計画を立案します。
現地調査を実施して現物を確認し、資料的価値を評価します。
現地調査を実施した資料のうち資料的価値が高いと判断した資料について、所有者と交渉し、寄贈・寄託・購入等の方法により県に移管し、滋賀県立安土城考古博物館で展示公開を行います。
織田信長が本国に帰国する巡察使ヴァリニヤーノに贈った屏風。安土城と城下町を忠実に描かせたもので、同時代に描かれた、安土城と城下町に関する唯一の絵画資料です。天正遣欧使節に託されてローマ教皇に贈られ、ヴァチカン宮殿の地図の画廊に飾られた後、行方がわからなくなり、現在も所在不明です。これまで、滋賀県や安土町が現地調査を実施しましたが、発見できませんでした。