滋賀県では、県内に生息・生育する野生動植物が直面する状況を的確に把握するため、1997年から継続して「生きもの総合調査」に取り組んでおり、その結果をおおむね5年ごとに「滋賀県で大切にすべき野生生物-滋賀県レッドデータブック-」(以下「滋賀県RDB」という)としてとりまとめ、公表しているところです。
この度、県内の野生動植物の生育・生息状況の動向等を踏まえ、2020年版の滋賀県RDBを新たに発刊しましたのでお知らせします※。
絶滅危惧種 | 絶滅危機増大種 | 希少種 | 要注目種 | 分布上重要種 | その他重要種 | 絶滅種 | 合計 | |
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2020版★ | 191種 | 173種 | 502種 | 315種 | 200種 | 117種 | 17種 | 1515種 |
2015版 | 176種 | 146種 | 397種 | 341種 | 275種 | 89種 | 15種 | 1439種 |
2010版 | 168種 | 147種 | 401種 | 245種 | 236種 | 83種 | 8種 | 1288種 |
2005版 | 151種 | 143種 | 390種 | 241種 | 184種 | 103種 | 7種 | 1219種 |
●絶滅危惧種:県内において絶滅の危機に瀕している種(イヌワシ、イブキコゴメグサ、ハリヨ等)
●絶滅危機増大種:県内において絶滅の危機が増大している種(オオワシ、ヨツボシカミキリ等)
●希少種:県内において存続基盤が脆弱な種(カイツブリ、ゴイサギ、コハクチョウ、二ホンイシガメ、ビワコオオナマズ等)
●要注目種:県内において評価するだけの情報が不足しているため注目することが必要な種(アカハライモリ、コサギ、トノサマガエル、ニホンマムシ、モリアオガエル等)
●分布上重要種:県内において分布上重要な種(オオセンチコガネ、ザゼンソウ等)
●その他重要種:全国および近隣府県の状況から県内において注意が必要な種(バイカモ等)
●絶滅種:県内において野生で絶滅したと判断される種(コバンムシ、スジゲンゴロウ等)
下線は、2015年度版の滋賀県RDBからカテゴリーの変更があった種です。
レッドデータブックとは、絶滅のおそれのある野生動植物を選定して、その状況等をまとめた報告書であり、生物多様性の保全を図っていくうえで重要な役割を担うものです。
世界的なレベルでは国際自然保護連合(IUCN)が、国レベルでは環境省などがレッドデータブックを作成しているところ、滋賀県においては県内の地域レベルの野生動植物の生育・生息の動向等を踏まえて滋賀県RDBを作成しています。
一般書籍として書店において販売しています。
●発売:サンライズ出版
●定価:税込4,400円