野生動植物の安定した存続を図り将来の世代へと引き継いでいくためは、野生動植物の生息・生育場所(ビオトープ)の保全・再生のみならず、ビオトープ間の相互のつながりの形成(ネットワーク化)が重要です。
滋賀県では、ビオトープの保全・再生・ネットワーク化に関する長期的な構想である「滋賀県ビオトープネットワーク長期構想」を平成21年に作成し、取組を推進してきたところです。
この度、当該長期構想について、自然環境や社会経済情勢の変化の状況等を踏まえて必要な見直しを行い、改定しましたのでお知らせします。
○重要拠点区域の見直し
ビオトープとして重要な区域である重要拠点区域について、野生動植物の生息・生育の基盤となる植生単位の広がりを重視し、区域の見直しを行いました。
1高時川源流部、2伊吹、3霊仙、4鈴鹿、5安土、6田上・信楽、7三上、8比叡・石山、9堅田丘陵、10比良・朽木、11野坂山地、12奥琵琶湖、13西の湖、14湖北湖岸、15湖西湖岸、16湖東湖岸
※下線部は範囲を見直した箇所
○生態回廊の追加
野生動物の移動経路である生態回廊について、山地から田園域や市街地を通って琵琶湖へとつながる河川が持つ回廊としての役割に注目し、重要性の高い4河川を追加しました。
1野洲川、2日野川、3大同川・伊庭内湖、4愛知川、5犬上川、6芹川、7天野川、8姉川、9高時川、10余呉川、11知内川、12安曇川、13瀬田川、14大戸川
※下線部は追加した河川
○保全・再生・ネットワーク化の推進方策
ビオトープの保全・再生・ネットワーク化を推進するための方策の一環として、生物多様性の保全・再生を各主体の取り組みの中に組み込んでいく「生物多様性の主流化」や、生態系を活用した防災・減災(Ecosystem-based Disaster Risk Reduction (Eco-DRR))等の新たな考え方を追加しました。