公開日:2021年2月25日
栗東市小野地先の旧アール・ディエンジニアリング最終処分場(以下「旧処分場」という。)について、令和2年11月17日から11月25日までに実施しました旧処分場跡地の周辺環境影響調査(地下水等調査)の分析結果がまとまりましたのでお知らせいたします。
表1のとおり(位置については調査地点図を参照)
(表1)調査地点
(※1)「No.1揚水井戸」を掘削工事に伴い撤去したので、平成28年度第2回調査(H28年9月15日)の調査から近傍の「No.3揚水井戸」において調査を行いました。「H16-No.5」については工事に伴い近づけませんので、平成28年度第2回調査(H28年9月15日)から当面、調査を休止しています。「揚水ピット」が採水可能になりましたので、平成29年度第3回調査(H29年11月30日)から調査地点に追加しました。「No.3揚水井戸」は浸透水排水・揚水設備が完成したため、「揚水ピット」に一本化し、令和元年度第2回調査(R1年9月26日)をもって調査を終了しました。
(※2)浸透水のKs3層地下水およびKs2層地下水への汚染移流拡散状況の概念図
(※3) 上流は、ボーリング調査および電気伝導率(EC)の分析結果から、浸透水の影響はないと考えています。
(※4) 以前あった井戸は、平成26年度に実施しました鉛直遮水壁施工にともない一旦撤去しました。このため、施工後、「H26-S2」(Ks2層)および「H26-S2(2)」(Ks3層)としてほぼ同じ位置に再設置し、平成27年度第1回調査(H27年7月6日)から再開しました。
(※5) 過去の調査において有害物質等が環境基準を超過していた周辺地下水井戸について、経過を確認しています。平成25年度以降、有害物質は検出されていません。また、「No.4-1」については、近傍で掘削工事を開始したため、平成30年度第1回調査(H30年6月26日)をもって調査を終了しました。
資料(分析結果)のとおり
各調査地点における安定型最終処分場の浸透水の基準(※6)および地下水の環境基準(※7)(以下「環境基準等」という。)の超過の状況は表2のとおりでした。
(表2)環境基準等の超過の状況
表2に記載している有害物質等(ひ素およびほう素)以外の物質は今回調査において、環境基準等を超過していませんでした。
(※6) 一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令(昭和52年3月14日総理府・厚生省令第1号)
(※7) 「地下水の水質汚濁に係る環境基準について(平成9年3月13日環境庁告示第10号)」および「ダイオキシン類による大気の汚染、水質の汚濁(水底の底質の汚染を含む。)及び土壌の汚染に係る環境基準(平成11年12月27日環境庁告示第68号)」
表2の環境基準等を超過した地点での濃度の推移については、次のとおりでした。
1)ひ素について:「H26-S2」および「No.3-1」は、これまでの検出範囲内にあり、大きな変動はありませんでした。
2)ほう素について:「H26-S2(2)」および「No.1」は、これまでの検出範囲内にあり、大きな変動はありませんでした。
○経堂池調査について
調査項目全てについて、環境基準および「水稲の生育のために望ましい指標」とされている農業用水基準(※8)以下でした。今後も調査結果を注視していきます。
(※8) 農業用水基準:農林水産省が学識経験者の意見も取り入れて、昭和45年3月に定めた基準で、法的拘束力はありませんが、水稲の生育のために望ましいかんがい用水の指標として利用されています。