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美浜発電所3号機原子炉起動に係る滋賀県知事コメント

2021年6月23日

今般、運転開始から40年を超えた美浜発電所3号機について、原子炉が起動されたと伺いました。

まず、これまで長年に渡り原子力発電所の立地を受入れ、電力の安定供給に御協力いただいてきた福井県および当該立地地域の皆様に対し敬意を表しますとともに、発電所の安全管理に日夜全力を尽くされている現場の関係者の皆様に深く感謝いたします。

発電所の稼働・非稼働にかかわらず、万一、原子力災害が発生した場合の影響を受ける可能性のある本県としては、これまでから、原子力発電については、実効性ある多重防護体制の構築が道半ばであること、使用済核燃料の処理などいわゆる原子力の「静脈」部分が未整備であること、原子力発電所に対する県民の不安感が払しょくされていないことから、再稼働を容認できる環境にないと申し上げており、現在もこの考えに変わりはございません。今後も繰り返し国および関西電力に伝えてまいります。

また、40年を超えて長期間の運転を行うことについては、国が責任を持って審査し、認可されたものと理解いたしますが、住民の理解はまだ十分に得られていないと存じます。国および関西電力においては、国民・県民の不安を重く受けとめ、万全の安全対策を講ずるとともに、疑問や不安感の解消に向け、しっかりと説明責任を果たされるよう願います。

国においては、事業者等とともに引き続き原子力発電所の安全対策に万全を尽くされることと、持続可能なCO2ネットゼロ社会を実現するためにも、原発に相当程度依存する現在のエネルギー政策をできるだけ早い時期に転換し、原発に依存しない新しいエネルギー社会に向けた取組を進められることを強く求めます。

滋賀県知事三日月大造